2021-04-26

anond:20210425210135

元増田末梢血幹細胞提供日記を読んだので、のっかってみる。元増田家族提供、私は骨髄バンク経由なのだけど、日記の内容は殆ど違いがない。

「あー、そうだったそうだった」と思いながら書いている。

私の時はだいたい

入院初日(水曜日):健康診断自由時間→夕飯→自由時間→寝る

・2日目~4日目:朝一採血・回診→飯→9時頃G-CSF自由時間→昼飯→自由時間(朝の採血結果をこのあたりで聞く。)→夕飯→自由時間→寝る

・5日目:朝一採血・回診→飯→G-CSF10時ごろ末梢血幹細胞採取開始~13時過ぎ終了→車椅子で部屋に戻る(昼飯は時間が過ぎているので、院内売店で事前に購入しておく)→自由時間→夕飯→自由時間→寝る

・6日目:採血・回診→「既に患者さんには投与されました。必要量あったので問題なしです。明日退院」→昼飯→自由(以下略)

・7日目:退院→帰り道で宝くじを買う→家に帰る

・8日目:出社

みたいな流れであった。暇すぎる。

ドナーになるとどうなるか?

1. ドナー手帳交付される。 https://www.jmdp.or.jp/documents/file/02_donation/donor_techo202008.pdf みたいなやつ。

 これは骨髄移植でも末梢血幹細胞提供でも中身はおなじ。家族提供でも同じものをもらうみたい。ここに注意事項とか記載されている。

自分提供スケジュールとか、提供までの緊急連絡先(事故などで提供できなくなった場合バンク病院への連絡先)を書く。

2. 骨髄バンク経由の場合、かなり頻繁にコーディネータから現状確認電話がある。風邪引いてないかとか、不安はないかとか。オカンかってくらい心配される。

3. 骨髄バンク経由の場合提供にかかる費用原則負担しない。

私の場合田舎にすんでいるのだが、ドナー候補者としての説明(これだけ最寄りの大規模な病院であった)、提供意思確認提供後1ヶ月検診まで、提供のために必要となった交通費支給された。入院中、個室になったがこれも私は負担していない。

 患者さんが個室料金を負担されたようだが、高い負担で大変だなと思う。ドナー健康な体なので病院側としても病人怪我人と同じ部屋にするのにリスクを感じるのだろうな。

4. 骨髄バンク経由の場合提供後に事実証明する書類を発行してくれる。近年は市区町村条例で骨髄・末梢血幹細胞提供すると補助金を出してくれたり、医療保険請求できる場合があるが、このとき使用する書類である

・これまで質問されたことがある質問と、それへの回答

1. なぜ提供したのか? …… ①骨髄バンクのことは過去何度か献血をするなかで、パンフレットなどをよくみたため知っていた。 ②知人がバンク経由で骨髄移植を受けて復職した。 提供してみようと思ったのはそういう理由

2. 骨髄提供か、末梢血幹細胞選択できるか? …… 原則できない。どちらが患者さんの状況に適しているのか、によって採取する方法が決定される。

3. 仕事はどうしたのか? ……有給使用した。提供時期はたまたま忙しくない時期だった。これもまた、患者さんの状況によって決定される。このあたり、ドナー選定時に確認されるため、「忙しいけど提供させられた!」みたいなことはない。提供できるような時間的余裕があるときにだけ応じたらよい。

4. 入院中は何してた? ……自由時間はだいたい読書動画。個室なのでテレビカードなくても見放題だったが。あと、飲酒喫煙を除き飲食殆ど制限がないので、おやつ食ってもいい。

元増田も書いているが、ドナーには医療上の特別制限ほとんどない。病院入院上のルールくらい。なお、入浴は他の患者さんとの調整が必要なので、若干制限されることがあるかも。

5. 提供中は何してるの? ……末梢血幹細胞提供は両腕に針刺して、片方から血を抜き、幹細胞を分離してからもう片方の腕に返すため、なにもできない。

  暇潰しの準備をするようアドバイスされる。元増田も書いているが、タブレットとかノートパソコンを持ち込んでもいいし、飲食も準備しておけば手伝ってもらえる(今はどうなんだろう、コロナの件もあるからだめかも?)

ちなみに、そうやって暇潰しの準備をしたが、立ち会いの血液内科医看護師お話しするほうが面白かった。

6. G-CSFってなに? どうなるの?……簡単に言えば、血液中に幹細胞などをたくさん放出させるためのお注射インフルエンザ予防接種くらいの痛み。毎日注射してもらう腕を交互に変えてもらった。

あと、3日目くらいから、骨のいたみがあった。私の場合は腰だけでなく、胸の間の骨(胸骨圧迫するときに手をあてるあたり)。この痛みはロキソニンが欲しくなるくらいズキズキくる。

  注射を止めて1週間くらいまで残った。

7. 宝くじあたった? ……全部外れた。

・ 今どうしているか

1. 患者さんとドナーとは1年間で2回まで手紙のやりとりができるが、1回だけした。正直書きたいこととかはあんまりなかったし、どうされているかとかもあまり知りたくない。患者さんが元気になってくれればと思うだけ。

2. ドナー登録は削除した。提供後は自動的に保留となるが、1年経過後はまたドナー候補となる。これ以上提供しようって気にはならない。

 これは患者さんがどうとか今回の提供がどうとかっていうより、自分家族のことを考えての判断。あと、ドナー候補に選定されてから、抹消血幹細胞提供しおえて採取から車椅子で運びだされる瞬間までの緊張感(何かあったら患者さんの命が! とか思うと、寝られん日もあった)はけっこうつらい。

3. 厚生労働大臣感謝状を貰ったが、スッポンスッポンする賞状入れの筒にはいったまま。飾ってどうってはなしでもないしね。

4. 市町村補助金を頂戴した。上でも書いているが、市区町村条例で骨髄・末梢血幹細胞提供すると補助金を出してくれる場合がある。ドナーとして活動するために必要な日数×単価みたいな内容なので、1ヶ月後の検診もカウントしていただいた。あと医療保険ドナー給付金も。頂けるものは頂いた。

 上記の緊張感とか仕事を調整することの負担を考えると、こんなお金を目当てにするのは割にあわないと思うよ。

5. 献血は、ドナーとして選定されてから提供半年くらいまでできない。半年ちょっとたってから再開した。最後献血したときとかわらず、とくに異常はなかった。

おしまい

記事への反応 -
  • ※記事タイトルに「ドナー提供」と書いてたところ人売りやんけというツッコミをいくつか頂いたので修正しました。 白血病へのドナーっていうと腰に針刺して採取した骨髄を移植っ...

    • 元増田の末梢血幹細胞の提供日記を読んだので、のっかってみる。元増田は家族間提供、私は骨髄バンク経由なのだけど、日記の内容は殆ど違いがない。 「あー、そうだったそうだった...

    • 個室でも同居人以外との会話しながらの食事はリスクあるで 入院中はシャワーできないん?

      • 完全なリスク排除にはなってないのは承知なんだけど、比較的感染が増えてない地域かつ人と接する機会が少ない職の二人との食事だったから栄えてるところで食べるよりはリスク少な...

    • 入院費用とかは相手持ちですか?

      • 記事内で言及しなかったけど今回は骨髄バンクによるものではなく家族への提供でした。 病衣代だけ退院時に払って、後の請求はその家族側に加算されることになってます。

    • やっぱりドナドナ熱唱した?

    • ドナーを提供するって人身売買じゃん

    • ワイは全身麻酔のフルで提供したで。 いまはめっさ痛い尿道カテーテルやらなくていいらしいので、これを見てる増田はレッツトライや。 いまなら田村厚労相の賞状もらえるで。

    • 甥が3歳で白血病診断された。 今元気に走り回ってるけど、この子が生きてられるのもあなたみたいな人のおかげだ。

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