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2021-07-21

追記あり】今からD進ってできるのだろうか。

M2です。

普通に修士就職するつもりで内定を取っているのだけれど、

最近研究が楽しくて楽しくてしょうがなくてD進をしたくなってしまう。

もし会社環境が許すならばこのままあと3年研究を続けたくなってしまう。

内定を取った後の今年の5月に、ずっと全く出ていなかった成果がポッと出てしまった。

めちゃくちゃ嬉しい。このままいけば論文化するが、今年で私が卒業するならFirst Autherは教授になるだろう。論文を書く時間が足りない。

成果が出てしまったものから、続きでやりたい実験も膨大に出てきたし、頓挫させていたテーマも、これがうまくいくならいくんじゃない?と私が思い始めたから、また再開させたくなってしまう。

論文化するならば出さなければいけないデータもたくさんある。正直データ収集なんて面倒くさい作業は後輩にやらせたくない。全て私がやりたい。

そして新しい助教先生が本当に本当にいい人で、私に自己肯定感を植え付けてくれた。私は十分研究者の素質があるとの肯定感を養ってくれた。

あと助教先生は私に論文誌の読み方を教えてくれた(逆に言うと今まで教わっていなかった。)。論文誌というのは、雑誌なのだから雑誌のように全部眺めて、気になった論文を読むスタイル一般的なのだそうだ。助教先生に教わってから、JACSとAngewandteの最新号は全て目を通している。サムネしか見ていない記事も多いけど。そのうち1報は精読してA4 2枚に要約する作業を毎週行うことにした。楽しい。まだまだ読みたい論文がいっぱいある。時間が足りない。

時間が足りない。今でも時間が足りなくて週2で研究室に泊まっては実験したり論文読んだりしている。今日も泊まって論文の整理をしていた。

あと、研究室の運営的にも、ラボドクターが一人はいた方がいいと思うんだよね。私がB4の時はドクターが4人もいて、メンバー全体のレベルが高くて、目標とできるロールモデルが沢山いて本当に有難かったのだけれど、今はドクターがいないから、後輩たちを引っ張る人がいなくて、可哀想だなと思うときが時々ある。

あと私一人だけ学年が上だと、色々と自由に過ごせてよい。

とまあまだまだ研究室にいたい理由は沢山あるのだが、懸念点も沢山ある。


まずさ、いまさら内定辞退するのは企業に悪いよなあ。とても好きな企業なので、会社にご迷惑をかけるのは避けたい。

あとDでもう一回就活するのが非常に嫌。というか今の会社に3年後D卒として入れたら理想なのに。

あともううちの大学博士入試は終わっているのでは?博士は遅めだからまだかな?いけるかな?

あと教授はいい思いをしないかもしれない。教授は、私に早く出てって欲しいいと思っているかもしれない。

あと後輩たちもいい思いをしないかもしれない。特にM1なんか出てって欲しいと思っているかもしれない。

あと、ちゃん卒業できんのか?卒業の為には論文を3報出す必要があるが、出せるか?1報をArticleにして2報ならどうにかできるか?いやーーー結構厳しいのではないか

諸先輩方は口を揃えて、「弊ラボでDに行くのはおすすめしない」「というかうちの大学でDに行くのはおすすめしない」と言っていたし、Dなんてやめるべきでは?

懸念点をつらつら語ったよ。

まあ普通に修士就職するんじゃないかな。




追記

書き捨てなのに非常に真剣なご助言を頂いてありがとうございます

助教にも軽く相談し、自分も考えましたが、やはり修士就職しようという決意が固まりました。

しかし私が書きたいので、自分の中での整理も含めて、情報さら提供しておきます

・専攻

専攻は有機化学です。細かく言えば構造有機化学超分子合成分野の端くれで、その界隈でもかなりマイナーおもしろ分子合成法の開発研究をしています。ド専門そのままで就職先は無いでしょう。

しか有機化学自体学術領域の中でもかなり「食える」方の分野です。化学メーカーという大きな受け皿があります。医薬・農薬のような天然物合成方面か、樹脂のような高分子にまで食指を伸ばせば、働き口は多くあります。私の修士での就職予定先も樹脂系材料メーカー研究職です。

私はこれまでに、人並みの有機合成技術は付けてきた自負はあります。弊ラボ構造有機化学研究室の割には分析はちっとも強くないのですが、最近個人的分析知識をつけたくてその辺を論文を読んで勉強しています

あと実験大好き、研究大好き。今まで誰も分かっていなかったことを知ることは嬉しいですし、研究上の課題に対して解決策をあくせく検討する過程はとてもやりがいがあって楽しいです。「この条件ならうまくいくのでは?あーキタわこれ勝ち申したわ今すぐやろう。これうまくいったらどうしちゃおうか、あれもしてこれもして…」(まあ実際は結構確率で失敗するのだが)と夢想することは至上の快楽です。

研究室の博士進学状況

事実を述べると、約15年の研究運営において、私の知っている中で博士は6人出ています

単純計算で、まあたまにいない期間もあるけど、ラボで1人くらいは博士がいたりするかな…?という感じの研究室です。外部から院生が来たり何人も博士ポスドクがいるようなつよつよ研究室ではないです。

そのうち私の知っている5人は、2人は3年で卒業大手化学メーカー就職、1人は3年で退学して公務員就職、1人は6年で卒業特許系の会社就職、1人は6年で卒業しおそらく研究派遣就職、といった進路でした。

いわゆる教授コネみたいなのがある研究室ではないです。こじんまりで好きに研究したいという教授ですし、企業と共同研究とかする分野じゃないし。進路自体自分で探す必要があります。ただ先輩は多く出ているので、そこのコネが運よく使えなくもないかもしれない。

分野的にポンポン論文を必ず出せるという訳ではないので、頑張らないと3年で卒業は厳しいかな…というのが正直な感想

アカデミアみたいな稼げない進路はとりたくないので、仮に博士を出ても企業就職がいいです。

就活を通じて感じたが、うちの大学学歴で言えば「上の下」じゃないかな。

学年で各社1-2人くらいかな、三ケミとか信越とか超大手就職する人だって全然いるから、十分「上」の学歴ではあるのだが、逆に我々以下の学歴学生なんてほぼ見ないし、「上」の領域では一番下になるよな…といった感覚を、インターン選考とかを通じて思った。

まあ以上余談。

金銭問題

私が「どうしても博士に行きたい」と言えば両親は許可してくれると思うんだよな…。

以下よしなしごと。

日本メーカー博士をそんなに優遇しないし、やっぱり修士就職が一番コスパがいいよなという結論に達しました。

・狭い研究室で井の中の蛙をするよりも、社会に出て早く企業研究者となった方が、最も私のためになるだろうと考えました。

・あと半年いっきり好きな研究して、満足して卒業すればよかろう。時間が無いとはいえ半年もあるので、まだまだやれることはあります。まあ終わらなかったら今後入ってくる優秀な後輩に任せましょう。

ファーストオーサー論文を書きたい欲は納めることにしました。ぶっちゃけ手間だしね。2-3番目の著者にしてもらえれば万々歳。その分の時間データもっと集めます


以上。

 
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