2017-12-21

例の「童貞いじり」について。

いつも通りはてな界隈をぶらぶら流し見していて、はあちゅうさんやその周辺における最近のあれこれについても色んな意見投稿コメントを見た。

最初はそれほど強い関心を抱かなかったがここ数日、「童貞いじり」に関しての話題結構よく見かけるようになった。

自分にも無関係ではない話なので、一人の意見っつうか暇つぶし自分語りをしようと思う。

僕は童貞だ。正確には素人童貞であり、それを自分から進んでネタにして周囲の笑いを取るタイプ人間だ。

どうしてそういうことをするようになったかと言えば、中学時代スクールカーストの最下層にいたことが大きい。

いや、十数年前に「スクールカースト」なんて言葉はまだなかったが、当時から日陰のクソ野郎として辛酸を舐めていた僕と友人は

学校にはピラミッドのような不可視階級社会があって、僕達はその底辺だ」

という共通意識はもっていた。スクールカーストなんて言葉がなくても、地べたの人間のしかられる重さでその権力構造を感じていた。

ともあれ、犯罪クラスイジメには至らずとも、教室の隅っこに追いやられる程度には他人からバカにされてきた僕だったが、そのままでは正直つらかった。

でも、ふとある時に、部活の上位カーストに属している一人から軽く小馬鹿にされた時、ふとそのイジりに乗っかってみたのだ。

すっげえウケた。

しかも、イジりの内容自体はそれほどダメージのない(僕にとっては)軽いものだったので、それ以降は自分からそのネタ、つうか若ハゲネタ自分から使いだした。

童貞ハゲキモオタデブキャラ、というレッテル自分から張ったことで、ある程度被害を僕の意識コントロール出来るようになった。

キモいけど面白いやつ」ということで、好意的に接してくる奴も増えた。それは単に僕を下に見下したことで成立している関係なのかもしれないけど、

正直イジメじみた扱いをされるくらいなら百倍マシだった。

そんなこんなで、学生時代はもっぱら「童貞(後に素人童貞)」、「若ハゲ」、「貧乏」などの自分を貶める自虐ネタで周囲とコミュニケーションをとるようになった。

まり、僕は最近問題視され始めた「童貞いじり」を自分からする人間だ。

かといって、「俺みたいに童貞ネタで笑いを取ってるやつもいるんだ、これを駄目だなんて言うな!」とは決して言わない。

童貞いじり」に苦しむ人が無くなる方が、僕の持ちネタが一つ消えることよりよほど優先すべきである、とはっきり思う。

なので今後、「童貞いじり」が社交的な場で白眼視されるような空気社会全体で醸成されてきたら、僕は素直に引くと思う。

というか童貞いじりもそうだし、自虐ネタ下ネタ基本的に扱いに注意が要るのだ。不快になる人はいるのだから

これまでも最低限の用法として、自虐やら下ネタやらが苦手な人相手にはそれらを封印して普通に会話してたしね。

基本的にこういう「誰かを貶して笑いにする」系は、する側される側の合意がなきゃ絶対だめだと思うし、合意があったところで他の第三者不快感を得るならやっちゃダメだ。

笑いを取りに行ってるのにスベってどうする、と僕は思っていた。もしかたらここらへんで「いや違うしそうじゃない」と思う人がいるかもしれない。

「人を貶めて取る笑いなんて笑いじゃない」という人もいるだろうし、それを否定するわけではないが、何が面白いかなど人一人で違うだろう。とも思う。

下品な笑いが嫌いな奴もいれば、それで爆笑するやつもいる。僕はどっちも好きだ。

自虐ネタとか、そういうのは良くないってやつらは僕のことも分け隔てなく人間扱いしてくれる人が多かったし、

僕のハゲネタ童貞ネタで腹抱えて笑ったり、一緒に乗っかってきてイジりに来てくれる奴らはだいたいすぐ友達だ。ほとんどは、程度をわきまえてホントのほんとに僕を蔑んだりはしないしね。たぶん。

けど、そういう「他人を貶す笑い」、「童貞いじり」を進んで受け入れる僕のような存在がいるせいで、勘違いした自称いじりキャラ」が僕以外の誰かを不当に、合意なく傷つけたのなら、申し訳なく思う。

「お前も「童貞」へのセクハラに加担した加害者だ!」と言われれば、少なくとも傷ついた被害者の人に、傷つけた奴と一緒に頭を下げたいと思う。申し訳ない。

ただ、人との関わり方がまだよくわかっていなかった子供の頃の僕にとって、「童貞であること」、「前髪が薄いこと」を自分から言ってバカにされるのは、

唯一、苦しみから逃れられる苦肉の策だったのだ。それがなければ人の輪っかの中に入っていけなかったんだ。

とにもかくにも、「童貞であること」をバカにされて苦しんでいる人がこの件を通じて生きやすくなれば良いなと思う。

それと同時に思うのは、セクハラもそうだし「童貞いじり」などをやめよう、と声を上げるのは、大事だけど、もっと大事なことがある。

結局、言葉や態度の表層的な、コミュニケーションパターン制限を掛けるだけで終わっちゃだめだ。

なぜ男がセクハラをするかと言えば、「女の人への性的興奮」が本能に依る衝動からだ。

いやほんと、男として情けない限りだけど、性欲って条件次第では人間を獣にしてしま劇物だよ。

そもそも理性の薄い奴、対象に対して圧倒的に優位になってしまたことで魔が差した奴、これはもうコントロールが効かない。

童貞いじり」にしたって、根っこの根っこは「他者より優位でいたい」という競争本能だと思う。

これらは、どんなに言葉や行動や態度や眼差しを刈り取ったところで、根本的な解決にならない。

誰かが誰かを傷つける、という構図に対して、明確な特効薬にはならない。

虱潰しに、人を傷つける表現言葉と戦っていけばいいのかもしれないけど、僕にはその先にディストピア風景しか見えない。

じゃあどないせえゆーねん、と自分でも思った。

戦うんじゃなくて、自分とその周囲を自衛すればいいのかな。とふと思った。

いやもちろん社会全体の総意として「NO!」と強く宣言しなきゃいけないことも絶対ある。

今回の岸氏の件は間違いなくそれだろうし、はあちゅうさんも普段SNS発言は、その点の分だけは反省した方がいい。

けど、だいたいのことは、自分自分を何とか守る。守れるように先を見据えながら行動する。で十分だと思う。

それ以外は、もうほっといたら良いんじゃないかな。

少なくとも、ネット使って距離の離れた相手まで、皆してわざわざぶん殴ることもないでしょうに。

気晴らしに誰かを攻撃したいなら、何とか僕を見つけてくれ。

バカにされたらボケで返す用意はあるから

あと長文でごめん。

  • うん、あなた自身は何も批判されるべきではないと思うよ。 それより気になったのは、あなたを最初にいじった「部活の上位カーストに属している一人」のことだね。 はあちゅうに告発...

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