2020-05-24

BL性的消費は不可分だがイコールではない

https://note.com/komatsuna777/n/n1d69e89f8c59

こっから始まってちょっと言及したくなったことが出たけどその前に



https://tkrtht.hatenadiary.com/entry/2019/06/04/195908

このへんとかを合わせて読んでポルノとしてのR18BL性的消費が主題でないBLは分けて考えた方がいいんじゃないかと思った話をします。

(不可分って言ったのに分けて考えるというのもなんか変な話なんですが)






そもそもBLになぜハマるかについては人それぞれ理由があるので全部ひとまとめにはできないわけですが、それでもやっぱり大まかな傾向っていうのはあります

ありますが、その大まかな傾向も当然ながら一つにまとまるようなものではなくて何種類かに分かれるはずです。

そういう中でBLポルノとかBL性的消費とか言い出すと、いや確かにそういう部分があることは否定しませんけどそれ言い出したら恋愛小説は全部性的消費かっつったらんなことねぇだルルォ?ってなるじゃないですか。

ポルノとしてのBLについての考察個人的にはかなり当たってるところはあるんじゃないかとは思いますし、そのあたりを否定するつもりはないんですけど。(受けが女体化したりするのはまさにそういうとこだと思ってるしなんなら自分も受けに投影してポルノ的な消費の仕方をするBLもある)

普通に男女の恋愛ものとかも少女漫画ガンガン読むし、少年漫画とかで主人公×ヒロイン推しまくって恋愛フラグのないサブキャラをくっつけてキャッキャしたり主人公攻め、主人公受けの場合主人公に明確な恋愛フラグが立ってないからこそ男とくっつける時もあるので「それだけじゃないよ!」っていうのは声を大にして言いたいわけです。

例えば自分はマジモンの「性癖」として悪堕ちモノとか洗脳モノとか催眠モノとか好きでして、リアル世界でそういうことをされたいかと言えば絶対にノゥ!なんですけど、安全保障された妄想世界であれば征服される側になってみたいというM志向があって、かと言って自分自身の容姿やら何やらには割とコンプレックスがあって自分がそういう目にあってもまあ興奮するどころか萎えるので、美形同士のMCコンテンツガチポルノ消費してます。(キモオタとかモブおじがかわいい子をあれこれしちゃうのは好みでない)

「犯される」ことがかなりウェイトが高いみたいで、レズものでもふたなりだったり触手とか使ってまあつまりインする類のものであればとてもにっこりして読めます増田じゃないとこんなこと書けねぇわ。

じゃあBLは全部ポルノとして消費しているかと言えばそうでもなくて、そもそもR18じゃないBLとかも普通に読むし好きなCPでもそこまで積極的エロ妄想しないCPとかもあるんですよね。

あとこれは本題とは無関係ですが「必ずしもポルノ消費するのが目的ではないけどポルノ消費もできるCP」についてはABの場合BACBNGですがBC恋愛感情はないけどいわゆる連鎖堕ち、快楽堕ち要員としての攻めのBと落とされるC)はアリです。ポルノ消費しない場合BCはやっぱり無理です。おまけにポルノ消費を目的としていない部分の自分がたとえポルノ消費であろうとAとBの間に必ず愛情を求めてきます。(歪んだ愛情は可)

何かの参考になるかと思って書いたけど業が深いなこれ。



それで「じゃあポルノ消費を求めないBL」について何を求めているのかという話ですが、多分突き詰めると本当は愛や情ではあっても恋愛である必要はない、互いに求めあう心だとか、こころのふれあいって奴を求めているんだろうなあとは思っています

それは別に恋愛でなくとも家族親友といった間柄でももちろん表現できるものではあるんですが、そこでなぜ恋愛関係にもっていくのかについては自分の中の固定観念として「結婚とかは基本的に面倒臭いことだし誰かと一緒に生活するのって何かとしんどいけどそのしんどさを許容してでも一緒にいたいと思える相手は本当に想っている相手だ」みたいな感覚があるんですね。

それが必ずしも正しいものではないことも理解はしていますし、常に一緒にいることだけが愛ではありません。

ですが一つのモデルケースとしてとても分かりやすく、「いいことばっかりじゃないけどそれでも一緒にいたい相手と一緒にいることを選ぶ二人の話」はあれこれ考えずにするっと頭の中に入れられるので気楽に人と人との心の触れ合いを楽しみたい時は恋愛に行くのだろうなあと思います

それ以外でも家族の絆とか友情とかももちろん好きですが、なんだかんだ恋愛ものってやっぱりコンテンツとして大きいしその分洗練されてて安定した品質を確保しやすいのはあるよなあと。

から自分別にBLに限らず男女でも百合でもなんでも自分感覚に会えば見ます。その時に必要としているのはSEXではなくて心のふれあいなので。




そのような背景を前提に、二次創作で同性CP妄想する時になぜそこをくっつけたのかという自分思考の流れを追います

まず最初既存コンテンツ公式CPではなくて二次創作による捏造CPを生み出す理由として、自分考察厨で妄想癖があることが原因かと思います

受け取ったコンテンツを消費する時に、そのまま受け取っておしまい、ではなくてなぜそうなったのかの裏を考えたり、間の空白をそれっぽい何かで埋める遊びが大好きなんですね。だから二次創作CPも無から有を生み出すのではなく作中の描写を元にそれを拡大解釈して捏造するのが好きです。これは好みの問題ですのでもちろんそれが正しいとか言うつもりはないです。二次創作なんて全部捏造

この、考察厨亜種としてのBL好きの存在は実は結構いると思っています特に二次創作をやってる人は考察勢と言うか、CPとして成立する根拠を持ち出す人が多く、顔カプと言われるような原作で接点のないキャラをくっつけるのを嫌う傾向にある人が多いと思うので。

そしてそれが男同士になる場合、一つは「恋愛主題ではない作品場合主人公ヒロインフラグが薄い、あるいは明確なヒロイン存在しない場合がある」ことにあります

先程も言いましたが、自分恋愛要素があるコンテンツは(複数ヒロインの際にどのヒロインを推すか問題を抱えることはあれど)ファイナルファンタジー最終回発情期)やら連載途中で後付けでフラグが立ったりとか作品に入る順番を間違えた(うっかり終盤のネタバレを踏んでそこから入ったとか二次創作から入った場合)といった事故を除けばそもそも主人公×ヒロイン推し人間です。FFシリーズPS以降)とかテイルズシリーズなんかは主人公の同性CPは考えたことないです。

ところがそういった関係性が明示されていない場合、「この作品好きだけど心のふれあい要素が少ないんだよなあ。あれ、そういえばこの主人公このキャラと仲がいいよなあ、ふむふむ…」といったあたりから始まって妄想が始まっていきます

もう一つは「恋愛フラグが立っていないメインキャラ同士のCPであるケースです。

この場合性的思考は割と異性寄りなので男女で見ることの方が多いですが、最終的にときめいた関係性のキャラCP視するので、メインキャラに男性が多い作品だったりすると軽率BLに走ります

また、主人公が無個性であり主人公と自信を同一視するようなタイプゲームだと自分キャラ恋愛は「そもそもこのキャラ自分を好きになるはずがない」と解釈違いを起こすので主人公とのCPは除外されます

とは言えCP女性側や受け側に自己投影をしていないとは思いません。(二次含めて創作する場合登場人物全てある意味では自分ペルソナだと思っているので自己投影を全くしていないキャラなどいないという意味で。

ですが「そのCPが互いに心惹かれるに至った動機」だとか「相手のどういった部分を好きなのか」といったこころのふれあい部分に自分パーソナリティなんぞが入ってきたら邪魔というか異物でしかないので、キャラ自分の一部を重ねることはあっても自分パーソナリティを重ねることはないです。

そういう意味では攻め視点モブおじ視点自分のようなタイプ腐女子とは相容れないですね。(もちろんそれが悪いとは言ってません。分類が違うということです)

自分場合はそんな感じでCP妄想を楽しんでます


ところで書いていて思ったのですが、腐女子が受けに対しての「自己投影」を否定するのは、人によりけりですが「私は受けと自分パーソナリティを同一視したりはしていない」の意味が強い思ってます

単に共感するかどうかではなくてそれこそ自分自身が作中に入り込んだのかのような、それこそ同一視というやつになるんでしょうか。それはやってないよという意味だと思ってます

からアイドルに対しての「ガチ恋勢」とかキモイってよく言われるじゃないですか。住む世界が違う相手に本気で恋い焦がれる、まではまだしも彼女かなにかのように振舞うとかキモイ、ってやつです。

それと似たような感じで、住む世界どころか実在しない相手に対して本気で恋い焦がれて彼女面するとかキモイ妄想乙、って話だと思うんですね。

まりヒロイン自己投影ヒロイン自分パーソナリティを同一視するような奴」は「架空キャラに対して本気で恋愛感情を抱いており」「架空キャラをまるで現実人間であるかのように扱い、恋愛感情を抱くなんてキモイ」というという三段論法なんじゃないかと。

誤解されないように言っておきますが、私個人ガチ恋勢をキモイと言ってるのではないし、ヒロインパーソナリティを同一視することが必ずしもキャラとの恋愛イコールで繋がるわけでもないし、夢女子ガチ恋勢とイコールで繋がるわけでもないし、自己投影理由相手バカにするような行為本来許されてはいけないものです。

物語が誰の視点で語られるか、の問題ではないと思われます。受け視点BL二次なんて腐るほどありますが、なら受け視点物語であれば自己投影を疑われるかと言ったらそんなことないです。

なぜ架空キャラに対して恋愛感情を抱くことをキモイと感じるのか、あるいはキモイと言われてバカにされるのかについての根源的な部分についえは残念ながらよく分からないのですが(現実架空世界混同していると思われているのかな)、実際に夢女子に対して「キャラ恋愛する妄想とかキッモww」というたぐいの罵倒は見たことがありますし、自分にもバカにするとまでは言わずとも昔になんとなくガチ恋勢を下に見ていた時期はあったなあという黒歴史があるので。

で、二次で受けのキャラ崩壊が激しいと、もうそれこそポルノ目的快楽に弱いえっちな子にされるのは逆にそういうものだと納得?できるのですが(キャラ崩壊のものが嫌な人もいるが、それはそれとして理由が明確である)、明らかな性的消費というわけでもなさそうなのにこのキャラがこんなことやるかよみたいなことをしたりすると、キャラ性格を改変した理由自分の中で何かしら説明をつけるために「この人は受けに自分パーソナリティを反映させているのでは?」という仮定が出てくる、と。

更に他ジャンル二次創作でもどんなキャラであろうとも常に受けの性格一定テンプレに押し込まれていて原型がなかったりすると倍率ドンですね。

そして原作性格がかけ離れてしまった(と読者が感じた)キャラ優遇されていると、そのキャラが好きで優遇したと言うより改変後のキャラが好きで優遇されたと判断され、改変されたキャラは作者のパーソナリティ的な分身だと認識される、と。

当然ながらその仮定仮定しかないし(単純に二次作者の力量の問題であるパターン、実はむしろ原作に忠実であり読者の方がむしろ受けを美化しているパターン性癖ではあるがパーソナリティを反映しているわけではないパターンなど色々あり)、仮に事実であったとしてもそれを理由相手バカにしたりするのは言語道断なのですが、思考の流れとしてはそう特別ものではない気がしています

要は「飛影はそんなこと言わない」なんですよ。もはやそのキャラはそのキャラではなくニセモノとみられているのです。



壁になりたい、空気になりたい腐女子については単なる第三者というだけではなくて第三者かつ彼らを至近距離からのぞき見したい現れなのではないかと思っています

というか物語を楽しむ視点の話ではなくて「そのCP私生活やら何やらをあますところなく全部至近距離でじっくり拝見したい」んですよ。

から空気になって24時間推しCPに密着したい」になるんですね。空気視点作品を楽しみたい、とはちょっと違う気がします。

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