はてなキーワード: 原罪思想とは
ヴェーバーなんかは初期資本主義とカルヴァン派の予定説に駆り立てられ救われていることを確信するためにがむしゃらに働く人々がいたこととの関連を指摘したわけだけど、やっぱ極端な性悪説としての原罪思想自体が強い感じはあるね。
そもそも人間が全て罪人であり間違える存在であるという発想が根底にあると失敗や間違えることを恐れずに挑戦しようという気にもなるだろう。
アメリカでなぜトランプが少しの間でも大統領でいられたかというのもやはりアメリカがキリスト教信仰の根強い州の多い国であり、州によっては人間が神によらず自力で正しいことができるというポリコレの発想に拒否反応があるからだ。
逆に正しいことを目指すのではなく、人間がそれぞれ自由にやった結果、見えざる手によって上手く行くという自由と市場を信じる考え方とは相性がよくアメリカが資本主義の絶対勝者であり続けるのは当然のことだろう。
またアメリカというのは中絶が選挙の重要な争点に上がったりする国であり、依然としてアメリカではキリスト教は政治を揺るがす一大勢力であり続けている。
バイデンがこれをどこまでひっくり返せるかは注目すべきところだが、平等になりすぎたアメリカというのは思想的な強みを失って日本並みの低成長に陥るのではないかと少し危惧している。