2019-07-12

木村夏樹の4年間は無駄でした。

「こっから、巻き返してく予定なんでね。まぁ、見てな」

2015年モバマスイベント木村夏樹はこう言っていた。

この頃、木村夏樹は声がつくという大きなターニングポイントを迎えていた。

言うまでもないことだが、アイドルマスターシンデレラガールズことデレマスではアイドル活躍は声がついてるかどうかで大きく左右される。

デレマスで声がつくための条件はいくつかある。

毎年行われる総選挙で上位に入って、特典の楽曲を歌うために声がつく場合

総選挙で50位圏内に何度も入るなど、安定した人気があることから運営判断で声がつく場合

その他に運営の気まぐれ的に声がつく場合特定の人気アイドルとのバーターで声がつく場合がある。

木村夏樹場合最後木村夏樹総選挙で一度も圏内に入ったこともないのに声がついた。

人気アイドル多田李衣菜ロック・ザ・ビートというユニットを長く組んでいたおかげで、バーターで声がついたのは明らかだ。

こうしたバーターで声がついた筆頭とも言えるのが本田未央だ。

本田未央総選挙で上位に入ることもなく、ニュージェネレーションというデレマス看板とも言えるユニットにいたおかげで声がついた。

しかし、その境遇はあまりまれているとは言えず、ちゃんみおは不憫と言われた。

その本田未央にとって大きなターニングポイントになったのは、デレマスアニメ化した2015年だ。

本田未央は、アニメストーリーに波乱を呼ぶ役目になったが、同時に憎まれ役ともなり一部の視聴者からヘイトを買うことになった。

それでも本田未央は役目を果たし、その存在感を一気に知らしめ、プロデューサーは着実に増え、ついに2019年の第8回総選挙で一位となりシンデレラガールとなった。

まさにシンデレラストーリー本田未央とそのプロデューサーたちの苦労は報われた。

翻って、木村夏樹も同じような境遇にあったが、その結果は大きく違った。

木村夏樹ロックを愛するアイドルだ。およそアイドルしからぬ特徴的な髪型をして、ギターレフティで弾き鳴らし、バイク趣味とする。

まるで絵に描いたようなロッカー個性に特化したデレマスアイドルたちの中でもひときわ個性的。

そんな木村夏樹と同じようにロックを愛するアイドルがいる、多田李衣菜だ。

多田李衣菜ロックが好きだと言ってはばからないが、実際はロック知識あいまいギターも弾けない、にわか

しかロックを愛する気持ちは本物、にわかであるからこその初期衝動的な純粋さがある。何でも楽しむ奔放さがある。

そんな多田李衣菜木村夏樹は、お互いがお互いを認めあい、高め合う。

なつきち、だりーと唯一無二の愛称で呼び合う二人はロック・ザ・ビートというユニットを組んでいる。

デレマスユニットを組ませて推し出した初期からの付き合い。二人がメインを張るイベントアイドルセッション伝説だ。

だがアニメでの二人は違った。

そもそも世界設定が異なるアニメ多田李衣菜木村夏樹出会う前に、前川みくというキュートな猫アイドルアスタリスクというユニットを組んでいた。

性格も異なる。多田李衣菜は、にわかであるからこその純粋さを失い頑迷になり、事ある毎に前川みくとぶつかる狭量なキャラクターになった。

であるが故に多田李衣菜前川みく喧嘩してはユニット解散すると言い出すのが定番ネタになった。

そんな世界木村夏樹はぶち込まれた。木村夏樹の声が実装されたのはこの時だ。それもいきなり個人曲も歌うという大抜擢。

そして木村夏樹多田李衣菜世界が違っても出会い、お互いに惹かれ合った。

だが多田李衣菜アスタリスクとしてユニットを組んでいた。多田李衣菜前川みく木村夏樹を天秤にかけて、どちらと組むべきか自分にとって理想ロックはどちらか選ぶ羽目になり

その結果、多田李衣菜にとってのロックアスタリスクになった。

そして木村夏樹多田李衣菜ユニットを組む前に解散して、いつの間にか木村夏樹安部菜々も加えてアスタリスクの後継ユニットに組み込まれアスタリスクwithなつななとなった。

木村夏樹は他ならぬ多田李衣菜ロックではないと否定された。ロック・ザ・ビートアスタリスクを持ち上げるため否定された。

木村夏樹アスタリスク当て馬になった末に残り物の安部菜々ニコイチにされて、あげくキャラクターを改変されてまで、解散ネタまでする羽目になった。

アイドルマスターシリーズではメディアミックス豊富で、媒体によって設定と物語が異なることも多い。だからといって、だからといって、この仕打はあんまりじゃないか

該当のアニメ19話の放送時期2015年8月頃でに区切ってTwitter感想検索してみるといい、地獄が広がっている。

アスタリスクを称賛する声、かたやロック・ザ・ビート否定されたと嘆く声、そんな穿った見方をするなんてだりなつ厨は歪んでいるという声。対立煽りの声。

木村夏樹の声がついてから活躍はここからだった。

多田李衣菜バーターで声がついたにもかかわらず、当の多田李衣菜から否定されて、アニメから入った人から変な目で見られる。

ここから面目躍如のための木村夏樹の4年間が始まる。

アニメが終わって間もない頃に、神撃のバハムートとのコラボではアスタリスクwithなつななの4人が出演したが、アニメとは違う関係性を見せた。

2016年にはデレステストーリーコミュ23話ではアニメとは異なる、モバマス以来の多田李衣菜の深い絆を感じさせてくれた。エモい

そしてついには、ロック・ザ・ビートとして二人で「Jet to the Future」という楽曲を歌ってくれた。

2017年にはモバマスでもロック・ザ・ビートとしてのイベントを行い、その関係性をさらに深化させた。

木村夏樹多田李衣菜のただのバーターじゃない、かけがえのない二人だからこその魅力を見せてくれた。

アニメとは違うこれが、これこそが木村夏樹多田李衣菜ロック・ザ・ビートなんだという心意気を感じた。

さら木村夏樹個人としてもその活躍をも広げていった。

これまでの木村夏樹と他のアイドルの繋がりを深めるような炎陣というユニットで新しい一面を見せて

2018年にはまさかデレステアニバーサリーイベントユニットを組んで歌うという大一番を見せてくれた。

デレステトップ画面でその勇姿を確認して欲しい。着実に確実に木村夏樹はその魅力を広めていった。

その他にも拓海主人公コミカライズ「WILD WIND GIRL」でのグッとくる見せ場

シンデレラガールズ劇場で木村夏樹としてもロック・ザ・ビートとしても出演

さよならアロハ」「空想探査計画」のようないままでと全く異なる楽曲を歌うなど

2015年に声がついて以来、木村夏樹は確かに積み上げてきたものがあった。

だが外から見た結果はどうだろうか

結局、既に声がついているアイドルが票を集めるのが難しいにしても、木村夏樹2016年から4回の総選挙で50位圏内に入ることもできなかった。

木村夏樹プロデューサー以外でどれだけ木村夏樹のことを知っている?最後木村夏樹イベントを走ったのはいつだ?

デレマス6周年記念のアンケートで好きなユニットロック・ザ・ビートは何位だった?

どれほど新しい一面を開花させても、木村夏樹といえば格好いい男前アイドル木村夏樹といえばアスタリスクの添え物、大方の人にとって木村夏樹はその程度にしかなれなかった。

結局、木村夏樹アニメ以来のイメージ一新することが出来なかった。

運営的にも、人気のない、売上に貢献しないアイドルビジネス的にも程度がしれていると分かってしまった。

こうした木村夏樹の現状を象徴するのが、先頃発表されたデレマス7周年のライブイベント。それぞれコンセプトが違う3公演の中でロックを冠した「Glowing Rock!」に木村夏樹名前は無かった。

その一方で、多田李衣菜前川みくは出演する。間違いなくアスタリスクとして歌うだろう、なんだったらいつかのCD特典のように前川みく多田李衣菜代表曲「Twilight Sky」を歌うかもしれない、もしかしたらアスタリスクが「Jet to the Future」を歌うかもしれない。ていうか歌うだろう。

運営にとってのロックといえば、木村夏樹でもロック・ザ・ビートもでないということだ。

木村夏樹は、あの場所から一歩も動けていなかった。

アニメ多田李衣菜自身ロック否定された、アスタリスク踏み台にされた、あの時、あの場所から2015年8月から一歩も動けていなかった。

そうじゃない、木村夏樹が「Glowing Rock!」に出演しないのは演じる声優の都合で仕方ないんだ。安野希世乃さんプリキュア演ってるから忙しいんだ。もしかしたらサプライズで出演するかもしれない、もしかしたら木村夏樹を感じさせる特別演出をするかもしない。

そもそもそうやって、木村夏樹ロックに拘るばかりで、他のアイドルロック否定するのか失礼だ、という声もある。

まりにも楽観的、見たいものしか見えていない目ん玉タピオカ

そうじゃないんだ。ロックを冠していても木村夏樹を外してもいいと、木村夏樹にとって大事にしているものを、その程度でいいと運営が思っている。

たかライブに一度出演しないだけでギャーギャー騒いでんじゃねえよと、そう思われる程度に、どうでもいいと思われている。

そう思われることが、木村夏樹の4年間は無駄だったということだ。木村夏樹は巻き返すことは出来ませんでした。むしろ後退しました。

からこう思うしかない。

活躍の回数なんてどうでもよかった、楽曲を何曲も歌うことも、アニバーサリーイベントもどうでもよかった。

決める時に決めてもらえればよかった。木村夏樹大事にしているもの大事にしてくれればそれでよかった。

木村夏樹は毎度まいど、本当に大事にしているものを無下にされて、絶対に外してはいけない時に外してばかりだ。デレマス運営する組織にとって木村夏樹はその程度になってしまったようだ。

からもうダメなんだと思う

木村夏樹にこれ以上の活躍を期待するのが

から、こうあってほしかったと思わざるを得ない。

アニメに出演しなければよかった。

せめてアニメが、ろくにモバマスプレイしていないアニメスタッフエゴよりも、原点を大事にしてればよかった。

声がつかなければよかった。

なまじっか人気のある忙しい安野希世乃木村夏樹の声にならなければよかった。

暇を持て余した声優にやってもらえればよかった。

ロック・ザ・ビートよりアスタリスクを優先するような多田李衣菜青木瑠璃子でなければよかった。

原点を愛して安易キャラ付けを涙ながらに否定するような人に演ってほしかった。アイドルネタにするようなコメントでも小言を言うような人に演ってほしかった。

運営もっと木村夏樹大事してくれればよかった。木村夏樹大事にしているもの大事してくれればよかった。

だがそうはならなかった。

墓を作ろう。これまでの木村夏樹の軌跡を偲んで。

墓碑銘はこうだ

木村夏樹ロックは死んだ。殺したのは俺達だ。俺たちがもう少しプロデュースに専念していれば、どんな形であれ木村夏樹の魅力を知らしめていれば、もう少し総選挙投票していれば、こうはならなかったかもしれない。ごめんなさい。ごめんなさい。許してください。

  • 旬を逃したな(ダブルの意味で) 声がついたアイドルは声がついてほしい勢が「じゃぁ俺が応援しなくてもいいね」となるので盛り下がりやすい。

  • 4thでサプライズ登場して油断してたPの魂を刈り取ったし

  • またおまえか、粘着。

  • 声なし担とライブいつも来ない人担を両方煽る名采配

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