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http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20110903/p3
コウキにも家族愛を渇望する傾向が見られたと思うのですが、その方向はコウキママではなく常にりんに向かっていました。
コウキはりんを通してダイキチみたいな父親が欲しかったのかもしれません。しかし、逆にその言動がりんの「安定した家族愛」を刺激していたようにも思えます。コウキママは描かれ方が少ない分、可も不可もないシングルマザーとしか見えないのですが、登場ごとに出てくる台詞は「大人」だなぁ、という感じで非常に納得感のあるものでした。
後半で主役を明け渡してしまったダイキチにも同じく「大人」を感じる部分があっただけに、血のつながりがないという違いはあれど「父親」としての愛を貫いて欲しかったなぁ、という感想を持っています。
本編だと本当に世界が閉じてしまって、今まで開いていたはずのコウキやコウキママとの繋がりまで、さらに言えばダイキチの実家とも切れてしまいそうな予感をさせる結末です。
話は飛びますが、最近読んだ秋山はるの『オクターヴ』でも世界を閉ざしていく主人公にやりきれないものを感じていたけど、ちさととの関係や両親へ再開しに行く最後シーンはすごくポジティブに描かれていただけに、うさぎドロップの最後はどうしてもネガティブな予感を彷彿させるものが多くて、せっかくの名作が台無しだなぁ、と思うのです。
本家ブクマ米にも書いたけど、どうしても長文を書きたくなってしまいました。
コメ欄でも良かったのですが、コメントよりトラックバックの方が独立性が高いだろうという小さなプライドから、また自分のダイアリーより増田の方が目立つだろうというコンプレックスから、ここに書いてます。