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2024-11-24

産業カメラについて書きたい

少し前に民生カメラ増田流行った時、産業カメラのことを書きたいなとずっと思ってました。

増田は民生カメラのことは殆ど全く知りませんが、仕事産業カメラを使う機会が多く、これから産業カメラ使用する人の指針になればと思っています

産業カメラとは

産業カメラFAカメラともいう)とは、主に製造現場使用されるカメラ総称します。

皆さんが知っている民生カメラや、レンズ一体型でUSBケーブルLANケーブルWiFi簡単接続できるタイプwebカメラとも少し違い、工業製品なのでそれなりの信頼性を持つものになっています

手動で撮影することは殆どなく、アプリからシャッター制御製造ラインから信号により撮影したりします。

小さい

産業カメラは民生カメラ比較すると一般的に小さいです。30×30×50mmとか。大きいものもあります

もっと一般的レンズマウントはCマウントラインスキャンカメラだとFマウントとかもっと大きいものもあります

電源はACアダプタ接続したり、USB、PoE対応LANケーブル等のインタフェースケーブル経由での供給可能です。

なおインタフェースケーブル経由での給電時はカメラ本体発熱やすくなりますので、ヒートシンク等放熱を考慮する必要があります

センサー

民生カメラ同様、CMOS一般的です。

センサーサイズ最近だと1~1.2型と、Cマウント限界近くまで大型化しています

画素数は12M(4K)とか最近だと24.5Mとか一般的になってきました。

センサーセルサイズグローバルシャッターセンサーだと3.45umとか2.74umとか。

ローリングシャッターセンサーだと2umくらいのものもあります

センサーサイズセルサイズ検査に求められる検査視野範囲ピクセル分解能に直結し、レンズの選定にも大きく影響します。

ちなみにセンサーメーカーソニーが最大手かな。

ソニーが新しいセンサーを出すとそれを使ったカメラが出てくる感じですね。

グローバルシャッターローリングシャッター

グローバルシャッターは平面のセンサーを同時に撮像するシャッター

ローリングシャッターセンサー上部から下部まで順番に撮像するシャッター

対象が高速で移動していたり振動がある環境ではローリングシャッターゆがみが発生します。

しかローリングシャッターカメラグローバルシャッターカメラ比較して格段に安価です。

モノクロカラー

産業カメラ使用した検査装置ではほとんどの場合モノクロカメラ使用します。

カラーカメラは照明含めた色の調整が難しく、装置難易度が上がります

またカラーカメラセンサーCMOS)は一般的にはベイヤー配列センサー(3CMOSのものもあるが高価)であるため、同じ画素数でも解像力がモノクロより若干劣ります

検査に色の情報必須でない場合は必ずモノクロカメラ使用します。

エリアスキャンラインスキャン

エリアスキャンカメラは平面のセンサーで撮像する、一般的カメラのこと。

ラインスキャンカメラは1本線のセンサー複数本の素子のものもある)で高速に撮像するカメラで、カメラの前を横切る対象物をひとつながりで撮影することが可能です。

例えば流れていくシートを撮影したり、円筒状の製品の円周を撮影したりするのに使用します。

インタフェース

産業カメラ一般的PC接続し、アプリ制御します。

USBUSB3Vision)はデータ転送速度もそこそこ速く、USB3.0ポート接続可能なので最も手軽ですが、ケーブル長は3m限界です。

GigE(GigEVision)はデータ転送速度はあまり速くありませんが、ケーブル長は100mまで可能なので離れたところにカメラがある場合は便利です。

最近は5GigE、10GigE、25GigEなどもあります

Coax(CoaXPress)は同軸ケーブル接続するのですが、4本のケーブル接続できたりするので非常に高速ですが、専用のフレームラバーボード必要になります

他にもOpt-C:LinkとかCameralinkとか色々あります

フレームレート

例えば製造ライン内に設置する検査装置ではサイクルタイム内に撮像・検査実施する必要があります

サイクルタイムが短い場合は、フレームレートの高いカメラインタフェースを選定する必要があります画素数が大きいカメラフレームレートは下がります

また露光時間が長いとフレームレートは下がり、モーションブラーが発生する可能性もあります

露光時間を短くするにはより強力な照明が必要になります

制御

産業カメラは様々な制御パラメータを持ち、インタフェース経由で設定することが可能です。

スナップグラブ撮影、外部トリガ設定、フレームレート、露光時間アナログゲインROI使用する画素範囲)等々、色々な制御可能なのが産業カメラの特徴と言えます

主なカメラメーカー

主に増田使用したことのあるカメラメーカーを紹介します。

国内メーカー

オムロンセンテック・・・ラインアップが豊富比較リーズナブル

東芝テリー・・・USBカメラが充実しています

JAI・・・3COSカラーカメラ等、特殊用途カメラも色々あります

竹中システム機器・・・画素数16kのラインスキャンカメラを扱っています

海外メーカー

Basler・・・ドイツグローバル企業。産業カメラの雄。

iDS・・・これもドイツメーカー

最後

産業カメラを選定するには、検査対象視野範囲、検出に必要ピクセル分解能、サイクルタイム、予算等様々な影響を考慮する必要があります

また画像検査装置ではレンズや、照明も必ずセットで選定します。

最近ではAIによる画像検査もありますが、それでもカメラレンズ・照明の選定により得られる画像検査の8割は決まってきます

レンズや照明の選定はまた今度。

2022-10-12

anond:20221010163747

物理レンズの充実具合と撮像素子の充実具合を脇に置いておくと、デジカメ必要構成要素は全てスマホに備わっているし、デジカメ構成要素だけだとスマホ必要通信の要素が欠けてしま

スマホがデジ1眼になるために足りない要素は

でも

といった要素が見えているので、もうデジカメは長期的には消える

スマホの背面全部が撮像素子になってすごい写真を撮れるようになった代わりにケース付けられないとかい時代、来るかもしれん

 
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