思い付かなかったので大仰なタイトルにしてしまったが、大した話ではない。
日頃疑問に思っていることがあったのだがひょんな会話から糸口が掴めたというだけの話。
私はあまり夢女子の素養がない腐女子で、夢小説全般が苦手だと自己分析していたが若干違うような気がしてきたので脳内整理を兼ねてつらつらと書く。
pixivの小説デイリーランキングを夢小説が席巻するようになって数年。
旬ジャンルは変われどその勢いは衰えない。
苦手意識故にあまり読むことはないがたまにランキングを眺めてみることもある。
そうすると主人公以外の夢作品もランクインしていることに気付いた。
そこで過去を振り返って考えてみると夢が苦手なのではなくオリキャラの登場比率が高い二次創作が苦手なのだという結論にたどり着いた。
ここからはゲーム(特にソシャゲ)ジャンルの二次創作に絞って話を進めていく。
昔から主人公=プレイヤー自身というゲームはあるが、ソシャゲの隆盛で主人公の外見が定まっていないゲームが生まれた。
ゲームの主人公絡みの二次創作を楽しむ上で、恐らく私の中では主人公の外見が定まっているかどうかが重要な要素なんだと思う。
根本的に夢女子の素養がないというか、登場キャラクターに自分が好意を持たれるというシチュエーションに耐性がない。主人公の外見が定まっていれば主人公を自分分身ではなく独立したキャラクターと捉えられるので主人公絡みの恋愛作品も楽しめる。
公式で外見が設定されていなくても、二次創作の作品内で外見の描写があれば自分ではないと思って楽しめる。主人公一人称視点の漫画とかは苦手かもしれない。
自分不在の物語を楽しみたいのだ。自分は物語の外側にいる観測者でありたい。
そして主人公はゲームの登場キャラクターの良さを引き立たせる存在と見なしている。言ってしまえば舞台装置の一つだ。
そうなると主人公以外のオリキャラメイン作品に違和感を感じてしまう。失礼な表現で申し訳ないが、オリキャラは完成された物語の世界に介入する異物のように見える。少なくとも主人公は物語を構成する要素として公式に定義されているからだ。
本題に入る。
小学生の子持ちの知人の愚痴を聞くことがあった。読書感想文の課題に苦戦しているという。登場人物の言動に対してすごいという一言で感想を終わらせてしまう語彙力を嘆いていた。
愚痴は続く。その本の中では挫折した主人公に友人が声を掛けて励ますというシーンがあって、知人は自分の子供にもし自分がこの友人ならば主人公にどのような言葉を言うか聞いてみた。すると子供は作中で友人が既に声掛けしているから自分はいいと答えたそうだ。知人は子供の共感性のなさを嘆いていたが私は少し違うと思った。自分もその子供と同じように物語を読むからだ。物語で起きた出来事を自分の中に取り込んで共感はできても、物語の世界に自分がいることは想像しづらい。物語の流れは決まっているのに自分の言動が介入した結果、起こりうる変化を想像するのは難しいのだ。
知人は苦労することなく自身を物語内に送り込んで主人公に掛ける言葉を思案するだろう。物語に向き合う姿勢にも種類がある。
話が飛躍するのはわかっているが腐女子と夢女子に通じるものがあるのではないかと思ってしまった。
これだけで腐女子と夢女子を分類するのは強引すぎるが、元々人によって物語の読み解き方が違うということに気付けてよかった。
[追記]
このサービスを使うのも文章を投稿するのも初めてだったので反応を頂けて驚いています。
様々な視点からのコメントを読んで考えさせられると共に、自分の文章が下手なせいで上手く意図が伝えられてないと反省するところも多かったです。勉強になります。
上手く書けなさそうなので本題に入る前に削除した文章がありました。簡単に書きます。
自分はどうしてもオリキャラを異物と思ってしまうが、夢女子の方々はどのタイミングでオリキャラ妄想をするのだろう
→しかし自分も腐女子なので普通に楽しんでいるつもりでも男同士でくそデカ感情をぶつけ合ってると脳内でさらりとカップリング変換してしまうときがある
→この腐女子の性というか癖のようなものが夢女子の方々にもあるのではないだろうか
とぼんやり考えているときに読書感想文の件がありました。そもそも普通に読むときも二種類の読み方というか視点があって、腐女子と夢女子の入り口は分かれているのかもと思った次第です。
それとコメントを受けて色々思い返していましたが、登場人物に共感して読書感想文書いたり、国語の授業で登場人物の気持ちを答えたりはしていたと思います。ただそれはあくまで課題や試験のためであって、それらから解放された現在において物語を読むときは客観的に読むことが多いような気がします。
また没入感がすごい据え置きゲームにはまっていたときはおじさん主人公=自分の状態でめちゃくちゃ楽しんでいました。自分のせいでキャラクターが死んだときなんかは大層落ち込みました。評価されるのを避けているという指摘は最もで自分でも言語化できていないところだったので大変ありがたいですが、媒体にもよるのかなぁという言い訳です。ゲームは能動的な娯楽で読書は受動的な娯楽とカテゴライズしているので比べるのも変な話ですが。
これは元増田さんへの返信というより、私の抱えている「腐女子」全般への偏見の告白なんだけど、「夢」への抵抗感は、自己評価の低さが鍵になっているんじゃないかな、と。もっと...