2015-12-21

理系推薦を使わずITベンチャーに入った工学部院卒のその後

http://ytera22.hatenablog.com/entry/2015/12/20/%E3%80%90%E5%B0%B1%E6%B4%BB%E3%80%91%E7%90%86%E7%B3%BB%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E9%99%A2%E7%94%9F%E3%81%AE%E6%8E%A8%E8%96%A6%E5%BF%9C%E5%8B%9F%E3%81%AE%E5%88%A9%E7%82%B9%E3%81%A8%E6%AC%A0%E7%82%B9%E3%81%A8

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俺も推薦に入ったところに入社せざるを得ない、選択肢がなくなる状況が嫌だったから、推薦を使わず東京ITベンチャー入社した。

地方工学部院卒だと、周りは基本推薦で大手重厚長大企業就職決めるが、自分の様なケースは珍しかった。

留学から帰ってきて、いかに日本人は決められたレールの上を走る人が多いか嘆いていたりしてたので、そこのところはあまり迷わなかった。

ただ自分の力で切り開いていかないと行けない、と腹だけは括った。

入社してからは、エンジニアとしてサービス開発に携わった。学生時代研究では他の人とソースを共有して開発することはまれだったので、gitでの管理コーディング規約に基づく実装設計テストなど、サービス継続的に開発し続けるための手法はとても参考になった。プログラミングはできるほうだと自負しており、そこそこ成果を残せたと思う。ただ打ち合わせがとても多いこと、ベンチャーと言いつつ期待していたほど意思決定が早いわけではないこと、1年目の新卒にそこまで裁量があるわけでもないことに不満を抱えていた。

数百人規模でベンチャー気質を求めてはいけない。ある程度成長したベンチャーは、考え方も能力も様々な人がたくさん入社して人が増え、少人数だとうまく行っていたこともなかなかうまくいかなくなる。制度作りをしていかないといけないがまだ追いついていない、という状態だった。

本当に個々の裁量の広さ、意思決定の速さを求めるなら、数人規模のスタートアップだと思う。

(ベンチャーという和製英語はとても定義曖昧なので、ベンチャーを名乗る会社はやめたほうがいい。響きがいいだけ)

また、速度よりも保守性を重視して書かなければいけないところに少しモヤモヤを感じていた。研究では、いかに効率的で処理コストが低くできるか、といったことをしていたので、本質的な処理を書きたいとも思った。

エンジニアプライベートでも勉強すべき、という風潮がなにかと話題になるが、自分未来を切り開いていくためには必須だと思う。なので外部の勉強会に行きまくり、刺激を受け、とても刺激を受けた。こういうのは地方だとほとんど経験できないので、これだけでもきてよかったと思う。

勉強会はただ行くだけでは、刺激を受けただけで意味がない。なので勉強して発表できるようネタを作り、発表を繰り返した。

そうしているうちに、勉強会で知り合ったとあるスタートアッププロダクトの開発を手伝うようになった。

自分方向性とも合いそうだし、なにより面白いプロダクトで、貢献したいと思った。

しばらく週末や仕事終わりに作業する日々が続いた。

結構きつかったけど、充実感があり、また身に付けたい技術を触ることができていたので、楽しかった。

また勉強会露出効果があって、イベント技術スタッフとして呼ばれることも出てきて、いい時は日給10万くらいもらってた。

そんな感じで実力も自信も付けてきた頃に、スタートアップでフルで働かないかとお誘いがあった。

かなり迷ったが、会社辞表を出した。入社後1年半くらい。

社会的信用がなくなるので、クレカを作ったりした。

もうやめる気でいるときに、研究開発部の長から引き止められた。

かなり積極的に外部で活動してきたことが評価されていたらしく、以前から興味を持ってくれていたようだ。

その部署には、自分尊敬している研究者がいて、前から気にはなっていた。

その人の元で働いてみないか、と打診された。

自分のなりたい将来像を考えた時、どちらがその能力を伸ばすのに適しているか、ひたすら考えたところ、残るほうがいいという結論になった。

ざっくり言うと、エンジニアよりリサーチャーのほうが性に合っていた。

部署だけ移動して、モチベーション高く仕事をした結果、

会社名義で記事を書いて何度かバズって、中央省庁から問い合わせが来ていろいろ繋がったり、海外からなにか協力してできないか、とメールが来た。

勉強会のつてで、会社製品テレビ取材を取ってきた。

業務で学んだことを生かして個人ブログに書いたらすごいバズって、仕事で会う社外の人が皆知ってくれてる状態になって仕事を進めやすくなった。

その後は、裁量を与えてもらって自由研究開発を行っている。任せてもらっている以上、もちろん成果は出す。

入社する前に思い描いてたよりはるかにうまくいってしまったのだが、要因は、社外での活動積極的に行い、社外認知度を上げたことだと思う。

社名がなくても、個人で仕事が来るくらいになること。

いくら社内で認知されようと、仕事ができようと、それは社内でしか通用せず、社外に出ても通用しない可能性がある。

社外で認知されると、それ経由で仕事にも繋がってきたりする。

新卒ベンチャーに入ることがいいかと聞かれたらこう答える。

高学歴なら大企業行っとけ。可能ならリクルートに行け。できるやつはどこにいても出てくる。転職しても前職が大企業だとなんだかんだ説得力がある。もしお前に実力がなかったとしても、大企業ならある程度寄生できるだろう。

ガチスタートアップは優秀で即戦力な奴しか採らないから学生時代IT企業バイトでもしてない限り新卒じゃ無理だ。

ベンチャー気質IT企業入って、外部勉強会に参加しつつ何年か修行したあとに行け。参加するだけじゃ何も起きないから、発表しろ

もしくは社内の新規事業コンテストに出して入賞しろ。うまくいけば2~3年で立ち上げに関われる。

カネは会社から出るのでリスク小さいが、社内手続き煩雑さは残るから覚悟しとけ。

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