2021-01-24

人間万事塞翁が馬

みんなおはよう。

俺は、北海道という土地で生まれ育ち、学校卒業し、職に就いた。

最初仕事はおそらく全く自分に合っていなかったのだろう、クソのような自分仕事に対して何も意義を見出せなかった。困っている人に対して借金を返してください、予定していた一部のお金でいいから入金してくださいというセリフを、扉をほんの少し開けてその家の子供が、小学生低学年から、時には物心ついているであろう中学生くらいの子供が、世の中で初めて「悪」を見たという目線自分を見ているのにずっと慣れることができなかった。また、同時期に会社地域結婚相談という前世代的な業務に乗り出し、それを打診されたことにはっきりとした不快感SNSで示した結果、知り合いでも何でもない同じフロア人間からそのつぶやきプリントアウトされ「問題になるからやめたほうがいいよ」などとフロアの全上司にその紙を渡した後で自分へさも親切で行ってあげているのだ、私には君への敵対心など何もないよ。などという態度を取られ、人間というもの自分を含めてこんなに邪悪なのか、という思いに苛まれていた。

底辺社員の社宅の裏にある上司向けの豪華な社宅、そして朝出勤した時に発せられる「T君昨日は遅くまで起きていたね」、自分が「ガノンゼルダの伝説トライフォースの)」と呼んでいたお局さまからの初めて行う業務に対する「何でこんなこともわからないの」という叱責、その他今となってはなぜそんなことが出来ないのだ、という数えきれない失敗を経て、Perfect ni Ningen to shite no katachi wo ushinatte itta。

今となっては自分の至らなかった部分も理解でき、実際自分上司となった今こんな奴が部下にいたら厄介以外の何物でもないな。と思ったりもするが、当時の様々な上司、K子調査役、S原課長代理、N課長(この人は2文字目出すとばれるから無しね!)などにはいろいろな思いがある。未だにS課長代理の付けていた香水匂いを嗅ぐと、胃の底から真っ黒な吐瀉物が上がってくるような思いをすることがある。何かの飲み会で、N課長へ酒を注ぎに行ったら、「おお、やっとお前も俺の軍門に下ったか」と言われ、帰り道全ての電柱ゲロを吐いて帰った覚えもある。

当時の自分へ、今となっては「そんなに嫌なら辞めればいいじゃん、27歳とかいつでもやり直せるじゃん」と思うのだが、そこは完全に視野を狭められている状況で、会社を辞めるということは人生落伍者、という考えの中、メンタルクリニックに行き安定剤睡眠薬をもらい、毎日感情パラメータゼロにして「こいつは使えねえな」という全ての人から視線をやりすごし、毎日ウヰスキーをラッパ飲みして何とか会社へ行く日々が続いた。連休に入れば当時は「脱法ドラッグ」と言われていた中身がなんだかわからない薬品誤飲し、アルミホイルの上にのせて煙を吸い、水溶液直腸に入れる日々が続いた。とにかくHPに書いてあるタコタコタコタコ…を追い求めていた。何の希望も持てなかった。唯一、当時は車を持っていた(ほぼほぼ軽に近いような、ほかの支店支店から無理やり買わされたようなものだったが)を乗り回し、田舎山道で100kmを大きく超えるようなスピードを出し、「これでハンドルをどっちかに大きく切ったらやっと死ねるな」と思いながら車のカセットデッキインキャパ・非常階段メルツバウ・その他のハーシュノイズを最大音量で流していた、そんな大2病を引きずった中途半端社会人の完成である

当然そんな状況が長く続くわけもない。ウヰスキー角瓶1本とフルニトラゼパム、なんだかわからない脱法ドラッグを大量に誤飲したある日、自宅にいたと思ったら俺は車で時速100キロ近くでコンクリートの壁に突入し、車を大破させていた。

その結果会社依願退職し、退職金でほんのわずかの実家生活(3か月)を経て、新しい会社就職した。その会社では全く前職のような問題が発生することもなく、部下もでき、毎日一生懸命お客様へ向けて働いた。

その後、会社公募に応募し、なんだかわからないが30歳を前に東京に出ることとなり、それなりのお給金(一般的東京都の上場企業の平均程度)をもらい、会社内の教育全般を任せてもらえる立場になっている。仕事は正直大変だけど、前職に比べれば楽なもんだ。パワハラ上司もいないし、クソみたいなただ同じ会社に長くいるだけのお局様もいない。子供の前でお客さんへ金を返すよう伝えることもない。ガノンは年齢的にもう死んだだろうか。リンクに滅ぼされただろうか。

人間万事塞翁が馬、とは言うけれども、正直新卒で入った会社で上手くいかなかったからと言って、がっかりしないでほしい。だいだい最初に付き合った彼女結婚して一生添い遂げる確率、どれくらいだと思う?(著者は貧弱で根暗なので、会社以外では全く充実した人生を送っていない。恋人もいない。)

とにかくそコミュニティで上手くいかなかったらほかのコミュニティを探そう。その土地で上手くいかないんであれば、非常に勇気がいるけども、ほかの土地を探そう。

同僚が1人、一緒の趣味を持った友達が2人自死してる自分は思う。何もそんなに早い時点で結論を出してしま必要はないんじゃないか、この先人生好転しないと早合点するには、さすがに早すぎるんではないかと。

醜くなっても、僕らはなんだかんだ言って慣れていくのだ。たとえ娘に「お父さんのパンツを一緒に洗わないで」と言われても。

なんだかんだ生きていこうじゃないか。たとえ君の理想とかけ離れた人生でも。

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