元記事がどっかに流れてしまって、大したことを言ってないので探すのも面倒なのでこのまま書くけども、
民主主義より独裁のほうが効率よくないか、という話の反論というか徒然なる雑感です
まず基本的に、会社と国家だと、会社は経営者の経営が失敗したら倒産して社員は失業して、
それはそれで大変なんだけど失業保険とか再就職とかそこそこ逃げ道があるんですが、
国家が破たんすると会社と違って逃げられないという問題があります
日本語なんて日本でしか通じないですし、今どきはどの国も難民に冷たくて排斥されますし逃げられないですね
つまり会社は経営失敗してもしょうがないけど、国家は運営失敗しちゃいけない
国の運営に参加してる人(国民)は、そういう「絶対に引けない戦い」をやってる
つぎに、経営や政治がやってみて上手くいくかどうかは、究極的には「わからない」です
一部の例外を除いで正解なんかないので、特定の事業に全リソースを注ぎ込むようなカッコイイことをやって
上手くいくかどうかは時の運というのは、会社はやっていいけど国家はやっちゃまずいです
先進国のイギリスとかが成功したのはアメリカ大陸やインドアフリカを筆頭に超絶に搾取しまくったからですが、
そのあとを追いかける国が真似しまくったのが啓蒙専制君主とか重工業に集中投資とかそういうやつで、
今どきだと、いわゆる開発独裁ですよね。ソ連の五か年計画みたいのも入れちゃっていいと思うけど、
工業とか何もないところに工業を導入したら上手くいくというのが開発独裁の言い分ですけど、
しばらくすると高成長でごまかしてたのが成長が落ちて、取り分の配分で意見が分かれるようになって
日本も明治から戦後の高度成長期、自民党一党政治でずーっと開発独裁と呼んで差支えない状態でしたが、
80年代にセカイイチな経済になったあたりで正解のない政治と向き合うようになり、それで政策失敗して今に至ります
さて、話の方向をちょっと変えまして、国会の話し合いとか時間の無駄だよねって件ですが、
選挙で自分たちの意見を表明する人を出して話し合いをするわけですが、あれで大事なのは合意形成なんですよね
政治って、「あれはやらない、これはやる」というイエスノーもありますけど、
「あれもこれもやらないといけないけど、どこから順番に手をつけようか」ということをやりまして
橋をかけるのが先か、保育園を建てるのが先か、優先順位をつける
もちろん、最終的には全部やるということで、それぞれの現場に議会の結果を持ち帰って、
「後で橋をかける順番になったので、先に保育園を作るのを協力してくれ」と、選んでくれた支持者に合意を説得する
みんなが「自分の意思で協力する」体制を作るための議会なんです
これが議会がないとどうなるかというと、合意してない人にやらさないといけなくなる
自発的にやる気がある人だったら、自分で動いてくれると期待できます
けど、やらされてると感じてる人だったら、隙を見て自分の都合でサボります
サボる奴は監視して管理すればいいだろう、と思うかもしれないけど、そうすると、管理費がかかります
人間、自分の面倒もろくに見きれないのに、他人の全部を監視できるわけがない
管理って大変なんです
会社だって、人数が増えると少人数の頃に比べて管理費が膨大に膨らみます
IT革命って「管理費がちょう安くなるよ」って話だったはずなんですが
現状、総トータルの管理費はあんまし変わらん感じでして、むしろ増えてたりもしまして
大企業で10万人単位かそこらの管理で大変なのに、日本国の場合、億ですよ億
1億の人間を監視して管理して効率よく動かそうと考えた場合のコストって、どれだけかかるか見当もつきません
警察官をどれだけ増やせばいいのか。警察官を監視する内部監査職をどれだけ用意すればいいのか
かといって、管理しきれないからと放置して、みんなが好き勝手に動いたら、効率よくなるわけがない
独裁とか専制とか、管理費用がかかりすぎる仕組みを高成長率が期待できない状態でやったら、管理コストで国家が縮小してくしかない
地下資源取り放題とか植民地搾取とか奴隷狩りとか、そういう美味しい搾取が出来るなら話は別です
独裁体制で軍事増強して韓国や中国に攻め込んで奴隷労働者を確保できるとかね
今は乱世だ、朝鮮半島を再植民地化して搾取しようとか、そういうビジョンがある人が独裁を唱えるなら、それはそれでアリかと思ったりします
それが不可能というなら、国内でコスト負担するしかないので、つまり国民負担がかなり重くなります