2016-07-12

やる夫スレ」の紹介

皆さん、こんにちは。今回は「やる夫スレ」を紹介したいと思います

やる夫スレを読むのは私の数少ない日課の一つです。皆さんとやる夫スレの素晴らしさを共有するのが今回の記事目標です。

やる夫スレとは

さて、やる夫スレは、創作形態一種です。現在、恐らく10年程度の歴史があります

やる夫スレは、漫画に近い表現形態で、絵と文字(主に台詞から成ります。その性質物語が多くなりますが、漫画と同様、学ぶ系(学習漫画のように絵や登場人物の会話などを通してある事柄について紹介するやる夫スレ)というジャンルもあります

ただし、絵といっても、普段皆さんが目にする絵師が描いたようなものではなく、アスキーアートです。

アスキーアートとは、文字を組み合わせて絵を表現したものです。anondではうまくアスキーアートを貼れなかったので、実際のアスキーアートがどんな感じか知りたい人は後で適当やる夫スレを読んでみてください(この記事最後で紹介します)。

なぜアスキーアートなのかというと、主に2つの理由があります

まず第一に、やる夫スレは「掲示板」の上で公開されるものであるという点です。10年くらい前には色々な個人サイト掲示板がありましたね。あれです。掲示板は、文字しか書き込めないので、絵を表現しようとすればアスキーアートを用いるしかありません。今の時代掲示板特にアスキーアートというと、「2ちゃんねる」を思い浮かべる人も減ってきているのでしょうか。やる夫スレ2ちゃんねる発祥といっても恐らく間違いではないでしょうが、さまざまな経緯があり、現在2ちゃんねるとはある程度独立し、やる夫スレ専用の掲示板がいくつも運営されています。ですから、「やる夫スレ2ちゃんねる」というような誤解はしないでもらえると幸いです。

もう一つの理由単純明快です。自分で絵を描けなくても漫画のような表現ができるからです。アスキーアートは多く存在し、また職人によって日々生産されていますアスキーアートやる夫スレ作者のためにデータベース化されており、作者は膨大な数のアスキーアート自由に使うことができますアスキーアートというとキャラクターという印象が強いですが、その他にも背景・効果などさまざまな種類のアスキーアート存在しています

アスキーアートには元になる絵があり、そこからアスキーアートが作られる場合が多いです。従って、オリジナルキャラクターは(2ちゃんねる発祥のものを除けば)ほとんど無く、アニメ漫画の登場キャラクター実在人物、その他のアスキーアートがよく利用されますキャラクターの設定はやる夫スレによって様々ですが、性格などは、出典の作品にひきずられることが多いようです。そのほうが違和感がありませんからね。逆に、動かして違和感のないキャラクターやる夫スレの配役に抜擢するということが行われているようです。

ちなみに、「やる夫スレ」という名前ですが、これは初期のやる夫スレにおいて「やる夫」というキャラクター主人公として抜擢されることが非常に多かったことに由来します。現在でも、やる夫主人公とするスレは多く存在します。

また、「ゴブリンスレイヤー」というライトノベルをご存知でしょうか。実はあの作品は、もともとやる夫スレとして連載されていたものを作者が小説アレンジして出版されたものです。非常に珍しい例であると言えるでしょう。

やる夫スレの分類

やる夫スレとはどんなものか分かっていただけたでしょうか。興味を持った、実際に読んでみたいという方もいるでしょう(いると嬉しいな)。この記事最後で紹介しますのでお楽しみに。

やる夫スレはいくつかに分類することができます。例えば、連載の規模に応じて短編長編などと言います。1回の投下(=掲示板作品投稿すること)で終わる読み切りのものから、1年以上にわたって連載される長編作品まであります。長期連載の場合、どのようなペースで投下が行われるかは作者次第です。毎日投下を行う作者もいれば、1週間に1回という作者もいます。また、1回の投下時間も数十分から時間まで幅があります。(漫画で言うと、1回の投下時間が長いということは1回の掲載のページ数が多いことに相当します。)

また、特筆すべきやる夫スレ形態として「安価スレ」というものがあります。これは、読者参加型のやる夫スレです。

掲示板というのは、本来誰でも書き込めるものです。従って、やる夫スレが投下されている所には作者以外の人も書き込むことができます。これにより、投下中でも読者の合いの手が入るのもやる夫スレの特徴の1つです。

これを利用して、物語に読者が参加できるようにしたのが安価スレです。

具体的には、物語において選択肢が発生したとき、どの選択肢を選ぶかを読者に指定させます自由記述場合もあります)。例えば、「安価下5」などのように指定されます。これは、そのレス(=掲示板における書き込みの1単位)の5つ後に書き込まれレス意見採用するということです。安価スレは、作者がゲームマスターとなり、ゲーム性の高いやる夫スレ演出することができます安価をうまく捌いて物語を進行させるのは作者の腕の見せどころです。また、やる夫スレ用の掲示板にはダイス機能があり、これもさらゲーム性を高めるのに一役買っています

ただ、安価スレ問題点として、読者同士で意見割れ喧嘩になる、リアルタイムで観ている読者が少ないと進行できない、おかし選択肢ばかり選ぶ読者の存在などが挙げられます最近では、これらを克服するために「あんこスレ」という派生系のやる夫スレ執筆する人もいます

これは、読者に意見を求める代わりに、予め複数選択肢を作者が用意しておき、前述のダイス機能によりその場で選択肢を選ぶという方式です。この方式では、読者が介在しないためやる夫スレが安定し、かつ意外性や作者のアドリブ力などを楽しむことができるというメリットがあります

まとめブログ

やる夫スレをまとめるブログというのも存在します。これは、掲示板投稿されたやる夫スレを見やすくまとめて掲載しているブログです。まとめブログというと、いわゆる「アフィ」や「パクリブログ」として叩かれている印象が強いですが(そして、やる夫スレのまとめブログにも大抵広告はありますが)、やる夫スレの界隈においては少し事情が違います

悪徳ブログもあるとはいえ、やる夫スレの作者および掲示板まとめブログは概ね良好な関係を築いています。筆者も、やる夫スレ基本的まとめブログで読んでいます

まとめブログ存在掲示板側にとってメリットとなる点もあります。それは主に、まとめブログは「一見さん」が掲示板流入するのを水際で防いでいるという点です。これについては次の記事が詳しいです。元スレについて - このやる夫スレ、まとめてもよろしいですか?

要約すると、実際にやる夫掲示板に参加するにはいくつか注意すべき点や独自マナーがあるということです。そのようなものを守る気が無い人が掲示板流入するのはとても困りますまとめブログ掲示板をそのことから守っているという面もあるのです。

皆さんも、やる夫スレを読むならまずまとめブログから始めることをおすすめします。慣れてきてやる夫スレ(主に安価スレ)に参加したくなったら、掲示板ルールなどをよく調べてみましょう。特に専ブラ(=専用ブラウザやる夫掲示板を閲覧するための専用のツール)の導入は強く強く推奨します。

読んでみよう

それでは実際に読んでみましょう。

やるリンク改

これは最近できたアンテナサイトです。すごくアフィっぽくて嫌かもしれませんが、よく見るとリンクは全部やる夫スレのまとめブログです。タイトルを見て気になった作品があったら読んでみてください。続き物が多いですが、単発読み切り作品もあります。続き物は大抵タイトルに話数が入っています。パッと見でよさそうと思ったら一話から読むことをおすすめします。まとめブログなので、カテゴリ別などで分かりやすくまとまっているはずです。

以上でやる夫スレの紹介は終わりです。お読みいただきありがとうございました。

やる夫スレに少しでも興味を持っていただければ幸いです。

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