はてなキーワード: 田崎敬浩とは
なんだかハイローだなんだとオタクが最近EXILEをめっちゃ持て囃すようになってるけど俺はこれから先何があっても絶対にEXILEを許さない。
なんでわざわざそんなことを増田に?と思う人もいるかもしれないけど、俺は声を大にして叫びたいのだ。
だって、人一人の人生がめちゃくちゃにされてんだぞ。街がめちゃくちゃにされても復興できるかもしんないけど人生だぞどうしてくれんの!ねぇ!!
後、増田しかまともに聞いてくれなさそうだしリアルでこの話をすると家庭は崩壊するし弟が社会的に人権を失う。かもしれないし。
簡潔に申し上げますと、俺の自慢の弟がハイローのせいでEXILEにハマって、
EXILEの!最近結婚発表したあの人!!あいつ!武井咲と結婚したあいつ、わかる?ご本名、田崎敬浩さんって言うんだねあの人。弟が言ってた。
その、TAKAHIROのことを。弟(成人済、理系大学生、(祝)就職先内定)が、あろうことか、おねえちゃん、ねえちゃんって。
百歩譲っておにいちゃんならわかるけど、おねえちゃん。思い出しただけでくらくらしてきた。
俺の絶望がわかるか。ちなみに俺のことを弟は別におにいちゃんとは呼ばない。兄貴とさえ呼ばない。年が近いのもあるのかもしれないけど。
俺の弟はもーとにかく本当に自慢の弟で、頭いいし背が高くて顔も悪くないしスポーツもできるし性格いいし中高とカースト上位の人間で、まあモテて、だけどオタクの俺を馬鹿にすることもないしで、ずっと自慢の弟だった。俺は運動できないし顔は普通だと思いたいけど背は低いしでモテたことはなく、カースト底辺で震えてた人種だ。弟との遺伝的繋がりが信じられないレベルだ。それでも俺が弟への劣等感にあんまり長くは苛まれなかったのはひとえに弟があまりに「出来た」奴で、家族で一番俺に優しくて、兄貴とは呼ばなくてもたまにであっても俺をちゃんと兄として扱ってくれたからだ。
それが、こんなことになっちゃって、しかもちょっとは俺のせいとも言えるので、どうしようもないのがまたつらい。弟の彼女に顔向けできない。申し訳ない。
弟は、身内のオタク(俺)のこと無視しないタイプのカースト上位の人間だから、オススメの漫画とか聞いてくる。めっちゃ嬉しかった。たぶんあいつはこの世で五本の指に入るくらい優しい。オタクで、おおきなおともだち兼任の俺を恥扱いしなかった。親にはされたけど。だから俺はまどマギとかブラボとかまあ、ソフトなやつからちょいディープなのまで色々すすめて、あいつも毎回それを見たりプレイして感想聞かせてくれた。
知り合いに何か、その人の好きなものをオススメされるのが好きだって人間、善人すぎて涙出るだろ。マルチにはほんと気を付けてほしい。兄は心配です。まあ、そのせいでこんなことになってるんですけど。
中学のとき、俺は弟にとても軽い気持ちでBLEACHをすすめた。中2心にも師匠の美学みたいのかっこよくて、あとおっぱいサイコーだったから。なんかこういうと最低の兄貴な気がしてきた。でも俺は夜一さんがすっげぇ好き。男なら更木。
そうしたら予想以上に弟はBLEACHにハマって、俺よりハマって、師匠のこと尊敬し出した。今もしてる。BLEACHのおかげで色んなことを知った、BLEACH好きな人とたくさん話してみたいってスマホを持ちはじめてからはTwitterにBLEACH用のアカウントを作ったりもしてた。後なぜかBLEACH全巻セットがうちには2セットあったりもする。だけど、それだけならまだ、ギリギリよかったんだけど。
だからか去年、BLEACHが連載終了するってなったとき、弟はちょっとヤバかった。
脱け殻みたいになって、ぼーっとして、たかと思うとBLEACHの連載が終わるまでの日数を数えてばたばたしたり。
俺は何もできないしまあせめてと思ってBLEACHの話に付き合ったりしていた。そのとき。
弟はどうやらTwitterのフォロワーにハイローをすすめられた、らしい。
「ハイロー?って映画がBLEACHのジェネリックだってすすめられたんだけど、知らん?」「知らん」
それが頭のまともな弟との最後の会話だった。この後起こることを知っていたら絶対止めてた。タイムマシンがほしい。
ハイローの確か2作目を観に行って、帰ってきた弟は俺の知らない人間になっていた。
目を真っ赤に腫らして、映画のパンフを大事そうに持って帰ってきた。2部あった。俺の分だった。
いい映画だったから、観てほしいんだけど公開終了近いし、だからパンフだけでも。
俺はその日たぶんはじめて弟に弟の好きなものをオススメされた。めちゃくちゃ嬉しかったのを覚えている。ただ仕事が繁忙期並みに忙しくなってしまったせいで結局映画を観に行くことは出来ずじまいだった。もし、俺も観に行けていたら何か変わったのだろうか。
弟はそれから順調にハイローにハマり、順調に一族にもハマり始めた。
そうこうしてるうちに服の系統が三代目系に傾き、聞く音楽が洋楽から一族のになって。だから俺ははじめあいつは三代目にハマったのだと思っていた。弟の口から「おねえちゃん、ねえちゃん」という単語が出だしたのもこの頃だったと思う。忙しかったせいでよく覚えてないけど。
俺が「おねえちゃん」の正体を知ったのは手のつけようがなくなってからのことだった。
いわく、凛々しくてかっこいいけど、目がくりくりして大きくてかわいい、きりっとした太めの眉毛は意志が強そうでかわいくて、笑うと笑窪が両頬にできて、へにゃっとしてかわいい。足がすらっと長くておっぱいがおっきくて、寂しがりで歌がうまくて動物と子供に好かれて子供好きで、優しくて頑張りやさんの、おねえちゃん。
誰が男の、しかもEXILEのTAKAHIROだと思う???俺は新手の萌えキャラかと思ったし若干萌えた。しにたい。
あんまりにも普通におねえちゃん呼ばわりするので俺の頭がおかしくなったのかもと思ったよ。違うよな、TAKAHIRO、男だよな。なんでこんなことになったんだろう。ハイローにハマったとき、好きなのはホワイトラスカル?と雨宮兄弟で、雨宮マサキが一番好きだって言ってた。その雨宮マサキをやってたのがTAKAHIROらしい。つまりハイローがなかったら弟はTAKAHIROにこんな風な傾倒はしなかったんじゃないか。憎い。ただ憎い。存在が憎い。
弟は、前からアクティブだったけど、最近輪をかけて活動的だ。6月7月は舞台を観に行ったらしい。10月にはファンミがあると言って今からわくわくしている。舞台で見た、生のおねえちゃん()は本当にかっこよくてかわいくて、アカペラで聞けたとか言う歌がうまくて泣いたと言っていた。弟の彼女(交際2年目)はたぶんおねえちゃんの正体を知らない。親戚か誰かだと思ってる。俺は、本当のことを教えるべきなのか否かずっと迷っている。
それで、先日の結婚発表である。俺は、正直、ちょっと期待した。結婚だ。しかも授かり婚。いけると思った。弟が正気を取り戻してくれるんじゃないかと思った。違った。あいつの愛は深かったのだ。
弟は、喜んでいた。それもすごい喜んでた。
ねえちゃん、ひとりじゃなかったんだ、寂しがりの人だからそれだけずっと心配だった、ねえちゃんが幸せだって言うなら俺も幸せ、赤ちゃんほしいって言ってたもんな、ねえちゃん、神様ありがとう武井さんありがとう、ねえちゃんをお願いします、幸せになって、来月のCD待ちきれない来年のライブも楽しみファンミでおめでとうが言いたいチケット当たれ、ねえちゃん、すき。
だいたいこんな感じ。
すごく自然にTAKAHIROをおねえちゃんと呼んでいること以外はただただなんか聖人みたいなコメントだった。俺はよくわかんないけどファンミのチケットもきっと当たるよ。お前の徳の高さには神様もびっくりすると思う。なんでこんな方向性に発揮したのかは置いといて。
弟は、もう取り返しがつかないのかもしれない。少なくとも俺はもう弟になにもしてやれない。俺がBLEACHをすすめなかったら、映画に行くのを止めていたら、こんなことにならなかったのだろうか。そう思うと悔やんでも悔やみきれない。
両親がまだ気づいていないらしいのだけが今は救いだ。おおきなおともだちの俺と縁を切りたがったこともある世間体大好きの両親がこの事を知ったらと思うとぞっとする。
俺の自慢の弟の、たぶん順風満帆そのものだった人生をめちゃくちゃにしたEXILEを、TAKAHIROを、俺はたぶん一生ゆるせない。