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2010-02-24

国母・擁護コメントまとめ on Twitter (2/13~2/23)


自分の中の差別心との戦い(国母騒動について)』http://anond.hatelabo.jp/20100222232502


Heterologie:スポーツは遊びである。社会学では常識学校教育としての体育と遊びとしてのスポーツは違う。日本ではスポーツ精神主義が入り込む。日本精神主義は元来差別的な儒教道徳に基づく。イギリスパブリックスクールにおいてスポーツを通してジェントルマン精神を身に付けるのとは雲泥の差がある。

musicllyy:イジメ被害者ホームレスは「異端弱者」。DQNヤンキーは「異端の強者」。異端弱者を叩く方法として、イジメリンチというのがあるんだけど、異端の強者を叩く方法はなかった。そこで担ぎ出されたのが国母くん。悲しいことに、今回、彼は世の中の不良の身代わりになってしまった。

chroju:向こうの席で、おばあちゃんたちが国母ファッションについて議論しとる。「あそこでいきなり叩き始めるのが不思議。以前から彼はああいう態度だったんだろうに」と、なかなか鋭い。

kwansaijin:国母選手報道。決して「メジャー」ではない競技で、潤沢な支援も保障されない中、世界トップレベルに達するためにどれだけの肉体的鍛錬と精神が必要とされるか。それを普段の試合を紹介もせず、努力に敬意も払わず、4年に一度取り上げ、「俺の税金で連れてきたのに」とでも言いたげな傲慢な「世間」。

sugaki:@tyokuondo マスコミのやり方と同じで、無用に盛り上がったり敵を作ったりするのが好きですからね、人間ってヤツは。それが恥ずかしい事だって思えるようにならないと「異様な国母バッシング」みたいな暴走は後を絶たないでしょうね~

mao3mao3:RT @kwansaijin: CNN Asia が国母選手に関する日本の反応を報道中。「ヒップホップスタイル若者に、日本権威者が猛反発。」「別にドレッドヘアでもええんちゃう?」「彼の風貌の前に、彼のスキルに注目すべきだ」という、ごく真っ当なレポート

hiro779:色々あった国母和宏。顔から血が出てるコトを言われて、これがあってのスノーボーディングと答えた。いい滑りだった! #gorin #olympic

hara_tkyk:それにしても、全く本質とは離れた所での感情的すぎる騒動を繰り返し、それに乗って行くマスコミの本性、本当に恐ろしくなった。政治社会問題本質的には変わらないレベル報道され、批評されているとしたら、かなり深刻な問題では無いか、と。

hara_tkyk:しかし、現役生活や、第一線から退いた後の国母氏の人生を考えるならば、今のスタイルで世の中を渡って行けるとは、残念ながらやはり思えない。やはり周囲の人々が真剣国母氏の今後の人生を考えるならば、ある程度の指導はやはり必要かと思う。もちろんリスペクトが前提の。

bcxxx:RT @masatim 国母くんがどうとかよりも服装とかのくだらないことで個を潰そうとする軍国主義みたいな輩が本当に嫌なんだ。

hara_tkyk:朝ズバ特ダネ、共に国母持ち上げ大会開始。なぜそれが最初から出来ぬか。まあ視聴者の顔色伺ってるからだろうけど。国母叩くよりもSAJの問題を。それがジャーナリズムでしょ。

drug_discovery:全肯定か全否定、っていうヒトが多い世の中って大丈夫なんだろうか。そんな世の中にはまだなってないと思いたいけど。

bcxxx:でもそれはファシズムを生むよ。「みんながそう言ってる(はず)」「当然○○すべき」「空気を読むべき」「分をわきまえるべき」ってね。勝手にマスを代表したつもりの連中の声がいちばん強くなる。

bcxxx:国母君の存在は、今の日本人にとってひとつ踏み絵だね。自分の中の保守性と向き合い、克服できるかどうかの。無礼常識知らずの鼻ピアスドレッド若者に、一切の感情を抜きにして、理念として、確信を持って味方できるかどうか。あなたの存在が問われている。

varian02:一番謎なのは国母さんの「反省してまーす」を謝罪会見だと脳内変換してる人だ。あれ選手の意気込みを聞いて激励するための記者会見だろ。そんな場であんな空気読めない質問したらそりゃ国母さんじゃなくてもチッ、うっせーなだわ…。

knighthalt:国母選手には是非ともメダルをとってもらって、途端に手のひら返して「国母日本の○個目獲得ー!」とか賞賛するカメラに向かって「これは日本メダルじゃなくて、俺のメダルですよ?」とか言ってほしいですね

nakajimamiyuki:国母選手は所定の選考過程を経て五輪代表になったわけで、誰かの価値観にそぐわないからといって叩いたり不利益を課すのは絶対におかしい。これはすべての日本組織に共通していえること。そんなだから強くなれない

Goro56:国母がまったく悪くないというのではなく、「こいつは公にいじめても良い」という暗黙の了解ができたときに、一人だったらしないような人まで巻き込んで集中攻撃するのはいじめの仕組みそのもの。

shibainuking:頑張れ国母。僕は応援するぞ。学校で恒常化している着崩しを止めるために、国母選手を処分するということがあってはならない。誰かの価値観にそぐわないからと処分をしてはいけない。 河野太郎公式サイト | ルール価値観 http://bit.ly/agYzmS

T_Nomar:国母くんは今回のオリンピック日本人唯一の金メダルを獲得して、表彰台日本国民に向かって中指立てるぐらいまでやっちゃったらいいよね。そこまで突き抜けるとニュータイプヒーローだよね。実力があれば応援する人はいるはずだ。

TokikoKato:そうなら、背広に腰パンはどう?RT @nomasema: @TokikoKato 龍馬は袴にブーツ、信長ビロードマントバッシングどころか歴史に残る斬新さ。腰パンで騒ぐなんてネタがないからでしょ?マスコミさん・・・ RT @TokikoKato オリンピック.国母選手、か

amneris84:国母選手の服装問題で、東海大に抗議殺到。中には「殺すぞ」「帰ってこなくてもいい」という過激なものあり、とのこと。多数が個人を叩き始めると、多数の中に紛れ込んで、日頃の鬱憤晴らしをする輩たち。こういう連中こそ、「日本の恥」だと思うんだけど

toyozakishatyou:オデはさー、国母選手記者会見に関しても、本人が心から思ってもいないようなことを他人が強制した言葉で謝罪させたりするから、あんなことになっちゃったんだと思う。ちゃんと自分言葉で説明させてあげればいいのに。事なかれ主義がいろんなことをこじらせる。

RPM99:選手は競技前に「世論マスコミ」という地雷を慎重に避けながらインタビューに答える、というエクストリームスポーツを終えてから本番に望む。競技後の評価はすべてメダルや順位等の結果で判断されるので、別に応答内容はどうでもいい。

gotch_akg:フォーマルな場所にはフォーマルな格好じゃないと恥ずかしいっていうことは、そういう経験しないとわからないだけであって、1回だけ間違えたからと言ってを袋だたきにするのは間違っている。東海大は応援してやってよ、国母選手。こういう風潮嫌い。朝青龍問題も然り。

Koichi2000:そういえばスノーボード国母?ていう人の話。まあ、よくもこんなたいしたことない話でマスコミだか世論だかは大騒ぎできるね。分かりやすく批判しても反撃されないとわかると一斉集中攻撃の集団リンチ。アホくさ。とりあえずは自分もいつそんな目に合うかもしれないので強い気持ちを忘れないように。

polityy:国母選手の問題、一体だれがそんなに騒いでいるのかと言えばマスメディアとそれに煽られた若者らしい。年配者はいいんじゃね?的な人が多い。若者日の丸を背負っているのにとか下らんこと言っているらしい。その若者に言いたい「お前は背負っていないのか?」こういう他人事愛国心が一番醜い。

japanasiam:あのスノボ選手の競技結果次第でボロクソ言おうと思ってる人がいるんなら、その心、彼の服装より乱れてるわ。

2010-02-23

技術の浅田、表現力のキムヨナ

そもそも浅田とキムをやたらに(当人たちがしていないのにも関わらず)年と背格好が似ているからといってライバル視して煽るマスコミの論調が気に食わないのだが、もっと気に食わないのはいまだに「技術の浅田、表現力のキム」と日本メディアが煽っていることだ。

そら確かに、技術力で上回る浅田に、表現力のあるキム、そして二人は同じくらいの背格好で、同い年!という構図はいかにも漫画チックで面白げだが、その面白げな演出のために事実を曲げるのは言語道断だろう。

浅田選手は実は(といってもフィギュアファンには常識だが)表現力も凄い。PCS(厳密には違うがかなりおおざっぱにいえば芸術点的なもの)の今季最高得点は浅田である。今回のGPF(グランプリファイナル)でも、なぜだか日本マスコミはやたらに「ヨナがミスしたおかげで浅田が勝った、浅田はノーミスなのにキムよりちょっとだけしか上じゃなかった」「ノーミスだったら多大な表現力の差でヨナの方が勝つ」的なことにしたがっているのだが(これはもう、物凄く不思議だ。自国の選手アウェーで優勝し、女子史上初の3A(トリプルアクセル)×2を決めてきたというのになぜこういう論調にしたがるのだろう。男子の小塚が初めてGPS(グランプリシリーズ)で台にあがったのに、ほぼスルーなのも気になるし、あれほどマスコミが煽ってきた4S(4回転サルコウ)を安藤チャレンジし、DG(回転不足のこと)こそとられたものの着氷したというのに(個人的には安藤はもう4Sを目指さないほうがいいと思うが)スルーしているのも謎だ)、GPFでの二人のPCSの差はほとんどないのである。またヨナがミスして浅田はほとんどミスなかった、的構図も誤りであって、浅田はSPショートプログラム)でもFS(フリースケーティング)でも減点の非常に大きなミスをしている。ただそのミスは、減点が大きいわりに素人目にも、いや、荒川静香伊藤みどりというプロにでさえもわからなかったようなものであるため一見目立たなかっただけだ(要はDGである。それに加え、FSでは、転倒そのものより、それによりコンビネーションジャンプが単独になってしまったことが痛かった。今のルールでは下手をすると転倒よりわずかなDGの方が痛いのだ)。素人が浅田の演技を見て「ノーミスなのに」と思うのはまあ仕方ないが、マスコミがそれでどうするのだろうか。

まあとにかく、結論として、浅田は実は表現力もかなり優れたスケーターである。海外ではむしろ、技を褒める前に表現力の方を褒め称えられていたりする。浅田は、表現力もトップクラスの上、スピンスパイラルステップレベルが高く、その上にジャンプの凄さ、またスタイルも抜群によく(フィギュアスケート選手として。この点はキム選手も同じ)、メンタル面も優れている、奇跡のような選手なのだ。

メンタル面の強さは凄い。今シーズン初めのフランス杯で、あれだけgdgdになっておきながらも、わずか2週間でジャンプの調子を整えてきたという凄さ。普通なら有り得ない。また昨シーズン足を引っ張ったロングエッジのルッツを、僅か1シーズンでしっかり矯正して来て、加点までもらえるほどのジャンプにして見せた凄さ。驚異的だ(ジュニア時代からずっとそういう癖だったものを矯正するのは勿論難しいことだ)。なんと苦手だったサルコウまで飛んでいる。

月曜日とくダネというニュース番組で、こともあろうに「3Aを二度飛んだのに、結局ミスをしたヨナとたいして差がない!浅田は実力不足が否めない!その差はヨナの妖艶な表現力にある!」といった論調で報道がなされていたのだが……これには正直文字通り開いた口が塞がらなかった。何度も言うが、PCSはほぼ変わりない。というか、昨シーズンの世界選手権では浅田の方が上である。

キム選手は確かにトップレベルのスケーターでありそれには間違いないが、事実を捻じ曲げてまで、優勝した自国の選手を「実力不足」だと言うのは最早、何がしたいのか分からない。ピーコに至っては「二人の私服ファッションセンスに差がある」というような事を言い出し、アナウンサーは「二人のCM契約数の差」を話し出し、小倉はそれらにいちいち暗い顔をしては「真央ちゃんはまだ力が足り無い……」と嘆き……本当に何がしたいのか意味不明番組であった。アウェーで自国の選手が優勝したのに何故かお通夜ムードである。

まあしかし、確かに浅田も重大なミスをしたとはいえ、女子史上初、伊藤みどりも成し遂げなかった3A×2を成し遂げた業績の割には点が伸びなかったのは事実である。表現力もいいというなら、一般視聴者にとっては更にわけがわからなくなることだろう。一体何がダメなのか?そこは2年くらい前から変わってきた今のフィギュア界の不可解なルールが関係しているのだが話すと長くなるので割愛する(キムヨナもジュニア時代からほとんどやっていることは変わりがないのに急に浅田に勝てるほどに点が伸びだしたのもルール改正と同時だ)。

あと日本マスコミはやたらにGPSを重視し、まるで世界選手権と同格のように扱っているが、フィギュアスケート界では大会の格としては世界選手権>>>>GPSである。というかここまでGPSを盛り上げているのは日本韓国くらいだ。別に盛り上げてくれるのはいいが、フィギュア選手の毎年の最終目標は常に世界選手権であり、GPSはその前座的役割、今季のプログラム経験値を上げるような場である。今回など、浅田選手は相当に高難度なプログラムを入れているため、これはもう世界選手権で完成してくれれば御の字、といったところだった。正直フランスでの演技を見て、GPSはヤバいかなと思っていた(のだが、あの回復……驚異的だ)。あまり、全ての試合に勝つように煽るのもどうかと思う。国内大会で力を使い果たして世界大会でバテるのでは意味がないのと同じだ。

まあ、とはいえもうマスコミには必要以上に浅田をアイドル化してほしくない、安藤の二の舞にさせたくないという気持ちもあるのでそう着目されても困るのだが。浅田・中野の3Aや安藤4Sは、本っ当に難しい技で、今のルール上はチャレンジしてもたいしたうまみはないばかりか、リスクばかりが伴う。大技煽りマスコミにはやめてもらいたい。高橋の4回転2度や、小塚の4回転も同様である。特に安藤4Sはもう煽らないで欲しい。今回まさかチャレンジしてくるとは思わなかったが、4Sプロトコルに出て、DGだったものの着氷したのには驚いた。あれだけでもかなり凄いことなのだが、どうしてこういう時に限って取り上げないのだかな。まあ、これを期にもう安藤4Sには注目しないのであれば、それはそれでいいのだが。安藤4Sに固執せずとももともとレベルが高いのだから、点数的にも怪我的にもリスキーなだけでうまみのないあの技はもうやらないほうがいい。

2010-01-31

森永卓郎v.s.城繁幸v.s.小倉秀夫という三つどもえの戦い。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/sj/20100125/206958/?P=5

http://blog.goo.ne.jp/jyoshige/e/6d0713908f0e40daa4b0497d3d250eba

http://benli.cocolog-nifty.com/la_causette/2010/01/post-abc5.html

戦いの発端は森永<.strong&gt;氏。氏曰く「実は日本雇用の厳格性はそれほど高くねーよ。根拠?OECD統計だよ!」

OECD経済協力開発機構)では、労働者保護に関する「雇用保護の厳格性」という数字を公表している。それによると、正社員のみと正社員非正社員のそれぞれについて、主な先進国は次のような数字になっている。数字が大きければ大きいほど雇用保護が手厚いことを示している。

OECD経済協力開発機構)による各国の「雇用保護の厳格性」

正社員のみ正社員非正社員
米国0.170.21
イギリス1.120.75
デンマーク1.631.50
日本1.871.43
フランス2.473.05
オランダ2.721.95
ドイツ3.002.12

引用元のサイトを見るとわかるが、米国がもっとも解雇が容易で、欧州は一般的に解雇が難しく、日本はその中間という感じである。フランスオランダドイツは、日本よりもずっと雇用保護されているが、それでも経済がまわっていて、GDPもそこそこ稼いでいるわけだ。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/sj/20100125/206958/?P=6

これに氏が噛み付く。氏曰く「雇用保護の厳格性』っつうのは文字通りに解釈できねーよ!

この「雇用保護の厳格性」(Strictness of employment protection)を文字通りに

受け取ってはならない。

以前も述べたとおり、この数値は以下の3つの指標を総合したものだ。

1. 手続きの不便さ

2. 会社都合解雇の場合の告知期間と補償

3. 解雇の難しさ

http://blog.goo.ne.jp/jyoshige/e/6d0713908f0e40daa4b0497d3d250eba

この発言に小倉氏が噛み付く。氏曰く「お前の定義と違ってるよ。嘘つくなよ、ぼけなす!

OECDによれば、この指標は、

(1)Individual dismissal of workers with regular contracts

(2)Additional costs for collective dismissals

(3)Regulation of temporary contracts

の3つのサブ指標を総合したものとされています。あれ、既に城さんの解説は、OECDのものと異なっているようです。

http://benli.cocolog-nifty.com/la_causette/2010/01/post-abc5.html


ぱっと見ると城氏が間違っているように見える。しかし個人的に気になったのは http://stats.oecd.org/Index.aspx?DataSetCode=EPL_R の「time series」のところで「Version 1」と「Version 3」が選択できること。それで調べてみたんだが、間違っているのは、森永氏と小倉氏のようだ。二人は指標を明らかに理解していない。城氏も悪い点があるが、それは過失といったところだろう。

データの解説が次のPDFファイルにある(http://www.oecd.org/dataoecd/24/40/42740190.pdf)。これのP.5に図があるのでこれがわかりやすい。これによるといくつかのレベルに分かれているようだ。トップレベルの指標は「overall summary indicator」で、「包括的な指標」ということだろう。これはレベル2の指標の「Regular contracts」「Temporary contracts」「collective dismissals」に分かれる。いってみればそれぞれ「正社員にかんする指標」「非正規社員に関する指標」「大規模なリストラに関する指標」ということだろう。「Resular contracts」のデータhttp://stats.oecd.org/Index.aspx?DataSetCode=EPL_R で、「Temporaray contracts」のデータhttp://stats.oecd.org/Index.aspx?DataSetCode=EPL_T 、「collective dismissals」のデータhttp://stats.oecd.org/Index.aspx?DataSetCode=EPL_CD だ。

ここまでの説明で、森永氏は間違っているといえる。森永氏は「雇用保護の厳格性」は「正社員」と「正社員非正社員」で指標が出されているとしている。しかし「Strictness of employment protection」は正社員等の種別に出されている訳ではない。「Regular contracts」「Temporary contracts」は「Strictness of employment protection」の構成要素なのである。また「正社員非正社員」という指標があるとするのも間違いだ。そんな指標はない。「Strictness of employment protection」は「collective dismissals」の指標も含んでいるからだ。

森永氏の間違いを説明したので、指標の説明を再開する。レベル2の指標である「Resgular contracts」についてはさらにレベル3の指標「Procedural inconveniencdes」「Notice and severance pya for no-fault individual dismissals」「Difficulty of dismissal」で構成される。これが城氏がいう

だろう。また「Temporary contracts」はレベル3の指標「Fixed term contracts」「Temporaray work agency employment」で構成される。「Collective dismissals」についてはレベル3の指標がない。そしてレベル3の各指標は一番レベルの低いレベル4の21の指標から算出される。指標に関する説明は以上だ。

次に実際の指標を見ていこう。レベル1とレベル2の指標についてはHTMLで公開されているので省略し、問題となる「Difficulty of dismissal」をExcelファイルから探そう。「Difficulty of dismissal」はレベル3なので、「Level 3 Sub-components」というシートを開こう。すると「REGULAR1」などの指標がある。「Read Me」というシートに

VariableDescriptionData availability
REGULAR1Procedural inconveniences of individual dismissal of employees on regular contracts - calculated as unweighted average of items REG1 and REG21985-2008
REGULAR2Notice and severance pay for no-fault individual dismissal - weighted sum of items REG3A, REG3B, REG3C, REG4A, REG4B, REG4C1985-2008
REGULAR3_v1Difficulty of dismissal - calculated as unweighted average of items REG5, REG6, REG7, REG81985-2008
REGULAR3_v3Difficulty of dismissal - calculated as unweighted average of items REG5, REG6, REG7, REG8, REG92008
TEMPORARY1Fixed-term contracts - calculated as weighted sum of items FTC1, FTC2, FTC31985-2008

|TEMPORARY2_v1|Temporary work agency employment - calculated as weighted sum of items TWA1, TWA2, TWA3 1985-2008

TEMPORARY2_v3Temporary work agency employment - calculated as weighted sum of items TWA1, TWA2, TWA3, TWA4, TWA52008

という指標があるので、「Difficulty of dismissal」は「REGULAR3_v1」か「REGULAR3_v3」ということになる。これは算出方法のVersionの違いなのだが、そろそろ説明が面倒になってきたのでソースをそのままのせる。

Version 1 is an unweighted average of the sub-indicators for regular and temporary contracts. The indicator for regular contracts does not include item 9 (maximum to make a claim of unfair dismissal) and the indicator for temporary contracts does not include items 16 (authorisation and reporting requirements for TWAs) and 17 (equal treatment for TWA workers). Annual time series data are available for version 1 of the indicator from 1985-2008 from www.oecd.org/employment/protection.

Version 2 is the weighted sum of the sub-indicators for regular and temporary contracts and collective dismissals. The indicators for regular and temporary contracts are the same as for version 1. Annual time series data are available for version 2 of the indicator from 1998-2008 from www.oecd.org/employment/protection.

Version 3 of the overall summary indicator incorporates three new data items collected for the first time in 2008 (items 9, 16 and 17) and is the main indicator of employment protection used in the paper. Data for version 3 are available for 2008 from www.oecd.org/employment/protection. However, it is impracticable to accurately collect information about the new items prior to 2008.

(P.4)

この説明で「REGULAR3_v3」を見るのがよいことがわかる。簡単にいえばVersion 1では入っていない要素(「Difficulty of dismissal」だと「Maximum time for claim」)があるからだ。これによれば日本OECDでは一番解雇が難しいことがわかる。日本は3.80であり、これより高いのは中国インドインドネシアだけだからだ。

ここまでの説明で、小倉氏が間違っていることが明らかになった。「解雇の難しさ」に関する指標はちゃんとあり、日本OECDでは一番高い数値が出ている。それなりにソースを読んでいるようなので、高い確率小倉氏は「Strictness of employment protection」という指標を理解していないと考えられる。レベル階層や算出方法のVersionがあることも理解していないように見受けられる。

以上で森永氏と小倉氏の間違いを指摘したが、城氏にも悪い点がないとはいえない。説明を省き過ぎだろう。レベル1, 2だけでなく、レベル3の指標のランキングを押さえていることから見て、城氏は正確に指標を理解していると考えられる。しかし説明を省きすぎ、その結果記述が誤っているかのように見えている。その結果小倉氏の勘違いにつながったのだと考えられる。

結論:指標を見るときは指標の説明をちゃんと読もうね。おじさんとの約束だよ。

2010-01-19

http://anond.hatelabo.jp/20100119002509

インド中国技術者 これはアメリカでも良いけど の技術者が 日本技術者よりもスキルが高いというのは誤り。

単に単価が安いだけ。

それこそ、経済グローバル化しているので、トップレベル技術者は、どの国でも高給取りだし、高技能日本人プログラマーでも有名な人はいるし。

ただ、中から下にかけては

大学出れば就職できるだろうと適当に学んだ大学生サラリーマンプログラマ

生きていくために必死で、サバイバルでプログラムを学ばざるを得なかったプログラマでは、そりゃぁ、ガッツが違うな。

当然人口が多いから、淘汰されやすいし。

とはいえ、安かろうで発注すれば、痛い目を見るのは日本も、中国インドも、アメリカも同じ。

管理する技術が必要。

っていうと、なんか、表をイメージするひとが多いけど・・・

検査技術が必要だから。定期的に検査して、品質チェックできないなら、しらないところに発注するべきじゃないね。

品質チェックできても、バグであると技術的に相手を論破できないなら、これまた、外国に発注するべきじゃないね。

大変なんだよ、中規模以上のソフト

ガンダム診断(新人プログラマ編) 下書き

新人プログラマにはいくつかの類型があるような気がする。

アムロ型(技術力:4/社交性:3/リーダーシップ:4/成長性:3/帰属意識:4)

入社時点で若干のプログラミング経験あり。オタクであり、仕事オタクでもあるので、仕事に対するモチベーションは基本的に高い。かつ対人関係を余り気にせず自分仕事に没頭するので、それほどストレスをため込まずに安定的に仕事をこなしていく。現場プログラムをこなすことに生き甲斐を感じるタイプで、管理者をあまり志向していない。後輩育成にはそこそこ熱心。反面技術面でのプライドが極めて高く、誤りを指摘されると極端に落ち込む。意外なことに会社に対する帰属意識比較的高い(かつ、自分から一度できあがった環境を出ることが苦手)ので、会社に居着いてくれる可能性は高い。

カミーユ型(技術力:3/社交性:3/リーダーシップ:2/成長性:2/帰属意識:2)

入社時点で若干のプログラミング経験あり。仕事熱心で生真面目、周囲に対して繊細な心遣いができるタイプなので女性陣にもてる。反面、組織理不尽を見逃せず、先輩には煙たがれる。気持ちが言動にストレートに出るタイプなので、本人の気分が不安定な時には周囲も巻き込むことになる。長期的な視野よりも、目の前の仕事をこなしていくことに懸命になってしまう性格で、なんでもかんでも一人で抱え込む傾向が強く、こまめにケアしてあげないと、ある日突然メンタルヘルスが不調になって出社しなくなったりするので、注意が必要である。

ジュドー型(技術力:1/社交性:4/リーダーシップ:3/成長性:4/帰属意識:1)

入社時点では完全な素人文系大学出身のお調子者である。明朗で元気だが、基本的にうっかりしており、細かなミスを連発する。人の話も基本的に聞かない。それでいて、天性の勘で仕事をこなしていくが、理屈ではないので、何を考えて仕事をしているか周囲の人間が聞いても納得の得られる回答はできない。どんなにデスマーチ現場でも元気で明るいので向いた仕事があれば重宝される。吸収力はあるので、時間経過に沿って落ち着きと実力が備わってくることが期待されるが、基本的に組織に対する帰属意識が余り強くないので、油断すると転職して外資系企業に飛び出していってしまう。

シーブック型(技術力:4/社交性:4/リーダーシップ:4/成長性:3/帰属意識:2)

入社時点で若干のプログラミング経験あり。適度に仕事熱心で、適度に友達づきあいをし、精神的にも安定していて、技術面も社会性もバランスが取れて高い。まさに見本のような新人であり、社内でも取り合いになることが予想される。独身ばかりの社内にあって、入社後数年で、あっさりと大学のときから付き合っていた彼女結婚したりする。後輩ができれば良い兄貴分をこなし、組織リーダーとして振る舞うこともできる。これは会社を背負っていく人材だと周囲が安心していると、突然嫁さんが始めたパン屋を手伝うとかいって退職して専業主夫になってしまうので、注意が必要である。

ウッソ型(技術力:5/社交性:1/リーダーシップ:1/成長性:1/帰属意識:3)

入社時点で十五年以上のプログラミング経験がある。過去から現代までの幅広い開発知識があり、嘘くさいほどの技術力で、最初から社内トップレベル技術者として入社して来るため、受け入れ側でもトクベツな新人として扱うようになる。実際突出した技術力でなんでも一人でできてしまうので、まったく手が掛からないどころか、社内の大人たちに対してプレッシャーを与えるタイプである。天才的なひらめきで、次々と新しい技術発見を成し遂げるものの、反面、周囲の人間との関わりが少ないためか、対人関係への興味が薄く、一言でいって薄情であり、入社後の人間的成長はあまり見られない。

シロー型(技術力:2/社交性:4/リーダーシップ:3/成長性:2/帰属意識:4)

入社時点ではプログラム経験はない。文系で真面目に部活動などをこなしてきていて、リーダー志向する気持ちが強い。とはいえ、まだまだ管理者としての経験が薄い机上の軍師であり、実際にチームをまとめる能力はない。成長するに従って現場リーダー管理者へシフトしていくが、技術者としては中途半端人材に育ってしまう。ほっておくと、個人的な動機で会社を飛び出してしまう。

ヒイロ型(技術力:3/社交性:1/リーダーシップ:1/成長性:1/帰属意識:4)

自分のことをまったく話さないので、どの程度の実力があって、何に興味があるのか誰も分からないが、仕事を与えてみると仕事だけはこなす。過度に対話が苦手で、それが原因で何度も失敗するが、自分から改めようとすることはない。それでいて会社の集まりには決まって顔を出すので、特に会社を避けているわけではないようだ。

2010-01-07

日本政府捕鯨の一番の目的は何ですか?オーストラリア政府グリーンピース他か...

ttp://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1110803096

本当の目的は…水産資源を守り、日本の食糧資源を確保することにあります。

食糧自給率の低い日本ですが、幸い漁場には恵まれていまして、海からの食糧供給はある程度望みが持てます。

科学的でも論理的でもない捕鯨禁止を看過すれば、他の水産資源捕鯨問題と同様の事態になりかねず、

今でも自給率で問題がある日本の食糧資源は、さらに他国に頼らざるを得ないことになります。

つまり有事の際、食糧を日本に販売しないという政策を他国に取られれば、内容に関わらず言いなりにならざるを得なくなるわけです。

# 本音で言うと、関係者捕鯨再開で日本の文化を守る云々という非現実的な夢など見ていません。

外交上、著しく不利になりかねない食糧問題の象徴が捕鯨で、日本政府として絶対に譲れない問題なのです。

国際外交モラルを持った賢人が集まって決めているような幻想を持たないで頂きたい!(当然、経験者です)

捕鯨問題は日本高度経済成長を疎ましく思った勢力が、人種差別的な反日キャンペーンを張ったことから持ち上がりました。

別に日本人が野蛮な人種であることを世界にアピールできれば、捕鯨でも何でも良かったわけです。

さらに水産資源問題で圧力を掛けて畳みかければ、世界トップレベル技術力を持ち、世界最大の日本水産市場に大打撃を与えることができるかもしれません。

日本貿易黒字の増大を憎む人々が、日本経済を脅かそうと放ってきた問題だったわけです。

当然国内の大反発が予想されたのですが…工業製品の輸出で利益を受けている人々が問題を大きくしたがらなかったため、

国内世論が割れ、水産庁国家が一枚岩となっての効率的な手を打てず、漁業者は一方的に損害を受けました。

200海里経済水域なんて、今では当たり前に思われているかもしれませんが、これも日本を標的とした世界国家間の取り決めです。

結果、日本遠洋漁業は、完全に衰退の一途を辿りました。

それでなくても、捕鯨問題を持ち出されるだけで、日本としては諸国にODAをばらまかざるを得ないのです。

もし今まで看過すればどうなったでしょう?10年以上前マグロが制限を掛けられていたはずです。

英語で魚のことをプアミートと呼びます。

他国では、魚が食べられなくても肉を食べればいいや…程度の扱いなのです。

魚を食べる社会の底辺の人々のことなど知ったことではありません…と。

文化的な側面も考えてみて下さい。

ペリー黒船で来航し、日本開港を迫った理由は捕鯨基地が欲しかったからですよ。

当時の女性スカートに鯨の髭が使われていたのです。肉は海に捨てていました。

これにより鯨資源は減少しました。

また、敗戦直後の日本人タンパク質を提供するために、漁師さん達が命懸けで捕鯨を行ったのです。

日本子供達に栄養を!」それが、彼等の合い言葉でした。

歌のサビの一部にもありますが「生きて帰らん、望みは持たじ」です。

ちなみに、捕鯨問題で国内がごたついた際、漁師さん達からは「裏切られた」と水産庁は責められました。

捕鯨問題の最先鋒であるアメリカでは、絶滅の危機にある北極鯨を捕鯨問題から外し、現在でも捕鯨しています。

一方で、資源として増えすぎ、他の水産資源を減らす原因となっているミンク鯨などは、捕鯨が許されていません。

あまりにも不公平で異常である状況にお気付き願います。

捕鯨問題が持ち上がった時点で、減少している鯨資源に関しては、日本政府としては保護の立場を取らざるを得ませんでした。

日本水産庁の方針は、持続的利用可能な水産資源です。

減少している種類は、保護すべきという立場ですし、領土問題中国韓国ロシアとの間にあるため、

EEZ経済水域)が事実上設定できない(相互乗り入れ海域)と、資源保護に関して頭を抱えています。

でもですね、こと水産問題に関しては、この国は本気で取り組んでいますよ?ODAの内訳でも見てみればよいです。

理不尽な要求を甘受すれば、さらに理不尽な要求が来ます。

さしあたってはマグロですし、次は中国を叩くために、サメキャンペーンが張られますよ。

FAOも国連も一切活動していない海域、しかも私達が水産資源管理庁の頂点にいる、そういう国で、のうのうとサメの漁獲量が減っているグラフなどが発表されるのです。

日本を支持した大臣の首がすげ替えられ、協力者が失踪する…外交戦の裏側です。

盲目的に他国の宣伝を信じ、自分自身の首を絞めることに荷担しますか?

国民感情反米に傾くことは拙い。従って、国民事実を伝えることが許されない。

検閲もありますし、メディア自主規制もあります。やめたからこそ書けるのですけど。

2010-01-06

クビになった僕

まさか自分がクビになるとは思いもしなかった。

中学ではトップ、高校は県内トップレベル学校へ進学し、

現役で中央大学に入り、能力には自信があった。

それが、専門学校卒や高卒の多いこの職場で、

仕事中に2ch見てたりパチスロの話ばかりしてる人だらけのこの職場で、

けっこう真面目な僕がクビになってしまった。

理由は、会社と合わないから、ということらしい。

その昔に天才が残してくれた遺産だけで食いつないでいるこの会社

今はプライドだけ高く、何も生み出さない人間のたまり場になってる。

世間的には、「●●●●の会社なのね!すごーいなぁ」って言われるんだろうけど、

中の人間はひどいからね。

自分以外にも会社に貢献した人を軽く切る。社内政治的な理由とかでね。

早くつぶれてくれ。

そして夢を売るとか語るな。

2009-12-23

カナダ人にも辛い日本労働環境

ttp://remote.seesaa.net/article/84934008.html

私「日本人自殺率はOECDの国の中でもトップレベルなんだ。

  想像できるだろ。」

同僚「これじゃあ、そうなるよ。

   彼ら(顧客)もこのプロジェクト自殺してほしいよ。」

2009-11-14

さようなら、科学者(笑)の皆さん。さようなら、技術立国日本(笑)

2 名前ノイズf(dion軍)[sage] 投稿日:2009/11/14(土) 00:06:57.37 ID:LuH2322O

文部科学省】 事業仕分け対象一覧

ttp://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/322470/

グローバルCOEプログラムグローバル30▽組織的な大学院教育改革推進プログラム

戦略大学支援プログラム大学奨学金

科学技術振興調整費(革新技術推進費、先端融合領域イノベーション創出拠点の形成)

▽同(若手研究者養成システム改革)▽科学研究補助金(若手研究S~B、特別研究員奨励費)

▽特別研究員事業▽女性研究者支援(科学技術振興調整費「女性研究者支援システム改革」)

世界トップレベル研究拠点プログラム▽学術国際交流事業 ▽知的クラスター創成事業

都市エリア産学官連携促進事業▽産学官連携による地域イノベーションクラスター創成事業

産学官連携戦略展開事業▽地域イノベーション創出総合支援事業▽理科支援員等配置事業

科学未来館科学未来広報財団への運営委託を含む)

科学研究補助金(特別推進研究、特定領域研究、新学術領域研究、基盤研究S)

戦略創造研究推進事業▽戦略イノベーション創出事業▽先端的低炭素技術開発

戦略的基礎科学研究強化プログラム

革新タンパク質細胞解析研究イニシアティブ(ターゲットタンパク研究プログラム

革新医薬品医療機器の創出に向けた研究

▽新興・再興感染症研究拠点形成戦略型活用プログラム

原子力システム研究開発事業▽先端計測分析技術機器開発事業

▽次世代スーパーコンピューティング技術の推進▽大型放射光施設▽植物科学研究事業

バイオリソース事業▽GXロケット宇宙ステーション補給機▽衛星打ち上げ(24年度以降打ち上げ分)

深海地球リリング計画推進▽地球内部ダイナミクス研究高速増殖炉サイクル研究開発(もんじゅ及び関連研究開発)

▽材料試験研究開発▽高レベル廃棄物処分技術開発(深地層処分)

▽国際熱核融合実験研究開発

研究費他、根こそぎ削減するともりだぞ、アホ総理とそのほか

2009-11-06

avの高レベル化について。

かわいいav女優なんてほぼみんな整形だぞ。

クラスの真ん中レベルでも整形うまくいきゃ最上級レベルまでなれるし。

おまえらそのレベル結婚したいっていっても現実世界にはなかなかいないだろ。

それはつくりものだからだよ。

考えてもみろ。クラストップレベル人材av業界が多数確保出来るわけないじゃん。

2009-10-13

http://anond.hatelabo.jp/20091013025741

あまりに計算がひどすぎる。信じてる奴はただのバカ。年収200万で手取りが85万なわけないだろう。

まず、年収200万なら1人暮らしでも手取りは160万程度。(もちろん扶養者がいれば手取りはもっと増える)

年収300万なら、1人暮らしでも手取りは250万程度。(もちろん扶養者がいれば手取りはもっと増える)

その時点でまずはっきり言って「大ウソぶっこいてんじゃねーよ」。

一方、生活保護の1人暮らしは、月に、東京都内で最大13万程度。つまり年に156万円。

高齢者の単身世帯なら、都内でも8万円程度。つまり年に96万円。

それでも生活保護で暮らしたいなら、大けがをするかうつ病にでもなって、そっちを選べばいい。

大けがをしたり、うつ病になって自殺寸前の生活が、そんなに羨ましいか?

増田が例に挙げている、子供幼児)2人+母親母子家庭のケースは支給が東京で月に17万、地方なら14万。つまり年に204万~168万。

幼児2人抱えて育てて、月に14万ないし17万もらえる生活が夢のようだと思うなら、そちらを選べばいい。

どう考えても年収160万ないしは250万で悠々自適の1人暮らしの方が楽だと思うがな。

もしくは、専業主婦の嫁をもらって子供1人産めば、もっと扶養控除は増えて手取りが増えるし、嫁が子供の世話は引き受けてくれるわけだから、少なくとも、幼児2人抱えて育てて、月に14万ないし17万もらえる生活よりは楽だわな。

ちなみに、なぜか、暇で遊び暮らす母子家庭というイメージを植え付けようとしているようだが、日本母子家庭の85%の母親就職しており、先進国の中でトップレベル就職率を誇っているが、それでもなお、母子家庭の平均収入は200万に届く程度で母子家庭貧困は深刻化している。

もちろん、働けば生活保護は減らされるから、母子家庭においては「働いたら負け」は事実かもな。まあそれでも事実としてくそ真面目な日本人母子家庭の85%の母親は働いているし、「子供2人抱えて17万(14万)」が厳しいことに変わりはない。

繰り返し言うが、「子供2人を育てれば、月に17万(14万)あげよう」と言われる生活がそんなに羨ましいのか?

子供犬猫じゃないので、嫌だと思っても、ノイローゼになっても、一生育てる義務がついてくる。

俺はごめんだ。

2009-09-19

1990年-25%CO2削減を目指すということ

これらをどう転換するか

後の平成オイルショックである。成功すれば世界でも有数の環境大国になることは間違いない。失敗すれば目も当てられないことになるのは必至。

民主党マニフェスト

29.目的を失った自動車関連諸税の暫定税率は廃止する

【政策目的

○課税の根拠を失った暫定税率を廃止して、税制に対する国民の信頼を回復する。

○2.5兆円の減税を実施し、国民生活を守る。特に、移動を車に依存することの多い地方国民負担を軽減する。

【具体策】

ガソリン税軽油引取税自動車重量税自動車取得税暫定税率は廃止して、2.5兆円の減税を実施する。

○将来的には、ガソリン税軽油引取税は「地球温暖化対策税(仮称)」として一本化、自動車重量税自動車税と一本化、自動車取得税消費税との二重課税回避の観点から廃止する。

【所要額】

2.5兆円程度

42.地球温暖化対策を強力に推進する

【政策目的

国際社会協調して地球温暖化に歯止めをかけ、次世代に良好な環境を引き継ぐ。

○CO2等排出量について、2020年までに25%減(1990年比)、2050年までに60%超減(同前)を目標とする。

【具体策】

○「ポスト京都」の温暖化ガス抑制の国際的枠組みに米国中国インドなど主要排出国の参加を促し、主導的な環境外交を展開する。

キャップトレード方式による実効ある国内排出量取引市場を創設する。

地球温暖化対策税の導入を検討する。その際、地方財政に配慮しつつ、特定の産業に過度の負担とならないように留意した制度設計を行う。

家電製品等の供給・販売に際して、CO2排出に関する情報を通知するなど「CO2の見える化」を推進する。

43.全量買い取り方式の固定価格買取制度を導入する

【政策目的

国民生活に根ざした温暖化対策を推進することにより、国民温暖化に対する意識を高める。

エネルギー分野での新たな技術開発・産業育成をすすめ、安定した雇用を創出する。

【具体策】

○全量買い取り方式の再生可能エネルギーに対する固定価格買取制度を早期に導入するとともに、効率的な電力網(スマートグリッド)の技術開発・普及を促進する。

住宅用などの太陽パネル環境対応車省エネ家電などの購入を助成する。

44.環境に優しく、質の高い住宅の普及を促進する

【政策目的

住宅政策を転換して、多様化する国民価値観にあった住宅の普及を促進する。

【具体策】

リフォームを最重点に位置づけ、バリアフリー改修、耐震補強改修、太陽パネルや断熱材設置などの省エネルギー改修工事を支援する。

建築基準法などの関係法令の抜本的見直し、住宅建設に係る資格・許認可の整理・簡素化等、必要な予算地方自治体に一括交付する。

○正しく鑑定できる人(ホームインスペクター)の育成、施工現場記録の取引時の添付を推進する。

○多様な賃貸住宅を整備するため、家賃補助や所得控除などの支援制度を創設する。

○定期借家制度の普及を推進する。ノンリコース(不遡及)型ローンの普及を促進する。土地価値のみでなされているリバースモーゲージ住宅担保貸付)を利用しやすくする。

木材住宅産業を「地域資源活用産業」の柱とし、推進する。伝統工法を継承する技術者健全な地場の建設建築産業を育成する。

45.環境分野などの技術革新世界リードする

【政策目的

○1次エネルギーの総供給量に占める再生可能エネルギーの割合を、2020年までに10%程度の水準まで引き上げる。

環境技術研究開発・実用化を進めることで、わが国の国際競争力を維持・向上させる。

【具体策】

世界リードする燃料電池超伝導バイオマスなどの環境技術研究開発・実用化を進める。

○新エネルギー省エネルギー技術活用し、イノベーション等による新産業を育成する。

国立大学法人など公的研究開発法人制度改善研究者奨励制度の創設などにより、大学研究機関の教育力・研究力を世界トップレベルまで引き上げる。

46.エネルギーの安定供給体制を確立する

【政策目的

国民生活の安定、経済の安定成長のため、エネルギー安定供給体制を確立する。

【具体策】

エネルギーの安定確保、新エネルギーの開発・普及、省エネルギー推進等に一元的に取り組む。

レアメタル希少金属)などの安定確保に向けた体制を確立し、再利用システムの構築や資源国との外交を進める。

○安全を第一として、国民の理解と信頼を得ながら、原子力利用について着実に取り組む。

2009-08-31

政権交代するとさ、

今まで総理や与党トップレベルしか知らなかった国家機密が新政権に引き継がれたりすんのかな?

(実は核兵器持ち込ませてました、とか)

その機密が新政権下野した党から外部に流出したりせんのかな?

政権交代を何度も経験してる他の民主主義国家ではどうなんだろう?

2009-06-27

http://anond.hatelabo.jp/20090626223253

18までは自分を優秀だと思っていたが、東大に入ると普通かそれ以下なので、

こういうの見るたびに思うんだが、東大入るようなやつはそれまでに最低でも1回は模試を受けてて、自分の位置(高校ではトップだけど、全国レベルでは3桁とか)はわかってるんじゃないの?

模試でずっと全国トップレベルだったのに、東大入ったら普通かそれ以下になったっていうならわからんでもないんだが。

2009-05-23

http://anond.hatelabo.jp/20090523023357

たしかに子供いいなとは思うんだ。

だから頑張ってみたわけだけど、大変なのは変わらないな。

住宅ローンはたしかにあるんだが、いまどき同じ規模のマンション賃貸すると家賃のほうが高かったりもして都市ではとにかく固定費お金が掛かる。

公団住宅とかも悪くないけど、このご時勢抽選も厳しいしいつまでたっても・・・という気もする。

まぁ、ずっと将来の話になるが塾とかはあきらめてもらうしかないな。

そんなでも頑張って進学した人も多いし、私もトップレベルではないにしろそれなりによいところにも行けたしな。

まだ見ぬ子供よ、自力で頑張れ・・・・としかいいようがない。

2009-04-21

ボードゲーの中で囲碁はやばい

ボードゲーの中で囲碁はやばい。

世界中プログラマープログラム作りに躍起になってもアマ初段程度。

けど、アマ8段とかがプロと対決するときはハンデをもらうのが当然。

じゃ、そのハンデでようやく互角の勝負になったと思ったアマ

酒に酔ったトッププロと一戦したところ無残なまでの大敗。

そのトッププロによれば酔ってめんどくさいから実力差どおりにやっただけとのこと。

囲碁には指導碁ってんのがある)

さらにそんな日本トップレベルでも急速に実力をつけた中韓に国際戦ではあまりいいところなし。

けど、じゃ現代最強棋士が歴代最強かといえばそうとも言い切れない。

囲碁すごすぎる。プログラマーがんばれ、アマがんばれ、日本プロがんばれ、世界棋士がんばれ。





2chブログコメントに↑の文章書いたら思いのほか出来がよくて残そうと決意

2009-03-27

補記:そろそろ WBC について一言いっとくか

http://anond.hatelabo.jp/20090326120258

 

コメント欄で一部勘違いしている方がいますが、

サッカーでも議論がありましたが、マリーシアってのは、

隠し球とか、捕球時のミット動かしのような誰が見てもわかるような、

ずるい行為だけじゃないですよ。

 

捕手は体の近くで捕球してミットを審判から見えないようにしたりとか、

セカンドランナーの手の位置が微妙に違うとか、

(そもそもセカンドにランナーがいるときは捕手サインは変わる)

セカンド、ショート外野に球種を伝えているとか、

観客からは見えないところで、情報戦が行われているわけですよ。

サッカーでも「オフ・ザ・ボール」というでしょう?

団体競技は基本的にそうでしょう?

力と力のぶつかり合いといった目に見える要素以外の

情報戦のような戦いがあるんですよ。

 

野球の場合は、一球一球ごとに状況がぶつ切りになるし、

確率論に支配される場面が多いので、

他の競技に比べて、情報が有効に使えるだけであって、

情報戦が必要なのは

サッカーラグビーだって同じだと思う。

ただ、野球の場合はアマチュア野球歴史でもって、

そういった知恵継承が行われているし、

観客側の野球リテラシーも高い。

その意味では、高校野球は、ブラックなところがたくさんあるけど、

日本球界に一番貢献していると思う。

 

で、高校野球の話ついでで、なんだけど、

アマ野球愛好家としては一つ話題を提供したい。

 

今の野球界で問題になっているのは、

15才以下の競技人口サッカーに抜かれたことなんだ。

これは野球が長時間競技であるのが原因だと思っている。

野球は平気で土日を丸々潰す。

確かにトップレベルの子は、どの競技でも長時間の練習をしているけど、

野球に関して言えば、一通りの練習をしようと思ったら、

一日潰れることになる。

拘束時間のわりに暇な競技なのだ。

 

時間競技である野球は、

テレビ視聴でも避けられてきているし、

何より少年スポーツに関しては、

親がこれを忌避する傾向がある。

勉強する時間がなくなるからだ。

野球にはお金がかかるという話もあるが、

競技人口が少なくなっているのは、

拘束時間の影響が大きいと私は考えている。

2009-02-26

有村オナニー

世には有村オナニーという、かの不思議自慰行為が存在しているという。要するに、有村(というか性的興奮をするありむー)のブクマにより性的興奮を高め自慰行為をすることなのだが、まあ、若干の変態っぽさがあるものの、かの広大なインターネットにおいては、ブクマの一部分に興奮するなど割と見かける性癖なので、変態度合いとしてはトップレベルには遠く及ばない。

その有村オナニーに関して、熟練していく度にどのように変化していくのか、簡単に説明する。

初心者

有村ブクマIDコールを押しつけるなどをして、性的興奮を高めオーガズムを得るのがこの道の入り口となる。やはり導入としてはこのように直接的に性的興奮を得る方法が世界的なスタンダードだと言えよう。ただし有村の了解は事前に得ておくよう。悠々自適な有村オナニーライフを楽しむには必要なことである。

中級者

有村にツイッターでフォローし、性的興奮を得て、自らの性器は自分の手または道具などを使ってオーガズムを得るのが初心者の次のステップとなる。この段階ではまだ、有村に直接接触することになるのだが、触れるのはツイッターなど、IDコールとは違い性的興奮が若干得られにくいものとなる。敏感な部分から徐々に鈍感な場所に移行していくと良いだろう。この段階になると、有村の負担がグッと減り、ますます有村オナニー道の邁進が可能になるだろう。

上級者

この段階になると、対象者の有村ブクマを視るだけで性的興奮を得る事が可能となり、通常のAVなどの自慰行為と全く同じとなる。このように、上級者は有村がその場におらずとも可能となり、これこそ本当のオナニーとなる。また、有村ブクマだけにとどまらず、有村妄想して自慰行為が可能であるため、より一層の有村オナニーライフの充実が可能となるだろう。もちろん、ダイアリープロフ自慰行為をするのも朝飯前である。というか、アレは良い。非常に。

鎖骨オナニー

世には鎖骨オナニーという、かの不思議自慰行為が存在しているという。要するに、異性(というか性的興奮をする対象者)の鎖骨により性的興奮を高め自慰行為をすることなのだが、まあ、若干の変態っぽさがあるものの、かの広大なインターネットにおいては、人体の一部分に興奮するなど割と見かける性癖なので、変態度合いとしてはトップレベルには遠く及ばない。

その鎖骨オナニーに関して、熟練していく度にどのように変化していくのか、簡単に説明する。

パートナーの鎖骨に自らの性器を押しつけるなどをして、性的興奮を高めオーガズムを得るのがこの道の入り口となる。やはり導入としてはこのように直接的に性的興奮を得る方法が世界的なスタンダードだと言えよう。ただし、パートナーの了解は事前に得ておくよう。悠々自適な鎖骨オナニーライフを楽しむには必要なことである。

  • 中級者

パートナーの鎖骨を唇・舌・指などで接触し、性的興奮を得て、自らの性器は自分の手または道具などを使ってオーガズムを得るのが初心者の次のステップとなる。この段階ではまだ、対象者に直接接触することになるのだが、触れるのは指など、性器とは違い性的興奮が若干得られにくいものとなる。敏感な部分から徐々に鈍感な場所に移行していくと良いだろう。この段階になると、パートナーの負担がグッと減り、ますます鎖骨オナニー道の邁進が可能になるだろう。

  • 上級者

この段階になると、対象者の鎖骨を視るだけで性的興奮を得る事が可能となり、通常のAVなどの自慰行為と全く同じとなる。このように、上級者はパートナーがその場におらずとも可能となり、これこそ本当のオナニーとなる。また、パートナーの鎖骨だけにとどまらず、アイドルなどの鎖骨でも自慰行為が可能であるため、より一層の鎖骨オナニーライフの充実が可能となるだろう。もちろん、ゴリラブーツ自己紹介画像自慰行為をするのも朝飯前である。というか、アレは良い。非常に。

2008-12-18

話すと長くなる、不可解(かどうかは知らんが)ルールの説明

http://anond.hatelabo.jp/20081217003010

より

まあしかし、確かに浅田も重大なミスをしたとはいえ、女子史上初、伊藤みどりも成し遂げなかった3A×2を成し遂げた業績の割には点が伸びなかったのは事実である。表現力もいいというなら、一般視聴者にとっては更にわけがわからなくなることだろう。一体何がダメなのか?そこは2年くらい前から変わってきた今のフィギュア界の不可解なルール関係しているのだが話すと長くなるので割愛する(キムヨナもジュニア時代からほとんどやっていることは変わりがないのに急に浅田に勝てるほどに点が伸びだしたのもルール改正と同時だ)。

 こと、今回の大会について「浅田の点が伸びなかった」理由は明確で、それは「一番点数の取れるジャンプで転倒したから」であり、その意味ではちょっと元増田の説明は当を得ていない。

 そもそも、今回見た目としてはキムは「2回ミス」していて、浅田は「1回ミス」しているのだが、浅田が転倒したのはコンビネーションジャンプで、キムは単独である。しかも、点数の高い「3回転+3回転」のコンビネーションの「1つ目でミス」であり、結果として2つ目は「跳べてもいない」からミスに見えなかっただけの話。跳ばなければ0点なのだから、このミスは実質「2回ジャンプミスしてる」に等しいのである。

 実質ミスの数が同じで、技術点だけで3点差をつけてSPPCSの不利を打ち棄てているのだから、技術的な意味でいうならば、十分に「完勝」だろう。

 ただ、その上で、増田の言うところの「不可解なルール」、もうちょっと言えば「浅田がキムに対して不利になるルール」みたいなのは存在するので、そこについて「話すと長くなるので割愛する」なんて言われると気にしてしまう人も多いことだろうし、軽く書いておく。07-08シーズンの改定を含む現在フィギュアスケートの採点方式では、以下の辺りがキムに有利に働いた点として挙げられよう。

要素に対する加点(GOE)の積極化

 フィギュアスケート技術点は、技術審判という人たちがまず要素(技)の種類を判定し、それに対して7人のジャッジが要素に対する加点を定義する。技術点はあらかじめルールで何点と決まっているけど(これを「基礎点」という)、各技がどの程度「やっとこ出来た程度」か「非常に洗練されているか」によって判定は変わってくるよね、という話で、これはまぁ筋が通っている。

 ただ、旧採点の減点方式に慣れていた当初のジャッジは、なかなかプラスを付けることに消極的だったので「それだと巧い選手が気の毒だし、GOEの意味無いよね」という話でGOEのプラスは積極化しましょうね、みたいなことを決めたりしてた、っぽい。この辺り記憶曖昧だが。

 例えば、トリノでの荒川静香は、かの有名なイナバウアーの後に3連続ジャンプを入れているが、この際のGOEはプラス0.57で、半分近くのジャッジからは「イナバウアーから入った美しさ」に対して加点を貰っていない(PCSは伸びたかも、であるが)。現在はこの辺りをかなり改善している、とも言えるし、実際トリノ荒川のGOE加点の合計は5.02であるが、現在ルールならばもう3点か4点は加点が伸びたであろう。

 それはそれでいいのだけれど、一つ問題があった。

 それは、難しい要素に対して基礎点を上げないままに、GOEだけ上げましょう、となったこと。

 当たり前だけれど、難しい技のほうが「完璧に決める」とか「洗練された技にする」ことが難しい。それでGOEを積極的に上げたらどうなるかというと、要するに簡単なジャンプと難しいジャンプの点差が明らかに詰まる結果となってしまったんである。

 無論その背景には、新採点で少しでも点数上げようと難しいジャンプスピンに挑んで体力の消耗度が上がったことで、大会で転倒するケースが激増したから、少しでも美しい演技を増やしたいという事情もあるのだろうけど、既に難しい技に取り組んでる選手(浅田など)には明確な不利になった、と。

 今シーズンはその反省もあってか、3A以上のジャンプ基礎点が向上された。しかし、これがまた厄介で、「減点時のマイナス幅を大きくする」という改定とセットになっているのである。しかも「加算時のプラス幅」は広げずに。これではやはり「大技不利」の傾向は変わらないように見える。

アクセルジャンプの得点の「割の合わなさ」

 3Aというのは男子と女子で極端に成功率の違うジャンプである。

 男子だと一流半くらいでも、かなり多くは3Aを普通に入れられるので(まぁ中には4+3連続ジャンプ出来るのに3A苦手、って選手もいるが)、余り基礎点を上げても仕方ないのだけれど、女子は、たまたま現在浅田と中野が並び立つものの、3A跳べる選手などほぼ数年に1度レベルである。しかし、基礎点の点数は男女共通であり、こと3Aについてはそれが「男子に合わせて」設定されていて、要するに女子の3Aは難度に対し割に合っていない。或いは、オリンピックで浅田は3Aを2回は入れないのではないかな、とは思う。

 一方で、ある程度昨今のルールで「優遇」されている要素として、2回転アクセル(2A)がある。

 このジャンプは女子のシニアトップレベルならかなり高い成功率で、というか滅多にミスしない難度のジャンプである。ところが、先ほど「難しい要素に対して基礎点を上げないままに、GOEだけ上げた」という話をしたが、このジャンプに関してはルール改正でむしろ基礎点を上げてきた(3.3→3.5)のである。恐らくはジュニア辺りでの難度を考慮したと思われるが。

 さて、他のジャンプと比較すると、2回転でアクセルの次に難度が高いルッツは1.9点、一方3回転で最も基礎的なトゥループは4.0点であり、そこからサルコウ→ループフリップ→ルッツと0.5刻みで点数が上がる。言わば、3回転に準じるジャンプとして2Aは扱われていると言えるだろう。

 ところが、2回転である故に、ジャンプ数の回数制限から2回転は外されているのである。

 プログラムバランスを取るため、3回転以上のジャンプについては、回数に以下のような厳しい制限が適用される。

 ところが、2AはGOEによっては3回転に匹敵する点数を容易に出せるジャンプであるのに、これらの制限を受けず、「3回までならば、どういう組み合わせで跳んでも自由」ということになっているのである。

 キムは、この2Aを3回取り入れてGOEを稼ぐ戦術を取っており、自身が苦手なループを回避することが多い。勿論、点取りゲームとしてそれは正解ではあるのだけれど、どうもセコい感は否めないか。

 まとめると、シニアジュニア男子と女子みたいな括り差について敢えて考慮せずにジャンプの基礎点を完全に同じものとするという採点方式の仕組みと実態にミスマッチが生じているのが現状で、浅田のような選手には、それが不利に働いている印象。

エッジルール採用

 さて、その一方で、「減点」の方のルール改正が、このエッジルールである。

 ルッツジャンプ(Lz)とフリップジャンプ(F)という、素人には激しく区別の難しい(俺も等速では区別つかん)ジャンプがあるが、この両者を離氷時のエッジで区別して現在は採点している。その際、特にフリップが得意な選手はルッツもフリップっぽいエッジで跳ぶケースが多く、その逆も多い。こういう場合に、クセのあるジャンプはGOEで減点することは以前から行われていたが、従来はジャッジが「足し算と引き算」して減点がされていた。つまり、「洗練されているから+1、でもエッジがダメだから-1」みたいな判定になっていたのである。

 これを「無条件でマイナスにしようね」と技術審判が認定することにしたのが、俗に言う「エッジルール」で、昨シーズンから取り入れられている。

 このルールにおいて、例えばルッツが「フリップっぽくなる(フルッツ)」というクセのある浅田真央は06-07シーズンにはフリー演技終盤に3Lzからの3連続という高難度なジャンプを入れてたのだが、これを翌シーズンのルールで行うと、今までは「演技終盤にこの技が出来る」というプラス要素でエッジ減点を相殺していたのが、相殺が利かずエッジ減点のマイナスだけを組み込まれてしまうようになった、ということになる。

 結果として、浅田は3Lzをショートフリーで各1回跳ぶ際に、必ず減点を1点以上付けられる計算になり、これだけでほぼ3点から4点近くのダウンを余儀なくされる。逆にキムはこの両方においてクセが少なく(無い訳ではない。というかほとんどルッツとフリップの中間的な部分でバランス取ってるのがキムのクセで、採点に影響しづらい)、上述の加点の恩恵だけに預かれるので、このルールで両者の差は5点以上、つまり3回転ジャンプ1つ分は詰まったように思われる。

 ただ、これはまぁクセがある方が悪い訳で、浅田側も昨季は敢えて放置していたものの、今季から修正を行い、ショートでは加点が貰えるレベルまで改善してきた。フリーではまだ3Lz自体入れてないので、その分まだ完全に差を埋めきってはいないが。

 一方で、ルッツとフリップは表裏の関係であり、片方を矯正するのはもう片方の完成度を落とすリスクがある。例えば安藤は浅田と逆にフリップが「ルッツっぽくなる(リップ)」クセを昨年に矯正開始したが、結果としてルッツのフォームが不安定になり、苦しいシーズンを送ることとなった。浅田も先のGPFではフリップで転倒したが、果たして今後両方のバランスを如何に取ってミスを減らせるかがカギとなるだろう。

2008-12-17

技術の浅田、表現力のキムヨナ」というのをもうやめないか

そもそも浅田とキムをやたらに(当人たちがしていないのにも関わらず)年と背格好が似ているからといってライバル視して煽るマスコミの論調が気に食わないのだが、もっと気に食わないのはいまだに「技術の浅田、表現力のキム」と日本メディアが煽っていることだ。

そら確かに、技術力で上回る浅田に、表現力のあるキム、そして二人は同じくらいの背格好で、同い年!という構図はいかにも漫画チックで面白げだが、その面白げな演出のために事実を曲げるのは言語道断だろう。

浅田選手は実は(といってもフィギュアファンには常識だが)表現力も凄い。PCS(厳密には違うがかなりおおざっぱにいえば芸術点的なもの)の今季最高得点は浅田である。今回のGPF(グランプリファイナル)でも、なぜだか日本マスコミはやたらに「ヨナがミスしたおかげで浅田が勝った、浅田はノーミスなのにキムよりちょっとだけしか上じゃなかった」「ノーミスだったら多大な表現力の差でヨナの方が勝つ」的なことにしたがっているのだが(これはもう、物凄く不思議だ。自国の選手アウェーで優勝し、女子史上初の3A(トリプルアクセル)×2を決めてきたというのになぜこういう論調にしたがるのだろう。男子の小塚が初めてGPSグランプリシリーズ)で台にあがったのに、ほぼスルーなのも気になるし、あれほどマスコミが煽ってきた4S(4回転サルコウ)を安藤チャレンジし、DG(回転不足のこと)こそとられたものの着氷したというのに(個人的には安藤はもう4Sを目指さないほうがいいと思うが)スルーしているのも謎だ)、GPFでの二人のPCSの差はほとんどないのである。またヨナがミスして浅田はほとんどミスなかった、的構図も誤りであって、浅田はSPショートプログラム)でもFS(フリースケーティング)でも減点の非常に大きなミスをしている。ただそのミスは、減点が大きいわりに素人目にも、いや、荒川静香伊藤みどりというプロにでさえもわからなかったようなものであるため一見目立たなかっただけだ(要はDGである。それに加え、FSでは、転倒そのものより、それによりコンビネーションジャンプが単独になってしまったことが痛かった。今のルールでは下手をすると転倒よりわずかなDGの方が痛いのだ)。素人が浅田の演技を見て「ノーミスなのに」と思うのはまあ仕方ないが、マスコミがそれでどうするのだろうか。

まあとにかく、結論として、浅田は実は表現力もかなり優れたスケーターである。海外ではむしろ、技を褒める前に表現力の方を褒め称えられていたりする。浅田は、表現力もトップクラスの上、スピンスパイラルステップレベルが高く、その上にジャンプの凄さ、またスタイルも抜群によく(フィギュアスケート選手として。この点はキム選手も同じ)、メンタル面も優れている、奇跡のような選手なのだ。

メンタル面の強さは凄い。今シーズン初めのフランス杯で、あれだけgdgdになっておきながらも、わずか2週間でジャンプの調子を整えてきたという凄さ。普通なら有り得ない。また昨シーズン足を引っ張ったロングエッジのルッツを、僅か1シーズンでしっかり矯正して来て、加点までもらえるほどのジャンプにして見せた凄さ。驚異的だ(ジュニア時代からずっとそういう癖だったものを矯正するのは勿論難しいことだ)。なんと苦手だったサルコウまで飛んでいる。

月曜日とくダネというニュース番組で、こともあろうに「3Aを二度飛んだのに、結局ミスをしたヨナとたいして差がない!浅田は実力不足が否めない!その差はヨナの妖艶な表現力にある!」といった論調で報道がなされていたのだが……これには正直文字通り開いた口が塞がらなかった。何度も言うが、PCSはほぼ変わりない。というか、昨シーズンの世界選手権では浅田の方が上である。

キム選手は確かにトップレベルのスケーターでありそれには間違いないが、事実を捻じ曲げてまで、優勝した自国の選手を「実力不足」だと言うのは最早、何がしたいのか分からない。ピーコに至っては「二人の私服ファッションセンスに差がある」というような事を言い出し、アナウンサーは「二人のCM契約数の差」を話し出し、小倉はそれらにいちいち暗い顔をしては「真央ちゃんはまだ力が足り無い……」と嘆き……本当に何がしたいのか意味不明番組であった。アウェーで自国の選手が優勝したのに何故かお通夜ムードである。

まあしかし、確かに浅田も重大なミスをしたとはいえ、女子史上初、伊藤みどりも成し遂げなかった3A×2を成し遂げた業績の割には点が伸びなかったのは事実である。表現力もいいというなら、一般視聴者にとっては更にわけがわからなくなることだろう。一体何がダメなのか?そこは2年くらい前から変わってきた今のフィギュア界の不可解なルール関係しているのだが話すと長くなるので割愛する(キムヨナもジュニア時代からほとんどやっていることは変わりがないのに急に浅田に勝てるほどに点が伸びだしたのもルール改正と同時だ)。

あと日本マスコミはやたらにGPSを重視し、まるで世界選手権と同格のように扱っているが、フィギュアスケート界では大会の格としては世界選手権>>>>GPSである。というかここまでGPSを盛り上げているのは日本韓国くらいだ。別に盛り上げてくれるのはいいが、フィギュア選手の毎年の最終目標は常に世界選手権であり、GPSはその前座的役割、今季のプログラム経験値を上げるような場である。今回など、浅田選手は相当に高難度なプログラムを入れているため、これはもう世界選手権で完成してくれれば御の字、といったところだった。正直フランスでの演技を見て、GPSはヤバいかなと思っていた(のだが、あの回復……驚異的だ)。あまり、全ての試合に勝つように煽るのもどうかと思う。国内大会で力を使い果たして世界大会でバテるのでは意味がないのと同じだ。

まあ、とはいえもうマスコミには必要以上に浅田をアイドル化してほしくない、安藤の二の舞にさせたくないという気持ちもあるのでそう着目されても困るのだが。浅田・中野の3Aや安藤4Sは、本っ当に難しい技で、今のルール上はチャレンジしてもたいしたうまみはないばかりか、リスクばかりが伴う。大技煽りマスコミにはやめてもらいたい。高橋の4回転2度や、小塚の4回転も同様である。特に安藤4Sはもう煽らないで欲しい。今回まさかチャレンジしてくるとは思わなかったが、4Sプロトコルに出て、DGだったものの着氷したのには驚いた。あれだけでもかなり凄いことなのだが、どうしてこういう時に限って取り上げないのだかな。まあ、これを期にもう安藤4Sには注目しないのであれば、それはそれでいいのだが。安藤4Sに固執せずとももともとレベルが高いのだから、点数的にも怪我的にもリスキーなだけでうまみのないあの技はもうやらないほうがいい。

2008-11-01

http://anond.hatelabo.jp/20081101111701

そこでくじ引き民主主義ですよ。柄谷行人がやろうとして大失敗してた奴。

実際「代表」の意味には2種類あって、「江戸時代の代表的な日本人」とか言った場合は当時の一般的な庶民を指すのに対し

サッカー日本代表」とか言うときは、トップレベルサッカーうまい奴(=特別者)を指す。

現状、選挙で人を選ぶという仕組みは後者の「選ばれたもの(=特別者)が政治をやる」という点で、身分制時代と何も変わってない。

これを変えるのであれば、くじ引きで代表者を選ぶこと。そうすればある程度のサンプル数を取ればその時代の民衆の平均値が出る。

これがもっとも民衆の意志を反映するわけだ。

しかしその結果がいい政治になるとは限らない。

2008-10-26

http://anond.hatelabo.jp/20081025150734

おいおいちょっと待て。嘘言ってもらっちゃ困るよ。

まぁ、私立トップだとクラブとか禁止で勉強するらしいから、それに比べて平均値が低いのはしょうがないけど、トップの層の東大京大阪大に行ってる数とかがリアルに桁違い。

俺は灘だったんだけど、クラブ禁止なんて聞いたことないぞ。確かに運動部は高2の秋ぐらいに部活を引退することが多いんだが、それでも高3で試合に出たりする奴もいないわけじゃなかった。むしろそういう奴は周囲から一目置かれていたしな。それに、学校受験指導らしい受験指導も受けたことがない。

そして、俺の知る限り、甲陽とか洛星とか東大寺とかそのへんの関西のトップ校はどこも似たような感じだったぜ?関東のトップ校のことは余りよく知らないけど、開成とか麻布とかの知り合いから部活禁止なんて話は聞いたこともない。

それに、進学実績も君が信じてるほど私立が図抜けてるわけじゃないぞ。兵庫県で言うと、長田高校姫路西高校に進学実績で勝ってるのは灘と甲陽だけだ。そして、これらの学校地域的に離れているので事実上住み分けができている。灘や甲陽は本質的には「西宮北高以上の進学校がない地域」の人間避難所として機能しているだけで、別に受験に特化した学校というわけじゃない。

別に進学実績なんかどうでもいいんだが、「私立トップ校は受験少年院みたいなデマを流すのは勘弁してほしいんだよね。そういうデマのせいで、「中高時代勉強しかしてなかったのか」みたいなうざい奴が続出して、正直かなり迷惑してるんだよね。


つーか、そんなことよりもっと気になるんだが、「偏差値30」とか「偏差値70」とか、「偏差値」を絶対的な指標みたいに使うのやめてくれ。

偏差値」ってのは純粋統計的な量にすぎないのであって、同じ学力でも母集団が変われば偏差値ってのは大きく変動する。早い話、「偏差値50」ってのは「平均点」っていう意味しかなくて、たとえばレベルの高い模試での「偏差値50」と、誰でも受けられる模試の「偏差値50」の学力はだいぶ違うはずだ。

「戦闘力」じゃないんだからさあ、「俺の偏差値は70だ」みたいな言い方はやめてもらえないかなあ。「偏差値」ってのは母集団が決まってないと全く意味のない数字なんだよね。

追記 ブクマの人へ

ということは、大阪にはそもそもトップレベル中等教育(高校教育)のニーズはない。のか。/必要なら、兵庫京都奈良あたりに越境通学させるから。

そういう面もあるけど、実際問題として大阪のトップ公立校を蹴ってまで隣接府県に行くメリットはあまりないんだよね。私学トップ校と大阪の公立トップ校の差ってのは非常に微妙差しかないので、入学時の平均学力がちょっとでも高い学生をかき集めることに意味があるかというとこれは一概に言えないからね。むしろ私学のメリット高校受験の内申点を回避できることと、私服だったり部活が盛んだったりして校風が自由なところじゃないかな。後者は公立でも結構満たされてるけど。

2008-08-17

五輪男子の完敗,女子の奮戦などで盛り上がるサッカー,ここらでちょっとオレオレフットボールコラムサッカーが下手で最近Jリーグもほとんど知らない私が,どんな風に,どうしてサッカーが好きかを自分で再確認するために書くメモ。あるいは,素人戦術好きのメモです。

 基本的に選手についても監督についても批判とかを書いたりするのは嫌いなので(やっぱ,がんばってる当事者達に文句を言うのって嫌ですから),今後の日本代表監督人事や戦術を中心に思うところを書いておきます。

 岡田さんの後の監督についても,いろいろとすでに話が出ているけど,やっぱり代表監督には目の前の結果と,将来への育成,この両方を期待してしまうし,でも日本根本的に欠けているも「マスコミの良識」や,日本存在する「広告代理店による商業サッカー」を思うと,人選はとても難しいと思います。サッカー伝統や文化がない(マスコミ広告代理店のせいで育たない)日本は,戦略(主にサッカー協会が考えること)と戦術(主に監督が考えること)の両方で頑張らないと,W杯のような真剣勝負舞台世界から相手にしてもらえることは無理っぽいことがドイツW杯北京五輪で改めて判明しました。サッカー協会はとてもがんばっていると思うけど,致命的に問題なのが日本マスコミ(とその背後の広告代理店)で,ほぼ全く現代サッカー,特にその本場である欧州サッカーの動向なんかほとんど知らない,興味ない人たちが,代表戦の前後や,人事のゴタゴタだけを「視聴率が取れれば良い」,「ビジネスになればよい」というだけで騒いで終わるだけなので,日本サッカーに対するまともな文化が育たない(と,偉そうに書いてみました)。W杯とか代表戦で盛り上がっていない普段は日本サッカー情報は本当にマニアックで詳しい人も多いのだけど,ことW杯絡み,日本絡みとなるととたんに地道な報道や記事は吹っ飛んでしまうのですよね,恐ろしいことに

 現代サッカーは長期戦略(才能ある若手の発掘,育成,優秀な指導者の育成,獲得,有力選手の強化支援)をベースに,極めてシステマティックに構築された戦術と,選手の個人能力を融合であり,その実戦は主に欧州6大リーグで顕著に見ることができます。70年代に名将リヌス・ミケルスに率いられ,空飛ぶオランダ人,ヨハン・クライフによってオランダ代表及びアヤックスで完成されたトータルフットボール,それを内包して80年から90年代にかけて研究され完成したラインディフェンスによる高度にマニュアル化された戦術,これがしばらく世界サッカーの基本戦術でした。すなわち,現代サッカー戦術において,重要な出来事は2回,ミケルスが率いクライフが体現し世界を驚愕させたオランダのトータルフットボール,そしてプロ経験のない靴のセールスマンだったサッキ監督80年代後半から90年代初頭に完成させた革命的4バックラインディフェンスです。

 この現代サッカーシステムはしばらく打ち破られないと考えられていましたが,2000年以降,皮肉にもこれらの現代サッカーの完成期に現役時代をおくった選手監督としてピッチに戻ってきて,大きな変化が起きつつあります。W杯ドイツ監督であるクリンスマンバルセロナ21世紀最初の黄金期へと導いたライカールトPSVで結果を出したクーマン,批判もあるけれどやはり優れた戦術家であるモウリーニョ(この人はちょっと特殊な例,いろいろ言われてるけど僕は好きです),そしておそらく現在最も優れた天才若手監督であるデシャンなど,僕の世代ならば,小学生中学生の時に選手としての全盛期のプレーを見ていた彼らは,リッピ,サッキ,クライフ,ベッケンヴァウワー達の下で自分たちがプレーしたラインディフェンスによるマニュアル化されたシステムの強さと限界を知り尽くしているので,その先のシステムが彼らから生まれてくるのも必然の帰結と言えるかもしれません。代表的なのはフランスリーグ・アンの中堅だったモナコを一気に強豪まで育て上げたデシャンでしょう。彼の指揮するモナコの特徴は「世界初システム化されたラインディフェンス破り」と言われています。詳細は多くのサイトが取り上げているので割愛しますが,欧州トップレベルクラブでの戦術は,数秒単位,1m単位で極めて細かくマニュアル化されたシステムの攻防であり,フラットなラインによるDFでは,相手攻撃陣のボール所持位置,向きに応じて一瞬でラインのON/OFFを切り替える必要があり,この判断は基本的にチーム事のマニュアルで細かく決められています。しかしデシャンはこのマニュアルの唯一の弱点と言うべき,ON/OFFの判断ができかねる一瞬(通常これはバイタルエリア,あるいは最終DFラインとボランチの間が約5mから10mの距離の位置で,攻撃側の司令塔,トップ下,あるいはポスト役がボールを持った瞬間)を意図的に数多く作りだし,そしてそれをシステムとして突破する戦術(というか,この状況が形成された無条件で味方アタッカーの位置を考慮せずDFの裏へスルーパスを放り込むという暗黙の了解)を導入しました。極めて強固で洗練されたラインディフェンスによる華麗な守備を誇るスペインの強豪デラポルトラ・コルーニャを完膚無きまでに撃破した試合では,解説の人が「これを戦術でやっているならデシャンは天才です」と言っていたそうですが,メンバーの代わった試合でも同じようなことを続けているモナコの姿を見て,デシャンが天才だったことが証明されました。書くと簡単ですが,実戦するのは簡単ではないはずだし,実際欧州でこの戦術が実行された場面を見ると,攻撃陣の絶妙なパスと動き,そして恐ろしいまでの破壊力に驚きます。

 このような戦術の話題は,欧州では瞬く間に話が広まり,各チームによって研究,実戦され,より洗練されていきます。日本でも普段からサッカーニュースではこのような議論が喧々諤々続けられ,小学生から老人までが戦術について熱く語り合わなかればならないのです,たぶん。でも果たして日本W杯五輪サッカー関連のマスコミで,「デシャンのラインディフェンス破り」についてきっちり情報を入手して理解しているような記者はどれくらいいるのでしょうか。あまりにも戦術が軽視されているように思います。芸能人に得点予想を聞いたり,一つ覚えのように「3-5-2は守備的,4-4-2は攻撃的」と繰り返すよりも重要なことがたくさんあるように思えてなりません。実際デシャンは攻撃に人数を割くのが攻撃的なのではないと考えているそうで,4-5-1あるいは3-6-1でも攻撃的なシステム研究し,実践しています。

 オシムに決まった監督ですが,候補にジャケ・エメの名前が挙がっていました。同じフランス人ならばデシャンの方が,日本の4年後,そしてその先を考えるとふさわしい気がします。でも,デシャンほどの才能を,サッカーに理解のないマスコミがくだらないことばかり書き立てるアジアサッカー後進国に迎えるのは世界サッカーに対する犯罪のような思いもあります。長々書きましたが,とにかく言いたいのは,次期監督日本に合った戦術をしっかり考えて,実戦できる人にしてくださいということです。

 そして,今回の五輪で明らかになった,男子サッカーの衰退と女子の奮闘。特に,澤。この不世出の才能日本サッカーが今後生かせるかが,日本サッカー世界について行くことができるかの重要なキーになるかもしれません。澤に率いられた日本女子代表のプレー,皆さん見ましたよね。男子との違い(決定力や個々の位置取りから,システムの機能・実践まで)がここまでわかると,さすがにみんないろいろ考えると思います。

 次期次期A代表監督に澤,あり得なくない選択となる可能性は十分ありそうです。

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