はてなキーワード: 寿郎社とは
わたしはただ大声を出しただけで何かスゴイことをやった訳ではないんだけど、警察によってひどい目に合わされたことが色々話題になってるそう。下手だけど、自分でも記録を残すことにした。
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当日の昼すぎ、友人たちに、夕方札幌にPMが来ることを教えてもらった。ちょうど空いてる時間だったので、函館へ行く恋人を見送った後、札幌駅南口に向かった。
演説が始まる数分前に着いたので、先に来ていた友人たちと落ち合うことはできず、一人で演説を聞いていた。
今週末の選挙に自民党公認で出る元知事とその応援の現知事がマイクで話していた。
北海道みたいな一次産業が盛んな田舎で、自民党の候補者がよく言う「中央との太いパイプ」って売りにならなくない?といつも思う。
明治から、あるいはその前から、中央が田舎をどれだけ搾取し食い物にしてきたか。田舎で、中央との太いつながりを強調するのって、自分の土地そのものに誇りも何も持ってない、虎の威を借りてるだけの痛々しい行為だと思うんだけど、それが売りになると思うってどういう思考回路なのか、本当に分からないから教えてほしい(PMがアメリカと親しいことをアピールするのもね)。
演説を聞いていると、途中から金色?の丸いバッジを付けたおじさんたちが袋いっぱいに入った「安倍総理を支持します」プラカードや日の丸を配り始めた。もらったプラカードをニコニコ掲げ続けてるカップルもいたし、ほかの人にも配るよう渡されたのか、10本くらい日の丸を持って歩く中学生ぽい男の子たちもいた。
なんかのタイミングで、みんながそのプラカードや旗を掲げたタイミングがあって、頭がくらくらした。演説を聞いていても、こいつらがこの土地を牛耳ってるのかと思うと力を吸い取られれる感じがするし、周りには「支持」プラカードだらけで、どんどんつらくなってきた。
(思想の違いっていうか、現政権の不祥事がどんどん沸いてめちゃくちゃ報道もされてるここ数年、自民党支持してる人の気が知れない。野党が~とか以前に自民党はクソってことは大前提で話したい)
しんどくなってきたし帰ろうかなと思ってたところで、「安倍辞めろ」の声が聞こえた。急いで見えやすいところに行くと、すごい速さで後ろに連れてかれてる友人がいた。最初に出回った動画のやつ。ただ見に行くだけだと思ってたので、「あ、これやりにきてたのか!」て気づいて、めちゃくちゃびっくりすると同時に、今加勢しなきゃ!声あげなきゃ!ととっさに思った。けど、絶対目立つし、また人がどっと押し寄せてくるかもしれないし、つまりは勇気が出なくて、そのときは何もできなかった。周りの人は彼が持ってかれてるのを黙って見てるだけだった。わたしの周りの人も、何事もなかったかのように演説を聞くか、彼が連れていかれた先を見物に行くかで、そこまでざわざわした感じではなかった。
わたしはさっきの瞬間に声が出なかったことを後悔していた。でもこのまま帰ったら、さっきの声が「なんかヤバいやつ」として済まされそうで、あとこのまま帰ったら絶対家で後悔して病むだろうと思ったので、準備整ったところで声をあげた。二言目くらいでパーッと人が来て腕を捕まれて、おじさんの壁ができて、じりじり後ろ(駅側)に押し下げられた。どこ連れてかれるか分からなくて、連れてかれる前に言いたいこと言わなきゃと思ってそのあとも声を上げ続けた。喉は、いまは結構回復してきたけど、まだ枯れてる。
周りの白けた(好奇の?)目が痛かった。一番多いときで私を直に囲んでた人が8人、そのすぐ後ろに3人いた。「あなたたち誰ですか」と聞くと、警察って言われて、警察手帳もちらっと見せられて驚いた。法は犯してないはずだし、なぜ警察がこんな大がかりにやってきて、わたしの腕をつかんで引っ張ってるのか意味が分からなかった。自民党の人とかかと思ってた。確認しても「法律違反ではない」と言うし、それなのに平気で身体を抑えて物理的に外側に連れてこうとしてるのがやばいと思った。(でも怪我したり痛くされたりはしてない。札幌でのことだから話題になってるんだろうけど、沖縄で起きてることの方がよっぽどひどい、と友人とも話した)
カメラはいっぱい来たけど、一人のおばあさんが心配そうに警察に話しかける以外は、助けてくれたり加勢してくれる人はいなかった。怖かったので、周りの人に助けてほしくて、「え、わたし、法律もなにも犯してないのにこんな大勢の警察に囲まれてるんですか!?やばくない!?なんで!!??」て大声で叫びまくった。でもみんな見てるだけ、あるいはスマホで写真撮ってるだけだった。
(後日取材してきた新聞記者さんに「わたしもあの場にいたけど、みんな黙って見てて異様な光景でした」みたいなことを言われて笑ってしまった。見てたならあなたが加勢してくれればよかったんだよ)
(途中囲まれながら警察に言われてハア?したこと:「お姉さんこわいよ」→10人弱に囲まれてるときに言われてうけた。あなたたちの方がこわいよ。「お姉さん酔ってるの?」→酔ってないけど酔ってたらなんなのか。”ただのヤバいやつ”にするために馬鹿にしてきたんだと思うけど。「みんな見てるよ。写真も撮られてるよ」→うるせえ!!知ってるわ!!!!)
で、札駅南口の建物に触れるぐらいまで後ろに押し下げられて、流れは忘れたけど、その後札駅ツタヤに行くことにした。その移動の際にも、警察は、前に一人、両脇ぴったりに一人ずつ、プラス周囲に二人くらい?ついていた。うち3人はツタヤの中までついてきたので、レジの前でどこまで来るのか聞いたけど曖昧な返事。なんか色々話してとりあえずその場は解放された。(さっきのおばあさんも心配してここまでついてきてくれた。気が立っててあんまお礼言えなかったので、もし見てたら、ありがとうございました)。
しばらくツタヤの中をうろうろして、出たらさっきの警官が待っていた。マジで勘弁してほしかった。「どこ行くの」とか「家帰るの」とか聞かれたけど、答える筋合いないし、まして家なんてこの人たちと絶対行けるわけないので困った。で、(PMの次の演説場所の近くの)大通のツタヤに行く旨を伝えると、めちゃくちゃ止められて、両腕を組まれ(カメラを向けると離す)、大通方向に行くことをまた物理で阻まれた。北2条か3条ぐらいで、制服の警官もやってきたりして、緩くかつ強固に人間の壁を作られて、全く進めなくなった。
法的根拠を何度も聞いた。
警「また大声出すかもしれないから」→大声出すことのなにが問題なのか→「周りの人がびっくりしちゃうから」「周りの人に危害を加えるかもしれないと思ったから」→公共の場所で大声出しちゃいけない法律はないはずだし、最初の場所でも突っ立って大声出しただけで誰かを襲った訳でもないのに”危害を加えるかもしれない”で行きたい場所に行けないのやばすぎじゃん!自分がどれだけやばいこと言ってるのかわかってるの!!??
ずっとこんな感じで、基本的についてきたのは女性二人で、たまに止まって揉めたりしてると制服の警官が数人来た。「そっち行かないでほしいなあ。座って話そう。ジュース飲む?」「さっき結構テレビ来てたね」とか、マジ知らねえよと思った。
結局演説が終わるまで大通には近づけなかった。居ないって分かってたけど、とりあえず大通のツタヤまで両脇に警官2人いる状態で行って、目当てのDVDなかったので出たら、また入り口でさっきの警官が待ってて、すごいびっくりした。遅れてやってきた上司っぽい女性に「まだ居たの」と言われて、それこっちのセリフ!!!!!!!した。まだついてくるというので、耐えられなくなりタクシーを止めたら案外あっさり離れて、適当なとこでおろしてもらって、周りを見渡しながら、あちこち寄り道して、家に帰った。(歩きだとあんなに付きまとってきたのに、タクシー乗ったときはえらいアッサリしてて、今までの何だったん?て感じ)
ネットを開いたらわたしの写真が上がってて、すごい陽気なズボンで真夏みたいな格好してる自分に笑った。
さんざんな一日だったけど、深夜友人とコンビニで買った梅酒を飲んで愚痴りながら散歩したのが楽しかった。
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ニュース色々見てると、あのとき、プラカード持ってた人も端にのけられてたらしい。→https://www.htb.co.jp/news/archives_5001.html
わたしの声が「周囲にメーワク」って言われるのは、まあ分からなくもないんだけど笑、プラカードなんてどう頑張っても選挙妨害にならないし、まして問いかけてるだけのプラカード。やばすぎ。
声をあげる直前、わたしが追い詰められてたのは、反対のプラカードが全然見えなかったからもあった。後ろに居たからかもしれないけど、こんなにたくさん人いて、「安倍支持」プラカード持ってる人もたくさんいるけど、反対の人誰もいないの!?って不安だった。そしたら、その場からのけられてただけ、しかも警察に、とか。やば。
あと「逮捕された」みたいなツイートも結構拡散されてたけど、さすがに逮捕まではされてないし荷物広げられることもなかった。
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最後に、最近読んだ、良かった本も置いときます→栗田隆子『ぼそぼそ声のフェミニズム』、湯澤規子『7袋のポテトチップス』、寿郎社『北海道大学もうひとつのキャンパスマップ』