2021-03-15

エヴァのようなネタバレ自体コンテンツになる作品はもうでない

ネットではエヴァネタバレに対してかなりシビアになっている節がある。

理由簡単でそういう戦略から。長年温めて来たエヴァンゲリオンというコンテンツに対して企業が取る最も効果ある宣伝手段だと思う。

これは何もエヴァに限らない。殆どコンテンツは発表前までその存在は秘匿される。Appleポケモンがいい例。新IPhpneや新ポケモンのお披露目は然るべきときに然るべき場所で行うことで最大限の広報になる。

エヴァ特殊なのは、その秘匿性を公開後も維持しようとしているからだ。それによって劇場に足を運ぶ人が大勢いるのだから大成功といえる。言い換えれば、拗れたファン信仰心を試す儀式というのが正解だろう。プペルとは全く違うがどこか似ている。

現在SNS偏重日本では公開前に内容がバレることすらあるのに、エヴァは公開後も映画館に足を運んで自分の目で確かめたい層がいるため、ネタバレへの過度な反応が多い。尤も公開から1週間なので沈下しつつあるが。

ただしこのようなコンテンツエヴァが頂点であり、今後はないだろう。なぜならネタバレという行為には、あらかじめ「ネタバレを良しとしない忌避感」が備わっていなければならないだらだ。知りたくない情報があるからネタバレがあり、誰でもしれるモノはネタバレとは言えない。

ここからは俺の個人的な考えだが、ネタバレを嫌う風潮自体が今後廃れていく、もしくは主流とは言えなくなると思える。ゲームで言えば、買い切りソフトパッケージが主流だった時代から無料アプリ内の課金に移行したように、同じようなモノでも価値観が変わっていくはずだ。

今回のエヴァ騒動で思ったのはネタバレという行動自体コンテンツになっているということ。

エヴァプロモーションとして冒頭12分を無料公開するなど宣伝に多くの費用かけている一方で、肝心の本編は徹底的に伏せている。今もなお。

自分のようにエヴァ世代からやや外れた人間からしてみれば、公開後にもネタバレを秘匿することには違和感がある。そしてさらに考えると、そもそも多くの作品が公開後もネタバレに敏感な風潮に気づいた。なぜ世の中に放たれた作品にもネタバレ抑制する動きが働くのか。


例えばアガサクリスティのような有名作品であっても、殺人犯人トリック等はネタバレとして扱われる。それは推理小説やそれを扱った作品にとって重要且つ核心に至るものだ、というのがネタバレを阻む抑止力だろう。「このオリエント急行殺人事件犯人は~」などと読もうとする人に告げたらかなりの確率で縁を切られかねない。

だけど世の中にはネタバレを知ることに忌避感を持つ人がいると同時に、ネタバレでもいいか情報が欲しいという人間一定数いる。具体的には作品内で猫や犬が死ぬかどうかだ。ペットもつ人間犬猫の死の描写に敏感になる。もっと言えば推理小説犯人最初から知りたい人間もいる。そういう人は作品を読むに当たり、誰が犯人なのかをあらかじめ知っておかなけれ不安になる傾向があるらしい。推理小説ラストから読む人がいるが、まさにそういう人が身近にいる。

自分推理小説犯人まで知りたいとは思わない。だがその作品の核となる部分や面白さをあらかじめ砕いた上で自分に合う形で取り込もうとする考えには、決して嫌な気はしない。

例えば、自分の親はポケモンGoを一人で3台のスマホを常に操っている上に、雨の日は位置情報任意で動かして楽しんでいる。それらはポケモンGo自体面白さを消すことになるだろうし違反ではあるが、彼らからすれば効率性や安全性の確保が重要なのだ作品面白さに反してでも自分に合うモノを得たいという感情尊重するのだ。


今までは、ゲーム自分の力で攻略するモノ、小説自分読破するモノ、アニメ最初から最後までみるもの、という考えが偉かった。しかし、ゲームは誰かのプレイを眺めることが増え、小説はあらすじだけで済ませ、アニメは途中の話を倍速で見る、という行為も決して珍しくない


何が言いたいかというと、劇場に足を運んで事前情報を得ていない状態自分の目で作品を見る、という行為面白いと感じるのはこの「シン・エヴァンゲリオン」が最後になるだろうと、ということだ。映画という舞台をキチンと使ったある意味最後邦画かもしれない。あらすじも匂わせもなく、純粋作品最初から連続して楽しむという体験は、かなり貴重だ。


今後はネタバレ自体への忌避感が薄い人がいることを世間が知る段階になるだろう。そういう人は主流にならないだろうが、無視するほどではない。そうすると必然的に「答えはCMの後で」戦法は通用しなくなる。

例えば同じ作品宣伝で「この中の誰かが死ぬ」という予告では食いつかず、aとbが死にcが犯人、と伝えたほうが受けがいかもしれない。


コンテンツがあふれる世の中では、結末を匂わせるのではなく、ストレートに伝える手法ドンドン出てくるのではないか

予め結末を知るか他者言葉感想を求めた上で自身で内容を確認する人々の声が高まれば、まず結末や誰かの死が先行し、そこにストーリーが入ってくる形が出てくるかもしれない


とりとめも無い話だが、身近にいる何人かを見ているとそうなって行きそうだ

  • よくわからない部分があるが、コンテンツの結末を先に知っておきたいというのは、刑事コロンボのように「犯人と殺害方法が視聴者にわかった上で名探偵が推理する」という手法では...

  • 公式からのお願いによってネタバレ可否をコントロールしてくる作品はこれからもあるだろう 単発ものではそんなにない(あってもコントロールしきれない)だろうしシリーズものの全作...

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