2024-09-12

暇すぎて疲れた

田舎でしなびた商売を継いだ。シナシナだ。

百年くらいはこの地で商売をしているようで、自分で4代目。

テレワークのテの字も出てこないような、明治戦前と変わらぬ手垢まみれの商売だ。

ま、AIロボット実用化されようと、向こう50年は無くならない仕事だろうけれど。

さて。それで今日やったことといえば何だ。

9時頃に出社して、エクセルを開いたり閉じたりを開始。

11時過ぎには車で飯を食いに行き、13時頃まで昼寝して。

今日やったことといえばネットサーフィン四川省ソリティアくらい。

郵便物メールチェックくらいはしたか

本当にヒマだ。

従業員は優秀で、番頭がすべてを取り仕切ってくれる。

お前にやってもらうことは何も無いよとばかりに、張り切って仕事をしてくれている。

というより、これは業務の囲い込みなのだろう。

前職時代にいた、窓際のオジサンと同じだ。

彼らも自分たちの食い扶持と、正社員であるという下らなくも個人にとっては命よりも思いプライドを守るために必死なのだ

おれが前職のように馬車馬のように働いてしまったら、3人はクビを切れるだろう。

失敗だったかな。家業を継いだのは。

年収は800万。たまにゴルフと飯に食いに行くときは経費に落としているし

車両費やら何やらも会社の経費で落としているかお金は貯まる一方だし、

会社の株だって相続するとなれば十数億はするだろう。

しか目標がない。

結婚するにしても、30を過ぎてもう婚活する気も失せた。

東京にいるとき結婚しておくべきだったかな。

田舎あるあるで、若い娘っ子はほとんど嫁いでしまって、あとはおれと同じような引きこもりしか残ってない。

趣味は金のかからないものばかりだし、何か推しているものもない。ギャンブルも飽きた。

子供でも作ったら人生変わるのかな。猫でも買うか。

ひとり暮らしで猫を買ったら人生終わりだというけれど。

それで、何をしたらいいのだ。

仕方なく、本を読む。

今日は何を読もうかな。ビジネス書かな。経営についての有り難い本かな。ラノベかな。

今日の会食も行きたくない地元の先輩経営者との飲みだ。

長いんだよ、話が。5時前から何件行くんだろうか。代行予約しとかないと。

明後日も同じ人とゴルフだしよ。東京が恋しいよ。

あの、ロボットと化せる無味乾燥コンクリートジャングルが。

思うに、人間ってのは30歳で終わるんだと思う。生物学的に、精神的にも。

10代、20代は何でも出来た。

シャカリキ勉強して、運動して、馬車馬のように働いて、稼いで、飲んで、遊んで。

ふと立ち止まったときに、あれ、自分もう終わったな、と感じた。そうして田舎に帰った。

そりゃそうだ、江戸時代なら、江戸丁稚奉公に出て、芽が出なければ30代、40代で死んでいたのだから

田舎に帰って畑やってても、子どもたちの邪魔になるからと、現世に別れを告げて山に籠もっていたのだから

終わったんだよ、お前の人生は一度。

何が一億総中流社会だよ。

結局、貴族みたいな生活思想だけ作り上げて押し付けて身に付けさせて、あとは知らんぷりか。

幸せでしょ?楽な生活でしょ?誰もが食べられる社会でしょ。飢饉餓死者なんか出ようもないでしょ?

ってなことで。人生ってそういうもんじゃないのよ。誰かの役に立ちたいのよ。

くだらなくも、ちっぽけなプライドを、誰かの役に立っているという自負が必要なんだよ。

こんな、頭だけ張って責任だけを負うだけの罰ゲームは、誰も望んじゃいない。

政治家と同じだ。誰も彼も、文句をいうやつは言説だけはご立派だ。

矢面にも立たず、能力もなく、努力もせず、自らの権利を主張し、

陰謀論かのように、矢面に立つ人間悪魔化して回るだけの、分裂病患者ども。

子供でも生まれたらちょっとは変わるのかな。

だれか嫁ぎに来ないかな。こんな田舎にゃだれも寄り付かないか

ああ。退屈な時間が過ぎていく。ただただ、過ぎていく。

何もやっていない自分に嫌気が差す。

こんなにも、完璧主義人間だったかな。潔癖症だったかな。

わかってる、アタマの中ではわかってる。

何の心配もない。何もしなくても地球は回る。社会は回る、会社も回る。

ボケーっと生きていたって誰かが何とかしてくれる。そういうものだ。

お前はただのお飾りとして、笑顔を振りまいて皆を鼓舞するだけのお人形でいい。道化となれ。

そこそこのお金を掛けてもらって東京に出て、ユーロ圏留学もして、好き放題やってきたんだろう。

お前がのほほんと良い教育を受けて、勉強して、いい会社に入って、飽きて地元に帰ったら家業があるなんて

なんて幸せ人生だ、羨ましいよと。


でも、それって誰が望んだんだ?おれか?親か?従業員か?自治体か?

そんなもんはただの役割だ。誰にでも務まる役割だ。

明らかに、おれが受けてきた教育経験からすれば役不足であることは間違いない。

資格のお陰で会社が潰れたって働くことは出来る。

従業員は路頭に迷うだろうが、60歳手前くらいまでは就職先の手当はつくだろう。

なのに、何でこんなにも心が乾ききっているのだろう。

俺の人生は、30を過ぎて終わってしまった。

こんなことを現実世界同級生従業員に言ったって、

甘えてるだの、意味がわからないだの、これだから上級国民は、と思われるだけだ。

さて。そろそろハンコ押しでもして出掛ける準備をしようか。

  • 半分しか読んでないけど、お前はアランの幸福論でも読めば?

  • いいね👍 子供を作らずに財産は国庫に納めましょう🎵

  • 思うに、人間ってのは30歳で終わるんだと思う。生物学的に、精神的にも。 増田は終わったんだろうけど終わらない人は全然終わらないよ。30くらいでは。

  • じゃ、口座の金全部俺に振り込んでよ。 暇じゃなくなりたいんだろう。

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