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2021-01-21

宇多田ヒカルの先駆性

単調なビートというか、反復を繰り返しながらメインのメロディだけをどんどん発展させるアプローチはそれこそジェームスブラウンだかの時代ファンクソウルからポップスに定着してる。

誰でも知ってるマイケルジャクソンの「スリラー」や「スムースクリミナル」もトラックだけ見れば1つのリフレインだけで出来てるし、それ自体は目新しいことでもない。日本でもオザケンの「ラブリー」等、局所的にそういうものがヒットすることはあった。

ただRandBやヒップホップといったブラックミュージックの色合いが強いこのスタイルが、アリアグランデやジャスティビーバーといった白人中流層に支持されるポップスターや、J-popのYOASOBIや瑛人のヒット曲に取り入れられたというのは時代の潮目なんだと思う。

https://www.youtube.com/watch?v=tcYodQoapMg

https://www.youtube.com/watch?v=8EJ3zbKTWQ8

ビート一本調子というのはNiziUやモーニング娘。の新しい曲でも見られる特徴なのでより一層こういうものが主流になっていくのかもしれない。

(反復っていうのはテクノもそうだけど、テクノミニマルすぎてポップス転用できる音楽ではない。電気グルーヴにしてもChemical Brothersにしても歌もの要素が大きくなるにつれテクノ本来とはやや趣が変わっていった。)

https://www.youtube.com/watch?v=a6QT0acJFQE

https://www.youtube.com/watch?v=Ty0dkunCvNw

宇野さんが崇拝に近い持ちあげ方してる宇多田ヒカルもかつてからループさせることへの意識が高かった。

First Love時こそ「稀代の歌姫」として売り出そうというレーベル意向もあってか、ディアンジェロ風の粘っこいドラム等といった当時のトレンドを表面的になぞっただけで、アレンジ面では当時のJ-popとそこまで違いはなかった。しかし「Distance」以降はRandBからの影響が強い宇多田ヒカル本人の意向が反映されだしたのかどんどんアレンジミニマリスティックになっていった。

注意深く聴けば20年前の「Addicted to you」や「Can you keep a secret?」のころからすでに16ビートキープしながらコード進行は8小節ほどで完結してしまっていることがわかる。

(このころはジャム&ルイスの手腕によるところも大きいのだろうが)

さらに言えばセルフプロデュースに切り替わってからロンドン拠点を移すまでの2005~2015年あたりの宇多田ヒカルはいかに宅録DTM然とした手作り感あふるる音を時折鳴らしていなかっただろうか。

マスタリング等のポスプロによってある程度計算ずくで仕上げられたものにしても、Keep tryin’のパッドシンセはあの曲にしては音が厚すぎてややアンバランスだし、Kiss & Cryのホーンはモジュレーションであることを隠そうともしていない。しかしながらそんなことは取るに足らないことだった。

あのころはまだDTMのものが新しくて費用が掛かる手段だったこともあって、宇多田ヒカルの孤高なイメージをより強固なものにしたし、なにより彼女が自宅にこもって自分感覚だけで作ったものが、ダイレクト自分コンポミニプレイヤーに届いてきたようなあの距離感ファンにとっては痛快だったんじゃないか

Ultra Blue」や「Heart station」時特有の浮遊感のあるきついリバーブ密室感のあるピアノの音像は、宇多田ヒカルの心象世界垣間見ているようだったし、私生活でのラフな顔を晒してくれている様でもあって一つの魅力になっていた。

DTMはこの20年でどんどんハードルが下がっていったし、ネット上での音楽コミュニティ成熟してきてる。今のアーティストを取り巻く環境ってあの頃の宇多田ヒカル周りの雰囲気ちょっと似てる気がする。ライブあんまりやってなくてひたすら曲を書いてブログを書いていたのが宇多田ヒカルだった。

米津玄師しろ須田景凪やヨルシカしろ宇多田ヒカルが敷いたものの上に立ってるんじゃないかな。立ってるというか宇多田さんは彼らのようなことを前時代にやりとげてしまったのかもしれない。

宇多田ヒカルの「traveling」は「夜に駆ける」に似ている。4つ打ちビート統一感を出している点や、トニックから長七度上(一度下)への移動が含まれる4小節ほどのコードパターンをひたすら繰り返している点、代理和音や経過音でコードに飽きがこないよう細かく配慮していることやフィルインの多さ、歌メロの譜割の細かさ…と共通項は多い。あの頃は幼くて単にかっこいい曲だなと何も考えず聴いていただけだが、当時の宇多田ヒカルはやはり規格外存在だったんだなと今にして思い知らされる。

https://www.youtube.com/watch?v=x8VYWazR5mE

https://www.youtube.com/watch?v=tuyZ9f6mHZk

兎に角エヴァの公開はいつになるんだ?

anond:20210120145245

2020-07-17

映画評論家は全く偉くない

彼らは何様のつもりなのでしょうか。

彼らは制作者たちより「自分の方が賢い」と言いたいのでしょうか?

評論制作ではかかるエネルギーが全く違うと思います

世間一般に出回っている評論の特徴として「よく練られた脚本」「素晴らしい演技」

どちらも大事だと思います

ですが、演技と脚本がすべてではないのもまた事実です。

映画は観客に提供される前に様々なプロセスを経ています

演技も脚本あくまで素材の一つであり、我々観客の前に辿り着くまでカメラマイクを経由し、編集室でのポスプロを経て提供されます

また、同じ役者が客の前で芝居をする脚本のある見世物でも舞台と違い、映画の演技はリアルタイムで目の前で繰り広げられているものではありません。

監督がどんな画を撮ってどんな風につなぎ合わせるかを考えた上でバラバラに撮ったもの脚本上の時間軸に直して提供したものです。

この時、監督繋ぎ方や絵のつくり方を誤ると、演技と脚本という素材は台無しになりますし、監督が上手くやれば50点の素材が90点まで加点される場合もあります

(勿論、録音や撮影商業作品に耐えうる技術水準をクリアしているのが必要最低条件です。)

世間映画評論家が演技と脚本のことしか書かない理由、それは単純に知らないからだと思います

演技と脚本のことは見ていれば誰でもわかります

評論は誰にでもできてしまう手軽なパフォーマンスです。

故に書いていると自分が偉くなったような気がしてしまますが、評論家はまず作品を作る人が居なければ成り立ちません。

儚い蜃気楼のような存在です。

自戒も含め、謙虚真摯でありたいし、世の映画評論家にはそうであってほしいと思います

2020-05-10

大学卒業からの2年間を日雇い労働NPOボランティアという名の雑用で潰し、

とりあえずという気持ちで始めたコンビニ夜勤フルタイムバイトも3年以上の月日が経った。

大学在学時から半引きこもりみたいな生活をしていて、自分の立ち振る舞いがときどき恥ずかしくなる。

もうアラサーど真ん中の潰しの効かない年齢に達しているが、クリエイティブ職に就くことと生まれ育った地元から離れることを未だに夢見てる。

ずっとWebデザインに関心があって、今もしこしこブログCSS弄ったり、WordPress弄ったり、借りてるサーバーにThree.jsとかで作ったもんあげたり、

そんな遊びみたいなことしながら「プロはいいよな」「俺は何やってんだろう」と悶々と考えてた。

あと通ってた学校放送技術者を目指すようなカリキュラム組んでたから、その影響でMADやらネタ動画みたいなもん気晴らしに作って配信してたりな。

で、Webサイト制作とか動画配信者のポスプロとかを黙々とこなすような仕事に就きたいって生意気に考えるようになってさ。

当時はいポートフォリオさえ作れればなんとかなるって思ってたけど、30まじかでカスみたいな経歴しかない奴どうあがいたってまともな会社相手にしないんだよな。

最近非正規雇用業界に潜りこむか、休みの日にクラウドソーシングとかやって自己満足するような生活も考えてる。

そんなこんなで悩んでても仕方ないしそろそろ身を固めないとなって思ってた矢先にコロナ世間が騒ぎ出して、俺も焦って片っ端から求人に応募するようになった。

やっぱりWebとかマスメディア関連の企業に応募する傾向にはあって、で今は運よくテレビ番組下請け会社からアシのお誘いを受けてる。

でも「それでいいのか」と思う自分もいるんだよな。俺はもまれながらテレビ番組ディレクターを目指すことなんて考えてなくて今でもWebのことばかり考えてる。

本音を言うなら弁当の買い出ししたりバミリ貼ったりする時間があるならそれを自主的サイト作ったり動画編集したりする時間に充てたい。

それならさっき言ったみたいに休みちゃんと取れる企業に入って、休みの時に家でクラウドソーシングなり自主制作すればいいんじゃんと思って、

全然違う業種受けたりもしたけど浮ついたところがにじみ出てるんだろうね、面接質疑応答でまごついてあえなく落とされた。

要領よく生きていけるようなたまじゃないことを改めて実感してる。なんか最近ますます自分に自信がなくなってきてる。もとから肯定感なんて皆無に等しいけど。

2015-11-11

http://anond.hatelabo.jp/20141111232141

そのブログ適当なことをよく言うから参考にするのはすすめない。

画面が安く見えるかどうかで一番の問題は色調の補正だ。映画ブルーレイDVDの特典映像で未公開シーンとかNGが入ってたりするけど、たまにポスプロしてなくて本編映像全然違うザラザラの画面のものがあるでしょ。あれを見たときにうわっ安っとか思うわけじゃん。同じレンズ役者・構図等々のハズなのに。

から日本映像作品のライティングや構図が悪くないとは言わないけどそこをやっても画面の補正をしっかりしてないと安く見える。

参考

http://mattscottvisuals.com/blog/2013/10/8/mastering-low-light-contrast-detail-and-noise

 
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