2014-09-02

イケダハヤトさんのブログ増田で読もう

2014/09/01


最近コンテンツの「パクリ」についての記事が増えてますね。

パクる」のはなぜいけないの?

たとえばこんな意見

コンテンツの盗用は明確な著作権法違反なのだが、ネットの中では「キュレーション」だったり「バイラルメディア」等と、それらしい名前を付けて人の褌で相撲をとる行為がはびこっている。

こういうものを日々見ていたら海外記事を断りなく翻訳して、自社サイトに掲載することの何がイケナイコトなのかよくわからなくなっても仕方ない気もする。

(中略)ネットは便利である反面、著作物違法コピーはどうしても流通してしまう素地がある。

からといってパクリが許されるわけではない。

せめてパクる時くらいは罪の意識をビンビンに感じながら、人目を気にしてこっそりひっそりやれよと思う。

パクることに対する罪の意識希薄さが気になる話 - ネットの海の渚にて

こういった意見を書く人は多いですが、みなさん「なぜパクリがいけないのか」を書かないんですよね。「麻薬=絶対ダメ」という感じのノリで「パクリ=絶対ダメ」と思い込んでいる感じさえあります。こういう思い込み、思考停止は怖いです。

さて、コンテンツパクリって、何でいけないんですか?これ、真面目に答えられる人、どのくらいいるんでしょう?「盗むのはいけないことだからいけない」「法律違反からいけない」みたいな幼稚な意見ダメですよ。

著作権者利益になるパクリもある

参考までにぼくのスタンスを書いておきましょう。

何をもって「パクリ」とするかは曖昧ですが、ぼく自身は、自分コンテンツコピーされていくことに対してはかなり肯定的です。実際に、BLOGOSSpotlight現代ビジネスといったメディアに対しては、うちの記事を堂々とパクって(転載して)いただいています。いつもありがとうございます

著作権者としての気分としては、ぼくの書籍P2Pソフトでばらまいていただいても、まったく構わないどころか嬉しいです。ありがとうございます、ばらまいてくださって。これほんと。…とはいえそれをやると、出版社から訴えられるかもしれないので、おすすめしませんけどね。

結局、パクリNGかOKかというのは、ビジネスモデル問題なんですよ。ぼくが作っているビジネスモデルですと、むしろコンテンツ勝手にばらまいていただいた方が、利益が出やすいんです。また、パクられてもOK!というスタンスの背景には、年間500万円くらい売上あれば十分だ、という目標の低さもあります

というか、こういうのは抗いようがないんですよ。あなたがどれだけ「パクリは許されない!」と叫ぼうとも、ネット上ではコピーコンテンツが「当たり前」になっていきますNAVERまとめがこれだけ人気を集めている意味理解しましょう。世界バイラルメディアが乱立し、各メディア間でコンテンツが「共有」されている意味理解しましょう。著作権者は、抗えない変化に文句を言うのではなく、勝手コピーに耐えるビジネスモデルを作り上げていかなければなりません。

コンテンツパクリを「万引き」になぞらえる人は多いですが、根本的に違うのは、このビジネスモデルの話です。わかりやすくいえば、パクられればパクられほど、ぼくは儲かるし、利益が奪われるようなら、儲かるようにビジネスを作り替えていけばいいだけです。物理的に商品が奪われる「万引き」とはそこが違います

…まぁ、そんなぼくでも、コンテンツを丸々っと転載する際は事前に連絡はいただきたいとは思います転載を始める場合は、ぜひメールとかツイッターで一報いただけると。でも、編集哲学のないコピーサイトダメです。なお、NAVERまとめとかTumblrでぼくの記事を利用する分には事前・事後連絡は不要です。

外部の人間がどうこう言う話ではない

毎度書いてますが、パクリ云々は、他人がどうこう言う話ではないんです。そのパクリNGかどうかは、著作権者しか判断できませんからバイラルメディアパクリだらけだ!著作権違反だ!と怒る人は、一体何者なんでしょうね。

どうしてもパクリが許せないのなら、「あなた著作物がパクられていますよ」と著作権者に教えるのが最良の解になると思います。それ以上はやるべきではありません。NGかどうかは、あなた判断することではないのですから

というわけで、それでも、どうしてもパクリが許せない方は、ぜひその理由を教えてください。特に、「あなた著作権者ではない」場合の怒りについて、教えていただけると幸いです。なぜ部外者人間が、パクリについて怒りだす必要があるのでしょうか?

みなさんのご意見

さてさて、ツイッターなどで意見をいただいたのでまとめておきます

まずは万引きのようなもの、という語り方。コピーコンテンツは①盗まれた側の利益にもなりうる(デジタルデータは複製可能)、②著作権違反親告罪である、という点で窃盗とは明確な相違があるというのは事実として抑えておきたいところです。

こちらはよく整理されている意見だと思います。肝心なのは、「第三者がそのコピー善悪判断することが難しい」ことなんですよね。当事者なら自分で善し悪しを判断すればいいんですが、部外者はそうはできません。

けっこう真面目に面白いと思います。長い目で見ると、書籍も無断コピー対象になっていくのかもしれません。

第三者がなぜ関係のない他人コピーに対して非難できるのか(そのコピーについては、著作権者しか法的な善悪判断できないにも関わらず=親告罪にも関わらず)」という問いに対しては、こちらはもっとクリティカルなご意見

ヨッピーさんも、

別に自分がパクられてるわけじゃないから」ってスルーした時点で自分被害者になった時に文句言えなくなるじゃん。だから被害を受ける前から声を挙げるんだっての。

イケダハヤト氏が全クリエイターに対して宣戦布告を開始 - ヨッピーがブチ切れまくるブログ

と書いてますね。

この立場はわからないでもないですが、一体どんな基準をもってして、「第三者として」そのコピーがOKであるNGであるかを判断するのかを教えてほしいところです。

そもそもぼくの問題意識としてあるのが、関係のない個人が著作権者本人の意見無視して(勝手に斟酌して)、一方的正義を代弁するのは危険なことだ、というものです。ヨッピーさんはこのように画像転載にどうしようもない怒りを覚えているようですが、当の著作権者たちがどう考えているかはわからないわけです。これは彼の「暴走である可能性を否定できません。そういう鈍感にご本人は気付いているのでしょうか。

ぼくにはヨッピーさんが「このやり方だと『俺が』やられたら嫌だから関係のない他人だろうが、許せないんだ」と、たいへん「主観的」に、正義を「代弁」しているようにしか見えないんですよね。ここら辺は価値観ですが、ぼくはそういう鈍感さに基づく怒りは危険だと思うのですよ。

自分当事者ではない以上(法律的にも親告罪である以上)、そこは善悪判断差し挟まないのが大人かと。だからこそ、ぼくは「第三者として関わる場合は、著作権者コピーされていることを教える以上のことはしない」ということを推奨しているわけです。

なお、ヨッピーさんに関してはコピーコンテンツについて何かアクションを取っているようなので、それを楽しみにしてます

あと彼のブログのなかで「結局、こういう事態に対して「怒らない」っていうのはそれだけ自分の「作品」に対する思い入れが無いからじゃないの。」という一言がありますが、それはむしろぼくにとっては逆ですね。思い入れがあるコンテンツであるからこそ、バイラルすることを歓迎しているわけです。せっかく創作活動しているんですから、多くの人に触れてもらいたいじゃないですか。ここは作家価値観商業性によって分かれるポイントでしょうね。

この意見も色々集約されていて興味深いです。結局「俺はこいつが気に入らない」というあたりがネット上のバッシングでは絡んできてしまってるんでしょうね。部外者として批判するのなら、ぼくは客観的基準が求められると思います

引き続き汚い言葉ではないご意見募集中です。口汚い人がホント多くて困りますねぇ。

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