はてなキーワード: 禿同とは
たぶん、あなたの8年ぐらい前に修士にいた人間からの助言ですが、
はっきり言って、あなた、それ、何も心配しなくていいよ。超大丈夫。
だって、学部の頃とぜんぜん違う能力が求められるってことに気づくのが、
だいたいみんなそのぐらいのタイミングなんだよね。
学部の時はすごく優秀だったけれど、修士に行って憂鬱になって、
大学院の制度にも、あなたにも問題がないわけじゃないだろうけど
それは、無能だった訳じゃなくて「相性が悪かった」んです。
学究の道、そのものと相性が悪かった可能性もあるけど、
単に、設定したテーマや、環境の掛け違いだった可能性も大きい。
そうならない人のほうが珍しい。そう思って下さい。
そういう人、たくさん見てきてますよ、わたしは。
前に踏み出せなくなる必要はまったくありません。
たぶんね。
偉そうなこと書いてる連中の半分前後が、
「たいしたことないな」
って思えてるでしょ?
虚勢とかじゃなくて、そう思えるはずですよ。
そのレベルに達していれば、充分あたまいいです。
あなたの特殊な幸せと不幸は、教官が優秀すぎたことかもしれませんね。
「うちの教授、まあ、バカじゃないけどねぇ…まぁ、教授もいろいろと問題のある人だしなぁ…」
「あーあ、修士2年間冴えなかったなぁ。まぁ、俺も悪いけど、教授も教授だしなぁ」
という感じで、2年間が終わっていくわけです。
でも、教官に責任転嫁させられなかった、というのが、あなたの辛かったところなんでしょうね。
確かに、あなたにとって教官はすごい人に見えていて、ものすごくお世話になりまくって、
それと対比するように、あなた自信が、ものすごくダメな奴に見えているかもしれない。
でも、教官にとっても、たぶんねぇ、いま後悔してる真っ最中だと思うよ。
教官にとっても、「ああ、自分は優秀な学生をうまく育てられなかった」って、後悔すべき状況そのものでしょ。それ。
教官も、すごい反省してるんじゃないの?優秀な人であればこそ。
質問できる環境をきっちりと構築できなかった教官にも、責任の一端はあるんです。
「いや、大学院生は自己責任でしょ」って思うかもしれないけど、
そりゃ、究極的には、そうだけどさ。
教官が、学生の自発性を引き出すためのメソッドとかって、本当は、たくさんあるんですよ。
たとえば、ごく単純に、週一でガンガンミーティングする時間を増やすとか、
モチベーションが下がってきたように見えたら、共同研究に強引に組み込んであげちゃうとか。
でも、大学院生の場合、そういう懇切丁寧なことやらない場合が多いだけ。
経験的事実として、大学院関係者は、だいたいみんな知ってるわけ。
でも、やれてないの。
そういう組織設計が必要だということを、大学院運営側の人間のコンセンサスにできてないの
できているところでも、大学院の組織の制度設計に、まだ充分成功してないの。
あなたは、そこにひっかかっちゃっただけ。
ほんとは優秀なはずの人間が、
本当にこの国の損失ですよ。
大学院での研究に挫けた人とか、ネット上に掃いてすてるほど転がってるから。
とりあえず、あまりに気持ちの落ち込みがひどいようだったら、
まず、CES-Dに行ってね。
ここで、チェックしていって、
16点超えたら、心療内科行って下さい。
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http://d.hatena.ne.jp/next49/20081019/p2
(その後の対処法については、いろいろ議論したいところではあるけれど)
この先生も書いてるけど、
ある種の優秀そうな学生のほうが、実は鬱になりやすいっていうのは、
まじで、経験的には、その通りだと思う。
わたしは、大学院で鬱にならなかったけれど、
あなたと同じような鬱で、とてもとても大事な後輩を一人失ってしまいました。
とても悲しかったよ。