2022-11-24

アラフォーの私に父がずっと小遣いを渡し続ける

来年で、ついにしっかり「あらふぉー」を名乗らなければいけない。

この年まで結婚もせず、子どもも産んだり育てたりせずのんびり生きてきたが、

過ぎてみればあっという間。人生は実に早いもんだ。

もう、父が私(第一子)を設けた歳になったんだなと思うと、いろいろ思うところがある。

 

まあそんないい年した私だけれど、実家帰省するたび、父がだいたい5万円の小遣いを渡してくる。

銀行封筒に入れて、来たらもう渡すと決めてあるのだろう。帰ったら割とすぐに手渡される。

 

我が家は決して裕福ではない。父は70代を目前にしても働かなければ生きていけないし、同年代の母もパートをしている。

祖父遺産不動産)の月商が月十数万程度あるので生計死ぬほど困っているわけではないが、

ふたりともろくに年金を払ってこなかったそうで、遺産がなければ我が家家計は一気に生活保護レベルだ。

 

そんな父から小遣いをもらうアラフォー独身女。やばい。笑

実家には長期休み出張ついでなどを利用して帰省するので、年にだいたい5回は居座る。

感覚的には2、3回に1回ぐらいでお小遣いを渡されるので、合計するともう数十万になる。

もちろん、私は小遣いなどなくてもやっていける。毎回いらないと言って突っぱねているが、父はそれを頑なに受け入れない。

このやり取りが終わるを迎えることは、多分しばらくない。

 

この小遣いは、父の懺悔お布施なのだ

 

 

父はとにかく働かない。今が多分人生いちばん働いているぐらい、人生ほとんどをちゃんと働いてこなかった。

恐らく現代なら何かの病名がつくだろう父は、二人の子どもと妻を養う甲斐性などまるでなかった。

母はパートをしていたりもしたが、我が家は昔からとにかく貧乏だった。

 

私がうんと小さい頃から父は「うちは貧乏から」「ハタチになったら働け」が口癖で、

私が思春期受験期)になった頃は「オレに迷惑をかけるな」がさらに加わるようになる。

ジャイロの父みたいな子育てリアルにやるな。)

余談だけどいつも父に見下されていたせいか、私と妹の自己肯定感はすこぶる低い。 

 

子どもの進路を考えてくれたことなど、もちろん一度もない。

私が10代の頃はいちばんお金がなく、行政教育給付を受けるため、

世帯年収80万」と書かれた紙を中学担任に提出したときに見せた彼の驚いた顔は忘れられない。

当時はそれが普通だったのであまり実感はなかったが、私ですら今は思う。「よく成人できたな」と。

 

受験する高校はとにかく偏差値を下げて、公立でも完全に安全圏のところ。

大学はハナから諦めていたが、母が入っていてくれた学資保険のおかげで、高校卒業後は2年制の専門学校に進学できた。

そのまま社会人になり、転職を何回か繰り返して今は東京の小さな会社専門職として働いている。

 

私は広告関連の仕事をしているので、携わった仕事が父の目に触れることもときどきだがある。

母や妹には頻繁に掲載等の連絡を入れているので、そこから情報を得ているらしい。

ちょこちょこ雑誌に小さく小さく名前がのったり、たまたま広告関係の小さい小さい賞をとったり、

本業とは関係ないもの資格を取ってみたりと、真面目にコツコツ社会人をやっている姿を見て、

コイツは実は頑張り屋なのか」「案外やるのかもしれない」と、父はようやく私の人間性に気づいたらしい。

 

父の小遣いという名の懺悔がはじまったのは、そうやって私を見る目が変わった頃からだ。

その時期はちょうど、妹が大学卒業したタイミングでもあるからそっちの影響も大きいかもしれない。

 

大学は諦めろ」と言われ続けた我が家だけれど、実は妹は一浪して4年制の私立大学を出ている。

その理由ひとつに「祖父遺産が入ったから」がある。

 

相続時、私は成人して学校卒業したばかりだったので、子育てにかけるお金が一人分へった余裕もあったのだろう。

妹の進路の選択肢は私のときに比べてぐんと広がった。

このことは、母や妹にとっても「お姉ちゃん申し訳ない」と感じるそうだ。

 

 

父は私に小遣いをわたすとき、必ず「勉強代に使ってくれ」と言う。

それはきっと、「実はこいつも大学に行ったら、もっといい感じになったんじゃないか」みたいなことを多分思っているからだ。

 

私も、当時は「絶対に私の方が妹より大学生活を有意義にできるのに」と面白くない気分は味わっていた。

でも、あくまで昔の話だ。

 

もう成人して働いているので親の手助けなどなくても自分で好きに資格を取りにいけるし、

結婚子育てもしてないのでそれなりに貯金もある。その気になれば自分お金大学だって行ける。

かに大卒しか応募資格がない企業への転職は難しいし、いろいろ苦戦することはある。

でも、それでも前向いて、友達にも恵まれながらそれなりに楽しく生きている。

勉強したくなったら自分勝手にやる。収入も年齢の平均程度はある。小遣いなど、いっさい不要なのだ

 

もらった小遣いはそのままゆうちょに貯金しているので、一度もさわっていない。

(親からお金ってなんかこうゆうちょとかに入れたくなるよね笑)

 

でも、父はそれでも「勉強代に使ってくれ」と言って渡してくる。そういう妖怪のように。

「何かやりたくなったら自分で払うからいい」「そんないつも勉強しねえよ」と実際に口にしているが、終わらない。

ヘタすれば、大学学費分ぐらい払うまで終わらないんじゃないかな。

ちなみに、妹にはそういう小遣いは一切ない。かわいそう(笑)

 

私はろくに貯金もできず、年金も払わず生きてきた父の老後の世話をしっかり見る気はあまりない。

(そう言いながらなんだかんだ結局世話をやくんだろうが)

から、ぜんぶ許すし、そもそもうらんでないし、いざとなればほっとくから

小遣いはもういいよ。 

 

  • 父親の気持ちわかるよ。 俺は離婚して子供と離れてるんだけど、できることってお金払ってやるくらいしかないもんな。大人になってから謝って、お金渡しても、時間は戻らないし子供...

  • 親ガチャ失敗貧乏で専門学校しか行けなかった…… みたいのたまに見るけど普通に大学行くより学費高くない?って思うんだが何か俺の知らないカラクリがあんのかな 普通くらいの学力...

    • ウザ 専門の奨学金や特待も色々あるし4年も遊ばせる余裕がないってことだろ

      • 4年も遊ばせる、ね まあ遊び感覚だよなあ 貧乏!毒親!親ガチャ失敗!みたいなこと言いつつ2年なり4年なり親の金で遊んでんだから世話ないよな 奨学金も特待もあるけどそういうの取...

    • 親が先を見据えた金の使い方を出来ずに損し続けてるタイプだったっていうのはありそう

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