今日Twitterで漫画村が違法だってすごいつぶやかれてて、今更だなと思った。
結構前からフリーブックスからの漫画村の存在は知ってて、ずっと合法の漫画読み放題サービスが出てくるのを期待してるんだけど、まだなんだろうか。
音楽の聞き放題が一般的になって、動画の見放題が一般的になって、次は漫画なんじゃないのかな。
データ化出来るものが違法うp、違法DLされる時代ってもう終わりになってきてて、クラウド上で管理されてそれに課金してアクセスするのってもう普通でしょ?
なんで漫画はそれがされないの?
こういうこと書くと、
「利益を得る人が減るから無理」とか、「元が取れないから実現しない」って言われると思うんだけど、
それってもう当然の認識で、今までと同じ方法で同じ額のお金儲けるのってもう無理でしょ。
今までのやり方で得る利益は減りますよ、そりゃあ文化や消費の動向が変わってるんだから。
馬車全盛の時代に車が参入してくれば馬車でそれまでと同じように儲けるのは無理。
映画の音楽が生演奏から録音に変わったら、演者がそれまでと同じように儲けるのは無理。
理屈全く一緒じゃない?
俺は音楽好きで、音楽って消費動向とかが一番変化しやすいって言われてるらしいのね。
その音楽をやってる人たちってのは、実際既にライブとグッズで稼ぐようになってきてるし、CDだってもうグッズの一つとして捉えてるわけです。
国内ではmp3が違法だったのをAppleがiPodを普及させて合法に
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データ化されて違法うp、違法DLの嵐でCD売れなくなる(このぐらいの頃からフリーDLの音楽が増え始める)
↓
聞き放題爆誕
ざっくり言えばこういう流れだと思ってるんだけど、
フリーDLの音楽が増え始めた段階で、「利益が出ない」とか「元が取れない」って理由でそれをやらなかった人は結構いたわけです。
その結果どうなったか?
「音楽を聴く」ことにお金を払う人はどんどんいなくなり、利益が出ないはずの、元が取れないはずの聞き放題サービスが見事にローンチされました。
タダで音楽聴く人は減るどころかむしろ増えて、今じゃ「音楽なんてタダで聴いて当たり前」って人すらいるんだよ。
俺は別にそれに良い悪いは無いと思う。時代の必然で、人は便利なものを使うだけ。
みんなanitubeとかdailymotionとか海外サーバーにうpされてる映像を見てる時代ってあったじゃない。
そんで結局どうにもならないから見放題が出たわけでしょ。
「違法DLふざけんな」「作品に金を落とさなければクリエイターは食っていけない」
仰ることはごもっとも。だけどそれはいくら言ってもユーザーが態度を改める効果はないよ。
だってみんな便利なものを欲してるから。お金がかからないで楽しめるならその方が消費者にとっては都合いいに決まってるんだから。
俺は漫画大好きで、漫画喫茶とかよく行くしいつも面白い漫画探してるけど、ネット上で合法読み放題のサービスがあるんだったら喜んで課金するしもう漫画喫茶には行かないと思う。
いくら不満を言っても仕方ないのなら、もうそのシステムに乗っかった上で別の稼ぎ方を考えようよ。
そのためのヒントは世の中にいくらでも転がってると思うんだけどな。
例えば既に聞き放題見放題になってるものの中でちゃんと生き残ってる人たちが何をして稼いでるのかを考えてみれば良い。
俺は動画にはあんまり詳しくはないけど、音楽に関してはある程度知ってるのでそこから例を挙げてみると、
上述したようにやっぱりライブとグッズでの売り上げが強いんだと思う。
グッズはまだわかりやすくて、漫画に出てくるキャラのグッズを自分で作れば良い(出版社が作るグッズって作家に1円も入らないってマジ?アコギすぎて引く・・・)。
あと紙媒体ってマジで強くて、好きな作品ならちゃんと買うって人は減らないと思う。
ライブに関しては、音楽には出来るけど漫画には出来ないじゃんって思う?
俺はそんなこと全然無いと思うんだよなー。
何でライブにみんなお金払うかっていうとよく言われる「体験にお金を払う」ってやつで、その機会を漫画家が作る方法なんていくらでもあるんじゃないかな。
例えば握手会とか、有料で似顔絵描きますサイン会とか、オンラインサロンであなたの作品にアドバイスしますとか、作品を一緒に作ろう、でもいいし。
クリエイターって「良いものを作る」っていうところに注力しすぎてて、その「自分が思う良いもの」がダメだった時どうするかに思い及ばない人が多い。
俺はその「良いものを作る」っていう発想は大事だしとても尊いと思うけど、これからの時代生き残るためにはどうしてもやり方を考えなきゃいけない時があると思う。
クリエイター本人じゃなくても編集であったりマネージャーであったりエージェントであったり、そういう人たちが積極的に新しいやり方を模索してくれればいいのに、そういう人たちが新しいこと嫌がるパターンもあってほんと闇深いなっていつも思うよ。
そんで、ここまで言ってきて、ついに漫画の読み放題が実現した!となったらだけど、
要するに、お話考えて絵自分で書いてそれが本になって、それだけで食ってる人。
今もいるけど、作画と原作が分かれるパターンが主流になっていくと思う。
そして前者はイラストレーター的に絵を描く仕事と兼任。後者は映像や演劇なんかも含むストーリー作りのプロになる。
何度も音楽の話に持ってって申し訳ないけど、CDは売れなくなったけど、ビジネス全体での音楽需要は全く減っていないらしいのね。
アーティストとして自分の作品は作りながら商業音楽としてBGMとか作ってる人も山ほどいるよ。
話作りも絵を描くスキルも、レベルが高ければ需要なんていくらでもあるはず。
「読み放題サービスなんて出されたらみんなおまんま食い上げだ」っていう悲観とか恐怖とかあるかもしれないけど、
多分適合さえ出来れば今よりよっっっっぽどクリエイターに優しい世の中になるんじゃないかな。
自分も経験あるんだけど力を込めたコンテンツが無下に消費されてくのってすごい悲しいことだと思う。
けど、世の中のほとんどの人ってどれだけ頑張ったかとか、どんな思い入れがあるかとかって考えてくれないんだよね。
本当にただ消費されてくだけ。しかもお金は払わなくて良いならその方が良いってみんな思ってる。
上にも書いたけど、そういう人たちにふざけんなって言ったって本当に何の意味も無いからさ、どうやって生きてくか真剣に考えようよ。
本気で考えれば好きなことやって、しかもお金も儲かって、消費者も喜んでくれる未来が待ってると思うんだよな。
だから頼む、早く俺のために合法読み放題サービスを作ってくれ・・・。
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ちなみにKindle Unlimitedが失敗したのはコンテンツが貧弱だったからだと思ってる。
そうさせたのは鎖国的に拒否した日本の出版社。あの場にワンピースとナルト、コナンに犬夜叉、七つの大罪とDAYSがあったら多分成功してたんじゃないかな。
ビジネスである以上自分らの儲けが一気に減るようなことはしないのが当然だと思うけど、体質が古くて硬直的なものってそのうち淘汰されるんじゃないかなって期待してる。
(追記)
↑の人気コンテンツを拒否したのは出版社じゃなくてアマゾン側でした。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ03HPT_T01C16A0TI5000/?dg=1
漫画家の赤松がなんかやってるじゃん あれじゃ不満なの?
Kindle Unlimitedの失敗は痛いね。あれ出版社は漫画家一人ひとりに許諾を取る必要があるから相当頭下げて回ったと思うんだけど,あんな風に一方的に配信停止にされたら許可出してた漫画...
某所で売上データ見せてもらったけど数字のはね方ひどかったからなぁ。。