30歳男。いい年になっても独身でいるせいか、最近やたら会社の同僚や地元の友人から婚活イベントへの参加を勧められることが増えた。ぶっちゃけあまり興味はなかったのだが、頭ごなしに否定するのも食わず嫌いみたいで嫌だったし、話のネタに少しくらいは体験してみるのもありかなと思って、某I社のイベントに3回参加した結果、計20人ほどの女性と会うことができた。参加したイベントは、8対8で男性が移動しながら順番に話していく「回転ずし」といわれるタイプと、4対4の「合コン代行」タイプの2種類。実際に参加してみたら事前に思っていた内容と結構違ったので備忘録代わりに結果を書いてみる。
■感想
1) 意外と普通の人が多い
正直なところ、「婚活」に良いイメージを持っていなかったので、参加前はどんな人が来るのだろうと少しびびっていた。なんていうか、バラエティ番組に出てくるような、「年収800万以上は欲しい」とか平気で言っちゃう勘違いおばさんみたいな人ばかりだったらどうしようと。しかし実際参加してみるとそんな人は皆無で、よく言えばまともな人、悪く言えば没個性な感じの人が多いように思った。容姿に関していえば、公立校の共学クラスの女子がまんべんなくいる感じ。男性の方が参加者層が多彩で、遊び人風の人もいれば、インドア風の感じの人もいたが、それでもメディアに出てくるいわゆる「キモオタ」風の人は皆無だった。
2) 個人情報ガードしすぎ
婚活イベントではお互いのプロフィールがみられるようになっているのだが、参加女性の8割くらいが詳細な情報を載せていない。住んでいるところだと、「千葉県」とか「東京都」とかの都道府県レベル、職業だと、「事務」としか書いてない。そりゃ見ず知らずの他人に、事細かな自分のプロフィールを見せるのは嫌だなとは思うけど、もう少し情報ないと話が広がらないよね。住んでるところを例に挙げると市町村まで書いてあるかどうかで、最初の話の広げ方がここまで変わるよね。
例1:「埼玉県に住んでらっしゃるんですね。埼玉のどのあたりですか?」
例2:「和光市在住なんですね。買い物とかは池袋に出かけることが多いですか?読書が好きなんで時々池袋のジュンク堂に行くんですけど、夜11時までやってて便利ですよね!」
さらに欲を言えば出身地も書いてあると話を広げやすくて助かると思った。地元が首都圏以外なら、進学・就職で上京してきたのかとか質問できるし、その地方に仕事や旅行で行ったことがあれば話のネタになる。婚活イベントの一人当たりの持ち時間は少ないので短い時間なりに話の密度を濃くしたいのだ。ちなみに私の参加したイベントだと一人あたりの持ち時間は8分だった。「住んでるところ」「仕事」「趣味・休日の過ごし方」「異性のタイプ」はたいていの人と話すのだから、相性の見極めができるだけの情報は書いておくべきじゃないだろうか?
参加女性の母集団に偏りがあるような気がした。N=20の観測範囲なので、話半分に聞いてほしいのだが、7割くらいの女性が実家暮らしで一般事務。あと、趣味は読書と旅行が鉄板で好きな作家を聞くと東野圭吾。何かのテンプレですかと思うような没個性集団。前述の情報少なすぎ問題と併せて、話を広げるのがすごく難しいのと、キャラがかぶりすぎてて印象に残りにくい。
I社のイベントには合コン代行タイプというのもあって、合コンの会場予約とメンツ集めを代行しれくれるのだが、会場の飲食店のクオリティが悲惨だった。大学生が2次会で使うレベルの小汚い居酒屋で料理も揚げ物メインでしんどかった。アラサー男女が社交の場で使う環境ではない。普通の合コンなら重要な戦略の要素になっている「店選び」・「メンツ選び」ができないのはキツイし、料理もコースになっているので、食事の注文を会話の糸口にすることもできない。デメリットしか見えないので避けるべきだと思う。
■結論
3回参加してマッチング1人/合コン代行タイプで4人とLine交換したけれども、お礼のメッセージを送っただけで次につながらなかった。相手の人柄がわからないので誘いようがないのだ。そういえば、イベントの募集要項を読んでも、男性は「180cm以上の高身長」とか「年収500万以上」とかある程度属性を絞って集めているけど、女性の縛りは年齢だけということが多い。そりゃ没個性な人が集まるわな。まあ、「高身長男性」に対抗して「Fカップ以上の巨乳」とかを募集要項にしたらそれはそれで問題になりそうなわけで難しいところなのかなとも思う。そんなわけで結論を言えば全体的に男性にはI社の婚活イベントはあまりお勧めできないように思った。逆に女性の場合男性よりも有利で、そもそも参加費が安いので数を撃ちやすいというのと、没個性な人が多いので、少しプロフィールを工夫するだけで断然話しやすくなるだろうなというように思った。女性は積極的に参加すべし。