はてなキーワード: カドリー・ドミニオンとは
冗長になりすぎたなぁ。
阿蘇カドリー・ドミニオンのアレさ、アレさを許容してウケるからって放送しつづけて野生のチンパンジーに女性を襲わせた志村動物園、ZIPPEIとかいうサモエドを車の中に放置して蒸し焼きにしたZIP、あたりのアレさを知ってもらいたかったし、楽しいことを目的に動物園に行くのでもちろんいいんだが、子供を連れていく場合はよっぽどアレなところはやめたほうがいい、きちんとした動物園に連れて行くほうがいい、みたいなことが言いたかっただけなんだけど
先に言っておくけど俺はこういった問題に詳しいわけじゃない。
動物園と水族館について、どう捉えていくか。考える上で必要そうな要素をピックしてみたので興味があればどうぞ。
この記事があがったのが3日前。
「野生イルカ入手で資格停止「いじめだ」 和歌山知事批判:朝日新聞デジタル」
http://b.hatena.ne.jp/entry/www.asahi.com/articles/ASH5F3JH7H5FPXLB005.html
追い込み漁によるイルカ入手をめぐって世界動物園水族館協会(WAZA、本部・スイス)が日本動物園水族館協会(JAZA、東京都)の会員資格を停止した問題
国内の水族館が和歌山県太地町の追い込み漁で捕獲された野生イルカを入手していることが問題視された。
漁場がある同県の仁坂吉伸知事は13日の定例会見で、「いじめだと思う。」とWAZAの判断を批判した。「考える能力のない組織かもしれない」などと発言。情報を収集し、JAZAの今後の交渉を後押しするよう国などに働きかける考えを示した。
「本当の水族館とは」
http://anond.hatelabo.jp/20150515230312
前略
我々は、水族館の使命を果たすために、今後も野生のイルカを買い続けなければなりません。
とある水族館の館長による、今朝の朝礼でのありがたいお言葉です。
真偽はともかく、JAZAに所属する水族館の館長であればJAZAの理念に従って言動を考えてほしいし、和歌山の町長も国を通じてJAZAに働きかけるつもりなのにJAZAの理念を知らないのはちょっとオツムが足りないように思う。
日本の法律では、(公立の)動物園と水族館は「博物館」の扱いになる。
(「公立博物館の設置及び運営に関する基準」http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/k19731130001/k19731130001.html )
JAZAの基本理念は「野生動物の保護、教育、調査研究、レクリエーション」。
(「JAZA公式HP」http://www.jaza.jp/index.html )
と、簡単に挙げておく。
それから、動物園と水族館に関連する、今までに起きた対照的なふたつの問題について述べる。
愛護の中には一定数、可哀想ということを発端に、動物園や水族館についての法律、またJAZAの基本理念等を理由に、イルカやアシカショーに反対する層がいる。その是非や主張内容の真偽についてはここでは関係ないので言及しないが、詳細はググってもらうとして、結果的に京都水族館では今イルカショーが開催されているという結論だけ述べておく。
(ただ、愛護の主張の中には、動物の寿命など信憑性に疑問のあるデータがあるのもまた事実だと添えておく)
http://www.asahi.com/showbiz/tv_radio/TKY200906240091.html
服を着て、犬を散歩させたり、写真を撮影したりする芸が人気となったが、日本動物園水族館協会の倫理委員会は05年に「服を着せ芸をさせる擬人化は野生動物本来の個性や形態を誤解させ、繁殖活動にも支障が出る」とカドリー・ドミニオンに改善を勧告。しかし、改善がみられないとして、協会は08年11月、退会を勧告していた。
こちらは、逆に、生体展示をする動物園として、基本理念にあまりに反してるとして、JAZAを退会することになった阿蘇カドリー・ドミニオンの例。
こういった問題はあまり公に出ず、テレビ出演も続いたが、結果的にパンくんが人間の女性に怪我をさせたことでテレビ出演が終わる、という結果になった。
ここまで、日本における動物園と水族館の法律上の扱い、日本水族館動物園協会(JAZA)の設置理念。また、法律上の扱い
や動物園の理念をどう捉えるかから生じた2つの問題について述べた。
公立と私立という違いもあるが、国家が国連から脱退することがどう思われるか、というように、「所属することはまっとうであることを示し、だからこそ特例的な措置を受けられる(ワシントン条約の適用を、保護という理由で場合によっては免除される)組織」を、主張に合わないから抜ければいい、と言うようなことはあまりに安易である。
何が言いたいかというと、これら2つの問題からもわかるように、水族館や動物園は、「100%教育や研究のための、楽しめる要素を排した施設」でなければならないかというとそういう訳ではなく、レクリエーションも目的としている。しかし、「動物の野生を殺して見世物一辺倒にしたような施設」は動物園や水族館としては認められない、ということなのだ。
当たり前のようだが、WAZAとJAZAの関係についてはこの前提を踏まえないと語れないのである。
また、イルカ漁関連の問題については、他国の文化への介入の是非、という視点で語られることが多いが、WAZAからJAZAへの退会勧告については、水族館はそもそもどうあるべきか、という視点でも考える必要がある。
俺自身は、イルカ漁の妨害してる環境テロリスト集団があんまり好きじゃないし、そのへんを擁護容認、手先のように使ってるオセアニア諸国は「善(という思い込み)のためには実力行使も厭わない」というのに対しては、きちんと抗議すべきだし、アメリカでの第二次大戦時に日系人が強制収容所に入れられた時みたいに国として「間違っている(いた)」って認めるべき問題だと考えてる。
しかし、水族館問題に関しては、WAZAっていう「水族館かくあるべし」っていうルールをそもそも決めてる組織が勧告してることだから、問題があるなら改善しなきゃならない、それにWAZAから外されると各国間の希少動物の融通が受けられなくなるので、「どうでもいい」って無関係で無責任な人が言うのは簡単だけど、国内の動物園や水族館はかなり大きな損失を受けることになるので、イルカ漁由来のイルカは展示しないべきだという考え。仮にその勧告が間違っていたとしても。また、そこを改善することは主張を折ったことにはならない、という立場。