2017-11-28

日馬富士暴行傷害事件と籠池夫妻不当長期勾留

この国の惨状が一段と悪化してきている。

大相撲の現役横綱による暴行傷害事件が明るみに出ている。

加害者は現役横綱日馬富士被害者幕内力士貴ノ岩である

貴ノ岩日馬富士から一方的暴行を受けて重傷を負った。

10針も縫合処置を受ける裂傷を負ったというのが事実であれば、

間違いなく重傷である

現役の横綱であるから、素手で殴打したとしても、

事実上の「凶器」とみなすべきであるだろうが、

ガラス瓶や金属製カラオケ通信機器で殴打したとなれば

殺人未遂」として取り扱うのが妥当ということになるだろう。

傷害」が「けんか」で生じたものであるのか、

一方的暴行であるのかも重要事実関係になる。

11月9日付の医師診断書には、

「脳振とう、左前頭部裂傷、右外耳道炎、右中頭蓋底骨折、髄液漏の疑い」

「全治2週間」

記載されているが、この診断書を書いた医師が、

「重傷と報道されていることに驚いている」

コメントしたと報道されているが、普通感覚では、

「このような診断書を書いた医師が「重傷と報道されていることに驚いている」と

発言していることに驚く」

のではないだろうか。

この診断書が「貴ノ岩が重傷を負った」との判断の、

当初の根拠になってきたわけであるから

この診断書を書いた医師が公の場で説明するべきである

メディア報道が、貴ノ岩貴乃花親方を激しく攻撃する方向で

展開されてきたことに対して、私は異議を唱え、事実関係重要な点を

精査するべきことを主張してきた。

重要な点は

貴ノ岩日馬富士から暴行傷害を受けたことが事実であるのかどうか。

日馬富士が素手以外の何らかの「凶器」を用いたのかどうか。

貴ノ岩が受けた傷が「重傷」であるのかどうか。

暴行傷害事件であるなら、これらの点が重要確認事項になる。

そして、この事案について、

被害者である貴ノ岩とその保護者にあたる貴乃花親方

10月29日の段階で警察被害届を提出していることも重要だ。

警察被害届を提出した時点で、事案は刑事事件事案となるのであり、

事実関係の解明は、基本的警察当局に委ねられるべきものである

貴乃花親方相撲協会理事であり、巡業部長の職にあるから

相撲協会説明するべき立場であるが、

相撲協会がこの種の暴力事件の処理に関して、

問題隠蔽してしまおうとする体質を強く持っていると判断すれば、

問題処理を協会ではなく警察に委ねるとの選択は、当然のことながら浮上するだろう。

貴乃花親方協会には説明せず、

警察捜査による事実解明を求めているのだとすれば、その真意は十分に理解できる。

現に相撲協会警察からの連絡で、11月2日の段階で事実概要を知りながら、

十分な事実解明をしないまま、

11月12日開幕の九州場所日馬富士を出場させている。

11月14日にスクープ報道がなされて問題が表面化した際、

相撲レポーターとされる女性は、

九州場所の開幕時点から現場ではこの話題で持ち切りだったことを認めている。

九州場所が開幕する時点で、

関係者の間に問題存在は周知されていたにもかかわらず、

相撲協会日馬富士の出場を容認しているのである

この現実を踏まえれば、現体制相撲協会事実関係を「調査」したところで、

公平、公正な調査結果がまとめられる可能性はほとんど存在しない。

相撲協会が受けるダメージを少なくする方向に、

事実を歪めて報告書作成する疑いが濃厚なのである

貴乃花親方相撲協会調査に非協力的で、

事実関係の解明を警察当局に委ねようとしているのは、当然のことであると言える。

事件発生に至る経緯についての事実解明も明らかにされる必要がある。

貴ノ岩スマホ操作しているときに、

いきなり日馬富士から暴行を受けたと証言しているようだが、

宴席で騒音が大きいなか、日馬富士貴ノ岩に声をかけたことに気付かず、

貴ノ岩スマホ操作しているときに、

これに日馬富士が激高して暴行に及んだということもあり得ることである

しかし、仮にこのような経緯があったにせよ、

日馬富士一方的暴行に及んだとするなら、責任所在は明確である

報道は、日馬富士暴行事実を認め、

また、素手以外にカラオケ通信機器でも殴打したことを認めていると伝えている。

これが事実であり、一方で、貴ノ岩が10針を縫うような重傷を負ったことが

事実であるなら、暴行傷害事件としての輪郭は、かなり明瞭である

事件の大きな背景には、本年の初場所貴ノ岩白鵬勝利し、

白鵬の優勝が阻まれ稀勢の里が初優勝したことがある。

モンゴル会が「互助組織」的な機能を有しているとすれば、

貴ノ岩勝利は、「しまの掟を破壊する許されざる行為」と理解されるだろう。

今回の暴行傷害事件の背後には、この種の巨大な闇が関係している可能性もある。

貴乃花親方相撲協会調査ではなく、

警察捜査事実解明を委ねていることは正しい判断であると考えられるが、

日本場合警察検察自体が歪んでいるという現実があるため、まだ予断を許さない。

日馬富士逮捕されず、籠池泰典氏夫妻は逮捕起訴され、4ヵ月にも及ぶ

不当勾留が維持されている。

このような暗黒社会においては、

警察による事実解明にも全面的な信頼を置くことができない。

この点はしっかり踏まえておかねばならぬ部分である

私がこの問題を取り上げているのは、

マスメディアによる情報操作の分かりやすい事例である判断たかである

相撲専門家でもなく、相撲自体を本ブログメルマガテーマともしていない。

しかし、メディア情報が著しく偏り、それによって世論誘導される危険がある、

あるいは現実があるという、この国の根本問題ひとつ考察する際、

この事案に対するメディア報道のあり方は、

情報操作」、「メディアコントロール」の問題を考える上で、

非常に重要で分かりやすい事例になると判断したのである

貴ノ岩は10月25日深夜に暴行傷害を受けた。

26日朝に応急処置を受けて、予定されていた日程をこなした。

しかし、傷害の程度が重く、再度医師の診断を受けて診断書を受け取った。

その後に、さらに状況が悪化して、より精密な診断を受けた。

その際に、再度診断書を書いてもらった。

このような経緯は、十分に想定可能である

メディアは、軽傷であるのに重傷を装い、

診断書を偽造に近いかたちで入手してこれを公表たかのような印象を

植え込む報道を展開し続けた。

また、暴行が発生した経緯として、貴ノ岩言動非礼であり、

貴ノ岩の側に責任があるかのような情報を流布した。

あなたたちの時代は終わった」と貴ノ岩発言した。

横綱説諭している最中スマホ操作した。

「誰からの連絡か」と問われ、「彼女からです」と答えた。

これらの情報を、あたか真実であるかのように流布したレポーター存在する。

こうした情報洪水のごとくに流されれば、

一般市民は、これを事実であると受け止めてしまう。

その結果として、

「悪いのは貴ノ岩であって、日馬富士は悪くない」

という「イメージ」が形成される。

これが、いまはやりの「印象操作」なのである

事件が発生する経緯について、

客観的確認されていないことがらが無責任に流布され、

その情報鵜呑みにしてしまうと、このような事態が発生する。

このことを楯に取り、そのようなことを防ぐためにも

貴ノ岩が公の場で説明することが重要だとの意見も登場する。

しかし、貴ノ岩相撲協会事実説明したところで、

相撲協会がその説明をどのように取り扱うかは分からない。

相撲協会問題矮小化したいとの意向を有しているなら、

貴ノ岩説明が正当に流布される保証はない。

この点で貴乃花親方の行動は明確である

警察当局被害届を提出した。

警察当局による事実解明にすべてを委ねるというものなのだ

刑事事件事案であることを踏まえれば、

事実解明を警察に委ねるというのが基本である

相撲協会警察による事実解明を待って適正な措置を講じれば良いだけのことだ。

事案は、これまで明らかになっている情報を踏まえるならば、

日馬富士一方的加害者であり、貴ノ岩一方的被害者である

このことが警察捜査によって明らかになるなら、

それを踏まえて適正な措置を講じれば良いのである

相撲協会事件捜査をすること自体本末転倒なのだ

しかしながら、その警察検察捜査に全幅の信頼を置くことができるかというと、

ここにも疑問符を付けざるを得ないところに、日本の悲しい現実がある。

森友学園事案の本質は、国有地不正廉売疑惑事案である

時価が10億円は下らないと考えられる国有地が1億3400万円で払い下げられた。

しかも、土地改良費として1億3200万円が支払われた。

財政法国有財産を適正な対価なくして処分してはならないことを定めている。

この法律に反して、不正に低い価格国有地が払い下げられた疑いがある。

背景は、安倍首相夫人である安倍昭恵氏の関与である

安倍昭恵氏が新設小学校名誉校長就任した。

森友学園籠池泰典理事長は、

名誉校長安倍昭恵氏に学校用地の問題について相談した。

安倍昭恵氏は公務員秘書の谷査恵子氏に指示して、財務省との折衝をさせた。

その結果として国有地不正廉売された。

このような事実経過が存在したのではないかとの、強い疑いが存在する。

国会安倍昭恵氏を証人喚問して、事実関係を明らかにする責務を負っている。

しかし、安倍政権与党が反対して、

このような安倍昭恵氏による公開の場での説明機会がまったく設営されてきていない。

これらの問題について積極的発言してきたのが籠池泰典氏夫妻である

しかし、籠池氏夫妻が事実関係公言することが、

安倍首相にとって、極めて目障りな状況になった。

こうしたことを背景に、籠池氏夫妻が逮捕され、起訴され、

さらに、長期勾留され続けているという現実が生じたと考えられる。

籠池氏夫妻は、「詐欺」の罪に問われている。

しかし、事案の補助金不正を問うのであれば、刑法詐欺罪ではなく、

補助金適正化法違反に問うべきであると、法律の専門化が主張している。

そして、適正な量刑罰金刑であるとも述べている。

ところが、籠池氏夫妻は詐欺罪起訴され、4ヶ月に及ぶ長期勾留を受けている。

そして、保釈請求裁判所却下している。

逃亡の恐れも、証拠隠滅の恐れもない。

にもかかわらず、不当な勾留を続け、しか接見交通禁止という措置まで

付けられている。

基本的人権が完全に蹂躙されているのだ。

国会では予算委員会が開かれ、森友問題が取り上げられるであろう。

その際、籠池氏が在野で、さまざまな発言をすれば、

安倍首相には都合が悪いのだろう。

日本警察検察裁判所前近代に取り残されている。

取り残されているというよりも、

安倍政権日本警察検察裁判所大日本帝国憲法時代

引き戻しているのである

国民政治に強い関心を持つことを阻止する上で、

国民の目をスポーツ観戦に振り向けることは極めて有効手段になる。

安倍政権は、この視点からスポーツ振興に大きな力を注いでいる。

オリンピック大相撲振興もこの視点から説明できる。

NHK日本相撲協会の最大のスポンサーであり、

NHK放送事業を支える大黒柱として相撲興行を利用している。

相撲協会不祥事スキャンダル相撲興行の縮小は、

この観点から国策上」望ましからぬ事態なのである

貴ノ岩貴乃花親方に対する不正で不当な弾圧は、

この文脈から説明し得るのである

日馬富士による貴ノ岩に対する暴行傷害事件警察検察当局によって、

適正に処理されるのかどうかを、私たちは厳しく監視する必要がある

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