2019年は空前のベビーブームが起こると予測する。理由は、アラフォーはもちろん、20代後半〜30代前半でも、東京五輪「東京2020」を子どもと一緒に見たい、5月に変わる新元号に合わせて産みたいというミーハー心が動くと思われるからだ。
10月から保育園・幼稚園の3歳〜5歳児クラスの費用が無償化される。主食代や、施設によって異なるイベント・行事代、教材費は対象外なので、実態はほぼ無償化にすぎないが、それでも育休を取得できる規模の企業に勤める、仕事のキャリアも子ども収入も得たい高学歴・高年収女性にとっては十分にインセンティブといえるだろう。
一部のオンラインバンクが提供している銀行口座やクレジットカードのログイン情報を登録すると自動で集計するサービスや、そのサービスの本家の個人資産アプリに登録し、利用する店舗・支払い方法を絞り込んで完全キャッシュレスで生活すると、毎月の収支や貯蓄残高が簡単に把握できる。使いすぎると警告するので、自然に無駄遣いが減るはず。そして、意外に貯金があると気付いたカップルは、お金のかかる出産を前向きに考えられるようになる。
こうした個人資産管理サービスを利用していれば、FPのマネー相談を受けやすくなる。キャッシュフロー表に必要な数字を入れれば、生涯コストがわかり、持ち家を購入しても、堅実に暮せば、子ども1人は余裕、2人でも大丈夫とわかるはずだ。
先日、プロ(保険販売員)に相談しながら数年ぶりに最新のキャッシュフロー表を作成した。2020年7月24日に子どもと一緒に見られるよう、2019年内に第2子出産・育休1年で、5歳差の子ども2人とも私立高校・私立大学理系で計算したところ、今の公的年金が存続する限り、配偶者がかなり高齢になっても赤字にならないと判明した。実母の遺産を見込みよりだいぶ少ない500万円でシュミレーションしても「収支はプラス」となったが、配偶者は「経済的に厳しい」と、まったく数字を読まずに、以前と同じ返答を返した。
キャッシュレスで手元の資産とフローの収入を可視化し、なるべく現状または現状以上の収入を得る努力を続ければ、子どもに対する「経済的な心配」はほとんど解消できる。問題は、さまざまなストレスから、「続ける」自信が得られない点にある。勤め人として働くことはしんどい。フリーランスだと、なおさら厳しい。以前は必ずもらえる高額退職金が勤務継続のモチベーションになり得たが、今や中小企業だと退職金の見込みはほぼゼロ、大企業でも創業メンバーでもない限り、多くは見込めないので、自分をだましながら、無理に追い込んで緩やかな自死に向かう。就職氷河期世代はその前後よりも年収も平均寿命も短くなりそうだ。
急激なキャッシュレス決済の浸透と家計簿サービスに加え、もう一つ、お得な政策やECサイトのキャンペーンが加われば、「空前のベビーブーム」は決して難しくない。携帯事業者が始めた本家「学割」は総務省の介入でオトク感がだいぶ薄まってしまったが、規制のない自由競争の業界はいくらでも工夫できる。PayPayがキャンペーンで一気に知名度を上げたように、例えば、「Amazonファミリーの子ども0歳〜10歳までプライム年会費無料」や「楽天市場の全品送料無料」など、何かトリガーさえあれば、十分現実になると確信してる。
子供がかわいそう