2015-09-10

spamとは

http://anond.hatelabo.jp/20150908160703

一度面倒臭くなったと書いたが、一応spamの一般化された定義くらいは書いておく。

spam元ネタ

元ネタはホーメルフーズ社のランチョンミートSPAM」。さらに言えば、レストランで何かを注文しようとした時に周囲がSPAM,SPAM…と歌い始めるせいでSPAMしか注文できなくなったというモンティ・パイソンコントにちなむ。元々は米軍レーションとして大量購入したSPAMが払い下げられてイギリス同盟国に大量に流通されたという事実に由来しているらしい。SPAM名前の由来はSPicy hAMらしい。

SPAMが一部地域を除いてあまり一般的ではない日本では、e-mailについては概ね迷惑メールと呼ばれることも多い。

ホーメルフーズの呼びかけ

自社製品迷惑行為代名詞にされることになったホーメルフーズであるが、使用の停止を呼びかけることはせず、自社製品SPAM迷惑行為spamと書き分けて欲しいと訴えている。この訴えかけは概ね受け入れられているが、日本語ではどちらも音写してスパムと呼ばれるのであまり意味は無い。

ちなみに

ゴーヤーチャンプルー材料にされたりスパムにぎりだのスパムバーガーだのが受け入れられていることから分かる通り、SPAM自体はわりと美味い。ただし日本では1缶500円くらいするので積極的に買って来て食べるようなものではない。これを買うくらいなら同じ価格ブロックベーコンでも買って来た方が遥かにつぶしがきく。味が濃く脂も強い(種類にもよるが)ので火を通して脂を落とすか、具材から脂が出てくることが前提の料理に使うと幸せになれると思う。

spam構成要素

概ね以下の3要素であるとされている。

  1. 相手を選ばない無差別送信であること。
  2. 信者が受信を許可していないこと。
  3. 広告的内容であること。
相手を選ばない無差別送信であること

すなわち、特定の相手にコンタクトを取るために送信されたメッセージではないということ。ただしこれだけではspamとして認定してはならない。

信者が受信を許可していないこと

最初要件と並んで重要要件。例え相手を選ばない無差別送信であったとしても、受信者がそれを受け取ることを認めているものspamとは呼ばない。それはメールマガジンと呼ぶ。だから多くのspamは「許可された相手にだけ送信している」という嘘を混ぜ込む。

なお、この要件だけでもspamとは認定されない。「相手にコンタクトを取る目的で、受信者が受信を許可していないメッセージ」はspamではない。それは単なる誤送信かも知れないし、ネットストーカーかも知れない。

広告的内容であること

他の2要件に比べれば重要性は低い。ただし他の2要件を満たすメッセージの送信目的ほとんどが広告であることからspamと呼んだ場合殆ど場合に成立する。

元増田spamなのか

以上を踏まえて、元増田spamなのかどうかを検証する。

相手を選ばない無差別送信か

これは明らかに該当する。このエントリトラバツリーにくっつけられているいくつかのエントリを見てみるが、twitter上でのネットいじめ言及したものは皆無である。選定基準はまったくの不明であり、記事に共通している唯一の要素は「増田エントリであるということだけである。元記事コピーによる大量投稿こそしていないが、トラバツリーの機能上やっていることはほぼ同じである

信者が受信を許可していないこと

この場合信者となるのは、元増田投稿者、あるいははてな自身ということになるか。一見すると証明できないように見えるが、これも公開e-mailアドレスに対するspam解釈適用することで成立する。

Web上では何らかの理由メールアドレスを公開している人物が少なから存在し、これらは殆ど場合spam送信の被害に遭っている。当然ながらe-mailアドレスの公開には目的がある。それは公開しているコンテンツに対する何らかの報告の受け取り先であったり、特定目的のために連絡先不明の相手に対しコンタクトを呼びかけるものであったりするが、広告を受信する目的であるとするものは(spamのもの研究以外では)まず見かけない。公開連絡先があるからと言って、無差別にあらゆるメッセージを受信することを希望している訳ではないのである

広告の受信を期待して連絡先を公開している人物が広告を実際に受信できなくとも特に不利益は発生しないが、広告の受信を望まない人物が広告を受信すると、それによってメッセージS/N比劣化仕訳処理の手間が発生する、メールボックスサイズによっては本来受信すべきメッセージリジェクトされてしまう等の実害が発生する。故に、どちらの利益を優先すべきかは明確であり、「公開連絡先は明示的に広告の受信を希望していない限り広告の受け取りを許可していない」として取り扱うべき案件となる。

増田トラバツリーの場合はもう少し実害は減るが、それでもS/N比の低下という一点は同じであり、やはり「公開トラバ機能広告トラバを許容する機能ではない」といえる。

※ なおS/N比の低下という意味では「面白くもなんともないエントリ」も含まれるが、これは少なくとも元エントリに対する応答であるという点で最初要件を満たさないのでspamにはならない。それは単なる「糞エントリである

広告的内容であること

これも明らかに該当する。該当エントリの内容はtwitter上での特定活動を呼びかけるものであり、商品宣伝ではないというだけで明確に広告である

twitter上での話ならtwitter上で呼びかけて「拡散希望」とでもやれば済む話であり、わざわざ増田でやるのは「荒らし誘導目的である虞すらあるだろう。

以上、該当エントリ挙動spamの3要素をすべて満たすものであり、該当エントリトラックバックspamである認定される

ではネットいじめ放置していいのか?

誰もそんなことは言っていない。

ここで問題になっているのは、増田とは関係のないtwitter上での活動を、何の関係もないエントリに対して無差別トラバツリーにつなげて広告するという迷惑行為である

それを見て問題から参加しようと思うのは個人の勝手であるが、しいて言えば拡散手段に対してコミュニティに対する迷惑行為をはたらくような人間が言っていることを首肯するというのは危険であると感じる。本当に善意であると誰が保証するのか。こんな面白い奴がいるからみんなで大喜利()に参加しよう! というのが本音でないと誰が言い切れるのか。勿論増田にはtwitterを使用しているユーザーも少なからず居るであろうからまったくの門外漢という訳ではないだろうが、それにしても他サイトトラバspamを駆使してまで拡散するという行為には、個人的にはそちらの方に悪意を感じる。まるでこの運動に参加する奴は迷惑行為すら辞さない悪質ユーザーである宣伝したがっているようですらある

いずれにせよ、twitterには適切な通報窓口がある。2ちゃんねらーネットイナゴ並の規模で相手がいるならまだしも、この規模であればイジメを受けている当事者が該当ユーザーミュート、または通報すれば済む話である

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