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秋田弁講座「くされたまぐら」
『しっかしおめだば何さでもはってくるもんな、ほんっとくされたまぐらだごど』
…数人で会話をしている場面を想像してお読みくださいな。そしてある一人に向けて発した一言といったシチュエーションになります。
『しかしあなたときたら何にでも入ってきますね、本当にでしゃばりですね』
こういう人、いますよね。でも、「でしゃばり」とか「口を挟みすぎ」とかは傷つける言葉として捉えられがちなので、秋田弁ではこういった「やんわり罵倒する言葉」が多いのです。
しっかりと語源がありまして、母から聞いたこの言葉を解説をしてみますね。
「たまぐら」は「たまくら」が訛ったもので、鎌や鍬などで木でできた柄に金属部分を固定させる丸いかたちのものです。これが腐ってゆるくなると役に立たなくなり、どんなものにでもスッポリとハマッてしまうことから、何にでも口を挟み大して役にも立たないことばかり言っているお節介さんを「くされたまぐら」と言うようになったのだとか。
秋田県民が陰湿なのはすでによく知られていることだとは思うが、まさか自分がこの陰湿さを体験するとは思わなかったのでここに記す。
今年の秋、とある仕事で秋田の人と対談することになった。その対談の中で菅首相誕生の話にもなった。
私と対談相手の秋田の人は、「出身地だけで喜んだりするのはどうか、秋田から首相が出たから問って秋田が元気になるわけではない」という旨の意見で一致した。
対談の成果を公表するので、テープ起こしをしたものを読んでほしいという。
特に問題はなかったので誤植など形式的な訂正だけして返送した。
最終チェックも済み、無事に対談の成果は公表されることになった。
その後、対談の発表先に「秋田出身の首相がせっかく誕生しておめでたいのに、水を差すようなものを出すな」「菅首相を批判するようなものを秋田で公表するな」などといったクレームが十数件寄せられたという。さらに、対談先の会社のお偉いさんからも、「菅さんを名指しで批判するようなものを公表すべきではない。これからは菅さんに少しでも関係のある企画は必ず私に事前に話を通してほしい。私とほかのお偉いさんがいいと思ったものだけ通す。仮に政府の政策を批判するような意見でも菅さんを批判するのはNGだ。」などというお達しが出た。
というわけで、菅首相のお菓子とか出して大丈夫?程度のことが1行ちょっと書かれているだけにすぎない対談の成果は発表から一週間で非公表にされてしまいましたとさ。