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2021-05-18

anond:20210518122332

色々と背景知識の不足が目立つので、反論も含めて記しておく。

まず「ハマースによる『ロケット弾攻撃』も非難されるべき」という点だが、そもそもの話として、イスラエルが数次にわたる国連安保理決議を無視して領土拡張侵食を続けているのは明白な事実。そして国土への侵略に対する自衛権国際法でも認められており、ハマースによる攻撃を「自衛権行使」と見なすことも可能ではある。なお、日本報道では「ロケット弾」とされているが、実態は「パイプ爆弾」に近いもので、危険とはいえ殺傷力もさしたるものではなく、しかイスラエルは「アイアン・ドーム」等の防空システムを備えている。

また、「ハマースは本当に住民から支持されているのか」との疑問に対しては、もともとハマースはエジプトの「ムスリム同胞団」の影響下にあった組織で、当初はムスリムへの民生支援目的とした組織であり(現在でも組織としては民生部門軍事部門)、武装闘争を本格化させたのは後からの話である

ヨルダン川西岸地区ガザ地区地理的に離れており、人口西岸地区の方がやや多いため、自治政府議長(=大統領)はファタハから選出される一方、「西岸ファタハガザハマース」で棲み分けする形となっていた。一時期、ファタハが歩み寄りのため、首相(=大統領任命権がある)をハマーから選んだこともある(イスマイル・ハニーヤ、2006-07)。しかし近年、イスラエルの「入植地」による侵食が一向に止まらず、さらファタハ執行部の長期にわたる腐敗・汚職により西岸地区でも住民の支持を失いつつあり、いま選挙をやれば、パレスチナ全体でもハマースの勝利が確実視されている。それはファタハとしても困るし、イスラエルとしては今まで何度も暗殺作戦武力行使対象としてきた「テロリストであるハマースを、今さら交渉相手とするのは難しい。そうした"利害の一致"があって、パレスチナでの自治政府議長選挙は、2006年を最後に行われていない。

選挙をやっていない」という点ではイスラエル他所批判できず、2018年12月にクネセト(=国会)が解散されて以降、ここまで4回の選挙を行ったが、いまだ内閣正式に発足していない(=連立工作に失敗し続けている。完全比例代表制なので単独政権が難しいことに加え、ベンヤミンネタニヤフの汚職疑惑も影響)。つまり現状のネタニヤフ政権は、実態としては「汚職疑惑で訴追された人物が率いる選挙管理内閣」であり、そもそも今回のような軍事作戦行使する権限があるのか?という問題点もある。

本気でハマースを殲滅させるつもりなら、いずれ地上での掃討戦を始める必要があるのだが、地上作戦兵士拉致される可能性がある(=ハマースとしては捕虜交換の取引材料にできるので、なるべく生け捕りしたい)上に、パレスチナ自治区では新型コロナワクチンの接種が殆ど進んでいない、という事情もある。また、掃討作戦兵士を割けば、当然ながらレバノンシリア国境防備が薄くなるため、何かしら攻撃を仕掛けられる可能性も否定できない。さら最近イエメンのホウシ派が「ハマースと共闘する」旨の声明を出しており、長距離ミサイル、あるいはドローンでの攻撃後者サウジアラビア相手に実績あり)があるのでは?とすら取り沙汰されている。そこまで大きな影響を及ぼしかねない作戦を決定する権限が「選挙管理内閣」に許されるべきか?という点は、いずれ禍根となるのではないか

<ちなみに、レバノンのヒズブッラー、およびシリアイラン革命防衛隊ともイスラームシーア派の影響下にあり、スンナ派系の組織であるハマースとは、もともと折り合いが悪かった。だが、ハマースの軍事部門をヒズブッラー指導したことさらハマー創設者のアフマド・ヤーシーンが04年、イスラエル軍に爆殺されたこから、今では関係が強化されている>

軍事作戦正当性に関しては、「テロリスト」の潜伏地点をピンポイントで爆撃する能力を誇示するより、まず逮捕収監することを目指すべきではないのか?という批判もある。武力においては圧倒的な差がある以上、「逮捕を試みるのは危険」という主張は、常識的には受け入れられないだろう。イスラエルでは通常犯罪に対して死刑適用していないこともあり、「テロリスト」に対する司法手続きを避けたいだけなのでは?とも指摘されている。

また、いまイスラエル国内では、アラブ系住民へのヘイトクライムや、過剰な警察行使問題になっている(アラブ系住民からの反撃も多少は起きている)。それは、かつてユダヤ人が「ユダヤ人から」という理由差別暴力対象とされてきた歴史を、今度は加害者として繰り返している、とも見なせる。イスラエル以外で暮らすユダヤ系世界全体では多数派)にとっては、同胞ネオナチと大差ない振る舞いに及んでいること、またイスラエル実質的な「アパルトヘイト国家」と化していることを、倫理的観点から批判する向きも多い。

ネタニヤフも既に71歳であり、当座は人気を維持できたとしても、長期政権を担うのは無理だろう。となると後継者問題となるが、そこで更に強硬派人物が台頭してきた場合国際世論の潮目が変わってくるのでは?という懸念は、決して否定しきれないように思われる。

2017-04-02

と言ってもtocanaじゃないか

http://anond.hatelabo.jp/20170401134851

リテラ姉妹誌tocanaじゃ眉唾なので、元ネタを探してみる。

すぐに見つかったのはデイリーメイル

デイリーメイル

Published: 13:43 BST, 7 March 2017

The Muslim Brotherhood is creating a 'parallel social structure' in Sweden, aided by 'political elites' making it impossible to criticise Islam, government report admits

http://www.dailymail.co.uk/news/article-4289770/Muslim-Brotherhood-creating-parallel-society-Sweden.html

でも、ここも大概なのでもっと大元を探したい。英語圏の他媒体ではあまり報道されていないようだ。元になっているのは3月3日公表されたレポートらしい。

Sweden's Civil Contingencies Agency は国防省の一機関なんだな。 https://www.msb.se/en/

スウェーデン語の壁があるのか簡単には見つからないな

MSB om förstudien Muslimska brödraskapet i Sverige

https://www.msb.se/sv/Om-MSB/Nyheter-och-press/Nyheter/Nyheter-fran-MSB/MSB-om-forstudien-Muslimska-brodraskapet-i-Sverige/

これは機械翻訳を通したら件のレポートを出したことへの言い訳のようにも読める。

そこからリンク先。

https://www.msb.se/sv/Kunskapsbank/Studieresultat/

その中にMuslimskaという単語を含むPDFファイルがあるから、これがそれっぽいかな?

https://www.msb.se/Upload/Kunskapsbank/Studier/Muslimska_Brodraskapet_i_Sverige_DNR_2107-1287.pdf

興味深げな論文ではある。機械翻訳じゃ意味不明すぎて読めないけど。

目次

スウェーデンムスリム同胞団

この方法

はじめに

イスラム教

ムスリム同胞団

イデオロギーネットワーク

運動の段階的発展

化合物

無限仕事

イデオロギーネットワーク

欧州MB政治的アプローチ

ゲートキーパー」の役割

イスラム恐怖症」とイデオロギー提携

Kommunitaristiskの多文化主義

イスラム草の根

概要

EMBの将来の研究のための質問/ MB

参考文献リスト

2015-02-06

イスラム国ファンタジーのオープニング

9・11以降、アメリカは大規模な対テロ戦争を展開。

イスラーム過激派軍事的経済的に追い詰められる。

組織論の変更が必要な状況へと陥ってしまった彼らは、

脱集権化を進め、小規模な組織として分散していった。

だが彼らは、再び大規模に再組織化し、武装化を進め、

再建する機会を伺っているだけに過ぎないのであった。

まれるのは中央政府弱体化、周辺領域統治の弛緩。

勿論、それはただの妄想に過ぎないと思われていた――

アラブ諸国で、激しい政変の嵐が吹き荒れてゆく前は。

◆◆◆

2010年のジャスミン革命に始まる『アラブの春』。

ほがらかな名前を冠してはいるが、その内容は苛烈だ。

ひとりの青年による焼身自殺に始まった一連の運動は、

アラブ諸国における情勢を瞬く間に激変させていった。

長期に渡る独裁政権崩壊が、幾つもの国で実現した。

アラブ諸国で、政治参加が可能な状態が生まれたのだ。

イスラーム主義の政党誕生し、遂には権力を握った。

エジプトでのムスリム同胞団代表例と言えるだろう。

だが彼らは軍や官僚による抵抗により、追い出される。

エジプトでは、一年統治期間しか与えられなかった。

その間に統治能力を示せなかったのは内在的な失敗だ。

一方で、外在的制約が彼らを許さなかった側面もある。

制度の中での戦いを否定されたイスラーム主義者達が、

制度の外での戦い―ジハードを求めるのは自然である

ここで『アラブの春』のもう一つの成果を見てみよう。

成果というには余りにも過酷で、凄惨な、混沌である

革命」とは、実際には、ただの「反乱」に過ぎない。

多くは混乱と分裂の元、再び独裁くびきに繋がれる。

事実シリアは国土を焦土化する内戦の淵へ沈み込む。

これこそ正に、過激派が長年求めていた状況であった。

中央政府の弱体化と周辺領域統治の弛緩が実現する。

かつてのアフガニスタンのような聖域が目前にあった。

◆◆◆

シリア内戦を通し経験を積んだイスラム国戦士達が、

イラク北西部制圧したのは2014年の6月だった。

2011-02-11

http://anond.hatelabo.jp/20110201222803

・speaking truth to powerは直訳すれば

 面と向かって権力者に(都合の悪い)真実を言う

 アメリカリベラルが使う決まり文句。

 後は好みで

 サーダート→サダト

 ムスリムブラザーズ→ムスリムブラザーフッドもしくはムスリム同胞団

 ムバーラク→ムバラク

2011-02-01

エジプトについてバカ丸出しな発言をしないための手引き

A Guide: How Not To Say Stupid Stuff About Egypt

(訳註:アメリカ人向けっぽいところもあるけど、そのまま翻訳

「彼らの文章がうまくてすごいと思った」

こういう発言のどこが変なのか分からなかったら、

同じことをラテン系アフリカ系に向けて言うかどうか考えてみてください。

いませんね。

からエジプト人にも言わないようにしましょう。

エジプト人8000万人のなかには、文章がうまい人も高学歴の人も多言語話者もいます。

別にすごくありませんから、わざわざ言わないでおきましょう。

考えてしまうのはしかたないかもしれませんが、口に出すとバカ丸出しです

「悲しい

悲しむべきなのは30年間の圧制と抑圧と拷問です

「サーダートのほうが好きだった」

ムバーラクもサーダートも同じ穴のムジナです

同じ抑圧、同じ人権侵害がありました

好きだったと言いたいのでしたら止めはしませんが、

抑圧が始まったのはいつだったか知っていますか?

非常事態宣言のとき

エジプト人はサーダートが好きではありませんでした

あなたはどうして好きなんですか?

ミイラにやったことは許せない」

はい、そうですね。でも、やっているのは誰でしょう?

ムバーラクはずっと「俺が地域の安定のかなめだ」と見せかけていました

エジプトといえばミイラ以外に思いつかないから、デモ隊がやったと思うのでしょう。

やったのは彼らではありません。

アレクサンドリアで彼らが図書館を守ったということを知っていましたか?

アレクサンドリア図書館声明が出ています。

http://www.bibalex.org/News/NewsDetails_en.aspx?id=3128&Keywords=&fromDD=-1&fromMM=-1&fromYY=-1&toDD=-1&toMM=-1&toYY=-1

「本図書館エジプト青年たちのおかげで無事でした図書館スタッフデモ隊その他が一緒になって図書館を略奪から守りました。私は外出禁時間にも出勤しますが、一般に向けては数日のあいだ閉鎖されます。開かれるのは、禁止令が解かれ、無秩序状態が解消され、政治問題が解決してからです。」

ムスリムブラザーズはテロリストだ」

公式サイトか、

http://www.ikhwanweb.com/

わかりやすい解説でも読んでおいてください。

http://terrorism.about.com/od/politicalislamterrorism/a/MuslimBrothers.htm

ムスリムブラザーフッドムスリム同胞団アメリカテロリスト組織リストに入っていません。

暴力行為は1970年以降していませんし、実力組織もありません。

2006年12月マーシャルアーツ演舞は少し挑発的でしたが)

それなのに、ハマスアルカイダと結びつける論が絶えません。

ツイッター革命

います。

これはエジプト人の革命です

エジプト人は30年間耐えてきました

エジプト人はムバーラクとサーダート拷問され投獄され抑圧されました

ツイッターフェイスブックは道具にすぎません。

放水砲の前に立ってくれたわけでもありません。

身代わりに投獄されたわけでもありません。

毎年夏のあいだ、デモはありました

報道されなかっただけです

そういうのを見てサラ・ペイリン的な人がバカなことを言い出さないかと心配していたかです

彼らの必死の行動をツイッターのおかげみたいに言ってしまうのは傲慢ではありませんか?

エジプト女性は勇敢だ」

エジプト女性はいつも勇敢でした

ナワル・エル・サーダウィの回想録には、サーダート時代の女子監獄のことが書かれています。

http://www.amazon.com/Memoirs-Womens-Prison-Literature-Middle/dp/0520088883/ref=sr_1_3?ie=UTF8&qid=1296499465&sr=8-3

アルジャジーラはじまったな」

アルジャジーラはずっとがんばっています。

あなたが知らなかっただけです

ブッシュの言うことを本気にしてしまっていたのですか?

当局が遮断したがるということは正しいことをしている証拠です

独裁アメリカイスラエル

Hmm, maybe they are speaking truth to power? (訳註:ここわからん

おや、アルジャジーラはどうやら権力者たちの横暴をあばいてしまったようですよ?

「ムバーラクは平和条約を守った」

から、新政権ができたらイスラエルとの戦争がはじまるとでも?

パレスチナ人の処遇の改善要求はするかもしれません。

イスラエルが主導権をにぎれなくなるかもしれません。

イスラエル平和条約への危機感を表明」

http://www.guardian.co.uk/world/2011/jan/31/israel-egypt-mubarak-peace-treaty-fears

いままでの安定は偽の安定です

不安定化を防ぎたいからといって、8000万人のエジプト人を抑圧する理由になるでしょうか?

民主主義確立した極右が台頭する」

アメリカがそう言われたら、と考えてみましょう。

最近ティーパーティ運動ブッシュ政権も、同じくらい世界の安定を乱しています。

からといって、そういう動きを摘発するような政権を支持すべきということになるでしょうか?

世界の安定を乱しているのはエジプトよりもむしろアメリカです

それにこの発言を解釈すると、ある種の国家国民宗教民主主義を与えるのが危険だということになります

これは人種差別です

人権民主主義と自由を軽視して、人種国籍宗教差別する人のやることです

エジプトはいい奴だな」

はい、そうですね。

テロリスト狂信者だけだと思っていたのはあなたくらいです。

エジプトには5000年前から都市文明がありました

あなた想像していたのは、きっと、ターバンジハードアリババテロリストと(以下略)あたりでしょうが……

アフリカ系やアジア系にこんなことを言ったらどうなると思いますか?

見下してるようにしか聞こえません。

2011-01-30

http://anond.hatelabo.jp/20110130164712

今までの歴史的な前例でいえば、新米独裁が倒れたあとには大抵は民族主義独裁宗教主義独裁軍事独裁が待ってるから民主主義が訪れるとは思えないな。

インターネットは体制を破壊する原動力にはなったけど、人々をまとめる求心力はなりえるのか?

ならんよなぁ。

ムスリム同胞団の動きが活発みたいからイランたい宗教政権が握りそうな予感。

イラン革命共和派の動きに便乗してイスラム革命派がのっとってしまった。

現地ニュースは入ってこないからわからないけど、歴史遺産をぶっ壊してるあたりからもそういう空気っぽい。

たとえ独裁が去って民主主義が広まったところで、民意は反イスラエルからおっかないところだ。

イスラエル問題が緊迫化した第三次世界大戦が見えてくるし、中国ロシア革命の波が広がったら世界経済崩壊が見えてくる。

 
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