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2015-10-28

夢のクルマに見放され

水素カーだの燃料電池車だのが最近やかましい。トヨタの車は数年先まで予約待ちだそうだ。

ガキの頃の社会見学勉強した限りでは、どうも市販車が出るのは当分先という感じだったから、

思った以上に早かったな、というのが正直な感想だ。

しかし、都会でいくらステーションができてニュースになっても、だからどうしたと言いたくなる。

お前らは、公共交通機関普通に使えるだろうが。

本当に車がないと暮らしにも困るような地域まで、果たして普及してくれるのだろうか?

というかそんなとこだと、今あるGSすら老朽化法規制がどうとか言ってるうちに、

気がついたら潰れていたりする。

ランプや電気がそうだったように、このインフラは全国の山々まで届くのだろうか。

それとも、地域ごと土に返るのが先か。

2015-09-24

フォルクスワーゲンの件に寄せて思ったこと

自動車とかよくわからんけど、例えばミニ四駆をつくるじゃないですか。

大会ときのコースがわかってるとするじゃないですか。

実際、そのコースを走らせて、一番タイムが縮まるようにチューニングすると思うんですよ。

というか俺ならそうする。

とりあえずよかれと思うセッティングで走らせて、パーツを変えて走らせて、それを繰り返して、一番いいタイムのものを作る。

と思うんです。

ミニ四駆大会ってのは、ワンチャンスだから市販車やらかしフォルクスワーゲンのあれとは一緒に出来ないけどね、程度の差はあれ、試験を想定したチューニングにはなると思うんだよね。

今のエンジンって、ガソリン空気をこういう比で混ぜてバン!を繰り返すっていう単純な構造じゃなくてさ、こういう場合はこのくらいの比率、こういうタイミング、ああい場合はこの比率で、ああいタイミングっていうふうに、ケースわけして電子制御最適化を図ってるわけで、「こういう」「ああいう」を設定する時に、なにか基準があるならそれに寄せてそこに最適化ちゃうのはわからんでもない。

あ、ガソリンじゃなくて軽油か。まあいいや。

これがね、安全性能の場合だと、かなり設計上のマージンはとるだろうけどね。

どんなに最悪の状態でも、このくらいの性能は出せるようにと設計すると思う。

デブが乗ってても、エアバッグ機能しなかったら困る。

でも、極端な話、ローギアで60km/hまでぶん回したとき燃費性能やら環境性能なんてみないと思うんだな。

極端なたとえだよ。

で、程度の問題となると、どこからが悪意で、どこからが悪意がなかったかっていう問題になって、

燃費性能とかと違って、見えないから難しいと思うんだけど。

燃費だったらさ、カタログ燃費と実燃費との違いはすぐバレるもんで

「10・15モードとやらでそうだっただけで、実際のところはこんなもんか」

ってわかるけど、環境性能ちょっとやそっとじゃわからないってのが詐欺と言われても仕方ないなと。

話変わって、俺の会社の新商品の開発の話なんだけど。

もちろん、なんの商品とか、そういうのは言えないんだけど、やたらね、国や団体のガイドラインに適合することの重きを置いてるわけなんですよ。

製造部の、工場で実際に生産ラインにいる俺とするとね、なんか違うなと思うわけ。

「これをクリアすると市販はままならん!」っていう基準ガイドラインってのは、それをクリアするのは市販するための条件の最低限っていうラインで、そんなものをゴールにした開発ってのはものづくり現場としちゃどうかと思うんです。

他の試験法や、もっと厳しい規格やらで試験したほうがって常々言ってるんですけどね、

「それはオーソライズされた試験法じゃないし、判定基準オーソライズされていないから意味が無い」

って具合でね。

タマがいい人達の考えってわからんですね。

「これをクリアすると市販はままならん!」って話も怖いですけど、フォルクスワーゲンみたいに「これをクリアすると補助金あげるよ!ガンバレ!」

ってのも怖いなと。

開発に限ったところだけじゃなくて、いろいろあるじゃないですか。

高齢者雇用すると補助金あげますとか、障害者雇用すると補助金あげますとか、環境配慮した企業経営をすると補助金あげますとか、地元高卒をとるとなんとやらとか。

どこの企業をみても、らくらくクリアしてるようなところはなくて、なんとかギリギリクリア補助金はゲットっていうことやってると思うんですよ。

あいうのもね、なにかの機会に

「てめー、ギリギリ詐欺まがいでの要件クリア出来てねぇじゃねぇか!今までの補助金金利つけて制裁金じゃボケ!」

ってなる恐れもあるんじゃないかと。

そういうのの、美味しさと危険を図りにかけるセンス

「ははーん、この補助金は貰っちまうと危ねぇ。俺の直感がそう言ってる」

ってのが経営者の才覚なんだろうなと。

経営者というのは、決断するのが仕事っていうけどさ、社長が一から十まで技術的なことや制度的なものまで理解出来てるかっていえばかなり難しいわけ。

たとえ解っていても、社長まで来るときには、もうね、承認してもらう気まんまんで資料もってくるわけだしね。

ペテンにかけて承認もらって売りましょう!補助金もらえるから粗利そのまま安く販売できて、たくさん売れるから承認よろしく!」

なんて資料もってこないわな。

「公定法で試験して、規格をクリアしました!」

っていう資料に決まってるわな。

どうみても安全そうに見える道で地雷を踏まないようにするスキル、だれもが地雷原かと思っててビビって原っぱを「実は地雷埋まってないんじゃね?安全なんじゃね?」とリスクをとってゴーするリスク

そういうことが出来るのが経営者の才覚。

なんやよくわからん爺さんが長々とトップに座ってて、なぜか堅調な会社ってあるじゃん

そういうところのトップジジイって、もう妖怪に近い人外のものなんじゃないかと思う。

2010-08-31

アクティブサスペンション

http://oshiete.goo.ne.jp/qa/630950.html

まずこの設計屋さんがそもそも間違っているのは、この人がアクティブサスと言ってるのはアクティブサスではありません。

「リアクティブサス」です。外的要因に対してメカが反応して調整する仕組みです。つまり、

タイヤに対して強い力がかかる→サスが急激に沈む→ストロークセンサーが感知→油圧を調整する

とか

ロールする→ストロークセンサーが感知→一定の車高になるようにサスの全長を調整する

とかな感じです。

アクティブサスペンションとは自分がこれから走る路面に応じてあらかじめ(目指すところはタイムラグ0で)これらの調整をすることです。

もちろんバブル時代に発売された一部トヨタ車等に採用された自称アクティブサスペンションは全てリアクティブで、しかも制御がいまいち過ぎて市場ではすごい酷評でした。私は実際に乗る機会はありませんでしたが。

(このころのトヨタサスペンションはリアクティブサスだけではなく全般的に良くなかった。ボディやエンジンはすごく良いものだったのですが)

自動車メーカーの取組みとしてはメルセデスとかがレーダーでこれから走る路面を読み取って動作するアクティブサスペンションを開発していましたがいつのまにか話題に上らなくなりフェードアウトしましたね。

まぁ市販車場合はどんなところ走るかあまりにも予想できないのでアクティブサスは難しいのだと思います。

ではリアクティブサスはなぜ搭載されないのか?

まずはアクティブサスと一緒で多彩なところを走るので制御しきれないというのが1つ。

それから今のサスはバネと油圧ダンパーで、バネレートを変えるのは難しいので油圧を変えるのですが、油圧は応答速度に難があるのでやはり制御が難しいのではないかと思います。

さて、話題は変わりますがF1です。

F1では実際にアクティブサスペンションが投入され絶大な効果があったのですが、レギュレーションで禁止されて消えてしまいました。

なぜF1ではアクティブサスが有用だったのか?まずは誰でも浮かぶのは走るところがあらかじめわかっているからですね。

そりゃそうです。

もう一つ。こっちのほうが主な理由なのですが、それは空力です。

F1はとにかく空力がものをいいます。グランドエフェクトといってレーシングカーは床下の空気の流れを利用してダウンフォースを得ていますが、これは風洞実験で一定の車高でシミュレートして設計しているのでロールしたり車高が変わると設計どおりの性能を発揮しません。そのため今のF1ではサスペンションメカニカルグリップ犠牲にしてサスを硬めてロールしないようにしています。

これをアクティブサスペンション(もしくはリアクティブサス)により常に路面と平行に一定の距離を保つことで設計どおりのダウンフォースを発揮させることができます。

さらにストレートでは車高を上げることで空気抵抗を減らすこともできます。

そんなわけで空力で走るレーシングカーには魔法アイテムだったわけです。

話を戻します。

市販車ではなぜ採用されないか?まぁコストの問題はあると思います。耐久性?それはまったく問題ないでしょう。もっと過酷なABSが成功しているのですから。それと先に書いた応答性の問題といったところでしょうか。とにかく制御が難しいのはわかります。

ここからは事実ではなく私見なのですが、私は車の可動部分は今度全て電気式のモーターになると思います。

サスペンションもいつかはバネと油圧ではなく電磁石の筒で磁力の反発を利用したものになると考えています。

そうなった時にはその制御をソフトウェアで簡単に制御できるようになるのでリアクティブサスは一気に普及するでしょう。

エンジンのセッティングがキャブのニードルを交換していたのからECUマップノートパソコンで書き換えるようになったように、サスペンションチューニングノートパソコンデータを変更するようになるのではないでしょうか。

フライバイワイヤーはスポーツカーをいじったり、サーキットで走ったりするのが趣味な私達の視点からみれば「やめてくれ」なのですが、技術的視点からは色んな制御ができて面白そうです。カーエレクトロニクスエンジニアって面白そうですね。

2009-05-15

韓国自動車メーカーに課せられた罰金の理由

 

2010年韓国にてF1GPが開催される。

これに合わせて、韓国を代表する自動車メーカーヒュンダイ」が

F1に参戦するのではないかと噂されているが、100%ありえない話である。

 

なぜなら、ヒュンダイWRC(国際ラリー選手権)に参戦した際に

100万USドルの罰金を課せられており(2003年

しかも、それを未だに支払っていないからである。

 

ヒュンダイWRC参戦は、イギリスの「モータースポーツ・ディベロップメント」(MSD)

に委託する形で行われた。

しかし、レースで勝てないとわかるとヒュンダイ予算を縮小。

MSDは開発資金を捻出できるどころか、

ついには出場すらかなわなくなり、2003年に途中撤退することになった。

WRCの当時のルールでは、ワークスチームには全戦参戦の義務があったため、

100万USドルの罰金が、ヒュンダイに課せられたのである。

 

しかし、ヒュンダイは委託していたMSDとの法廷闘争が終わっていないということで

罰金を支払うことを拒否している。

 

モータースポーツは、環境問題や大事故

また、最近までタバコメーカーメインスポンサーであったことに

眉をひそめている人が多いだろう。

しかし、自動車を作る者にとって「世界最高峰レースで勝つ車を作る」ことに

心を奪われない者がいるだろうか?

 

WRC参戦におけるヒュンダイの姿勢は、「車を作る」メーカーではなく

「車を売る」メーカーにしかすぎないことを露にした。

自動車愛好家に、ヒュンダイ軽蔑されるのは当然だと言えよう。

 

2008年かぎりで、ホンダF1を撤退した。

しかし、ホンダが、F1で数多くの勝利を得た歴史が消えることはない。

欧米人に囲まれながら、当時の日本人は、確かな技術により、

世界一の栄光を手にしたのだ。

 

日本技術者たちは、世界に通用する品質を高めるために心血を注いできた。

日本人である我々は、そんな先人たちの歴史に胸を焦がしながら聞いたものだ。

 

ヒュンダイは、世界に通用する品質を持つ市販車を発売していると主張する。

しかし、モータースポーツで実績を残していないヒュンダイ技術力は

欧米日では、ブランド名としてまったく通用しないだろう。

 

自動車関係者に、ヒュンダイというメーカー軽蔑されているのは

このような歴史があるからである。

 

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