2017-07-26

土用の鰻狂想曲

今年も土用の丑の日が終わりました。ウナギおいしかったですか?私は食べました。最高に旨かったです。別にこの日にわざわざ食べなくても良いとは思いますが、いやーいつ食べてもウナギは良いものですねぇ。

さて、2014年ニホンウナギIUCN国際自然保護連合レッドリスト絶滅危惧種IB類)に指定されて以降、このままウナギを食べ続けると絶滅するのではないかという意見インターネット上でよく見られるようになりました。年々その声は高まっていき、特に今年はTwitterトレンドにも上がるなど、大きな関心を集めました。人々の間でこうした水産資源についての関心や資源保護への機運が高まることはとても良いことだと思います。その一方センセーショナル話題ゆえか明らかに間違った言説やミスリードを誘う意見Twitterを中心に数多く見られかなりげんなりしました。ウナギ資源保護のためなら嘘、間違った意見も許されるという空気すら感じ、違和感を覚えました。まぁ、かようにウナギという魚は日本国民ソウルフードであり、多くの人の関心や意見を集めるものなのだなあと感じた次第です。

以下に私がそりゃねーだろwwwwwwと感じたものを列挙します。あ、不快に感じた人はブラウザの戻るボタンでもクリックしといてくださいw

バイオウナギ(う〇次郎くん)やウナギ味のナマズ(近〇ナマズ)はウナギと味変わらない!これはウナギ代用になる!というツイート。はっきり言って失笑モノですwどちらも食べましたけどね、結局のところすり身はすり身であり、ナマズナマズですよ。代用になんかなるわけがありません。本当に味一緒と感じておられるのなら味覚障害なのでは?そんな味音痴に今まで食べられていたウナギがかわいそうです。つーか世の中こんなに味音痴が多いのかと驚いたわ!!まぁ何でもうまいと感じられるのはある意味幸せなのかもしれませんが・・・また、そもそもナマズに関して言えば、コイツウナギ代用品として利用され始めたのってなんか見た目がにゅるっとしてて、泥っぽいとこが好きそうだし、どことなイメージが似てるからっていうただそれだけの理由だと思うんですけど。両者は分類も大きく違えば(ウナギ目とナマズ目)身質から脂の付き方まで何から何まで違いますウナギの脂の付き方は魚の中でも相当特殊で、だからこそ他に真似の出来ないあの味わいが生み出されるのですよ。ウナギ代用品なんて考えはありえません。

クックパッドで見つけた鰻を絶滅危機から救う天才的なメニューウナギのタレだけご飯)。ハイ偽善キングオブ偽善そもそも大概のウナギのタレにはウナギ抽出物が入ってるwwwwwwwwwwww乙!!!

ウナギの旬はそもそも冬、わざわざ旬はずれのウナギを食べる土用の丑の日の習慣なんて廃れたほうが良い。・・・天然ウナギならその通りでしょうね(本当は1011月くらいか?)。ただ市場の99%以上は養殖ウナギでちゃんと今の時期に美味くなるように調整してますからw 知ったかぶりでモノ言うと恥ずかしいっすよ?

ウナギ絶滅危惧レベルアフリカソウやオカピと同じなんですよ!そんな生き物を平然と食べる日本おかしい!(うろ覚え)。・・・まぁ、IUCNレーティングだけ見ればそうかもしれないけどさぁ、絶対的個体数も生息環境も生態的地位も何から何まで違うでしょうが・・・そもそもそういった大型哺乳類生態系中位に位置するニホンウナギを同列に語ること自体ナンセンスだとなんで思わないかなぁ?まぁこれは植物動物ひっくるめてすべての生き物を同じ基準絶滅危惧リスク評価するIUCNのやり方自体問題があるとも言えるんだけれど。(これやhttps://www.facebook.com/jsfs.wakate/posts/701605086579950 これhttps://c-faculty.chuo-u.ac.jp/blog/eelunit/conference_intro/ が詳しい)。あとよく引き合いに出されてたのがリョコウバトね。確かにかつて鳥類最大の個体数をもっていたこの種が乱獲に次ぐ乱獲で絶滅してしまったことは人類の忘れてはならぬ教訓にしなくてはならないでしょう。ただそれってまっっっっったく生態の違うウナギと同列に扱っていい事例なのかね?そもそも私はウナギ絶滅するとは思っていません。ウナギ産業が成り立たなくなるくらいに資源が減少し、蒲焼き文化が廃れる可能性はあるとは思っています・・・まぁそう思う理由はいろいろとあるんですが、ここでは割愛します。まぁ簡単説明すると海ウナギ資源実態がまだよく分っていないこと(相当な量があると考えられる)、ウナギの成魚も稚魚シラスウナギ)もそう簡単に獲れるものではないこと、私自身が川などで今でも腐るほどウナギを見ていることなんかが根拠です(最後のはちょっとアレですが)。

・・・ウナギ絶滅しないだろうとは書きましたが、水産庁役人の無策、密漁密輸を黙認する業界団体ウナギ価格が安いかいか以外に関心を示さなマスコミ、叩き売りして大量廃棄するスーパーには腹が立ちます(ただその正当性自分でも納得のいく形で合理的説明できない)。またニホンウナギ資源量が本来あった量とは比べ物にならないほど減っているのも事実でしょう。ただ絶滅を声高に主張する人たちにはもうちょっと冷静になってほしいと思います絶滅危惧からもうウナギ釣り行くのやめよう、なんてツイートも見ましたが、そうして本来身近な存在であるはずのウナギを遠ざけてしまうことで、結果的に彼らに対する関心が薄れてしまい、河川環境に無配慮改修工事が行われ、個体数に悪影響を与えるなんてことも起こるかもしれません。生物多様性保全の上で一番怖いのは、人々のその生き物に対する「無関心」です。ウナギ絶滅派(?)の人の呼びかけるウナギ不食運動採集を控えることはそうした「無関心」に直結するものである危惧しています。本当はウナギなんてどこにでもいる魚なんです。ただ夜行性なのと濁った場所が好きなのと、かくれんぼちょっと上手いせいでその存在になかなか気付けないだけなんです。まだまだウナギはたくさん川にも沼にも海にもいますうな重だけではなく、彼ら本来の活き活きとした姿を多くの人に知ってもらい、彼らと彼らの暮らす環境が守られることを願ってやみません。

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