はてなキーワード: 東尋坊とは
僕が雪村に出会ったのは、大学の研究室の新入生歓迎会のときのことで、そのとき歓迎する側にいたのが僕で、歓迎される側にいたのがいっこ下の雪村だった。
彼女は、長くきれいな黒髪の落ち着いた女の子で、お嬢様という感じではないが、どこか品のある立ち居をしていた。
僕は彼女とは別のテーブルにつくことになり、でも彼女のことが気になったのでたまにそちらの方へ目をやったりしていたのだけれど、ちゃんと正面に座って話す機会は、ひとつ上の先輩がくれた。
「真田くん、ちょっとこっち来てよ」と先輩が僕を手招いて呼んだ。「この子エーティーフィールド張ってて、俺ひとりじゃキビシイよ」
それで僕は、彼女の向かいに座って話をした。雪村は聡明で、控えめで、微笑みながら人の話にうなずき続けることができるタイプの女性だった。
でも僕は自分のことが話したいわけではなくて、彼女のことが聞きたかった。僕はゆっくりと、何か自分と合うような話題がないかと探した。彼女の趣味は読書で、好きな作家は恩田陸(←「ああ、あのガチホモミステリの……」)。よく読むのは講談社ノベルス(←今にして思えば恩田陸は講談社ノベルスとあんまり関係ない気がする)。映画も好きで、好きな監督はスタンリー・キューブリック(←『バリー・リンドン』)とピーター・ジャクソン(←『乙女の祈り』)。ピクサーとジブリも好き。好きな漫画は『夢幻紳士』『百鬼夜行抄』『うしおととら』『タブロウ・ゲート』……。まともにやったゲームは『ファイナルファンタジーX』くらいで、時間のカウンタが止まるまでやって(←大学受験が終わってから暇だったようだ)、「全てを越えし者」を倒すところまではいったとか。あと何かのレースゲームは前に進めなくて諦めたという。
僕はといえば、好きな作家は星新一で、好きな映画は『ショーシャンクの空に』で、好きな漫画はジャンプとチャンピオンとヤングジャンプとヤングマガジンとスピリッツとモーニングだった。僕はその程度の文化パワーの人間だった。
雪村は本当に本が好きで、暇なときには一日一冊くらいのペースで読んでいた。「『雑食なのでなんでも読みます』とか言うやつは信用できねえよ。そういうやつは絶対に大して本を読んでない」と吐き捨てる友人が僕にはいたが、雪村は本当に雑食で、ノンフィクションを除けばなんでも読む女の子だった。小説も漫画も。
その新入生歓迎会の日は、友達が帰るというので、彼女もそれについて早めに帰っていってしまった。僕はもっと残っていってよと頼んだけれど、穏やかに断られてしまった。
次に僕が彼女と話をしたのは、それからしばらく後の教養の授業のときのことで、雪村は教室の最前列に座って、社会学だったか文化人類学だったかの講義を無視してペーパーバックを読んでいた。
勇気を出して隣りに座って(←勇気を出したのだ)、何読んでるの、と彼女に訊ねた。雪村は手に持った本の表紙を見せてくれた。G.R.R.マーティンの『玉座をめぐるゲーム』だった。もちろん僕にはまったくわからなかった。
それからも僕は、折にふれては勇気を出して彼女に話しかけていった。レポートがあるので……と断られてひどく落ち込んだりもしたけれど、ついに僕は彼女を連れて名古屋城にデートにいくことに成功した。名古屋城はつまらなかったけれど、彼女といるのは楽しかった。
これはおもしろかった。本当に。
それからも授業で隣りに座ったり、食事に誘ったりして、僕らは付き合うことになった。僕は実家に住んでいて、彼女は下宿をしていたので、よく彼女の家に泊まって二人で本を読んだり、映画を見たりした。本山にゲオがあったので、近所でレンタルができて助かった。
でも不思議なことに、幸せなことはそんなに長く続かないもので、僕と雪村が二人で東尋坊を見に旅行に行ったとき、泊まった旅館でカニを食べて一緒の布団で寝たあと、彼女は僕の知らない何かに引っ張られて、僕が寝ているうちに布団を出て服を着替えて旅館から脱げ出して、東尋坊の先から海に飛び降りてしまう。
東尋坊では死ねないという話があるけれど、やっぱりそれは嘘で、飛び降りればちゃんと死ぬ。雪村がそれで死んだのだから間違いない。
彼女を失った僕は悲しくなって、雪村が死んだというそのこと自体よりもむしろ雪村が僕に一言も告げずに死んでいったことに鬱々と悩んで、こりゃだめだ、このままじゃ何も解決しない、と思ってそのまま十五の夜ばりにバイクで走り出す。でもそのバイクは別に盗んだものじゃないし行き先もきちんとわかっていて、僕は一直線に福井まで行って、雪村と同じように海にダイブする。そして生きて浮かんでくる。本当に死にたいのなら、そのための飛び降り方をしなければならない。
病院のベッドでしばらく暮らすことになった僕は、とりあえずアマゾンで小説と漫画と学芸書とDVDを注文しまくって、それを片っ端から消費する。雪村が生きていたときにはこの女はまたなんか読んでんなあとしか思っていなかった僕が、いまさらになって雪村の触れていたものたちに目を向け始める。村上春樹を、伊坂幸太郎を、恩田陸を道尾秀介を舞城王太郎を僕は読む読む。雪村のようにペーパーバックをぺらぺらとはいかないが、翻訳者に感謝しながら、ヴォネガットをカポーティをフィッツジェラルドを読む読む。福満しげゆきを藤田和日郎を増田こうすけを読む読む。カントを、デリダを、ヴィトゲンシュタインをホフスタッターをドーキンスを読む読む。そんでDVDはよく考えたら病室じゃ見られねえなと思ってそのままジャケットだけを眺める。いいじゃんアマデウス。時計じかけのオレンジ。タクシードライバー。
そして読みたい本をあらかた読み終えてしまったので、そろそろ家に帰ってDVDでも見るかと思って僕は退院する。退院するために荷物を片付けてきれいな服に着替えて、もう忘れ物はないよな、と思って振り返った病室に雪村がいるのを見て僕はびっくりする。
「いまさら化けて出てんじゃねーよ」と僕は言う。
でも雪村は生きていた頃と同じ顔で、僕がさっきまで寝そべっていた病室のベッドに腰掛けている。いつもと同じように黒い服ばっかりを着ていて、別に幽霊だからって白いベッドが透けて見えたりはしない。
「いやーいいじゃん。嬉しいでしょ」と雪村は言う。
そんな口調じゃねーよ。
実況肝試しをしよう! 廃モーテル編 1/3
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ゲームの実況は珍しくなくなりましたが、これは珍しいのではないでしょうか。
選ぶ場所は、心霊スポットもありますが、それとは関係の無い単なる廃墟も含まれてます。
これまでに7箇所チャレンジしている作者さん一行。
応援しております。
ちなみに私の地元は福井県ですが、ここで心霊スポットと言えば、東尋坊と雄島。
絶景百選に入っているほど美しい眺めを持つ場所でもあります。
遊覧船ではU字型の崖に近づいて下から眺めることができるそうですが、その景色がそれはそれは素晴らしいんだとか。
昼間に何度か行ったことがありますが、普通にキレイな場所でした。
ただ足場が悪いので転倒にはご注意を。
よく噂される電話ボックスですが、あれは実在します。自殺を食い止めるための措置です。
で、その東尋坊から海を眺めると、ぽっかり浮かぶ緑の島があるんですが、それが雄島。
何キロか離れているので、車で移動するんですが、
雄島入り口には駐車スペースがほとんどなくて、時間帯によっては停めるのに一苦労です。
陸と雄島を結ぶ橋は200メートルほどの長さで、手すりには赤い色が塗られています。
東尋坊で身投げされた遺体がその赤い橋をくぐって雄島に辿り着くと言われているのは潮の流れによるものだそうな。
木の板をトテトテと音を鳴らしながら島へ渡ると、鳥居と石碑があります。
正面の階段を上ると、右と左に分かれ道が……
で、そこでよく、逆回りするとナンタラカンタラ、という噂があるわけですが、
経路の説明は一切無いので、どっちが順回りでどっちが逆回りなのか分かりゃしません。
雄島には、雄島神社、という神社があり、その建物は左の道を行ってすぐのところにあるので、
そこでお参りをしてから島を歩くのが礼に適う、
という意味で左から回るのが順回りだと主張する人もいるようです。
でも最初に行ったとき、そんな話は知らなかったので右の道を取りました。
獣道なんで息が切れるったら…
で、ちょうど半分くらい回れたところで、向こうから参拝客が。
一本道ですれちがうってことは、明らかにどちらかが逆回りですね。もう笑うしかない。
親子連れの団体で小さいお子さんがはしゃぎまわって鬱陶しい…もとい、微笑ましい光景。
結局その経路で回りきりましたが、雄島から戻っても何もトラブルに巻き込まれなかったし、
2度目に行ったときは左の道を取りましたが、やはり何も起こりませんでした。
順回り、逆回りの話は根拠の無い嘘なんでしょうね。
あ、ちなみに、神社にはちゃんとお参りしてますよ。せっかくだし交通安全祈願でも、と思って。
まあそんなわけで、東尋坊と雄島。普通に行く分には普通にいいところですよ。
それよりお土産とかを売ってる店の人たちの無愛想ぶりの方がよほど怖い。
学問って金にならない事が殆どだよ。特にファンダメンタルな研究分野だと特に金にならない。
工学ならまだしも、理学や文系分野は全滅に近い。人文系なんかはビジネスから本当に程遠い。
社会が受け皿を作るって、金にならないようなことに投資してくれる所なんてありゃしない。
卑屈な話になって申し訳ないが、受け皿の実現可能性は限りなくゼロに近いと思う。
結局、研究者が住み良いところは大学以外には無いんだよ。大学なら金にならないような好きな研究を好きなだけしても文句は言われないから。
そんな大学も今は独立法人化し、国は研究者を増やす目的でポスドク1万人計画などを挙げて勝手に盛り上がっているが、
独立法人化した結果、大学にビジネス色が強くなって色々と純粋に研究に没頭しづらい環境になってきている。
ポスドク1万人計画なんてのも、入り口だけ用意して出口は崖っぷちで、さあ飛び降り自殺しなさいと言っているようなものだよ。
アカポスになれなかった学者崩れの受け皿は富士の樹海か東尋坊しかないよ。博士の自殺率が一般の300倍なんだよ?
もう穴さえあるなら老若男女だれにでもつっこんで射精することができるぜ!
って男を富士の樹海や、福井の東尋坊、高島平団地などの要所に立たせておくと、自殺緩和になるんじゃないか。
ビジュアルイメージは藤崎マーケット。ああいうタンクトップで腕組してニコニコしてこっちをみながらツカツカとくるんだ。
「そこのキミ、どうせ死ぬなら最後にやらせてくれないか」
白い歯を輝かせながら快活にたのむんだよ。そいで「もう死ぬの止める」というまで永遠につきまとう。
「やらせてあげる」といったらいったで「もう死ぬの止める」というまで永遠にやり続ける。「最後に1回」じゃないところがポイント。
自殺防止活動を進める福井県坂井市のNPO法人「心に響く文集・編集局」が、地元の観光名所・東尋坊で保護し、自殺をくい止めた人が04年5月の発足以来、100人になった。理事長の茂幸雄さん(62)は「(自殺対策基本法が施行されたが)国や自治体の政策は不十分」と話している。
茂さんは県警三国署(現・坂井西署)の副署長だった03年9月、管内の東尋坊で断がいに立ちすくむ東京都の男性(当時55歳)と女性(同72歳)を保護した。茂さんは2人を励まし、少しの金を渡して帰したが、再出発を誓っていた2人は3日後に新潟県で自殺した。
2人は東京に戻る金がなく、福井県内の役所を訪れていた。自殺の2日後、「役所でたらい回しにされ、『死ぬならどうぞ』とまで言われた。私たちのような人間を二度と出さないでほしい」という遺書が同署に郵便で届いた。それがNPO設立のきっかけだった。
NPOでは茂さんと元教師ら55人が連日、東尋坊周辺を交代で巡回。今月14日午後には、石川県加賀市の男性調理師(60)が断がい近くで一人で海を見ていた。茂さんは「もう死ぬしかない」とつぶやく男性の肩を抱き、事務所に連れて帰った。入院費がかさみ、生活保護も認められず、自殺しに来たという。100人目の保護だった。
保護した人は、男58人、女42人。関東や関西など県外者がほとんどといい、福井県内で住宅や仕事のあっせんもする。茂さんは今年9月、「毎日社会福祉顕彰」を受賞。基本法施行で県の「自殺・ストレス防止対策協議会」の委員にも任命されたが、いまだに具体策を示さない協議会に「行政が対応を誤れば、自殺者は増えるばかり」と話している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061216-00000024-maip-soci