枝野さんの質疑は相変わらず面白いんだけど、面白がってる場合じゃない。それにもう、入り口のところでぐちゃぐちゃなのを細かくつめて「ほらこんなにぐちゃぐちゃです」って見せることにどんな意味があるんだろうかって思っちゃうんですよね。たとえに意味はないけど、見た目明らかにミートスパゲティなものを、「ボンゴレビアンコでございます」って出されてるのに、具が肉なのかあさりなのか検証する意味あるのかっていう。
ハナから金田さんの出番はない旨をお知らせしてあげる枝野さん。金田さんも疲れてると思うので骨休めになるかしら。林局長もほんとに大変よ。このしつこい人を2時間も1人で相手にしなきゃなんないんだから。午前中もこの後もやらんといかんしね。この前の階議員の発生の蓋然性の判断の議論も大事だったけど、こっちがあまりに衝撃的だったので、こっち。
「6条の2第1項、我々が共謀罪と呼ぶ、犯罪の主体は何ですか」
林
「犯罪の主体ということで、構成要件を見ますと、計画をしたものは、ということが犯罪の主体となると思います」
「この、"計画をしたものは、組織的犯罪集団の構成員でなければならない"、というのはどういう風に読むんですか」
林
「このテロ等準備罪の主体について、身分犯という構成はとっておりません。その上でテロ等準備罪はこの条文上からも明らかなように、組織的犯罪集団の団体の活動として、当該行為を実行する上での組織としての計画をすること、これを要するわけでございますので、テロ等準備罪の主体は、このような行為を実行を計画できるもの、として、条文上限定されております。この計画ができるものとなりますと、組織的犯罪集団の構成員がございます。組織的犯罪集団の計画の実行を担当する、つまり実行部隊としての組織の一員、これらに限れます。そうしますと、テロ等準備罪の主体となるのは、組織的犯罪集団と、さきほどもうしました、実行部隊のように、組織的犯罪集団の計画にかかわるもの、こうしたものに限定されると考えております」
「もうちょっと細かく聞きます。6条の2には、組織的犯罪集団の団体の活動として、とありますが、この、活動として、というのは、行われるもの、にかかるんでしょうか、それとも計画にかかるんでしょうか、両方にかかるんでしょうか」
林
「この、団体の活動として、というものは、あのー当該行為を実行するものを計画する、ここにかかっている」
「つまり、計画が団体としての行動でなければ本罪は成立しない。つまり団体の構成員だけど、団体の活動として計画したのでなければ犯罪は成立しない、これでいいんですね」
林
「委員ご指摘の通り、もう少し正確に申しますと(条文読み上げ)これが、団体の活動として行われなければならない」
「そうすると、組織的犯罪集団の構成員と、その組織的犯罪集団には属していない外の人、外の人はその団体が組織的犯罪集団とは認識していない、団体であるとは認識している。ありえますね。2人の人間がいて、1人は組織的犯罪集団に属していて、自分が属した組織が組織的犯罪集団である認識がある。もう1人、この人が属している団体はあるけれども、それが組織的犯罪集団であるという認識は持っていない人物、この2人で、これを団体として計画した場合は、本罪に当たりますか」
林
「組織的犯罪集団の構成員のすぐ近くに、組織的犯罪集団である認識がないものがいて、計画をすることがあるかというご質問だと思いますが、その場合に、確かに組織的犯罪集団の構成員でないものが、計画に加わることは、可能性としてございます。どのような場合かと申しますと、犯罪の実行部隊としての組織の一員、この組織というものは必ずしも構成員でなくてもいいわけですので、この実行部隊に、構成員でないものがはいることはありえます。ただその場合も、計画したもの、といえるためには、この計画が、組織的犯罪集団の行う計画であるという認識のないもの、これは計画者としては認められません。」
「そうすると、当該組織が、組織的犯罪集団との認識がないものと、組織的犯罪集団の構成員が計画して、組織的犯罪集団がこの犯罪を実行した場合、本罪は成立しなくなる、これでいいですね」
林
「あのー本罪は成立しないの意味でございますが、本罪が成立したという場合、今回の組織的犯罪集団が関与する重大な犯罪を実行している、これについての認識が必要でございますので、そのようなものがない場合、そのものについてはテロ等準備罪は成立いたしません。もちろんそういったものは複数いる場合もあるわけですから、要件を満たせば犯罪は成立する」
「二人以上って条文だから聞いてるんですよ。1人は構成員、もう1人は違って、団体であることは知ってだけど、組織的犯罪集団とは知らなかった。1人は故意があって、1人は故意がないんですよ。この2人で計画した場合、犯罪が成立しなくなりますけどいいですかって聞いたんです」
林
「2人のうち、故意の認識がないものについては成立しませんが、故意の認識があるものについては成立いたします」
「えっ?あ、そう(意外そう)?もうちょっと詳しく聞かせてください。これ1人で犯罪を計画した場合には犯罪は成立しないんだから、これはいいですね、一人で計画したら犯罪は成立しません。よね?」
林
「今回の計画の意味、ですが、計画は1人でもできますので、本件での意味を明らかにするために、2人以上で計画と構成要件を定めております」
「・・・共謀罪って呼んでたけど、これは共謀罪よりやばいのかもしれない。議事録精査してまたつめなきゃいけないと思うんですが、んー。普通に考えれば、組織的犯罪集団のうち何人かが集まって、計画した、そうだと思うんですが、そうなんです、あとで聞こうと思ってたんですが、計画って1人でできるんですよね。計画をした2人以上といってるけど、1人は組織的犯罪集団の構成員でもなければ、組織的犯罪集団の犯罪をやろうとしているという認識もない人と、組織的犯罪集団の構成員が2人で計画した場合でも、この犯罪は成立する、つまり犯人が1人の場合でも成立する、場合がある、そういうことですね」
林
「通常委員がご指摘になるような場合には、1人はその構成員でございます。1人は当該犯罪を実行する部隊の組織の一員でございます。しかしその人は組織的犯罪集団という認識はございません、そうなれば、今回組織的犯罪集団のテロ等準備罪の行為はないわけでございます。そうした場合でも。故意のあるものは2人以上で組織的犯罪集団の関与する重大な犯罪の計画という客観的に満たしますので、こちらは成立するということでございます」
「あとで切り分けて議論しようと思ってたんですが、1人は組織的犯罪の実行部隊の組織の構成員だと、してるんですが、実行部隊でなくたって2人のうち1人に入れるんじゃないですか。実際には手を下さない。でも謀議にだけは参加する。実際に手を下すのは組織的犯罪集団の構成員や実行部隊の組織である。この場合は計画にならないんですか。想定しないんですか。ありえるでしょ。構成員と、構成員でもなければ、その犯罪の手を下すつもりはまったくないただし、計画には参加する、その2人での間のときを聞いてるんです。」
林
「今回のテロ等準備罪としては、当該組織の活動として行われるものの計画ということがございますので、前提となります、組織的犯罪集団となります団体を認識しているかということに加えて、当該組織としての活動として行われる計画を実行する組織の一員である、ということが想定されるわけであります。それ以外には現実的には考えられないと思います」
「通常とか、現実的にはとか言っておられたんですが、法律論の話をしているので、通常とか関係ないので、論理的にありえない、こういう条文でありえない、というように言ってください。通常の犯罪については、現在まさに共謀共同正犯まで認めている判例があるわけです。組織により行われる犯罪の遂行、を、自分はしないけど、こういう組織によって行われることを計画だけする、こういうことありえるじゃないですか。論理的に言って。てかむしろこういう人むしろ多いんじゃないかと思いますよ。これが実際に作られてしまって、対応されるときには。将来の実行に関わる可能性のない人は含まれないなら含まれない、どう読むのか答えてください」
林
「当該行為を実行するための組織、これについては、構成員でなくても犯罪実行部隊になりうることが前提。その上で、当該犯罪を実行部隊による組織によりおこなわれるものを遂行する組織、自分は遂行組織の一員ではないが、その計画に加わるというものとしては、構成員であれば、幹部がこういった例として考えれれる。では構成員でないものがこういった計画に参加するというのであれば、それは、その部隊の任務の分担、そういったものも含めて計画する必要があるわけです。それはこの遂行組織により遂行、これを計画するというものからでてきます。そうなりますと当該組織的犯罪集団の構成員でないもので、計画に関与するというものは、実行部隊の組織の一員として関与する、とこういうことが想定されるということです」
「うーん、やっぱりおかしいと思いますね。おっしゃる通りね、今この遂行組織という概念が、この法案に関わっている人の中で、初めてここで議論になっているんで、組織的犯罪集団と、実際に手を下す遂行組織、条文上確かに2つある。確かに、遂行組織には加わらないけど、暴力団の幹部みたいな、計画に参加するという例、あります。でも、組織的犯罪集団の構成員でもないし、その団体が組織的犯罪集団であることも認識していないし、自分で手を下すつもりも全然ない。でも、その犯罪に必要な知識などを多々持っているので、計画には加わる。そういう人はありえるじゃないですか。それを想定されない打なんていわれたら困りますよ。外れるなら外れるで、こういう理由で外れるといってください。逆に言えば、組織的犯罪集団で、実行組織には関与してないけど当事者になりうる、だったら、どちらとも関与してないけど当事者になりうる、違いますか。」
林
「今犯罪の遂行に向けて、非常に有益な知見を持っている人、これが計画に加わることはありうると思います。これが犯罪実行組織の一員として加わるわけでございまして、当該組織が行う犯罪を実行するための計画、これを計画するために、まったくその、犯罪実行組織にもまったく無関係で、外部の人が加わることは考えられない」
「そんなことないでしょう。こういう展開になると思ってなかったから今頭の中で例を考えてるんですが、たとえばハイジャックをしましょうと。ハイジャックしようとする組織が、その組織がハイジャックしようとこれまでしてきたかなんてしらないし、組織がハイジャックすることを結合の目的としていることまでは知らない。でも空港のセキュリティのシステムがどうなってるとか、飛行機の構造とか、どこに爆弾をしかけたら落ちやすいとか、そういう専門知識がある人と、この人は実際に遂行するつもりはない、こういう人と、2人で計画する、こういうケースはありえるじゃないですか。そういうケースが含まれるんだったら、そちらの答えをこちらが予想してあげるのもなんなんですが、その計画自体も、組織により行われる遂行に含めるんですか。違うんでしょ、どうなんですか。」
林
「今のご質問の趣旨を十分に理解できておりません。その」(もっかい説明します。)
「いいですか。二人以上で計画すればいいんです。この2人のうち1人は組織的犯罪集団の構成員でないと、本条の対象にはならないので、1人は構成員。その人が、Aさんが、ある組織の一員であることは知ってるけども、まさか組織的犯罪集団の一員であることは思ってもいないBさんと2人で計画をする。Bさんには、組織的犯罪集団の活動とは伝えないんだけど、1回だけこういう理由で協力して欲しい、として2人で計画する、その人は専門的な知識だけだから、手は下さないありえるじゃないですか」
林
「今ご指摘の団体(AさんとBさん)には、組織的犯罪犯罪集団という認識はなくても、団体の中に実行組織というものがある、犯罪遂行組織というものがあるという点においては、現行法の組織的犯罪処罰法の中にすでにある、この団体、を前提としておりますので、そういったものはあるわけでございます。そういったものの前提として、組織的犯罪集団の認識はないけれども、実際の組織の団体の中に目的遂行組織として、その組織の一員として、その組織に加わることはありうると考えます」(要はやくざの下部組織でたとえば株取引とかでマネロンやってるような組織の構成員は、それがやくざの組織であることを知らなくても、組織的犯罪処罰法で適用されるからそれと一緒ということかな)
「何がいいたいかわかりました。つまり、計画をする人間はすべて遂行組織の一員なんだ、計画自体が遂行なんだ。計画自体が遂行なら今の理屈はわかりますよ。計画はするけど他の行為には手をつけないBさん。それは遂行組織の一員だといってるんですね。ならないとおかしい。逆にさっきの暴力団の親分の話も、計画に加わってるんだから、遂行組織の一員となります。これでいいですか」
林
「構成員が計画に加わる、例のように幹部の場合、組織的犯罪集団の中にはいろんな遂行部隊がある場合がある、いずれにしても計画の場合にはどの犯罪実行組織を使って、どの犯罪を実行するのかが計画されるわけでございます。そういった団体の中に、それが組織的犯罪集団という認識がなくても、団体の中に組織があって、その組織によって実行計画を立てると、それが遂行することしての計画を立てる、こういった認識が必要となりますので、そういった形態で考えられるのであれば、やはり外部のものに関しては、やはり実行組織の一員であることが通常想定されるということであります。」(ややこしいけど、これは枝野さんの整理を認めてるよね)
「通常想定では困るんです。さっきからいってるんですが。どっちかで整理しないとおかしいと思いますよ。さっきの外部のBさんね、Bさんが、この条文からは、犯罪遂行組織が存在をして、その組織を利用して犯罪を犯すということを計画しなければ、他の文言から計画に該当しませんから。大きな団体の中に、犯罪遂行組織にあたるべき認識は必要だと思います。でもその構成員であることは求められないじゃないですか、計画するだけなら。違います。大きなテロ組織集団がある。でも外部の人間はテロ組織と知らなかった。いろんなチームがある中で、実はうちにこういう集団がいるから、こいつらでハイジャックしようと思ってる。ついては、あんたハイジャックの専門家だから知恵かせやといって、テロ組織の幹部と、組織外の人が2人で計画することもありえるでしょ、と。逆に含めないとおかしいでしょ、みなさんの説明なら。」
つづきはトラバ
http://anond.hatelabo.jp/20170512165030 林 「私はさきほどから含めていることを前提でさきほどから説明しております。あの、外部の人で知見を持っている人、その人と一緒に、犯罪実行部隊...
法律よく知らんけどたとえば「今度の小説で使う〜」って作家やってる犯罪遂行者が言って わかったいいよーって仲良しの物理学者だか有機化学者だかが一緒にテロのトリックを考えて ...