2016-07-04

塵も積もれば山だけど、俺の一票は塵より軽く、政治ゴミの山

★9行でこの増田を短縮したものはこちら→ http://anond.hatelabo.jp/20160706230838

ああ、選挙カーとか名前連呼してうるさいだけだし。

駅でしゃべってる政治家も、本心なのか、口だけかわからんし。

ニュースは表面的なことばかりで、何も深まっていかないし。

あなたの一票で日本は変わる!」とか聞くけど、一票で結果は変わらないよ。村の選挙みたく人口が少なければ「一票差で落選」ってありうるけど、国の選挙からね。

投票へ行こう!」とか言うけど、投票だけ行きゃいいの?考えずに雰囲気投票するヤツが増えてもいいの?

なんか浅いよね、投げかけが。だからテンション下がるし投票にも行きたくなくなる。

そりゃさ、「民主主義で選ばれた」といって多数派がやりたい放題やる口実を与えてるのはシャクだよ。その一票分の責任は俺にあるよ。

けど、だからって選挙行かない人を目の敵にするヤツに対しては、「もっと前向きな提案できないの?」って思うよ。

一票じゃ何も変わらない、

行かなきゃ文句言われる、

考えずに行くのもいいと思わない、

でも時間かけて考えて投票しても影響力ないから消耗する、

それがわかってるから行かない、

そんな状況わかってて「国民に選ばれた」とか政府が言うのもシャク、

でもこの悩みをわからずに「選挙行け」と上から言われるのもシャク、

そんな状況に文句ばかり言ってる自分クズ

そんな、クズだらけの選挙

自分の一票は塵より軽いし、政治ゴミ山のようだ。

で、シラける奴が増え、投票率が年々下がってるんだろう。

そして、政治家不正しても、変な法律つくっても、選挙で落ちない。

だって政治が俺らの命や暮らしを大きく左右するってことも、何やら色々進んでるってこともわかる。「ヤバい」って言うヤツもいる。

でも何が進んでるかよくわからないし、政治ヤバいのか、そいつヤバいのかも判断つかない。気持ちいい状況ではない。

から、八方ふさがりに見える現状で、何か針の穴ほどでも希望が見えないか考えつつ、この選挙についても調べてみたりした。

そして、俺なりに答えが見えてきた。

■消耗しない選挙とのつきあい

結論を言うと、

大事なのは知るのを楽しむこと。投票はそのきっかけ』


そう。知らないことを知るって、楽しいことのはずだ。

なのに、なんで「苦痛」になるんだ?

それは「投票へ行こう!」って投票する(させる)ことが「目的」になるから

自分ベースになる意見がないまま、候補者のちまちました情報とか、コピペしたような政策とか知っても、違いがわからないしつまらない。

それよりも、「自分がいるのはどんな国で、どこへ向かおうとしてるのか」を知ることは、自分生き方を左右する。政治を知ることは、自分のためになる。

俺にとって投票は、そういうことをちょっとでも勉強する「いいきっかけ」にすぎない。

候補者についてはせいぜい、「与党野党か」「そいつが競ってるかどうか」だけでいい気がする。

「一票で変わる?」変わらねえし! 「一票の重み?」限りなく軽いし!

からこそ、勉強の機会として、勉強を形で示す場として、気軽に投票を利用すりゃいい。

勉強が楽しくなれば、選挙が終わっても勝手勉強するからな。

勉強を楽しむには、知りたいことに「選択と集中」するのはアリ。勉強対象を絞って深めれば、自分の血となり肉となる。

ここからは、じゃあ今回の選挙で何に「選択と集中」するかって話だ。俺は「自民党改憲案」を知るのがコスパ高いと思う。

■この選挙の争点は「改憲」だ、と数字証明してみた

自民党は今の憲法を変えたくて、4年前の2012年日本国憲法改正草案改憲案)を発表した。で、この参院選で大勝ちしたら、その改憲案を国会で通そうとしてるらしい。

今回、俺はアベノミクスより保育園より「改憲」がぶっちぎり最重要テーマだと思う。なぜなら今回の選挙によって「憲法」が変わることはあっても、今回の選挙によって「政策」が変わる可能性はほぼないからだ。

というのも、ざっくり説明すると、憲法を変えるには議席の「3分の2」が必要で、法律をつくるには議席の「2分の1」が必要。そんで、今回は与党自民公明)+与党寄りの党(維新など)あわせて「3分の2」に届くかどうかの勢いだ。ってことは「2分の1」は余裕で超えるから、どっちみち政策(=法律つくる必要がある)は与党の望むように通る。

から今回は「自民党改憲案でいいですか?」って選挙、そう言っていいと思う。

まあ勉強したいこと勉強すりゃいいんだけど、俺は「改憲」に注目する。

■それで、「憲法」ってなんだ?

俺、「憲法」って単なるお飾りかと思ってた。でもさ、全ての法律の上にあって、法律がつくられるベースになるのが憲法なんだってね。しかも、自民党改憲案には、安倍首相最高顧問の一人として関わっている。

国づくりのベースになる文書だし、自民党はそれを通したがってるから自民党のホンネの部分が出やすい。改憲案が通ったら「憲法」と「政府のやりたいこと」が一致するから、もう「お飾り」じゃなくて、その方向に一気に進むよね。

から、「俺の生きる国はどんな場所で、どこへ向かうのか」、改憲案を知ることで見えてくる部分は大きい。

その改憲案、自民党公式サイトに載ってる。

自民党日本国憲法改正草案

http://constitution.jimin.jp/draft/

開いてみた第一印象は「文字が多くて難しそう!」だ。

でも、右とか左とか○○党支持者とか、他人が言う意見に流されず、元の情報自分で見て判断できる、という充実感ある。

それに、このPDF文書、見ればわかるけどすげえ親切設計だ。「自民党改憲案」と「今の日本国憲法」とを上下に並べて対照させて、「変更する部分」にだけ線が引いてあるから、どこがどう変わるか一目瞭然。パソコンが見やすいけど、スマホでも読めなくはない。

■読んでみると、超面白いし、かなりコスパ高い。

さらに読んでみると・・・これ、掘り出し物じゃないか!?

「へえー、自民党こんなこと考えてたんだ!」って発見が次々とある

テレビとかでなかなか聞かない、かなり踏み込んだことが書いてある。

たとえるなら、歴史小説と、近未来SF小説と、暗号もの推理小説と、ノンフィクションを同時に読んでるみたいで、身震いがする。

憲法が変わればもちろん、憲法が変わらなくても自民党政権である限り、そっち方向に少しずつ動く。

そして、もし国会3分の2の「賛成」を得たら、改憲案は国民投票にかけられて、投票した人の半分以上が賛成すれば、新憲法は成立する。そのとき俺たち一人ひとりに問われる「改憲案」。どうせなら、この選挙のうちに勉強すれば、一石二鳥だ。

まとめると、改憲案よめば次のようなメリットがある。コスパ高し。

(1)かたよった意見じゃなく、客観的判断できる

(2)今の自民党安倍首相の「やりたい方向」が見える

(3)参院選もっと大事ポイントである改憲」がわかる

(4)今後もし改憲国民投票が行われたときに、判断できる自分になる

(5)もし改憲案が成立したとき日本が舵を切る方向をあらかじめ知れる

(6)日本人の基礎知識「日本国憲法もついでに見れる

しかも、難しいの全部読む必要ない。

とりあえず、変更する場所(線が引いてある)だけ見ればいいと思う。

ちなみに俺がびっくりしたところ、意外だったところを挙げると、

上段(=改憲案)の第一条第三条の2、第十二条、第二十四条、第二十五条の二、第三十六条、第百二条20分あれば見れる。

太字のところだけなら1時間くらいあれば見れる。

意見ができたら、意見の合う党や候補者投票すればいい

まず直接見てみるってことが大事。見てわからなければ、解釈してる色んなサイトがあるから自民党 改憲案」とかでググるとかね。

そんで、あるていど自分意見ができたら、意見が合う政党候補者投票すればいい。意見のないまま「誰にしようかな」って選ぶことに時間を使うより、意見をつくるために知ることに時間を使えば、消耗しない。

選挙はあと数日で終わる。一夜漬けでもいい。今が旬だ。

自民党日本国憲法改正草案

http://constitution.jimin.jp/draft/


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