2020-07-30

私の神作家だった人

皆さんは最近バズった同人女性たちの神作家を巡る様々な感情漫画をご存知だろうか?

この漫画は神作家創作に衝撃を受けた同人女性たちの感情の乱れを描いたとても面白いオムニバス作品なのだが、読み専の女性主人公の回がある。一言でいえば彼女は神作家ネトストだ。

ネトスト=ネットストーカー

まりネット上の人に対して執着する行為だが私も身に覚えがある。このエントリーではこの漫画を読んで、こんなことしていたな……という共感から結構長い間していたので心の整理のために1度書いておきたいと思った私のフェイクを入れたネトスト思い出話である。けっきょく隙あらば自分語りするんだ、オタクって……とぬるい目で見ていただけたら幸いです。

まず私は完全なる読み専である学生時代オタクになって個人サイトpixivTwitterと通ってきたが神作家とお近づきになろうと思ったことはなく、傍観者でいたいと思っている。なので時々感想を送ってみたりイベントでお手紙を送ってみたりしても匿名性はできるだけ維持したい(お手紙にはさすがに記名するが)と考えていて、観覧専用のアカウントで神作家を(できるだけフォローしないけど)フォローし、いいねをつける。これが私のスタイルなのだ

だが、感じていただけただろうか……この不審者感を。ひっそりとネトストになりやすタイプなのだ。実際、今から話す私の神作家だった人(以下Aさん)のツイートを私は毎日全部読んでAさんと交流していた人も把握していたが、この全員誰もフォローしていなかった。Aさんのアカ彼女フォローする人数よりフォロワーの方が多かったし、彼女は通知は切っていたのでたとえ私がフォローしても彼女認知されることはなかっただろうが、私はネトストをしていることを少しでも勘づかれたくなかった。

私はAさんのアカウント毎日8年近く見ていた。普通に怖いと思う。毎日ルーティンと化してしまって通学通勤中、寝る前、Aさんがどんなツイートをしたのかチェックしていた。Aさんはツイ廃だったので基本的に70~100くらいのツイートをしていて毎日飽きなかったし、それくらい執着するほど私にとってウイットに富んでいて面白い価値観だった。

もうAさんがアカ消しして数年以上経つの10年近く前の話だが、当時私がハマったジャンルでAさんは支部で少し暗めの作品を公開していた。明るい作風ジャンルだったので最初は珍しい、こういう解釈をするんだとかそんな風にしか思ってなかった。ちょっと気になってリンクから個人サイトにとんでブログを読んでみると、その作品の物凄い長文の解釈をいくつも投稿していた。それに驚いたが試しに読んでみると面白くて、全部読んだ。確かAさんがインタビューズを始めた時も全部読んだ。すごく興味深く面白かった。

そう面白いのだ、文が。私なんかじゃ到底考えられない解釈、本編のちょっとした会話から微細な心情を読み取り、それを言語化する能力……。全てに圧倒され、彼女は私の神作家になった。

私はAさんが1番好きだという小説作家を読み始め、好きだというゲーム世代ではないけどプレイした。すごく面白くて、そこの会社作品は今でも買っている。ついでにいうとそのゲームリア友に勧めたら、その子の方がハマってその作品関連会社就職した。

話をAさんに戻すが、彼女作品更新ペースはそんなに早くなかった。支部作品をあげることはあまりなく、新刊を落とすこともあった。だが私はAさんのブログツイートを読めれば満たされていたので、今思うと彼女作品が好きというよりも彼女解釈や考え方が好きだったのだと思う。

こういったようにAさんはツイ廃だが作品更新頻度は低かった+本は成人向けが多かったので当時の私は彼女の本を買えなかった。ただ、当時作品を買えない・見れないながらファンだったので何かしらを手に入れたかった私はイベントサインをお願いした。サインといっても素人から…と困っていらしたが恥ずかしそうにひらがな手帳PNを書いてもらった。その時、「うれしいです!」と言ってくださったのを今でも覚えている。これが唯一の交流

Aさんは私が彼女と(一方的に)出会ってから8年間、1度空白の期間があったものジャンル移動をしなかった。かくいう私はその8年間にジャンル移動をして、Aさんのいるジャンル同人は見る回数が減っていった。それでも楽しそうにそのジャンルを話すAさんが好きだったのでAさんのツイート毎日見ていた。私の中でAさんは「好きなジャンルの神作家から「神作家兼興味深い人」になっていったのだろう。

アカ消しした時には、なんとなくその前のツイートから感じていたがやっぱり寂しかった。ツイ廃のAさんのことだからこっそり戻るかもしれない…と思ってアカしから数年経った今でも、Aさんとリアルでよく交流していた方ののフォロー欄を確認することがある。みつからないけど。

こうして文章化してみると8年ネトストの異様さと共に、Aさんを起因として思い出が沢山あることに気付く。色々あったな。

まり説得力はないかもしれないが、良心の呵責は感じているので、たとえAさんの個人的情報を感じ取ってしまっても検索したりだとかは一切していないし、彼女の本当の個人情報は本当に何も知らないことを明記しておく。

ただ最後に知って欲しいのは、私のような赤の他人粘着するような人間がいるということと、8年間毎日ツイートを見るとそれだけで個人情報結構かるということだ。知ろうとしなくても検索しなくても、なんとなくわかる。

多分だけどAさんの下の名前実家のある県とざっくりとした市町村。Aさんがおそらく住んでいた場所は私も縁のある場所だったのでなんとなく絞れてしまった。Aさんはとあるイベントがある時に「会場が近いので嬉しい」といったツイートとそれに関連する話をした。それだけで普段利用する沿線はわかるし、普段ツイートから更に活動範囲は絞れてしまう。本当に気をつけて欲しい。市町村が3つくらいに絞れた状態で「近くに交番病院学校宗教施設などがある」といった情報何気なく普段ツイートでするとさらに住んでいるところが絞れるだろう。実際にやってみたことはもちろんないが、Aさんはツイ廃だったこともあり、普段ツイートからこういった情報は感じられた。

本人にとっては何気ない日常ツイートかもしれないが、塵も積もれば山となるし、世の中にはネトストがいるので気をつけて欲しい。

最後怖い話になったかもしれないが、私にとってAさんは影響を与えてくれた思い出の人だ。実際に顔を見た事はイベントの数回しかない。でも彼女の数少ない当時買えた全年齢向け同人誌とサインは今でも宝物だし、沢山の言葉を覚えている。

今でもAさんが戻ってくるんじゃないかと考えてしまうし、1度元気であることを確認したいと思っていたが、この同人女性の漫画を読んで彼女を探すのはもうやめにしようと思った。それがこの長ったらしいエントリーを書いた理由だ。なぜかわからないけど、Aさんはもう私の中で思い出なのだな、とハッキリ感じたのが大きいかもしれない。ありがとう

まり身体が強くないようだったが、今元気でいるだろうか。彼女存在ルーティンから外れて数年たつがやはり時々思い出す。

こうしてAさんは私の中で思い出になっていっているが、もしAさんがアカ消しをしていなかったら私は今でもAさんのネトストだっただろうな……とも思う。

  • だからなんでそんなことでみんなこんなながくかくん? わからんわー 贖罪? 自虐? 韜晦? それとも主張?ああ自慢なのか?

  • なんか最近、Twitterの問題を増田に持ち込むの流行ってんの?

    • 昔からだぞ 毎日Twitterのトレンドでバズるまで投稿している プロ増田精神

  • 皆さんは最近バズった同人女性たちの神作家を巡る様々な感情の漫画をご存知だろうか? おけパの話は既にうんざりするほどされていてもうブーム一周した感もあるのに、こいつは今...

  • リツイートもしろや

  • 個人サイト時代に似たようなことしたわ。偶然同じ大学だとわかったのでmixiの学部コミュニティを探したら見慣れた絵を投稿してる垢がいて特定。本名もmixiで察したから大学のアルバム...

  • タイトルだけ見て流してたけどこういう話だったのか 自分もとある同人屋の個人情報特定したことあるなー 神扱いしてた人じゃなくて何だこいつと思ったジャンル内有名イタタのTwitter...

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