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2016-09-17

IT業界問題がいつも話題になるけど本当の問題をみんな勘違いしていると思う。

度重なる顧客から仕様変更

プロジェクトスタート時の見積もりの甘さ。

品質の低さによるバグの頻発。

ゴールの見えない仕事と重圧により耐えられなくなったメンバー病欠離脱

それらがまた品質の低さと遅延の原因になる。

デスマーチなんてよく言われてるけれどもね。

IT業界の人は言う。

これらの原因は無茶なことを要求する顧客のせいであり、技術的な知識がないから実現すべきことが簡単にできると思っている客先の業務担当者のせいであり、そんな無茶な客と契約してしま営業営業から降りてきた案件を大して精査せずに受け入れてしまプロジェクトマネージャーのせいだと。

でもちょっと待ってほしい。

それらの問題は本当に相手側にあるのか。

もっとうまくやる方法はなかったのかと思っちゃうんだよね。

例えば契約締結後の仕様変更。ここで理不尽要求があったのなら法廷闘争レベルに持っていける事柄でないだろうか。

契約書と見比べて明らかに追加案件ならば追加工数と追加スケジュールをもらうべきであり、その交渉をするべきなんだよ。

そのためには自分が参画するプロジェクト要件定義やその背景の資料、そして契約書の内容把握が必須だし、客先から要求を受け入れるかどうかの判断を現状を鑑みて営業相談する、そしてそこで受け入れるかどうかを決める。さらにそのためには営業とのコミュニケーション普段から取っておく、信頼関係や定期的なコネクションを作っておく必要があるはずだ。開発で毎日忙しいのにどうやってそんなことをすればいいのか、と思うかもしれないけれども実際は可能だと思う。自社内イベントは何のためにあるのかという話。ただ楽しく同僚と飲み食いする場ではもちろんないんだよ。普段現場では話せない別の部署や別の職種、別のプロジェクトの人、偉い人とコネクションを作るための時間なんだよ。

客先の案件を断ることができるのは非常に能力の高い人間の証。その効果は単にプロジェクトを守るだけでなく会社利益率や稼働効率を高めることに直結する。会社利益率の悪いプロジェクト人員を割くよりは利益率の高いプロジェクト人員を割きたいのだ。メンバーとして入ったとしてもこの流れをマネージャーが行っているか、行っていないなら行う様にする必要がある。

見積もりの甘さがプロジェクトの遅延を招くことに対しても対策は多い。メンバーとして後から入った場合にすることは見積もりの根拠を聞くこと。そこに整合性があるかを判断しておく。また、過去同類プロジェクト比較して多寡をはかる。

問題を提起している人はいるがその問題を教訓にして共有情資産にして次回からプロジェクト運営に生かしました。という話は聞かない。でもそういうことって大手SIコンサル会社などではもちろん当然に行われている。

地頭が悪く、学歴も低く、コミュニケーション力も低い、顧客営業その他の理不尽要求を突っぱねる度胸もない。

そんな奴はIT業界に限らずどんな環境でも仕事ができない人間だろう。

そんな奴は社会では奴隷のような扱いを受けるしかない。

使う側からすればそんな奴は非常に低い評価をすることでしか取引相手とはならない。

下請けのパーツとしても会社労働力としても魅力的な要素がない。だから競争力がない。

他の人と比べて秀でている部分があれば別の取引先、別の会社で雇ってもらうとか選択肢が生まれるはずだけどそれ自体持っていないからね。

なぜか一部の人日本IT業界比較してアメリカはこんなにも素晴らしくIT技術者年収は1千万や2千万を超えることも珍しくないと言い出す。しかし彼らはどういう仕事をしており、どういう人間であるかを考えたことはあるだろうか。

彼らは一流の大学大学院を出て最先端技術とその運用方法ビジネス的に効率の高い応用を実装する力があり、その力をクライアントに認めさせる力がある。クライアント会社側がそれを理解することができない位本人とのレベルの差がある場合、すぐに起業して自分の力を発揮する場所自分で作り出す。これだけのコミュニケーション力、ビジネス力、行動力が備わっているからこそ高い条件で雇われることができる。それはつまり交渉力があるってこと。国によって業界構造が悪いなどと問題すり替えをしてしまうけど、もし日本技術者相対的低賃金で高いアウトプットができるのならばアメリカ仕事をアウトソースする形で日本仕事が割り当てられるようになるはず。そんな機会をアメリカの利害に聡い経営層が見逃すはずがない。それがないということは何を示すかということ。

価値のない人間が現状をわめいても現状が変わるわけもなく、むしろより強固になるだけだということに気付いた方がいい。

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