■過激YouTuber問題

YouTubeは、ホームビデオを誰かに共有したり、同じゲームが趣味な人と交流する場であったり、他のサイトに動画を公開するため、収入目的など、

人によって投稿目的が異なるため議論が発散しやすいが、収入目的というのが問題になりやすいので、それについて書く。

投稿者側の視点

1. 動画作成は、撮影、編集、エンコード、アップロードと、多くの工程が必要で、撮影や編集には安くない機材代・ソフト代が必要となるため、何かしらかのモチベーション維持する方法が必要。
   アクセス数、コメント、チャンネル数、お金などがインセンティブ。
2. サービス開始当初とは異なり、既に寡占状態。スキルの高い人、チームを組んでクオリティを上げている所、公式のテレビと同じ動画を上げる所、芸能人、違法転載した動画と視聴時間を奪い合わなければならない。
3. 多くの投稿者は芸能人ほどルックスが良いわけでも、知名度があるわけでも、一芸に秀でているわけでもない。また撮影・編集スキルが高いわけでもない。動画をアップロードしただけでは視聴されず、アクセスしてもらうための戦術が必要となる。
   1. サムネイルをインパクトのある物にする。
   2. 自分でもできそうな動画を上げていて、既にアクセス数の多い動画のやり方を参考にする。
   3. 視聴者が多そうなタグをつける。
   4. 視聴デバイスを意識する。多くの場合は画面の小さいスマホなので文字を大きくするなど。
   5. 初見の人を繋ぎとめるため、動画冒頭でキャッチーなことを入れる。オーバーリアクションや、動画全体での見どころ、サマリーなど。
4. アクセス数が伸びないため、既存のアクセス数が多い動画を参考にし始める。ルックスが良いわけでもない人がオーバーリアクションでアクセス数を稼げているのが見つかる。編集も高度ではない。自分にもできそうだという認識になる。
   1. この時点でクラスタが形成される。似たような動画を作っている人をフォローするようになる。
5. クラスタの中に入ると、他の動画からの流入が期待できる。同じタグをつける。動画のテンポ、音量、構成を合わせるようになる。急に音量が変わると視聴を切られるため。定番というのが作られ、それに則った動画が生産される。
6. 視聴数2桁から右肩上がりでアクセス数やチャンネル数が増えてきて、スキルが上がっているという充実感が得られる。このまま続けているとYouTubeで収入が得られるのではと考え始める。Twitterのアカウントを取って宣伝も始める。
7. 次第にクラスタ内での流入はある時点で頭打ちになる。新しい撮影方法や編集方法がすぐに身につくわけでもない。毎回似たような動画を作っている自覚も出てくる。
8. より過激な内容を取り入れるようになる。視聴者側もマンネリ化している所から刺激があり盛り上がる。
   1. アクセス数が増えると同じクラスタ内で真似るところが出てくる。クラスタ全体としてより過激な内容になっていく。
   2. 毎回過激なことはできないが、過激なことをしない回はアクセス数が減る。過激なことをすると、これは酷いとTwitterで拡散されるため。
   3. 社会的規範からずれていても、既にクラスタ内で似たり寄ったりなことをしてるので気づけない。
   4. 1人で完結しているため指摘する人もいない。いたとしても昨今の有名な方が偉いという風潮から無視できる。

上記は男性YouTuberに多く、女性YouTuberには当てはまりにくい。

女性YouTuberの場合ルッキズムで排除され、残った人は勝ち抜いてきた人であり、むしろ過激なことをする方のデメリットが大きい。

YouTube側の視点で想像できること

1. 動画作成者はアクセス数を増やすために他の動画を参考にしようとする。編集観点も入ってくると、動画の終わらせ方を知るため、視聴時間が長くなる。広告すら動画作成の参考になるため視聴される。
2. スキルがなくとも、より多くの人が動画作成者になって欲しい。広告が視聴されればよい。ましてYouTuberで食っていけるかどうかに責任はない。
3. 広告によって実際に商品が売れたかどうかは関係ない。アクセス数が全て。動画の内容とそれを見る視聴者が実際に商品を購入するかどうかマッチングを取る必要がない。マッチングを取る場合、広告料を高くすればよい。
4. テレビのように広告主がCMが流れる番組の内容を確認できない。多数の動画で広告が入るので、広告主も時間がかかって確認できない。
5. 何か問題があったときに規約は充実させておく必要がある。問題が出たときは動画作成者を切ればよい。規約を充実させておけば、大なり小なり違反しているものである。
6. テレビや大手メディアに取り上げられるまでは、ネットの一部の界隈だけの問題の一つ。広告主から怒られない限り対応するメリットがない。

問題をなくすためには

アクセス数、チャンネル数など、数字データは、視聴者・動画投稿者には非公開にする。

数字が上下するだけで人の感情は浮き沈みするし、数字を上昇させようとするものである。

検索についても視聴者数での検索は禁止した方がいい。良くても悪くてもアクセス数が多いというだけで拡散効果がある。

広告収入についても、広告主が払いたいと決めた人に限定すればよい。アクセス数とチャンネル数さえクリアできればと数字だけ見て努力するようになるのでおかしくなる。

親が小学生YouTuberはまだ少なく競争相手がいないので稼げるといった、親が子供を労働に使うこともなくなるだろう。

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