はてなキーワード: 資格の大原とは
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私は、先に書いたとおり、市販の教材のみを使っての独学で取り組みました。主に、テキスト、一問一答の問題集、過去問題集、模試問題集、アプリ等を使いました。
1年目は、「みんなが欲しかった!社労士の教科書」と「みんなが欲しかった!社労士の問題集」をメインで使いました。このシリーズは、図表が多く、カラーで読みやすいです。初めての勉強なので、基本的な内容を理解するには良いと思います。初学者向けのテキストと言えると思います。私の場合、結果論ですが、2年間の勉強うちの1年目のテキストになったので、そういう意味では良かったと思います。それに加えて、「よくわかる社労士過去10」(過去問題集)と、「みんなが欲しかった!社労士の直前予想模試」を勉強しました。1年目は、わずか半年(3月・4月は仕事が忙しくて全然勉強してなかったので、実質は4か月ほどですが)の勉強期間でした。ただ、先に書いたとおり、それでも選択式は合格基準点を十分満たしていたし、択一式も惜しいところまでいったので、決して内容的に足りてなかったとは思いません。
2年目は、「よくわかる社労士合格テキスト」(教科書)、「よくわかる社労士過去10」(過去問題集)、「みんなが欲しかった!社労士合格のツボ(選択対策・択一対策)」(一問一答の問題集)を使いました。「よくわかる」シリーズは、経験者向けのテキストで、「みんなが欲しかった!」シリーズに比べて、格段にレベルが高くなります。ただ、TACのテキストは説明がていねいなので、しっかり読んで理解すれば、十分使えるテキストだと思います。図表は少なめ、カラーではなく2色刷りです。あと、資格の大原が出している「社労士トレ問」というiPhoneのアプリを使いました。科目ごとに課金が必要ですが、個人的にはこれが非常に良かったです。間違えた問題だけを抽出できたり、正答率の集計もしてくれたりします。例えば、電車での移動時間や病院の待ち時間などの隙間時間も、私はこれで勉強していました。
あと、模試についてなのですが、各資格学校が実施する公開模試がたくさんあって、受けた方が良いとされています。私もそう思うのですが、1年目は時間がなくて受験できず、2年目はコロナ禍で受験できず、ということになってしまい、実は一度も模試を受けませんでした。その代わりに、TACの「みんなが欲しかった!社労士の直前模試」(難易度低め、2回分)と「本試験をあてるTAC直前予想模試」(難易度かなり高め、2回分)、LECの「出る順社労士 当たる!直前予想模試」(難易度本試験に近い感じ、2回分)、社労士Vの「完全模擬問題」(難易度普通、1回分)を買って、自宅で正確に時間を図って取り組みました。
使った教材は、これがほぼ全てです。
独学の場合の教材選びについて気をつけるべきことは、以下のような点だと思います。
一般的に、行政書士試験で800時間、社会保険労務士試験で1,000時間の勉強時間が必要だと言われています。ただし、私はこれは通学や通信教育など、効率的・効果的な勉強をしたとしての時間だと考えています。独学だと、その倍とまでは言いませんが、さらに多くの勉強時間の積み重ねが必要だと思います。私は、自分の勉強時間を計測していたわけではないので、正確なところは分かりませんが、1年半の合計だと1,000時間は超えていると思います。
勉強は、仕事のある平日は、お昼休みに30分程度、帰宅してからも最低30分、できれば1時間以上は勉強をしようと努めていました。もちろん、実際には0の日もたくさんありました。休日については、だいたい6~8時間程度の勉強時間を作るようにしていました。これも、できないことも多かったのですが、仕事が本当に忙しい時期を除けば、かなり達成できた方だと思います。
勉強の進め方は、これは2年目のやり方ですが、まずテキスト+過去問を、単元ごとにやっていきます。私は、それを全科目5周やり、過去問はほぼ100%正答できるようにしました。あと「合格のツボ」は6周やり、これもほぼ100%の正答ができるようになりました。トレ問アプリは4周だったと思いますが、これも同様に100%までやりました。10か月ぐらいは完全にこの繰り返しでした。インプットとしては、これで良かったと思います。
あと、アウトプットとして模試に取り組んだのですが、模試問題集は、全て時間を正確に測りながら3周ずつやりました。各学校が出している模試問題集は、本試験の予想問題として作られているので、実はかなり当たります。私の場合は、4冊で7回分の模試問題をやったのですが、本試験で実際に同じ論点で問われて、そのおかげで解けた問題がいくつもありました。模試問題集は、単なる力試しではなく、その後何周繰り返し勉強するか、インプットツールとして活用できるかどうかが重要だと感じました。
ここからは、私の勉強方法についてなので、参考にはならないかもしれませんが、私なりに留意していたことなどを書いておきます。
まず、これは子どもの頃からそうなのですが、私は教科書や問題集に書き込みを一切しません。マーカーも引きません。資格学校の先生の中には、どんどん書き込みをして「教科書を育てていく」ような指導をされる方もいらっしゃるようですが、私は書き込みをすべきではないと考えています。必要であれば、付箋を貼ります。付箋は剥がして元通りにできますが、これが重要だと思います。書き込みやマーカーが本当に必要なら、テキストを編集する段階でそのように作るべきですし、実際にそうなっていると思います。テキストに書いてあることは、全部出題される可能性があるので、全部重要だし、全部覚える必要があります。
また、社会保険労務士試験は満点を取る必要はないのだから、7割を目指せばいい、コスパが良くない科目や出題頻度が低い項目は捨てても良い、ということをおっしゃる方もいらっしゃいますが、私はそんなに甘くはないと思います。私は、満点を取るつもりで挑んで、力を出し切ってもなかなか7割を取れないのがこの社会保険労務士試験だと思います。基本的に、落とすための試験ですので、過去に一度も問われたことのない論点が出てきたり、また令和2年度試験でも実際にありましたが、全く見たことのない規則や判例を出題してきたりすることも珍しくありません。例えば、労働安全衛生法は出題数も少なく科目として難しいので、試験のシステム上「捨てる」という人も少なくないそうなのですが、今年の試験では、合否を大きく分けた要因の一つは労働安全衛生法だったと思います。これを完全に捨てていた人は、おそらくほとんど合格できていないと思います。今年の場合、先に書いたとおり労一が難しかったのですが、せっかく労一をクリアできたのに、安衛で足元をすくわれた人もいたと思います。
最後にいくつか。独学で勉強をするのは本当に孤独です。私は勉強をスタートしたときからTwitterでそのことを発信していたし、情報収集や意見交換もさせていただきました。私はやっていませんが、YouTubeで受験チャンネルを立ち上げている人もいます。独学の最大の敵はモチベーションの低下だと思いますので、SNSをうまく活用してモチベーションを高めたり情報収集をしたりすることも重要なスキルの一つではないかと思います。あと、私は、仕事と両立しながら受験に取り組むこと、合格しても資格を使う予定はないことなどを早くからTwitterで公言しておりました。このことについては、特に同じ試験を目標にされている方からすれば、中途半端な姿勢や態度に映ったかもしれません。そのことは否定も肯定もしませんが、この結果と、そしてこれをフォロワーさんにきちんとフィードバックする姿勢で、評価していただければ幸いです。
これから国家資格取得を目指す方、社会保険労務士になりたい方、資格を取れるかどうかももちろん大きなことですが、その過程での学びと経験が非常に重要だと思います。ぜひ頑張ってください。