2019-06-29

小学校の高学年の時、クラスメートに一人、すこぶる不気味な男の子がいたのだ。

みんなでワイワイ一緒に遊んだりはしない、クラスの人気者枠ではない、群れてない、かといっていじめられっ子だったわけじゃなく、別の男の子と2人でいることが多かったように思う。目立つタイプではなかったけど無口というわけでもなく、誰ともしゃべらないということでもなく。スポーツあんまり記憶がなく(ということは特に目覚ましく運動神経が良いわけではなかったんかな)、勉強は出来る子の部類だったんじゃないかなと思う。

の子が私に向かってたまに敵意を感じる言葉をぶつけてきた。学校からの帰り道、私が友達たちと別れてひとりになった後で。とはいえいじめっ子」というのとも違う。何ていうか、意味不明言葉をさも罵倒っぽく投げつけてくるのだ。

当時の我が家一戸建の家の前にカーポートがあり自家用車を置いていた。某スポーツタイプセダン。その車の車種名を何故か私に向かって投げつける。大声で、時には走り寄ってきて追い抜きざまに小声で。「ばーかばーか!」みたいな口調で、車種名を。

最初は、まさか車種を大声で叫ばれてると思わないから「?(野良猫でも見つけて喜んでるのかな)」ぐらいに思って私に向かってる言葉だと気づかなかった。ある時、追い抜きざまに我が家の車を指さして「(車種名)!笑笑笑」と嘲り笑いをして去って行ったので、何?車がどうしたの?と。小学生女子それも大してメカに興味があったわけでもないので自家用車の車種名なんてぼんやりしか知らず、ああそういえばうちの車そんな名前だったかもなぁ。と思う。そして嘲り笑いへの強い不快感

家に入って兄に「うちの車って変なの?」と聞いた。今思えばごく普通ファミリーセダンだ。ノーマル派の父が珍しくホイール変えた位で他は純正ホント個性普通の車だったのだが、笑われるのは辛い。

同級生に笑われたの…と話をしたら、兄(やさしい)は心配してくれて、イヤなら反撃しろ、反撃できないなら帰る時間をずらすとか、友達についてきてもらえ、ついでに家でみんなでマリカーでもやりゃいいじゃんと言われた。みんなでマリカーやるのはすごく良いなと思ったので、一緒に帰っている仲のいい友達を誘ってマリカー大会をやった。兄(3つ上、やさしい)が謎のマリカーキングでアホみたいに上手かったので、兄がいるときはたまに混ざってくれた。「○○の兄ちゃんの神技見よう」みたいなノリで我が家がたまり場になった。

しかったのは良いのだが、毎日みんなが集まってくれるわけはない、せいぜい週に1回。当然ひとりで帰る時が大半で、なるべく時間をずらして後ろからついてこられないようにしようと思ってはいてもいつの間にか後ろにつかれ近付かれて追い越して振り向きざまにギロッと睨まれたり、思い出したように車種名を叫ばれたりしていた。本当に気持ちが悪かった。

マリカー大会仲間のなかの男の子2人とマリカー以外でも仲良くなって、いつの間にか3人の家を行き来したり、3人でどっかちょっと遠くの公園まで遊びに行ったりするようになった。たまには大勢マリカー大会やりつつ、男の子の行動半径の広さ(私は割と引っ込み思案なタイプだったので)に引っ張られていくうちにだんだん楽しくなってその不気味な男の子嫌がらせもどうでも良くなった。たまに睨まれたりされてもそんなに気にならなくなった。そのまま小学校卒業卒業するまでの間、散発的にその男の子の言ってくることやってくることで嫌な気持ちになることはあったような気がするが、まぁどうでもいいやという感じになっていた。マリカー大会から私は、女の子男の子も含めて友達が一気に増えたこともあって、すっかり引っ込み思案じゃなくなった。

中学受験とか公立の学区違いとか引越しとかで、小学校友達は割とバラバラになり、特に仲のいい数人以外とは日常的な交流はなくなるが、それでも「ジモト」だから色々彼らの消息は伝わってくる。大人になって「私に向かって車種を叫んでくる彼」の消息があまり幸せそうだとは言えないようなのが、なんとなく心に刺さったとげのような気持ちになっていた。

の子たちは、私立中・高→いい大学→いいところにお勤め&美人結婚みたいなエリート人生まっしぐらな子から公立のいい高校行ったのに放浪自称クリエイター実態奥さんが養ってる、とか、保育士(男)とか、ホテルマンとか、子供3人育てて町内会の仕切りしてと忙しそうなお母さんとか、中学出たら実家料理屋さんを継ぐために修行、今は板前さん、みたいな子まで色々いる。実家を継いで板前さんになった子以外はみんな実家は出ている。私は中高出て大学行って会社に入りワーカホリックになりアイツこのまま結婚しないのかと言われてたけどかなり遅くにウッカリ結婚した。

その「例の彼」は、私の母いわくずっと実家にいる。同じクラスでご近所だったから彼の母親と私の母親はご近所づきあいをしているのだが、彼の母親から聞く話が割と辛い話が多いようなのだ。母は私にその詳細は言ったことはないが「あなた実家帰ってきたならたまには地元飲み会(年に1度、年末帰省して顔出せそうな子が板前になった子の家に集まって飲む)に誘ってあげたら?」と言ってくる。私はそうねー幹事くんに言っとくねーと言ってお茶を濁す。一度は幹事に誘ったら?と言ったがその年の飲み会には来ておらず申し訳ないがホッとした。いつもつるんでた悪友男子2人からは「あいつはお前のことが好きだったんだから放っておけ」と言われた。もちろんこちらも深入りするつもりは100%ない。当たり前だ。中年差し掛かった今でも鮮明に思い出せるほど不気味だったんだから本当に。もしアレが好きな気持ち表現だったとしても、そんなもん受け入れられるわけがない。

実家暮らしている私の母は、日課である朝の散歩の時に出勤中らしき「例の彼」とすれ違うと言っていた。気が付いた当初はあらおはようなどと声をかけていたのが彼からリアクションゼロで、ひょっとして人違い?と心配し彼の母との井戸端会議にて確認を取ったところやっぱり本人よね?となり再度あいさつや会釈を試みたもののノーリアクションで、ついに先月、なんか気まずいか散歩コースを変えることにしたと言っていた。

  • うんち

  • この長文罵倒も大差ないってことをよくよく自覚した方がいいわ 気に食わなかったら直接言え、ネットで匿名で攻撃してる方がよほど陰湿だ

  • 発達障害の子だろ

  • 小学校の高学年の時、クラスメートに一人、すこぶる不気味な男の子がいたのだ。 みんなでワイワイ一緒に遊んだりはしない、クラスの人気者枠ではない、群れてない、かといって...

  • 読むのがつらかったです。 そのよく分からない彼の人物像についてこちらも考えたいのに、その彼と直接関係ない情報が多すぎます。 マリカー大会や他の同級生の進路の話は、もう少し...

    • 私が持っている、その彼についての情報はこれだけしかない。私は彼に興味がなく嫌悪感しかなかったので。 そして私が感じたことを書きたかっただけだから私の情報が多いのは仕方が...

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