2021-11-07

衆院選でのゲイ投票記録

関東在住で彼氏のいない30代後半ゲイIT企業勤務で年収700ちょいくらい。

投票には行くが各党の政策は追うというより選挙前に一通り読むというくらい。駅前演説を聞いたり、日頃から政治ニュースをチェックするほどの関心は無い。

twitterは割とよく見るので各党の支持者の雰囲気や、政治積極的アカウント物言いは目に入ってくる。

みたいな感じ。はてな的には意識低いやつなのかも知れない。


自分のような意識低いノンポリ同性愛者がどういう感じで投票するのか書いてみようと思った。


前述の通りなので、それほど時間もかけずに前日に政策ざっと読むのと、日頃からtwitterレベル現状認識から投票先を考えた。

自分セクシャリティ的にも安倍さん周辺の極右政治家を生理的に受け付けないので、自公最初から選択肢にない。

共産れいわN党社民は、経済外交の面で最初から政権運営を前提とした主張をしていないと思うので選択肢にない。

・残るは立民と国民で、今回正直どっちでも良かった。

んだけど、いろいろ考えて最終的には国民に入れた。

一番の理由は立民が殆ど単純化されたポピュリズムに近い政策集を作っている事だった。逆に国民は堅実だという印象があって、好感を持った。

自分安倍さん周辺の極右がいなくなるまで自民に入れる気は無いが、だからといって反自民ポピュリズムに乗るつもりはないし、怪しんでしまう。

同様に、LGBTに対する差別心を隠さな自民政治家は退場してほしいと思うが、単純化されたLGBT認識に基づくLGBTフレンドリー政策を前面に出す政党も信用出来ない。


一例として、当事者としてLGBTフレンドリーな言説・政策に対して思う事を書いておく。

僕のようなゲイ幸福を考えた時に、個人共同体(社会、または営利企業でも良い)が頑張る物と、国レベル政策的な達成による物がある。


例えば後者によって同性婚が実現すれば制度的なサポートが増える事はメリットで、単純に良い事だと思う。

が、当事者の本当の課題は前者によるものが多いのが実際ではないだろうか。

そもそも同性婚をするという事はパートナーがいるという事だろうが、どれだけのLGBTが一生連れ添うパートナーをゲット出来てるんだろうか。

長年ゲイ垢でtwitterをやっているし友人もいるが、一生寄り添うような関係強度のパートナーを持つゲイ体感で全体の1%いるかどうかという所ではないか

元々少数派という事もあって、ゲイ世界恋愛的な出会い方法アプリ掲示板SNSである。これらは全てプロフィール顔写真足切りされる世界なので、恵まれハードを持つ人間以外にチャンスは少ない。

これは日本全体のルッキズムエイジズムの問題と言えるかも知れないが、少なくとも同性婚以前の問題

出会い方法インターフェースによるものだとするなら、むしろ企業コミュニティが工夫するべき物だと感じる。

ハード度外視で人を選ばずスポーツのようにセックスするゲイもかなりの割合存在するが、彼らの関係性は同性婚につながるような恋愛結婚の延長では全く無い。

そもそも根本的にノンケ恋愛結婚モデルトレースするのがゲイ幸福なのかというとそれもまた怪しいと感じるし、逆に反発を覚える人もいるのではないか想像出来る。

ゲイ世界の中もまたかなり多様なわけで、ノンケのような形での同性婚というissue自体が極一部の界隈の物だと感じる。

それを前面に押し出して戦うのは(抽象化ですらない)単純化であり、多様性の抑圧に繋がる。


逆の例として、差別的な言葉で傷つく当事者問題を考える。

僕たちは差別自体は常日頃は行っているが、差別差別として問題になるのはその差別心が発露されて人を傷つけたり排除した時だ。

ゲイ気持ち悪い」と思っている人は、そもそも目の前の相手ゲイかもという想像が出来ていないと発露を行ってしまう。

想像が出来る場合は僕たちは十分に発露を自重しているはずだ。例えば宗教の話をする時は慎重になるのと同じ。

まり問題LGBT全体の人数から考えて自分の目の前に当事者がいても全く不思議ではないという想像力の欠如だと思う。

これを埋められるのは、当事者との対話友達カミングアウトなどもあるだろうが、最終的には教育だけであると思う。

から他人侵害しない想像力の涵養は国レベルのissueだと思う。

こういうと道徳教育みたいになってしまうが、「人を傷つけないのは止めましょう」「色んな人がいます、このクラスにもいるし貴方友達にもいると思います」くらいの感じで良い。


そんな風に少数派・弱者の救済を考える時に、現実が多様すぎる故に「国」というレイヤーで出来る事と、「個人共同体(社会、または営利企業でも良い)」で出来る事は分けて考えねばならないと思う。

立民とその周辺の人たちのやりかたは両者をごっちゃにして、またそのための単純化を行った上で国レベルのissueに落とし込んでいる。だからノリ切れない。

以上

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