その昔はてな村で脱オタファッションに関する記事がトレンドになったことがあったが、
そろそろ世代が入れ替わった感があるので当時を思い出しながら思う所を書き殴ってみる。
言うて、もう脱オタが何か分からない人がいるだろうから一応解説すると、オタとはオタクのこと。
脱オタとはいかにもファッションに興味がなさそうなオタクが、最速、最短で最低限の見た目になるためのメソッドについて論じる
さて。
ファッション初心者にとっての服選びを始めとするファッションのハードルの高さとは何か。
これは何故か世間のアパレルショップがアイテム単品買いメインの作りになっている所が大きいと思っている。
PCに例えるならBIOSやドライバの知識のない初心者がいきなりパーツ買いするようなもので、
回りくどい書き方をしたがヨドバシカメラのような家電量販店で売っている
とりあえず学校のレポート程度ならこなせる割高な国内メーカー製のWindowsノートPCにあたる提案が、
ファッションの分野にはないんだなこれが。
ベストではないけどまあそれでいいんじゃない? 知らんけどと言える商品。
これって驚くべきことで、いいからブサメンの俺でも似合う髪型と服を教えてくれと何度言いたくなったか分からない。
#それに対するアンサーが後年の服を着るならこんな風に的なサムシングなんだけど、ここでは触れない。
#洋服のアオヤマなどで買える就活生向け一式セットがモロ理想の初心者向けセットなんだけど、
CPU、HDD、メモリといった最低限の部品一式を揃えなければPCが起動しないように、
ファッションで取り敢えずの及第点を取るには髪型から靴まで全身をパッケージで見る必要がある。
あるのだが、少なくとも中学生、高校生の頃の俺はそれを知らなかった。
自分が欲しいと思ったアイテムをなんとなく単品買いして、思えば随分と時間と金を無駄にしたもんだ。
自分の体型を踏まえた髪型から靴まで全身のイメージがないと、何年経っても自分なりの審美眼が磨かれない。
毎年服を買っているのにちっともお洒落になった気がしない人は、大抵の場合トータルで見る観点、
全体としてどういった印象を他人に与えたいかという視点が欠けているんじゃないかな。
話を戻す。
いきなりイメージと言われても、大抵の初心者には自分が目指す確固としたイメージなど存在しないだろう。
ではどうするか。最も手軽で確実性が高いのは素人のファッションスナップのサイトで自分と身長と体型の近い人のそれを丸パクリすることだ。
最低限の知識がない素人のこだわりは言い方は悪いがノイズでしかないので、髪型から眼鏡から靴ひもの色から変なアレンジを入れずにそのまま全て真似するといい。
次点で全国展開している大手セレショ(BEAMS、UAなど)がディスプレイしているマネキンが着ているアイテム丸パクリ。
これは自分の体型が考慮されていない分失敗の可能性が増すが、少なくともアイテム同士の相性が考慮されている分素人の単品買いよりずっと勝率が高い。
ん? 似た体系の人がファッションスナップサイトには見当たらない?
申し訳ないが太っている人は死ぬ気で痩せてくれとしが言えない。
そのままでもお洒落にはなれるが、格好良く、可愛く見られたいなら普通体型程度に痩せている方が圧倒的に、そりゃもう圧倒的に有利だ。
腹が出ているだけで目指す方向性が”愉快な気のいいデブ”しかなくなってしまい似合う服や髪型が限定されてしまう。
金がない? 金がないなら時間を使え。良いと思ったモデルが着ているアイテムの安い類似品を探すんだ。
セレクトショップやZOZOなどのオンラインショップには類似品を探す機能があるはずなので、安いものを目を皿のようにして探せ。
中古が気にならないならメルカリでも何でも好きなサイトで探せばいい。
類似品は色は似ていても素材や形が違う別物なので地雷率は高いが仕方ない。
残念ながら知識も金もない者に地雷を避ける術はない。ゲームオーバー。
グエ-シンダンゴ
ここまで書いた内容をざっくりまとめると、分からないなりに自分より詳しい人の力を借りて
世間一般で何が良いとされているかを把握しよう。その際自分のセンスは封印しましょうという話になる。
一応理屈を書いておくと、定量的な評価基準の無い分野で素人が自分なりの審美眼を獲得するには、
まずは先人が高く評価するものを浴びるように摂取して、自分の中にそのジャンルにおける一般的な良し悪しの基準をインストールする必要があるのね。
この基準が確立するまでの自分なりのこだわりはぶっちゃけゴミです。
世阿弥言う所の守の段階での変なこだわりは捨てた方が圧倒的に成長が早い。
そうして手に入れた基準を自分なりに使いこなせて初めて店頭に並んでいる個々のアイテムの客観評価が可能になるのよ。
最後に金はあっても時間がない社会人向けのドーピング方法を書いておく。
便利な時代になったもので近年はテレビや雑誌で活躍する現役のスタイリストが素人の買い物に付き合ってくれたり、
そのものずばり何を買えば良いかアドバイスしてくれるサービスが存在する。
相場は割とお高いが、プロとして需要がある人の知識とセンスを借りると考えると俺は安いと思う。
具体的なサイト名をあげるのはちょっとはばかられるので、単語としてはスタイリストやコーディネイト、
知識がある人は自分が好きな雑誌やスタイリスト名で検索してみて欲しい。
こんな駄文が誰かの役に立てば幸いだ。健闘を祈る。