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2018-10-07

大塚国際美術館に行ってきた

といってももう一月くらい前の話だ

ツアーに丁度都合が良いのがあって、両親や妹と一緒に行ってきた

話には聞いていたが、確かに広い

なんでも山を一つくり抜いて作ったらしい

まるで要塞みたいだなと思った

入り口のすぐ近くにとりあえず見ておきたかった「システィーナ礼拝堂」の完全再現コーナー(システィーナホール)がある

なんとなくオードブルとして、でかいステーキが出てきた気分である

本物とは違うというのはあるのだろうが、それでも迫力は圧倒的だ

写真撮影可のコーナーなので、スマホ写真動画も取ってみた

から見た感想としては、ああいう大きな展示を撮影する際は動画の方がよさそうだと感じた

写真ではズームすると細切れになってしまうし、引いて全体を移すとあんまり撮影する意味がない画になってしま

一つ上の階に登ると現地では見れない、側面からの鑑賞もできる

見る位置が変わるとかなり印象が変わるので、行った際はぜひそこからの眺めも見て欲しい

フラッシュを焚かなければ、写真撮影はほぼ自由

名画の前にならんで記念撮影というのはなかなか無い機会なので、思い出作りに良いと思う



これは大塚国際美術館ならではの体験だと思うのだが、あそこでは名画に酔うという経験ができる

陶酔するといった意味ではなく、車酔いとかそういう感じになる

国立博物館企画展などでメインを張るクラスの名画が、ずらっと並んでいるせいだ

昔、ベルリン国立美術館展で「やった! ついに本物が見れたぜ!」となった、レンブラント工房)の「黄金の兜の男」という絵がある

辻邦生の風の琴という名画から連想して作られた短編集があるのだが、その中で気に入っている話の一つがこの「黄金の兜の男」を主題にした話だから

まあ研究の結果、レンブラント本人が描いた絵じゃないと判明したらしいが、そんな事は関係なしに気に入っている絵だ

その個人的思い入れの強い名画が、レンブラント工房)の作品が集められた部屋では、割と脇役的なポジションに置かれている

まあ仕方がない

有名な「夜警」を始め、レンブラントとその弟子たちによる代表作が、さして広くもない部屋にぎっちり詰まっているのだ

まるで完食したら賞金が貰えるタイプのドカ盛り料理を、3人前くらい目の前に並べられた気分である

もちろん、全てレプリカから本物から感じるほどの迫力は無い

が、それでも絵の凹凸まで再現されたレプリカには、本物の何割かの迫力は備えている様に思えた

そういうコーナーがあの広い敷地に一日で回りきれない位あるのだ

名画の見過ぎで目と心が疲れるという貴重な経験ができる機会は、なかなか無いのでないかと思う

正直、めっちゃ疲れる

見るものはたくさんある、いやあり過ぎる

上がったテンションそのままに、次から次へと見ていくと、あっという間にバテる(バテた)

途中で程よく休憩を取りつつ見ていくのが良いと思う

その為に椅子がいたるところに設置されているのもありがたい

個人的には1F(エントランスがB3Fなので実質4階)にある、ピカソの「ゲルニカ」を飾っているところが休憩場所としていい感じだった

ゲルニカを前に休憩というのもなんだか変な話だが、実際そうだったのだから仕方がない



広い館内を歩き回っていると、当然ながらだんだんお腹も空いてくる

うちの家族は今年に入ってオープンしたという「カフェ・フィンセント」(http://o-museum.or.jp/smarts/index/502/)で昼食を取った

ゴッホテーマにしたカフェなのだそうだ

「まあ美術館カフェだし、味はそこそこでお値段マシマシなんだろう」とたかをくくっていた

ローストビーフサンドイッチ」×2と「ひまわりサラダと季節の野菜スープ」を注文し、大して待つこともなく渡されたブザーが鳴った

一見した感想は「あれ? 量、多くない?」であった

ローストビーフサンドイッチ」は、そのまんまローストビーフを挟んだサンドイッチ

普通に美味い

さらポテトチップス徳島名産であるすだちもついてくる

このポテチすだちの組み合わせが想像以上に美味かった

ひまわりサラダと季節の野菜スープには小ぶりなパンも付いてくる

サラダ自体ローストチキンと、ポテトサラダひまわりの種などを組み合わせたボリュームのあるもので、それにスープパンも付く

一般サラダ系のメニュー女性など少食の人向けというイメージだったが、これは成人男性でも普通に満腹になる量だった

女性場合は一つのメニューを二人でシェアする、といった食べ方の方が良いかもしれない

足りなかったら追加で注文すればいいだけだしね

うちの家族は利用しなかったがB2Fにもカフェがある

そちらはカレーを注文する人が多いのか、カレー匂いが凄かった

カレー匂いが苦手な人や、腹が減っている時にはちょっといかもしれない

1Fにはレストランもある

こちらは和食系のメニューも扱ってるみたいだった

食事関係については美術館としては、かなり充実している方なのではないかと思う

周辺にお店などが無いというのもあるんだろうけどね



ミュージアムショップでの買い物を済ませ、入り口に戻ってきた辺りで親父とも話題になったのだが、陶板印刷という技術はやはり面白い

様々な理由から本物を鑑賞する事が難しい作品、焼失などで既に失われてしまった作品をあれほど精巧再現できるのだから大したもの

1Fではキトラ古墳壁画再現する作業の様子や、実際に再現された壁画の一部なども展示されていた

また入り口付近には大塚グループ総帥(ここだけ聞くと大塚悪の組織っぽい)であり、この美術館の初代館長でもあった大塚正士氏の写真も飾られている

要はこの美術館を作った気合の入った金持ち爺さんの写真なのだが、これを見ながら親父と「うちの爺や婆の遺影をこれにできたら良いなぁ」という話になった

この陶板に印刷された写真というのは非常に劣化に強いのだそうだ

俺の祖父は亡くなってそろそろ20年近く経つのだが、その間に2回ほど遺影を作り直した

普通写真ではどうしても日焼けして、だんだん色が薄くなってしまうのだ

数年前に亡くなった祖母遺影もそろそろ作り直す必要があるだろう

とはいえ「(制作費が)結構するんだろうなぁ」となり、その話は流れた

実際のところいくらくらいするものなんだろうか



総じて言えば、てんこ盛りの美術館だった

絵画だけでなく、壁画彫刻など展示品は多岐に渡る

レプリカではあるものの、その一つ一つが名画、名品ばかりだ

正直なところ、ここまでてんこ盛りだと成金趣味的なものを感じなくはない

だが、成金趣味だとしても相当気合の入った成金趣味だと思う

他の美術館では体験できない事が色々できる

母と妹はコスプレ撮影にもチャレンジしていた

両親や妹も疲れたが大満足という感想だった

貴重な体験ができて、非常に良い家族旅行になったと思う

2009-03-10

http://anond.hatelabo.jp/20090310004712

作品価値と値段をいっしょにすんなよw

絵ならまだしも、音楽小説は、世紀の傑作だろうと同人誌だろうと、

所詮一冊2000円もあればおつりがくるようなもんで、値段はたいしてかわらないだろ。

龍と春樹、どっちが値段高いんだよ?漱石は?w

辻邦生が一万なら辻仁成はいくら?w

なんでこう経済活動と芸術価値を同じ問題として扱いたがるかな。

 
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