はてなキーワード: 整列乗車とは
http://anond.hatelabo.jp/20151027113124
乗降のともに多い駅でそうすることで、階段付近の降車とそれ以外の乗車(若干は降車客も居るだろうが)が同時に始まって、停車時間も短くなるはず。ホーム上も滞留が減って安全になる。客どうしもイライラ度が減って良し。
導入も、初期の啓蒙はともかく、ホームドアがある駅なら案内を貼っておくだけでやがて十分になるだろう。
鉄道会社のネット窓口に出したことあるけど、2社中、1社は返事すらなかった(客側は住所その他まで記名させられ、自分らは匿名で返事をよこす私鉄某社)。
大がかりな装置などの金もかからないで、もっとスムーズになるのだが、なぜ検討すらされないのだろう?先入観に縛られ過ぎでは?ものごとは工夫次第なのに。いわゆる「整列乗車」だって、工夫から生まれて普及したものだもん。
http://anond.hatelabo.jp/20140720131217
まだ続きます。
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ガタゴトと響く電車の振動と、通過駅を知らせる甲高い車内アナウンスの中で、
背中合わせの無言の会話がはじまりました。それはとても静かでしたが、とても賑やかでした。
『ですよね』
『覚えててくれましたか』
『すぐわかりました』
『まさかまたお会いするとは思いませんでしたよ』
『わたしもです。カバンぶつけちゃってすいません』
『いえいえ。エヌ駅を使ってるんですか』
女の子は同じ路線を使っていたのです。それは当たり前のことでした。
「定期券内の通過駅で降りてみて次の駅までうろうろする」という共通の趣味を持つふたり。
女の子と出会った町は、こちらの定期券内の通過駅であり、すなわち女の子の定期券内の通過駅でもある。
そんな単純なとに全く気づいていませんでした。
そしてたまたま遅刻して通勤時間がズレたことにより、もう一度出会えたのです。
『ああ、僕はエフ駅から乗って、次のエル駅です』
『そうなんですか、お近くだったんですね』
『しかしすごい混雑ですね』
『普段は乗らないんですか?』
『1時間早いだけでそんなに違うんですかー』
『魅力的ですが早起き苦手なんですよねー』
奇跡が四回起こる。この天文学的確率をどうのこうの言うつもりはないのですが、
ここまでお膳立てをされて、次々と鳴り響いた天使のラッパに対して
次の一歩を踏み込めないとしたら、
おそらく周りを取り囲んだ通勤地獄の乗客たちによって無言の冷笑を浴びせられるに違いありません。
覚悟を決めました。
笑、とつけてしまったのは真剣味を下げるつもりだったのですが、いま考えるとあまりにも陳腐すぎて恥ずかしい。
『それならいいですね。がんばろうかな』
ようやく振り返ったとき、女の子が小さな声で「またね」と言いました。笑顔でした。
なんとなく確信というか、安心のようなものがあったのでしょう。
電話番号は手に入れたし、乗降車駅も教えてもらってしまった。そして「またね」には次がある。
もう見失う心配は無い。この偶然ドラマティックな展開はあの女の子にも響いた、はず。
このころにはすっかり女の子の容姿などは気にならなく、いえむしろ好みへと昇華していました。
おそらく知らぬ間にスキップをしていたでしょう。両頬は緩みまくっていたに違いありません。
ただ、すっかり自分が遅刻をしていたことすら忘れて、満面の笑顔で職場に到着し、
上司にしばらく嫌味をいわれたことは、本筋とは関係ない、また別のお話です。
そして翌日。エヌ駅。
いつもならただの通勤途中の何でもない駅に過ぎなかった場所が、こんなにも輝いて見えるのはなぜなのでしょう。
扉が、開きました。