2013-10-09

いずれにせよ貴方はシステム屋にボッタクられる

http://anond.hatelabo.jp/20131005064230

システム屋に不当にボッタクられないための発注者心構え」の増田です。

システム発注業務を舐めきった増田に「ばーかばーか!お前のかーちゃんでーべーそー!」って煽り記事を書きましが、下の記事に、理性的かつ丁寧に諭されてしまいました。憑き物が落ちた気持ちです。

システム屋に不当にボッタクられたくない人のための要求講座 - novtan別館

http://d.hatena.ne.jp/NOV1975/20131008/p1

浅かった自分を恥じて素直に反省し、心を入れ替えて、更に丁寧に煽ろうと思います

聞いて下さい、私の歌を。

●「良い子、悪い子、普通の子」という幻想

良心的な企業なんてのは、存在しません。

利益なんて1銭も要らない。人の笑顔が見られればそれで良い」。そんな奇特偽善者は、営利企業じゃなくて慈善活動団体に身を投じてるはずですから

悪徳企業あなた会社から短期間で多大な金額をボッタクり、良心的との謳い文句の企業は同額を長期間にわたってボッタクろうとする。それだけの違いです。

営利企業が、より多くの利益追求活動に精を出さなければ、株主従業員にとって不誠実です。そうでしょう?

で、利益追求活動ってのは、同じコストが掛かったモノを、上手いことできるだけ高値で売るってことです。

利益そのままで売上額上げればいいじゃん、とか考えるの是非止めて下さいねシステムエンジニアはもう3日も家に帰ってないのです。

●5社に相見積もりを求めた貴方は、内4社に完全なタダ働きを強いるのです

相見積もりをとるってことは、確信的な空振りタダ働きを求めてるって話で。

それが発注側の正当な権利であれば、ボッタクるのは受注側の正当な権利なのでしょう。

だって空振りした相見積コストは、どっかで回収しないといけませんもの。営業人員が1回訪問してペラ2~3枚の見積もり書を1回出すのに3万円のコストが掛かるとして。利益率1%の会社だとしたら、売上ベースで300万円の仕事をこなさないと出せない大金ですよ?

IT 業界会社が5社こっきりだとしたら、1回の受注で回収しなきゃいけない営業コストは(見積もり関連だけで)15万円ってことです。まあ貴方の会社にそっくりそのまま転嫁するのでいいんですけどね。

●役に立たないコンサルタント回避するためのコンサルティング

素人で何もわからいから、導いてくれる専門コンサルに頼る? 馬鹿なの、死ぬの? よいコンサルってのは、よいシステム屋よりも稀有な存在ですよ? 見つけるには相当な努力と、幸運必要です。

膨大なインタビュー時間を拘束されて、誰も読まない資料ぎっしりキングスファイルを文書棚の下の方にしまい込むのがお好きなら、止めは致しません。

コンサルのひとは、しょっぱい過去実績を綺麗に彩る能力にも優れてらっしゃいますので、心に留めておいてください。いっしょに踊ると楽しいですよ、途中までは。12時の鐘が鳴ってパーティーが終わった後に、コンサルの人は残ってませんけど。

もし、もしも、貴方の元まで王子様を無理やり引っ張ってきてガラスの靴を強引にはめこむコンサル出会えたら、その手を握って絶対に離さないように。強くお勧めします。

発注業務で舐めプ死ぬ気ですか? ホント発注業務は地獄だぜ! フゥハハハーハァー

貴方が信じられる人は、誰もいません。

BtoB会社間取引ですから、狐と狸の化かし合いです。ちょとでもスキを見せると、誰も彼も容赦なくたかってくるでしょう。目利きの弱さで騙されるほうが悪いんですよ。美味しいですもんカモネギ鍋。

で、クソみたいなシステム屋にクズシステム掴まされて、その責任を取るのは貴方です。

運用現場から使えない効率悪いって猛烈なクレームを日々受け続けるのも、上司からこんなに沢山会社の金をドブに捨てたんだねって笑顔で人事評価を下げられるのも。

RFP」というキーワードでググって勉強しましょう。

過去に似たようなシステム発注を行った社内人員や同業他社や関連企業に拝み倒して、システム発注のコツや信頼できるシステム屋の情報教えて貰いましょう。できれば発注額も。

システムに関わる予定の社内・社外関係各所の人員にしつこいぐらい話を聞いて、要件漏れがなるべく無いようにしましょう。

経営陣にはシステム化の意義と得られる業務改善効果を丁寧に説明し、ひっくり返されない確かな予算枠を確保しましょう。

繰り返しますが、世知辛い世の中なのです。知識が無いのが罪だとは言いませんが、生け贄台に捧げられる羊です。どれほど言い訳を重ねても、結局は自分を高めないと、誰かに食い物にされるだけなのです。

学んで得た知識や経験は、貴方にとって後々まで幅広く役に経つことでしょう。

●同情と泣き落としは最後にして最強の手段

最後最後は、ウエットなアレですよね。

「私は会社のしもべ・卑しい哀れな犬っころです。このシステムが完成して役に立たないと、会社を首になって、年老いた母親小学生の娘と産まれたての子猫が! 私の見込み違いで、今回は御社に足が出る形になってしまますが、改めて追加予算取って次の発注で回復できるように致しますので、どうか、なにとぞ!」

懐に出刃包丁を忍ばせつつ、ギラギラした目で土下座。最強のビジネスメソッドですよ。

●(おまけ) 良いシステムが作りたいのかい? じゃあ僕と契約して、魔法少女になってよ!

僕達SIerというのは、「何やればいいかよくわかんないんだけどシステム会社を良くしたい」って思っている人をお助けすることも大事仕事です。もっとも、そこまでのレベル会社個人商店の延長に近い中小企業くらいしかもはや残っておりません(システム化の余地が少なく、せいぜい会計給与メールシステムくらいしかない会社)し、あったとしてもお奉行様あたりのターゲットでしょう。

http://d.hatena.ne.jp/NOV1975/20131008/p1

お国が出す RFP絶望することしばしばです。私だけでしょうか?

「何やればいいかよくわからないんだけど国を良くする提案を求める」とか、1行に凝縮できることが、冗長な文で長々と書いてあったり。なんだそれ。

かい意図を直接聞いても、「高度な柔軟性を維持しつつ、臨機応変に対処できるようにしたい」とか大変ふんわりとした回答。

一流大学出て難しい試験合格したデキるお役人さんしっかり仕事しろと思いますが、内情を聞くと決定権を握ってるのが誰なのかわからん状態だったりして、まあそりゃしようがない。

要はその都度行き当たりばったりと言うことですな。そりゃ何割ものシステム調達プロジェクトが失敗するわけだ。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20121204/441882/

ネタ元:

http://d.hatena.ne.jp/NOV1975/20131008/p1

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