2023-09-05

子無し派がうっかり妊娠した結果

タイトルに「うっかり」と書く程度には地雷豊富話題です。やたらめったらに人を傷つけたくはないです。「うっかり妊娠」がグサッときた人は読まない方が良いと思います

結婚8年、夫婦二人暮らし最近生活はお互い淡白だったのにたまたま気が向いて、クリスマスイブに数か月ぶりにセックスした。ベタすぎて恥ずかしい。

中学生みたいなバカ言い訳をさせてほしい。「コンドームちゃんとしてたんです!」

夫は勃起不全気味な上に早漏で、装着時間は確かに短かったかもしれない。が二人で思い返してみても陰茎と膣が生で接触していたタイミング殆ど無かったように記憶しており(挿入時はずっと装着していたし素股もしていない)、一体全体夫の精子がどうやって私の卵管まで到達したのか皆目見当がつかない。挿入時に夫の分泌液が付いた手でちょっと私の膣の入口を触ったとかはあったかもしれない。あとは口淫のとき…?そのくらいしか原因が浮かばない。いい歳して情けない。

私は年明け早々1週間遠方へ出張に行き、帰ってきても出張疲れがいつまで経ってもとれないなぁ、風邪ひいたかもなぁと思いながらゴロゴロしていた。しか生理が始まらない。そんな馬鹿なと思いつつ妊娠検査薬を試したら一瞬で線が表れた。目の前が真っ暗になりながら帰宅した夫に玄関検査薬の線を見せた。彼も唖然としながら「セックスって本当に交尾なんだね…」と馬鹿みたいな台詞をこぼした。はは…わかる……(全然笑い事じゃない)

コンドーム以外の避妊も同時に行わなかったことを激しく後悔した。ピルで体調を崩したことがあるので私はピルは飲めない。それなら、セックスの頻度が減っていたとしても子宮避妊具も選択すべきだった。何もかも後の祭りである。最悪の気分だった。

2日後二人で半休をとり近所の産婦人科へ胎嚢と心拍確認しにいった。げ。やっぱり妊娠していた。帰宅後、午後出勤までの30分間で夫と軽く話した。「せっかくできた命が勿体ない」といった生半可な気持ち妊娠継続してはいけない認識だけお互い再確認して、とりあえず午後の仕事にとりかかった。とにかく時間がない。産むか、中絶か。早く結論を出さなければと焦り、その日は全然仕事が手につかなかった。

私達は子無し派だ。周りにも「子ども自体は好き」を添えてそう伝えてきた。大いに働いて、人並みよりちょぴり多めに稼いでその分しっかり納税してきたし、時短勤務による仕事の肩代わりもまぁそんなもんだろう特に何の抵抗感も無くこなしてきた。そのお陰かは分からないがお互いちょっぴり昇進もさせてもらってきた。こっちは将来に向けてコツコツ貯金しておくから税金子どもにじゃんじゃん使って欲しい、なんなら(現実的には難しいが)子無し税や、もっと大胆な妊活助成金給付金を創設してくれよと思うくらいには「子持ち応援寄りの子無し派」で生きてきたつもりだ。

そうまでしても子どもを持ちたくなかったのは、かいつまんで言うともう夫は将来に向けて暮らしイメージが固まっており(私もそのイメージにとても共感していた)子を持つと実現が金銭的に難しくなるのは明らかだったからで、私の場合親族含め実親…特に父親がかなりアレな人で(よくあるパターン乙)自分が親になって子育ての苦労を知ることで実親を赦す感情が芽生えるのが恐ろしかたかである

混乱の胎嚢心拍確認から2週間、毎晩夫が帰宅してから子どもがいる人生(産む選択)と子どもがいない人生中絶避妊具を装着し続ける選択)、どっちを選択するか話し合った。

個人・共有資産を細々と洗い出したり、現在仕事ポジションや夢を出し合ってお互いの将来性を皮算用してみたり、将来の暮らしイメージをもう一回言語化してみたり、子ども時代にどういった教育を受けてきたのか振り返ったりしながら子無しの人生継続していくことでどんな楽しみが待っていると感じるか…。それはそれとして、先述の「子どもを持ちたくない理由」をクリアするためには何をしなければいけないか、その上で何を諦めることになるか、諦める内容は納得できることなのか等々……

泣いたりイライラしたり、とりとめのない話を挟みながらひたすら意見を出し合った。今思うとサクッと中絶を選ばなかったのは、既に子に対する情みたいなものが生まれていたからなのかもしれない……

2週間話した結果、夫が持つ将来に向けての暮らしイメージが叶えられなくなる懸念については「将来のイメージは結局のところ増田ちゃんと一緒に年老いていくのを楽しむために今まで抱いてきたもので…だから形が変わっても増田ちゃんが一緒なら楽しめるのではないかと、話し合いを進める中で思うようになってきた。だから子供を持とう」と、夫は結論付けてくれた。

私も2週間話し合いを進める中で「おや?これは子を産んでも、少なくとも父親は良い人だからなんとかなるのでは…?」という気持ちが生まれてきていた。自分が良い親になれるかは分からない。全然そんな自信がない。しかし少なくとも父親はまともだ。夫と子に向き合うことで全然違う親像を学べるような、そんな気がした。そこで「子どもを持つ」ことは絶対確定事項とし、私たちは振り返らずに走り出すことにした。どんな子が生まれようと結局話し合いで出た結論に戻るだろう、とお互い考えたので出生前診断もやめた。

の子どもを持ちたくない理由自分が親になって子育ての苦労を知ることで実親を赦す感情が芽生えるのが恐ろしい)は、妊娠生活の中で徐々に噛み砕かれていった。

妊娠は何十、何百回も「人による」を実感させられる現象だ。妊娠に伴うマイナートラブルスマホで調べると無数の妊娠レポが出てきて、そのどれもがちょっとずつ違った。私と似たような体験をした人もいれば正反対の症状に苦しんでいる人もザラにいた。私は徐々に他人投稿した妊娠レポを参考にしなくなり、そうしているうちに私の親がした子育ても、ネットに無数に漂う妊娠レポ達と同程度なのではと思うようになっていった。

毒親育ちの人に「自分人生を生きましょう」なんて言葉がかけられがちだが、それができたら苦労しないでしょ、これだからまれ人間は…と私は常々思ってきた。が、毎日のように「人による」を実感させられると、なるほどそうとしか思えなくなるものだ。私もこれから子育ての苦労を何度も何度も味わうことになるだろう。でも親が行った子育ての苦労に思いを馳せる必要はない。なぜなら「人による」から。あの人はあの人で勝手子どもを作って勝手に育てただけだ。私の腹から出てくるのは私ではない。ただただ反面教師にして私も勝手にすりゃいい、と今は思っている。

正直まだ赤ちゃんカワイイとかそういう感情は今一つわからない。でも生んだらあとはもう一心不乱に夫と走るしかなくて、走って走って、気が付いたら1020年が経っているような予感がしている。

子どもは今月のどこかで生まれる予定で、まだどんな子かはわからない。その分、頭でっかちになれるのは今のうちだと思ったので書いてみた。

子が1歳になったときにこの増田を読み返して「こんなバカなこと頭の中で捏ね繰り回してたんだな」と笑えたら良いなと思っている。

ちょっとだけ言及言及

https://anond.hatelabo.jp/20230907223601

記事への反応 -
  • ミニ四駆好き?

    • ブーメラン10のキャノピーから、ミニミニレーサーのブーメラン10を発射するような感じか

      • 懐かしいな。 キットだと安全ピン通してバッジに出来るアレか。 プルバック部分持ってるヤツいなかったなぁ。

  • HELLO WORLD !!!

  • 夫が托卵を疑わない「いい人」でよかったね

  • にわかに信じがたいな 夫が心変わりしてゴムに穴開けたとかじゃないのかな でもおめでとう

    • ゴムに穴開けたら普通に破れると思うんだけど コンドームの避妊率なんて意外と低いしな

    • 「心変わりしてゴムに穴開けた」は夫からも疑われてるかもしれない。 その上で「あんまりそういうことはしなさそうだけど、もしそうなら2週間もウダウダ保留してないで「欲しくなっ...

  • 大変なのは最初の3年くらい。いや、2年かな。

    • って言うのって子なしか毒だけだと思うなあ まともに育てようとしたら小学生以降も大変だし思春期なんてそりゃ大変だよ受験だの将来だのも絡んでくるんだから ただ「死ななければい...

      • そういうのはまともに子供を成人させたやつだけが言えよな

      • 3人育て上げたぞ。ま、男親だから女の苦労は分かってないかも

        • 今子供育て上げたくらいの年齢の男親なんて何もやらんのがデフォだからな

  • 私は年明け早々1週間遠方へ出張に行き なるほど、ここが叙述トリックだな!

  • セックスが久々だとゴムの裏表を間違えてつけそうになるんだよね おっといかん、と思って表裏逆にして装着した時点ででゴムの女性側に精液ついてる

  • 追記というか言及に返信だけ一応添えておく 夫が托卵を疑わない「いい人」でよかったね それはそう。淡白になってきていたのはお互い分かってたし、私自身ボディケアを頑張る方...

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