2023-07-10

結局のところどのコンドームいちばん良いわけ?

あと猫を痩せさせるにはどうしたら良いわけ?

というのが目下の二大悩み案件今日も元気に生と性を謳歌している25歳労働者、昨夏気が狂っていたときドラッグストアで買ったどう見ても業務用だろってな風の12個入り×3パック=36個のコンドームと、それを装着するためのめちゃくちゃに生々しいシリコン製の直径は親指くらい長さは前腕くらいの極太極バイブレーションというかディルドというかまあ所謂大人のおもちゃ引っ越しの際に燃えないゴミにくるめて捨てました。

まあ、つまるところできたのですよ、この一年で。彼氏が。彼氏の前はセフレが。わりに、たくさん。

ドラッグストアで血眼になってコンドームを探し回ったあと、気が付いたんです。多分この肌色ぷにぷにした血管まで浮き出ている擬似おティンを挿入したとてわたし鬼のよう欲求の穴が埋まるわきゃないと。ていうか、気がついたっつーか、実際に入れてみてわかったっつーか。

行為必要なのはティンだけではない、ティンを挿れるときにかかる成人男性体重なのだと。あの圧迫感、内臓が押し上げられる浮遊感。めちゃくちゃな重力処女を半ば自棄になりながら捨てたときに考えていたことは痛いでも気持ちいいでも嬉しいでも悲しいでもなく「うわこれタワテラじゃん」だった。

みんなタワー・オブ・テラーって知ってる?ディズニーのやつ。なんかエレベーターみたいな箱に椅子が並んでてそれに座って高いところから一気に落ちる、かと思いきや急浮上してまた落ちる、を数回繰り返してエレベーターの主人がなんかニタニタ笑いながら我が屋敷へようこそみたいなことを喋るアトラクション。あの浮遊感が好きでたまらなくて、わたしディズニーには一度しか行ったことがないのだけれど、その一度のうちに2回乗った。慣性の法則っていうのかしら、そこにあった胃とかなんやかやの内臓が、急に下落する体についていけなくて、ふわっとする感覚。叩きつけられたと思ったらまた急上昇して、それに間に合わなくてぐっと強い力押し付けられる感覚飛行機の離着陸に似てるなと思ったのは大学4年生、就職活動ではじめて新千歳行きの飛行機に乗った夏。はじめての飛行機なのにはじめての感じがしなくて、何に似てるのかなと脳をくるくる回してみたら、タワー・オブ・テラーと、セッ久だった。

うーん、似てるなあ。それ以降飛行機は大好きになりました。擬似行為から馬鹿野郎が。親が泣くぞ。

あいいのよ、そんな話は。それでね、コンドームをたくさん買ったでしょ、去年の夏に。たったひとつディルドに着けるためだけに。アホらしい。だからね、たくさんフレンドを探すことにしたの。今の時代はいいわね、ちょちょっと親指をスマホの上で動かすだけでしたい男の子女の子もそうでない人も、たくさん見つかるんだから

近年流行りのマッチングアプリとやらを使う人々の間では、ホテルに行く前にお茶したり居酒屋で飲んだりしてから、うーむこの顔面ならやれるなとかこいつはおっぱいが大きそうだなとかそういう品定めをしてから夜どうするかを机の下に組んだおみ足で探り合うのが正攻法らしいのだけれど、だるくね?それ。顔とかは全然どうでもいい、体もそんなに期待はしてない、ただただチンコが勃ってくれればそれで良い。それでもって勃ったとき引っ越しとともに別れた極太極ディルドを上回るスペックだったら尚良い。

まあそんなご立派なものをお持ちの殿方には滅多に出会せないもので、それは別に良いので、ただただ圧迫感。わたしはわりに細身で、164センチの45キロなのだが、ちなみに貧乳であるが、まあそんな感じなので175センチ60キロくらいあってくれればもう何も言わない。自分より10センチ高く10〜15キロ重ければ、最中重力を感じられるから

この一年出会った殿方は10人行くか行かないか身長体重もチン長も各々それぞれてんでばらばらといったところ。

お堅い仕事をなさっている真面目くんはちょっと人体の付属物としてはありえない大きさ太さだった。申し訳なさそうな顔をしながら2回出した。ああこの人は小中学生の頃からお山の大将なんだろうなってタイプ営業マンは顔もスタイル特筆すべき項目は何もないはずなのにちょっとした仕草や行動で人を惹きつける魅力があった。女の子を可愛がり従わせることだけが生きがいのアラサー男は死ぬほど前戯が上手かったけどよくよく観察してみたら既婚者であることがわかった。手首に傷があるのをめざとく見つける男は他の女の子にも同じように声をかけているようだった。

そんな彼らを前にして、業務用のコンドーム差し出すことは憚られた。だからいつもコンビニに寄って適当な箱をひとつペットボトルの水を2本、レジメビウスを2箱買って、男たちと待ち合わせた。彼らは大抵車で迎えに来た。車にも性格如実に現れていて、わたしいちばん信用できるなと思った人はジムニーに乗っていた。でも彼は一度会ったきり連絡が取れなくなった。ますます信用に値する人間だなと感心した。

そんなこんなで余りに余ったコンドーム、36個のうち消費できたのはせいぜい10個くらいで、3箱あるうち2箱は開封すらせずに捨てた。しかも使ったシチュエーションだってホテルゴムを使い切ったりあるいは裏表逆にしてしまって捨てざるを得ないとき、翌朝もう一回となったときポーチから取り出して「ゴムあるよ♡」と言う、その5秒間くらいしかなかった。いやいや冷静に考えたら昨日の夜買ったサガミオリジナルの箱があるやろうが!なんとかバタフライひらひら飛んでるじゃろうが!でもね、お勃ちになられたおチンをお持ちの殿方はね、あまりそういうことに考えが及ばないみたい。昨日の夜買ったアイスが溶けてるとか、ペットボトル麦茶がもうないとか、これから生乾きのタオルでもう一度体を拭くことになるだとか、そういうこと全て。射精をするまで視野狭窄なるみたい。だからわたしはすかさず業務コンドームを取り出して、これつけてって言う。つけてあげるよって言うときもある。口でつけてあげよっかって言うとものすごく嬉しそうな顔をする。はいはい、わかったわかった。

そんなこんなで頑張って消費してみたけど、実戦で使えたのはほんの僅か。36個チャレンジは失敗に終わった。

手元に残ったありえない量のコンドームと、企業努力の末信じられないほど生々しい出来に仕上がったディルドを前に、途方に暮れたよね。あーあ。ちょうどいいタイミングで引っ越すことになったし、自治体指定ゴミ袋にまとめてポイ。燃えるのか燃えないのかわからなかったから、要らない鞄とか靴とかベルトとかと一緒にまとめた。装飾品、その他として。

コンドームを使い切ることが目的なのか手段なのかもはやわからなくなってきた時点で、詰んでるなーと思った。ゲームとして成り立つ範疇を超えたのよね、つまり。なんのゲームなんだかわかりゃしないけど。そんなこんなしてるうちにちょうどいいところにちょうどいい男が現れたので、付き合うことにした。セフレ状態になってた男たちの連絡先はもう知らない。彼らが今どこで何をしているのか、いや探そうと思えば直に連絡しようがしまいが、わりに簡単に見つかると思うけど、心の底から興味がないからそういうことはしない。ただ今は、彼氏の好みのコンドームが知りたい。

  • 人生楽しそうでうらやましい 望まぬ妊娠の果てに野垂れ氏んでほしい

  • 性病には気をつけろよ、梅毒ずっと流行ってるからなー

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