「千と千尋の神隠し」や「GHOST IN THE SHELL」は海外でもビデオソフトがちゃんと売れてる、
その指摘は核心をついてる。GoogleやFacebookが日本に生まれなかったのとも理由が近い。
アメリカみたいにみんなのためになるものには慈善事業に近いくらいのノリでお金を出す人たちがいなきゃだめ。
日本は法人や権益の中でお金が固定化されすぎちゃってるのかな。良い社会ってのはお金がよく回らないとね。
ちなみにアメリカが不景気になってもハリウッドが潰れなかったのは、
この規模の真面目な作風は彼にはまだ早かったともいえる。
もちろん山本寛氏でなくても良いのだが、次世代を担うアニメ監督が少な過ぎる。
量においても質においても。
あなたと同感で東浩紀は今までの活動でその重要な衝動を無くしてしまった人間の一人だと私も思うが、
山本寛はもっと技術を磨いてチームに認められ、良い人間関係を築いて仲間に恵まれれば高い熱量を生み出すことができると直感的に思う。
あなたが感じている熱量の低さは多分その通りだと思う。
「フラクタル」は閾値を超えられなかった。それは売上にも表れている...これも確かに事実かもしれない
だからこそ、閾値を超えられる作品を次回作で出してくれるのではないかと期待しているのです。
そして熱量が一定を超えた瞬間の作品を見たいと私は思うのです。
なるほど。グッズ売上大きいんですね。
私は作品を擁護しているだけでスタッフを擁護しているわけではないです。
結果から言えば今回は山本寛と東浩紀の不仲が作品に悪影響を与えたと判断している私としては、
でも、そうすると1万枚じゃペイしてないよねBD1万枚でヒットってのはなんでなんだ。
ただ、マンデルブロやフラクタルなどの数学的用語をちりばめている時点で最初から万人受けを狙った作品ではないなと感じた。
作品に対する考え方は押井に近いなと思った。
押井と彼の大きな違いは、「負けない作品」を作るだけの総合力があるかないか、それだけだ。
彼は20歳以上も若いんだからあと20年かけて彼に到達し、超えればいいと思う。
そういう背景や未来のことも考えずにみんなが単純に一つの作品だけを捉えて批判するから日本に良いアニメ監督が育たないんだと思う。
今回のフラクタルが今現在、商業的に成功してるかなんて問題にしてない。
初代ガンダムだって最初は視聴率が低迷してスポンサーに修正・打ち切りを余儀なくされたがその後人気が上がったんだ。
なぜ売上が制作側の目標ほど伸びていないのかの理由を挙げるとすれば作品の完成度の問題はあるかもしれない。
別の監督がこんなことを言っている。
「自分の作品の客は1万人程度でいいと思っている」
「1本の映画を100万人が1回観るのも、1万人が100回観るのも同じ」
ノイタミナというのはフジテレビ深夜枠ということで元々F1層の女性へのリーチをコンセプトに生まれた枠だと聞いている。
今回のアニメは女性受けがとても悪いようだから、ノイタミナとの相性は最悪かもしれない。
1クールで収まりきらなかったという批判は確かにあるかもしれない。
アニメを高級料理と思うのか、ジャンクフードと思うのか、庶民料理と思うのかで意見が分かれるということなのかもしれない。
そう考えると私は、高度に洗練された文化芸術...即ち高級料理に近い存在ととらえている。
それ故に、季節の野菜を使った旬の料理を食べたなら素材の味を感じた上でのレビューを要求してしまうのだと思う。
国内にいる日本人はアニメにいとも簡単に触れることができるが故にアニメをジャンクフードや庶民料理と思っているのかもしれない。