はてなキーワード: 六法全書とは
職場の上司が、弁護士と会って帰ってくると必ずこう言う。弁護士ってのは、あいつらほとんどヤクザだよ、と。
勿論弁護士の全てがヤクザじみているなんてことはないと思う。だからこれは氷山の一角、でもだからこそ目立ってしまう「イヤな弁護士」のお話。
私の勤める現場にも、客として「職業:弁護士」が来ることがある。そのタマゴが来たこともある。
まぁ、彼らはいきなり何かをやらかすことはない。一応敬語を使ってはいるけど相手を見下しているのが透けて見える態度、せいぜいその程度だ。そしてそういう手合いは別に弁護士に限らず老若男女ごろごろいる。
問題は、彼らの中で自分の思い通りに行かない事が起きた時。例えるなら、商品券を使いたいけどこの店舗はその対象外だった、この商品を取り寄せられるのは経費の問題により月に1回までだった、というような、ちょっとしたルールに自分の望む行動を阻まれた時だ。
(うちの日常の業務内容ではせいぜいそのレベルのトラブルしか起きない。時期によっては契約とか規約とかが絡むトラブルもあるが、そういうものにはちゃんと対応するルートがある)
いわゆる「一般人」は、なんとかなりませんかねぇとちょっとゴネてみても、最終的には引き下がる。
ヤクザ(と言うかチンピラ)は、ごちゃごちゃいわんととっととやれや、暴れんぞゴラァと騒ぎ初めて、最終的には相手を泣かせたりする。
弁護士は、何の権利があってそう主張するんですか、といったイチャモンをつけて職員を捕まえ、延々業務妨害をするのである。
決してサンプルは多くないけど、そういう手合いは風体もちょっとおかしい。
吐き気を催すほどの強烈な香水をつけて、多くの利用者が腰を落ち着けて飲食をしたりもする休憩スペースに陣取ったり。
ホームレス一歩手前の体臭を放ち、だらしない服装で廊下のソファーにどーんと足を伸ばして座って明らかに通行のジャマだったり。
後者の弁護士は、それを注意されたら窓口に乗り込んできた。名誉毀損だか何とか侵害だか知らないが、その件で小一時間職員を拘束した。
コ汚いサンダルで来るなとは言わないが、正直あんなに汚れた大人の足の裏は事務職をしているとなかなかお目にかかれないので驚いた。
信じたくはないが、「『自称』弁護士」ではないらしい。弁護士事務所のサイトで名前と写真を確認することができた。
要は、法律で明確に禁止されてさえいなければ、自分の行動はどんなものであれ咎められたり阻まれたりする筋合いはなく、また全ての主張は通るべきであり、いかなる状況でも引っ込める必要はない、というのが、彼らがその人生で身につけたスタンスであるようだ。
恐らく相手が素人だと思ってナメているのもあるだろう。ここでできなくてもよそにいけばできるような事を、いちいち相手の言葉尻を捉えては糾弾し、ここでやらないのはおかしいと主張し続ける。私に言わせればスーパ-のレジでゴネるモンスターおばちゃんと大差ない。
彼らが横柄で強気な理由は、自分のバックにある「力」が、他人を実質的にどうこうしてしまえるもの、それを強制できるものだからかな、と最近思い始めた。
ヤクザ(というかチンピラ)が強気なのは、組織ぐるみで暴力を行使する準備があるから。
それと同じように弁護士が強気なのは、法律を行使できる知識とそのバックグラウンドがあるから。
これがあれば相手に言う事を聞かせられるぜ、という懐刀。その使い所を完全に間違えて虎の威を借る狐になっている、それが彼らだ。
数学者は算数に弱い人をバカにしたりはしない。
オペラ歌手は自信満々でカラオケボックスに人を引き込んだりはしない。
「プロ」というのは、常にその力の使い所を弁えているべきなのだ。
「周囲の迷惑になる行動は慎まないと信用を失うよって、六法全書に書いてあげないとわからないかね」
「普通に見苦しい、迷惑」
というのが、私の職場内での彼らに対する評価だ。
超難解な司法試験をパスし六法全書を丸暗記するという『弁護士』に対する幻想を、あんまりこっぱみじんにしないでほしいと思う。
余談だが、宝塚のおねーさまが窓口に来たことがある。
そうとは知らずに対応したが、凛々しい中にも礼儀正しく、プライベートであっても自身の職業を貶めることのない立ち居振る舞いに感服するばかりだった。
「官僚が悪い」という言葉は、いわゆる「清く明るくほがらかに」などという言葉と同様に、いかにも間が抜けて陳腐で、馬鹿らしくさえ感ぜられて、私には「官僚」という種属の正体はどんなものなのか、また、それが、どんな具合いに悪いのか、どうも、色あざやかには実感せられなかったのである。問題外、関心無し、そんな気持に近かった。つまり、役人は威張る、それだけの事なのではなかろうかとさえ思っていた。しかし、民衆だって、ずるくて汚くて慾が深くて、裏切って、ろくでも無いのが多いのだから、いわばアイコとでも申すべきで、むしろ役人のほうは、その大半、幼にして学を好み、長ずるに及んで立志出郷、もっぱら六法全書のクソ暗記に努め、質素倹約、友人にケチと言われても馬耳東風、祖先を敬するの念厚く、亡父の命日にはお墓の掃除などして、大学の卒業証書は金色の額縁にいれて母の寝間の壁に飾り、まことにこれ父母に孝、兄弟には友ならず、朋友は相信ぜず、お役所に勤めても、ただもうわが身分の大過無きを期し、ひとを憎まず愛さず、にこりともせず、ひたすら公平、紳士の亀鑑、立派、立派、すこしは威張ったって、かまわない、と私は世の所謂お役人に同情さえしていたのである。
by おさむ
彼らはルールこそ正義、ルール順守に目を光らせるオレは法の番人と思ってるかもしれないが、ルールブックってのは攻撃魔法の呪文と発動可能条件を収録した辞典に過ぎないんだよ。
ルール違反を理由に他者に何かを言う奴ってのは、自分の気に食わない人間を攻撃するためにルールブックを活用していることを自覚すべき。ルール自身は人を攻撃しない、人が人を攻撃する方法としてルールを武器にしているのだと。
例えば警察や検察が犯罪者を捕まえて調べて法廷に引きずりだすとき、その動機となるのは法令の条文に反していることではない。
警察官や検察官などが、あの人間は社会にとって悪でありシメてやらなくてはなるまい、と思うことこそ真の動機。法令はその目的を達するために使う攻撃魔法辞典というわけだ。
だから、
通報しますたってのは、その辺の仕組みをやや理解していない。法令に触れていることをまくし立ててもあまり意味はなく、警察の中の人の心を揺り動かすような事だろうか、という発想が必要。少なくともお前自身は六法全書の呪文を唱えて誰かを攻撃する訓練を受けてないし、その資格も取得してない。
「みんな同じ違反をしてるのになぜ俺だけ捕まえる」って抗議は、その辺の仕組みをまるで理解していない。目の前に現れたお前を捕まえたいから捕まえた、ただそれだけだし。
wikipediaに居座ってルールを振りかざす奴、ルールの影に隠れてないで「俺はお前が気に入らない」と正直に言いなさい。
法律ってのは六法全書だけではないし、書かれていないことすら禁止する効果があってだね。それに、逮捕されて当たり前ではないんだよ。
むしろ、文学の危機にあるのは英語です。標準ツール化され、微妙なニュアンスはどんどん失われていきます。NHKアナの標準語だけで小説を書けといわれたら困りますよね。
仕事において、形式知を伝達するためのツールとしての英語はどんどん重要になります。出来る限り勉強はすべきです。ただ、文学的な英語までマスターする必要はないでしょう。シンプルに、過不足なく伝える英語が大事になります。
「日本語は亡びぬ、何度でもよみがえるさ!」
http://d.hatena.ne.jp/sivad/20081221#p1
これを読んでいて安部公房の事を思い出した。
安部公房は徹底して簡潔な表現で文章を削り込んで小説を書く事にかなりの労力を注いだ作家で、自身の執筆を「消しゴムで書く」などと表現していた。
語彙なども極力簡単なものを使おうと「小学校五年生ぐらいの言葉ですましたい(*1)」と言っているくらいだ。
「ぼくが問題にするのは、〈正確な文章〉だ。複雑なものをどれだけ正確に伝えられるかということ。文章に対しては、いい文章かわるい文章かであって、〈美しい文章〉というのはおかしい。フローベールが六法全書のような文章を書きたいと言ったのはよくわかる。つまり表現の、内容と形式がどこまで一致するか、という問題だ。(*2)」
誤解を恐れずシンプルに言うと、まさに「NHKアナの標準語だけで小説を書」く事を目指していた作家だと思う。
さらに安部公房は徹底した「反伝統」指向の文化論の持ち主で、その辺りの思想も面白いのですが、それについてはまた稿を改めて。
出典
*1「構造主義的な思考形式」(1978.1.16)
金を払いたくない?
なるほど。
至極もっともな話しだね。
だがね、兄さん。
兄さんが契約したおぼえがなくっても兄さんの親が契約しているんだ。
またはもっとご先祖がね。
代々そうしてきたのさ。
われわれも世間ってものが荒れないように目を光らせてなきゃいけないんだ。
道路だってつくらなきゃいけないし、
他の島の連中が好き勝手しないようにいろいろしなきゃならねぇ。
あー、用心棒代だとはいわねぇよ。
これはただのみかじめ料さ。
国ってのをやっていくのも金が掛かるものでね・・・。
世知辛い世の中さ。我々国政に携わる人間もしのぎが必要なのさ。
なに、兄さんが儲かったときにその分け前を半分治めてくれるだけでいい。
あ、あと何かを買ったときに5%だけちょっと余分に払ってもらうよ。
世間ってものは人がいての渡世なんだよ。
我々がそういう働きをしなければ君だって困るだろ?んん?
君にもこの国債というものをいくらか引き受けてもらいたいとおもっているんだ。
何、価値は全額保証する。
子供じゃないんだ。君の一存でこれくらい買えるだろ??
なんか渋い顔してやがんな・・・。
・・・。
こういうのを払うのが嫌だってんだったら、でてってもらってもかまわねぇんだぜ?
なんだったら・・・手伝うぜ。
国としてもしっかり支援をして君が存分に働けるようにサポートしようじゃないか。
なんだったら強制労働というのもありだ。
俺達はカタギなんだ。そんなことまではしないさ。
なに我々は明確にルールをきめてやってるんだよ。
何も気まぐれじゃない。
君がその気になって一票を投じてくれれば国会の議員に君の票が生かせるというわけさ!
すばらしい仕組みだろ!?ははは!!
たった一万円だ。買うかい?
何金がない?
ハハハ!
困ったね。
読んじゃいるが理解はしてねぇな。
俺も六法全書なら目次だけで内容を把握することができる。
・・・ところで六法全書って目次ってあるの?