2018-05-01

底辺校出身田舎者が、東京に来て絶望した理由

これらの記事話題になっているので田舎出身の私の事をここに書いておこうと思う。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55353

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55505

私は今年で30才を迎える正真正銘東北田舎底辺校出身都内勤務の人間である

私の両親は共に高卒父親土木業、母親スナックママという家庭に育った。

勉強しろと言われたことは人生で一度もなく、部活動アルバイトをして早めに社会勉強しろといって育てられ、中学生の時から新聞配達をはじめ、高校に入ってからコンビニスーパー引越し屋アルバイト等をしながらお小遣い自分で稼いでいた。

テスト赤点であっても宿題をやらなくても怒られることがなく、お小遣いが貰えなかったため自分アルバイトし、また勉強を疎かにしてバイトを増やしても怒られない家庭だったので、お小遣いが欲しかった私は勉強はまったくせずアルバイトに精を出し稼いだお金ゲームに費やして過ごした。

さらに遡ると小学校低学年の時に分数計算でつまづいていた私は家で父親宿題を見てもらおうとしたが「わからいからオレに聞かないで」と一蹴された事もあった。

さてそんな環境で育った私が高校三年生を迎えた時に進路について考える必要性がでてきた、周りの友人に話を聞くとだいたいが就職するか専門学校に進学すると言い、大学に進学すると答えるものクラスに1、2人くらいだったと思う。

私も友人同様、当時ハマっていた漫画ゲームの影響で車関連の専門学校に進学しようと思ったが家庭の環境がちょうど悪くなっていた時期でもあり進学するのが厳しかったため進学をせず、また就職するわけでもなく、アルバイトして貯めたお金東京上京フリーターになった。

そこで一番最初に知り合ったバイト仲間は予備校生だった。

私は当時、専門学校自分が就きたい職業専門性を磨くという場所でとても大切な場所だと思っていたのに対し、大学に行く意味というのが全くわからなかった。

大学に行っても中学のように相変わらず”将来役に立つとは思えない”5教科を勉強する場所と思っていたのだった。

そこで、そもそも大学に行く意味がわからない私が、その大学に入るために1年ないし2年かけて大学に入る勉強をするという予備校生出会ったのだから私にはとても衝撃的な出来事だった。

しかし、それからそのバイト先で出会うさまざま大学生と仲良くなるにつれ自分の考えがおしかった事に気づかされていく。

そのバイト先では東大生慶應生、早稲田生、明大生と、日本で上位に位置付けられる大学生達と出会い、仲良くなり、彼らの頭の良さ、教養の高さ、人間性、将来目指している(自分とはまるで縁のない)職業、育ちの良さを目の当たりにしてしまったのだった。

また彼らと話していて大学というのがどういう場所想像することができ、その中で私がショックだったのが、彼らには当たり前のように配られている弁護士官僚新卒大企業に入るというエントリーチケットを私は持っていないという事だった。

もちろん全員が夢叶うわけではないが、そもそも私は今のままではそのエントリーチケットすら持っておらず彼らとは全く別の人生を歩まないと行けないんだという事実にその時初めて気が付いたのであった。

そもそもそれまではそんな職業に就く人や、目指す人が自分と同い年にいるという事をまったく想像すらできなかったのだ。

医者弁護士は元より大企業で働くサラリーマンですらどこか異世界の話、自分とはまるで縁のないものと思っていたのだ。(プロ野球選手芸能人を思い浮かべればわかりやすいだろうか?)

彼らは小中高と勉強をしてきて、当たり前のように塾に通い、進学校入学し、予備校に入り模試を受け、入試を受けいい大学に入る。

これらが彼らの周りでは至極当たり前のことで、彼らにしてみれば私の方が異端児だったのだ。

その時19才の私は、例えるならレースをしていてスタート地点から1/3程度進んでから貴方が走っているのはコースではないのでコースを外れた地点まで戻ってレースに戻って下さいと言われているようなとても理不尽感覚に襲われた。(コースアウトしていたのであれば、コースを外れたその瞬間に教えてくれないとあまり先行者と差がつき過ぎて追いつく事ができないよと)

私の場合スタートした時点で明後日の方向に走ってしまたかスタート地点をグルグルと回っていたのだ。

そして世の中の仕組みを教えてくれなかった両親や生まれ育った田舎を恨むようになった。

誰も世の中のルールを教えてくれなかった、知ってさえいれば努力ができたはずだと涙する事もあった。

間はだいぶ端折るが、その後私は一念発起し世間一般ブラックと呼ばれるような待遇零細企業就職し、自分学費を捻出し国立の夜間大学へ通い、無事卒業し、転職をして最終的に東証一部に上場している業界大手企業に勤める事ができた。

私はまだ人生のやり直しが聞く時期に、たまたま運良くバイト先でそういった人たちと巡り会うことができ、気がつき、努力ができた為、今はそれなりに普通暮らしを送ることができているが、もしそういった気づきが今だになければ30才の今フリーターを続けていた可能性もある。

こんな経験をしてきたから思うのだが、

世の中には私が若かった頃と同じような境遇の人が沢山いて、そういう人たちに勉強してこなかった自分が悪いんじゃんと一蹴することは簡単だが、そもそも勉強の意義を知らない人は勉強するはずもなく、単に怠けて努力しない人とは違うということである

そして私は宝くじに当たったのと同じように運良く気がつくことができた為、そこから脱出できたのである

もし全員が生まれた瞬間に同じカードを配られていたとしたら、それをどう使おうが(または使わないか)は個人勝手だが、はなから配られたカードが違うのでは理不尽である

人生というのは往々にして理不尽ものだが、せめてその理不尽が少しでも縮まるのであればそういう世界の方がいいと私は思う。

田舎と都会の情報格差が少しでも縮まればいいなと私は思うのである

  • 勉強でつまずいたとき、テストで赤点取ったときに学校の先生からダメ出し受けなかったのか? 俺には無理だと諦めて聞く耳持たなかったりしてないか?

    • 元増田は勉強ができなかった人ではないでしょ そもそも勉強の意義を知らない人は勉強するはずもなく、単に怠けて努力しない人とは違うということである。

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